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【手続き別】相続の必要書類は?よくある質問・弁護士に依頼する理由も併せて解説

相続の手続きには、大きく分けて次の3つの手続きがあります。

  • 金融機関の手続き
  • 不動産の登記手続き
  • 相続税申告

いずれの手続きにも共通する必要書類と、特有の書類があります。

この記事では、3つの手続きに必要な書類を詳しく解説します。

相続のために必要な書類の一覧【基本・共通】

相続の手続きの前提として、相続人を確定しその所在を確認する必要があります。

そのために必要な書類は次のとおりです。

ここでは、以下3点をそれぞれ解説します。

  • 金融機関の相続の届出に必要な書類
  • 法務局での相続登記に必要な書類
  • 税務署への相続税申告に必要な書類

金融機関の相続の届出に必要な書類

金融機関への相続の届出に必要な書類は次のとおりです。

①金融機関所定の書式

相続の届出をする金融機関から交付されます。あらかじめ金融機関の窓口またはコールセンターに連絡して書類を取り寄せます。

②被相続人名義の預貯金通帳・証書

被相続人名義の預貯金通帳・キャッシュカード・証書が必要です。

これらを紛失している場合は、事前に金融機関に連絡しましょう。金融機関によっては紛失届・喪失届の提出が必要です。

③被相続人の戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本が必要です。金融機関によっては、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(または除籍謄本)は、有効期限(発行後36ヶ月)が定められる場合があります。

④相続人の戸籍謄本

相続人の戸籍謄本が必要です。金融機関によっては、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(または除籍謄本)は、有効期限(発行後36ヶ月)が定められる場合があります。

金融機関によりますが、次のいずれかに該当すると、相続人の戸籍謄本の提出が不要となる場合があります。

  • 法務局発行の法定相続情報一覧図の写しがある場合
  • 遺言書において遺言執行者が定められている場合
  • 家庭裁判所の調停調書謄本または審判書謄本・確定証明書がある場合

「法定相続情報証明制度」について:法務局 (moj.go.jp)

⑤相続人全員の実印・印鑑証明書

金融機関の相続手続きでは、通常、所定の届出書式に実印を使用します。このため印鑑証明書が必要です。金融機関によって異なりますが、発行後3~6ヶ月以内のものを準備します。

遺言書で遺言執行人が選任されている場合は、受遺者である相続人と遺言執行者の印鑑証明書を提出します。

⑥遺産分割協議書

法定相続分と異なる遺産分割を行った場合は、遺産分割協議書を提出します。

⑦遺言書

遺言書がある場合は、その種類に応じて次のとおり提出します。

⑴公正証書遺言

正本または謄本を銀行に提出します。

⑵自筆証書遺言・検認調書

家庭裁判所で検認の手続きを経たものを提出します。

⑧調停調書謄本

家庭裁判所に遺産分割調停が成立している場合は、調停調書謄本を提出します。

⑨審判書謄本及び確定証明書

家庭裁判所の遺産分割審判がなされた場合は、審判書謄本及び確定証明書を提出します。

法務局での相続登記に必要な書類

相続登記に必要な書類は次のとおりです。

①被相続人の戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・原戸籍謄本が必要です。

遺言書による場合は、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(又は除籍謄本)が必要です。

調停調書又は審判書謄本がある場合は、被相続人の戸籍謄本等はいずれも不要です。

②被相続人の住民票

本籍地の記載のある住民票が必要です。

登記簿上の住所と被相続人の最後の住所が異なる場合は、住所移転の経緯を明らかにするため、次のいずれかの書類を提出します。

  • 住民票の除票
  • 戸籍の附票
  • 所有権に関する被相続人名義の登記済証

調停調書又は審判書謄本がある場合で登記簿上の住所に相違がない場合は、被相続人の住民票は不要です。

③相続人の戸籍謄本

法定相続及び遺産分割協議書による登記には、相続人全員の戸籍謄本が必要です。

遺言書による場合は、不動産を取得する相続人の戸籍謄本が必要です。

調停調書又は審判書謄本がある場合は、相続人の戸籍謄本は不要です。

④相続人の住民票

法定相続の場合は、相続人全員の住民票(本籍地の記載あり)が必要です。

それ以外の場合は、不動産を取得する相続人の住民票(本籍地の記載あり)が必要です。

⑤相続人の印鑑証明書

原則として相続人全員の印鑑証明書が必要です。ただし、次の場合は相続人の印鑑証明書は不要です。

  • 遺言により法定相続人に相続させる場合
  • 遺言で相続人以外の第三者に遺贈する場合で遺言執行者が定められている場合
  • 家庭裁判所の調停調書謄本または審判書謄本・確定証明書がある場合

⑥遺産分割協議書

法定相続分と異なる遺産分割をした場合は、法定相続人全員が署名・捺印した遺産分割協議書が必要です。

⑦遺言書

特定の相続人に不動産を相続させる旨の遺言がある場合、遺言書の提出が必要です。

⑧調停調書謄本

家庭裁判所に遺産分割調停が成立している場合は、調停調書謄本を提出します。

⑨審判書謄本・確定証明書

家庭裁判所の遺産分割審判がなされた場合は、審判書謄本及び確定証明書を提出します。

⑩不動産関係書類

次の書類が必要です。

  • 登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 固定資産税課税明細書又は固定資産評価証明書

⑪相続関係説明図

相続関係説明図とは、一目で相続人が分かるよう戸籍の内容を簡潔にまとめたものです。

戸籍謄本などの原本を還付(返却)のために必要です。

⑫委任状

次の場合には、登記申請に関する権限を授権する旨の委任状が必要です。

  • 共同相続人の一人が他の相続人を代表して登記申請を行う場合
  • 相続登記を司法書士に依頼する場合

税務署への相続税申告に必要な書類

税務署への相続税申告に必要な書類は、次のとおりです。

被相続人の戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本が必要です。

被相続人の住民票又は戸籍の附票

被相続人の最後の住所地の住民票(の除票)又は戸籍の附票が必要です。

相続人の戸籍謄本

相続人全員の戸籍謄本が必要です。

相続人のマイナンバーが分かる書類

相続税の申告書には相続人のマイナンバーの記載が必須です。番号確認書類として次の書類を提出します。

  • マイナンバーカード(個人番号カード)の写し
  • 通知カードの写し
  • マイナンバーの記載がある住民票の写し

相続人の印鑑証明書

相続人全員の印鑑証明書が必要です。

遺産分割協議書

法定相続分と異なる遺産分割をした場合は、法定相続人全員が署名・捺印した遺産分割協議書が必要です。

遺言書

遺言がある場合は、遺言書の提出が必要です。

申告期限後3年以内の分割見込書

相続税の申告書の提出期限(被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内)までに遺産分割ができない場合、申告期限後3年以内の分割見込書に次の事項を記載し、相続税の申告書と一緒に提出します。

  • 相続財産が分割されていない理由
  • 分割の見込みの詳細
  • 適用を受けようとする特例等

財産関係書類

相続財産の内容に応じて、次の書類が必要です。

①不動産関係書類

不動産がある場合に必要な書類は次のとおりです。

  • 名寄帳
  • 登記簿謄本(全部事項証明書)
  • 公図・測量図
  • 住宅地図
  • 賃貸借契約書

②有価証券関係書類

株式や投資信託などの有価証券がある場合は、次の書類が必要です。

  • 社債・国債等取引残高報告書
  • 株主総会通知書
  • 配当金支払通知書
  • 顧客勘定元帳
  • 直近3期分の決算書(非上場株式がある場合)

③預貯金関係書類

預貯金がある場合は、次の書類が必要です。

  • 相続開始日の残高証明書
  • 通帳の写し・取引明細書(過去5年分)
  • 定期預金の既経過利息計算書

④生命保険関係書類

生命保険がある場合は、次の書類が必要です。

  • 生命保険証券
  • 生命保険金支払通知書
  • 解約返戻金証明書

債務・葬式関係書類

債務がある場合は、次の書類が必要です。

  • 借入残高証明書
  • 金銭消費貸借契約書
  • 未納の租税公課の納税通知書
  • 未払金の領収書(医療費の領収証等)

葬儀費用がある場合は、次の書類が必要です。

  • 葬儀費用の領収書
  • 葬儀費用の支払いメモ(心づけ等領収書のない支払いがある場合)

相続の書類に関するよくある質問

ここでは、相続に必要な書類に関するよくある質問に回答します。

相続に必要な書類の収集にかかる期間は?

相続人の数や書類の提出先によって期間が異なりますが、書類の収集にかかる期間は、一般的に12ヶ月程度です。

相続の手続きには、次のとおり期限があるものがありますので、計画的に収集しましょう。

  • 相続放棄:相続開始を知ったときから3ヶ月以内
  • 相続税申告:相続開始日から10ヶ月以内

相続に必要な書類の原本還付とは?

金融機関における原本還付

金融機関への次の書類の提出時は、通常、原本を持参又は郵送提出します。原本返却を希望する旨伝えることで、金融機関においてコピー後又は手続き完了時に原本を返却してもらえます。

  • 戸籍謄本等
  • 住民票
  • 遺産分割協議書
  • 遺言書
  • 調停調書謄本
  • 審判書謄本・確定証明書

・相続登記における原本還付

次の書類は、原本とコピーを一緒に提出することで、登記完了後に原本を返却してもらえます。

コピーには原本と相違ありませんと記載し、申請人が署名捺印します。

郵送での返却を希望する場合は、申請書に送付の方法により原本還付書類の返却を希望すると記載し、返信用の封筒(切手貼付)を提出します。

  • 遺産分割協議書
  • 遺言書
  • 印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書

相続関係説明図を提出すると、次の書類についてはコピーを提出しなくても原本還付が可能です。

  • 戸籍謄本等
  • 住民票

相続税申告における原本還付

相続税の申告で一度税務署に提出した書類は返却されません。

印鑑証明書以外の書類は、原本・コピーのいずれでも提出が可能です。税務署への書類の提出は、この点を踏まえて原本提出かコピー提出かを選択しましょう。

相続に関する書類への代筆は可能?

相続書類に限らず、法律文書への代筆は原則として無効となる可能性があるため、おすすめできません。

身体上の理由(例 麻痺により手が震える)により、相続人本人による署名が困難な場合、沿え手程度で関与することは可能と考えます。

相続に関する書類の保存期間は?

遺産分割協議書及び遺言書

相続手続きが完了した後に、遺産分割協議書や遺言書に記載のない財産が見つかる可能性があります。遺産分割協議書や遺言書は、半永久的に保管しましょう。

相続税申告にかかる書類

相続税申告にかかる書類に保存期間の定めはありませんが、次のとおり310年間保存すると良いでしょう。

  • 税務調査への備えとして3
  • 更正の請求の必要が生じたときに備え5
  • 相続から10年以内に次の相続が発生した場合の相次相続控除に備え10

相続手続きを弁護士に依頼するメリット

手間や労力が軽減される

弁護士に依頼すれば、書類の収集や名義変更などの相続で必要となる手続きを全面的に任せることができます。物理的・精神的負担が軽減されます。

公正な遺産分割ができる

弁護士に依頼すれば、法定相続分のほか特別受益や寄与分を踏まえた公平・公正な遺産分割を提案してもらえます。

相続に必要な書類を作成してもらえる

遺産分割協議書その他相続に必要な書類の作成を任せられます。遺産分割の協議も弁護士が交渉を代行することで、精神的な負担が軽減されます。

後のトラブルを防げる

遺産分割協議書に不備があった場合、後に相続人同士のトラブルに発展するケースがあります。弁護士に依頼すれば、不備のない遺産分割協議書を作成してもらえて、将来のトラブルを防止できます。

法的手続きに発展した場合も安心

相続人間で遺産分割協議が整わない場合、調停・審判に移行することがあります。遺言や生前贈与により一定の相続人の遺留分が侵害された場合、訴訟に発展することもあります。

このように法的手続きに発展した場合でも、弁護士に依頼しておけばスムーズに対応してもらうことができます。

税理士・司法書士等との連携によりワンストップで解決できる

弁護士は、相続手続きにおいて税理士や司法書士と随時連携していますので、相続登記・相続税申告の場面もワンストップでサポートを受けられます。

まとめ

相続に必要な書類はケースバイケースですので、上記以外にも必要な書類が生じることがあります。普段目にしない書類ばかりで収集に時間がかかることもあるでしょう。

相続手続きや必要書類がよくわからない場合は、弁護士に相談されることをおすすめします。必要書類の取寄せを含めて相続手続き全般を任せられますので、相続人の方のご負担を軽減できます。

相続でお困りの方は、当事務所までご相談ください。

この記事を監修した弁護士

寺垣 俊介(第二東京弁護士会)

はじめまして、ネクスパート法律事務所の代表弁護士の寺垣俊介と申します。お客様から信頼していただく大前提として、弁護士が、適切な見通しや、ベストな戦略・方法をお示しすることが大切であると考えています。間違いのない見通しを持ち、間違いのないように進めていけば、かならず良い解決ができると信じています。お困りのことがございましたら、当事務所の弁護士に、見通しを戦略・方法を聞いてみてください。お役に立つことができましたら幸甚です。

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