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成年後見はどこに相談すればいい?相談窓口と相談時に伝える事項を紹介

成年後見制度は、認知症や知的障害・精神障害等により判断能力が十分でない方の財産や生活を支援・保護する制度です。

成年後見制度を利用したくても、どこに相談すればよいのか、具体的にどのように相談すればよいのかわからない方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、成年後見の相談窓口や相談の仕方を解説します。

 

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成年後見の相談窓口6

ここでは、成年後見の相談窓口を目的別に紹介します。

法律事務所|弁護士を成年後見人にしたい

不動産の売却や重要な法律行為の予定がある場合や、本人の資産が多く財産管理が複雑になることが予想されるケースなどは、親族を後見人候補者に立てても、家庭裁判所が専門職後見人を選任する傾向があります。

家庭裁判所が選任した面識のない専門家よりも、信頼できる弁護士に後見事務を委ねたい場合は、法律事務所への相談をおすすめします。

弁護士に相談すれば、成年後見制度の概要だけでなく制度を利用する際の注意点も教えてもらえます。申立手続きも依頼できるので、本人や親族の負担を軽減しながら、スムーズに手続きが進められます。

本人が置かれている状況や相談の動機によっては、他の制度と比較検討して、本人の実情に合った適切な制度の利用を提案してもらえるでしょう。

司法書士事務所|司法書士を成年後見人にしたい

判断能力が低下した方が所有する不動産の管理や処分に困り、成年後見制度の利用を検討するケースも少なくありません。

不動産登記等の専門家である司法書士に成年後見人になってもらいたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

司法書士を成年後見人にしたい場合は、直接司法書士事務所への相談をおすすめします。

ただし、申立ての動機が不動産の売却や担保設定の場合は、それが本当に本人に必要かどうかがポイントになるため、司法書士が後見人に選任されても、申立人の希望どおりに事が進むとは限りません。

地方自治体の後見支援センター|後見制度について知りたい

地方自治体の多くは、認知症などにより判断能力が十分でない方が、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、成年後見制度の利用支援等の権利擁護支援を行う後見支援センターを設置しています。

後見支援センターでは、後見制度の利用を必要とする方やその家族、支援者や関係機関からの相談に対応しています。

後見制度の仕組みや利用するための手続きに関する相談に対応しており、申立てに関するアドバイスを受けられます。

各弁護士会の高齢者・障害者総合支援センター|弁護士による支援を受けたい

各地の弁護士会には、高齢者・障害者総合支援センターが設置されています。

成年後見制度の利用を具体的に検討していなくても、高齢者・障害者の財産や生活に関する心配ごと、将来への不安を弁護士に相談したい場合は、高齢者・障害者総合支援センターに相談すると良いでしょう。

成年後見に関する相談に限らず、介護トラブルや虐待・差別など高齢者や障害者にまつわる専門的な相談に対応しています。

無料電話相談や出張相談を実施しているセンターもあるので、気軽に相談できるでしょう。

公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート|司法書士を紹介してほしい

公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートは、全国の司法書士によって設立された機関です。

全国の都道府県に50の支部があり、後見制度の利用を必要とする方やその家族、支援者や関係機関からの相談に対応しています。

成年後見の仕組みや利用するための手続きに関する相談や、後見人候補者(会員の司法書士)の推薦を受けられます。

参考:公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート (legal-support.or.jp)

法テラス|弁護士に相談したいけどお金がない

法テラス(日本司法支援センター)では、後見制度の仕組みや利用するための手続きに関する相談に対応しています。

相談内容に応じて、問題を解決するための法制度や手続き、適切な相談窓口を無料で案内してもらえます。

参考:成年後見|法テラス (houterasu.or.jp)

※なお、当事務所では法テラスの民事法律扶助制度の利用を希望される方からのご相談は現在受け付けておりません。

成年後見の相談の仕方|相談先には何を伝えるべき?

ここでは、成年後見の相談の仕方や相談時に伝えるべき事項について解説します。

相談内容をまとめておく

専門家や公的機関への相談は、1回あたりの相談時間が30分〜1時間程度となるのが一般的です。

効率的に相談するためには、事前に相談内容をまとめておくと良いでしょう。

成年後見制度の利用を検討する動機

相談時には、成年後見制度の利用を検討する動機を伝えましょう。

成年後見制度の利用を検討する動機はさまざまです。

例えば、認知症の親に代わって預貯金の解約や不動産の売却をしようとしたところ、金融機関や不動産仲介業者から成年後見人を選任するように言われ、制度の利用を検討する方も多いでしょう。

判断能力が十分でない方と親族が離れて暮らしていて、本人が安心して暮らすために必要な支援を行えず、後見人によるサポートを求めるケースもあります。

相談の動機や本人の置かれている状況によっては、成年後見制度では解決できないこともあります。

どのような制度を利用すれば本人の希望に沿えるのか、本人の保護が図られるのかを検討するためには、現在生じている問題点や今後生じうる問題点を明確にすることが重要です。

本人の健康状態や生活状況等

本人の健康状態や生活状況等をできるだけ詳しく説明しましょう。

具体的には、下表の事項を伝えると良いでしょう。

居所 【自宅で生活している場合】

・同居者の有無

・同居者がいる場合はその方の氏名や本人との関係

・介護状況

【病院や施設に入居している場合】

・病院・施設名

・入院・入居年月日

・身元引受人の氏名や本人との関係

病状 ・通院・入院している場合は病名(診断名)

・主治医の氏名、連絡先

精神状態 ・記憶障害や見当識障害の有無

・妄想、幻覚・幻聴の有無

・本人の性格

障害の有無 ・身体障害者手帳の有無、ある場合は等級

・精神障害者手帳の有無、ある場合は等級

・療育手帳の有無、ある場合は等級

介護の要否 ・要支援認定の有無、ある場合は要支援度

・要介護認定の有無、ある場合は要介護度

各種サービスの利用状況 ・介護サービスや福祉サービスの利用の有無

・担当ケアマネージャーの氏名

既往歴等 通院・服薬治療を受けている場合は病名・病院名

成年後見を弁護士に相談するメリット

ここでは、成年後見を弁護士に相談するメリットを解説します。

制度の概要や利用の適否を教えてもらえる

成年後見制度にはメリットだけでなく、デメリットもあります。弁護士に相談すれば、制度の概要について詳しい説明を受けられます。

相談の動機や相談内容によっては、成年後見制度では解決できないものがあるかもしれません。その場合も、どのような制度を利用すれば、問題を解決できるのか、本人の保護が図られるのかを教えてもらえます。

成年後見以外の制度と比較検討できる

成年後見制度の利用により、本人や親族が抱える問題をすべて解決できるとは限りません。

成年後見制度と他の制度を併用する、あるいは成年後見制度以外の制度を選択する方が望ましいケースもあります。

弁護士に相談すれば、成年後見以外の制度や社会資源の活用が可能かどうかも含めて、成年後見制度の利用を検討できます。

正式に依頼すれば申立てを代理してもらえる

成年後見の申立ては、本人の配偶者や四親等以内の親族も行えますが、弁護士に手続きの依頼もできます。

弁護士に依頼すれば、必要書類の収集や申立書類の作成などの煩雑な事務手続きを任せられるため、親族の負担を軽減できます。

後見人候補者になってもらうことも可能

成年後見の申立書には、後見人候補者を記載する欄が設けられています。

親族に適切な候補者がいなければ、弁護士を候補者に挙げて申立てる方法があります。

候補者を立てずに家庭裁判所に専門職後見人を選任してもらう方法もありますが、全く面識のない後見人が選任されるよりも、事前に信頼のおける弁護士に依頼する方が、手続きや後見事務がスムーズに進みます。

ワンストップで依頼できるので信頼関係を築きやすい

法律相談をした弁護士に正式に依頼すれば、後見人候補者や申立手続きも任せられます。

家庭裁判所が候補者に立てた弁護士が後見人として適任と判断した場合は、後見人として本人の財産管理や身上監護を委ねられます。

相談時から本人の状況や親族関係を詳しく把握してもらえるので、信頼関係が築きやすいのもメリットの一つです。

まとめ

成年後見制度は、制度の仕組みやメリット・デメリットを把握した上で利用の検討をおすすめします。

高齢者・障害者の財産や生活に関する不安・困りごとを相談できる窓口は複数あります。

それぞれの目的にあった相談先を選びましょう。

相続手続きで成年後見制度の利用が必要なのによくわからず、疑問や制度の利用に不安がある方は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。

この記事を監修した弁護士

寺垣 俊介(第二東京弁護士会)

はじめまして、ネクスパート法律事務所の代表弁護士の寺垣俊介と申します。お客様から信頼していただく大前提として、弁護士が、適切な見通しや、ベストな戦略・方法をお示しすることが大切であると考えています。間違いのない見通しを持ち、間違いのないように進めていけば、かならず良い解決ができると信じています。お困りのことがございましたら、当事務所の弁護士に、見通しを戦略・方法を聞いてみてください。お役に立つことができましたら幸甚です。

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