過失割合のゴネ得とは?相手がゴネる場合の対応策を徹底解説!

過失割合のゴネ得という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

交通事故が発生した場合、加害者側だけでなく、被害者側にも過失のあるケースが多々あります。この場合には、過失割合を決める必要があります。

過失割合とは、発生した事故に対する当事者双方の責任や不注意の度合いのことです。

この過失割合によって、最終的な賠償金が左右されることから、加害者は少しでも自分に有利になるようゴネることがあります。

被害者の中には、こうした加害者の態度に疲弊し、早く示談をまとめたいと考え、加害者の主張に応じる人もいるでしょう。

しかし、加害者の主張に応じることで、適正な賠償金を受け取れなくなる場合があります。相手がゴネる場合でも、冷静な対応で、適正な賠償金の獲得を目指しましょう。

この記事では、相手にゴネ得させないポイントについても解説しています。ぜひ参考にしてください。

過失割合のゴネ得とは?

過失割合のゴネ得とは、過失割合について合理的な理由がなく自己に有利な主張をし続け、最終的に自己に有利な過失割合で合意し利益を得ることです。

過失割合は、当事者双方の合意で決定します。つまり、当事者双方が合意しない限り、示談が成立しない状態が続きます。

示談が成立しない状態が続くと、被害者側は精神的ストレスを感じ、「早く話し合いを終わらせたい。」「少しくらい譲歩するのも仕方ないか。」と考えるでしょう。

ゴネ得をしようとしている人は、まさに理不尽な主張をし続け、示談交渉を引き延ばすことで、相手が折れるのを待っているのです。

相手が折れ、自己に少しでも有利な過失割合で合意することで、最終的に支払う賠償金の減少に成功(ゴネ得)するのです。

相手が過失割合でゴネるのは賠償金を低くしたいから

相手が過失割合でゴネるのは、賠償金を低くしたいからです。

少しでも自己に有利な過失割合で合意することで、支払う賠償金を低く抑えられます。

以下、過失割合によってどのくらいの差が生じるのか、具体例と共に見ていきましょう。

過失割合と過失相殺

交通事故の被害者にも過失があり、被害者の過失が事故の発生や損害の拡大に起因している場合は、公平の観点から損害賠償額を減額されることがあります。これを過失相殺といいます。

過失相殺は、原則として交通事故の損害賠償項目の全てに適用されます。

  • 積極損害(治療費、通院交通費、葬儀費用等)
  • 消極損害(逸失利益、休業損害)
  • 慰謝料

したがって、過失割合によって最終的に受け取れる賠償金に差が生じます。

過失割合と賠償金の具体例

賠償金が1,000万円と仮定して、過失割合により最終的に受け取れる賠償金にどれくらいの差が生じるのか見ていきましょう。

過失割合が加害者9:被害者1のケース

最終的に受け取れる賠償金は、900万円です。

1,000万円-(1,000万円×1/10)=900万円

過失割合が加害者8:被害者2のケース

最終的に受け取れる賠償金は、800万円です。

1,000万円-(1,000万円×2/10)=800万円

過失割合が加害者6:被害者4のケース

最終的に受け取れる賠償金は、600万円です。

1,000万円-(1,000万円×4/10)=600万円

過失割合によって、最終的に受け取れる賠償金に差が生じることがお分かりいただけたかと思います。

理不尽な過失割合を主張された場合には、相手の主張に応じるのではなく、適正な過失割合を主張できるように準備することが大切です。

交通事故の過失割合とは|決め方・納得できない場合の反論方法を紹介

過失割合を相手がゴネる!ゴネ得させない4つのポイント

ゴネ得させないためのポイントとして、次の4つが挙げられます。

  • 相手の主張する過失割合の根拠の提示を求める
  • 事故状況を裏付ける客観的な証拠を集める
  • 冷静な対応を心掛ける
  • 納得するまでは示談に応じない

以下、詳しく見ていきましょう。

相手の主張する過失割合の根拠の提示を求める

相手の主張する過失割合の根拠の提示を求めましょう。

当事者双方がやみくもに自己の言い分だけを主張し合っていては、話し合いはまとまりません。相手の言い分とその根拠を把握し、反論の準備をしましょう。

相手の言い分を把握する際には、以下の過失割合の算定手順に沿って確認していくのがよいでしょう。

  • 事故状況を把握し事実関係を確認する
  • 文献や過去の裁判例等から基本となる過失割合を選択する
  • 個別の事情に応じた修正要素をもとに基本の過失割合を修正する
  • 当事者双方の交渉により過失割合を決定する

①事故状況を把握し事実関係を確認する

事故状況の認識について、食い違いがあるか確認しましょう。

事故状況については、まずは実況見分調書と照らし合わせましょう。

実況見分調書は、事故の現場に駆け付けた警察が事故の態様を記録したもので、事故状況を示す重要な証拠です。その他にも、ドライブレコーダーの映像等も証拠になります。

相手の事故状況の認識がこれらと異なる場合には、その根拠となるものの提示を求めましょう。

②文献や過去の裁判例等から基本となる過失割合を選択する

相手が、基本となる過失割合にどの事故類型を選択しているのかを確認しましょう。

過失割合は、事故の類型ごとに基本的な過失割合の基準が定められています。

相手の主張する基本の過失割合とご自身の主張が異なる場合には、根拠となる文献や裁判例等を示しましょう。

③個別の事情に応じた修正要素をもとに基本の過失割合を修正する

相手が、どのような修正要素を考慮しているかを確認しましょう。

修正要素には、次のようなものが挙げられます。

  • 事故発生時が夜間
  • 見通しのきく交差点での事故
  • 幹線道路での事故
  • 大型車
  • 酒酔い運転・居眠り運転・無免許運転等
  • 被害者が幼児・児童・高齢者・身体障がい者の場合

こちらに有利な修正要素が抜けていないかを確認しましょう。

相手の言い分とその根拠を把握したら、次は反論のための客観的な証拠の準備をしましょう。

事故状況を裏付ける客観的な証拠を集める

事故状況を裏付ける客観的な証拠を集めましょう。

過失割合が揉めやすいのは、事故当時の認識が当事者双方で異なっている点にあります。

例えば、次のようなことが考えられるでしょう。

【被害者の認識】

青信号で直進したところ、赤信号の加害者車両が侵入してきた。」

【加害者の認識】

「被害者側は黄色信号だったので、止まると思って直進した。」

信号機のある交差点での直進車同士の事故の場合、基本の過失割合は次のとおり定められています。

  • 青信号:赤信号 = 0:100
  • 黄色信号:赤信号 = 20:100
  • 赤信号:赤信号 = 50:50

事故当時は気が動転しているため、記憶が曖昧になるのは仕方ありません。

そこで、事故当時の状況を裏付ける客観的な証拠の存在が重要です。

客観的な証拠には、次のようなものが挙げられます。

  • 実況見分調書
  • ドライブレコーダーの映像
  • 防犯カメラの映像
  • 目撃者の証言

ゴネ得を狙っている場合、相手は理不尽な主張を繰り返してくるでしょう。

したがって、こちら側の主張を客観的な証拠と合わせて提示しましょう。

冷静な対応を心掛ける

冷静な対応を心掛けましょう。

ゴネ得を狙っている人は、精神的な揺さぶりをかけてきます。

あなたが感情的になったり、弱気になったりすると、相手はチャンスだと感じるでしょう。

ゴネ得を狙っている相手に対しては、あくまで冷静に、合理的な主張と客観的な証拠を提示し、揺るがない姿勢を持ちましょう。

納得するまでは示談に応じない

納得するまで示談に応じないようにしましょう。

示談は、一度成立したら、原則としてその内容を変更できません。

相手のゴネが続くと、精神的な負担から、相手の主張を飲んでしまう人も多くいます。

相手との交渉が負担に感じた場合には、納得のいかないまま示談に応じる前に、一度弁護士に相談しましょう。

交通事故の過失割合に納得できない!不満があるときの対処法とは?

過失割合を相手がゴネる場合には弁護士に相談を!

過失割合を相手がゴネる場合には、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に依頼するメリットとして、次のことが挙げられます。

  • 相手がゴネるのを諦める可能性がある
  • 交渉を全て任せられる
  • 適切な過失割合で示談できる
  • 早期解決が期待できる
  • 獲得できる賠償金が増額する可能性がある

以下、詳しく見ていきましょう。

相手がゴネるのを諦める可能性がある

相手がゴネるのを諦める可能性があります。

弁護士が交渉相手となると、態度を変える可能性は高いでしょう。

ゴネ得を狙っている人の多くは、交渉を長引かせることで、相手が折れるのを期待しています。

しかし、弁護士が相手となると、理不尽な主張を続けることは難しいでしょう。

弁護士は、相手がゴネる・ゴネないに関わらず、客観的な証拠や事案に応じた文献・裁判例等を用いて、交渉を行います。

したがって、弁護士に依頼することで相手がゴネるのを諦める可能性があるでしょう。

交渉を全て任せられる

交渉を全て任せられます。

弁護士に依頼することで、相手との交渉から示談成立までを代理してもらえます。

相手が任意保険に加入している場合、交渉の相手は、相手方の保険会社の担当者です。

保険会社の担当者は、交通事故の交渉に何年も携わっていることから、こちらの主張を通すのは簡単ではありません。しかし、弁護士であれば、対等な交渉が可能です。

ゴネ得を狙っている人の場合、任意保険に加入していないことも考えられます。

任意保険に加入していれば、原則として任意保険会社の補償がされます。しかし、任意保険に未加入の場合には、自賠責保険の限度額を超えた部分については、加害者本人が負担しなければなりません。こうしたことから、ゴネ得を狙っていることも考えられるでしょう。

ゴネ得を狙っている相手と交渉を続けるのは、精神的な負担になるでしょう。

弁護士に依頼することで、交渉を全て任せられ、精神的な負担も軽減できるでしょう。

適切な過失割合で示談できる

適切な過失割合で示談できます。

弁護士に依頼した場合、事故状況の客観的な証拠を収集・精査し、基本となる過失割合に個別の修正要素を考慮して、適正な過失割合を主張します。

特に、修正要素は、被害者側に有利な事実が見落とされていることもありますから、事故状況を精査する必要があります。

弁護士に依頼することで、適切な過失割合で示談できるでしょう。

早期解決が期待できる

早期解決が期待できます。

相手がゴネを続ける限り、示談をまとめられません。

裁判で争うことになる可能性もあります。

弁護士に依頼することで、裁判までいかずに解決できる可能性が高くなるでしょう。

獲得できる賠償金が増額する可能性がある

獲得できる賠償金が増額する可能性があります。

交通事故の賠償金の算定基準には、自賠責基準・任意保険基準・裁判所基準(弁護士基準)の3つがあります。どの基準を用いるかによって、もらえる賠償金が大きく異なります。

自賠責基準

自動車を運転する人が必ず加入する強制加入保険が算定する際の基準

被害者救済を目的とした最低限の補償

任意保険基準

加害者の任意保険会社が算定する際の基準

保険会社により算定基準が異なるため非公開

裁判所基準(弁護士基準)

過去の裁判例に基づき設定された基準

裁判や弁護士による示談交渉に用いられる

このうち、裁判所基準(弁護士基準)により算定した賠償金が一番高くなります

保険会社が提示してくる賠償金は、任意保険基準をもとに算定されていることがほとんどです。できるだけ多い賠償金を獲得するには、弁護士の介入により、裁判所基準(弁護士基準)での請求をしていくことです。

弁護士が介入して、裁判所基準(弁護士基準)での交渉を行うことで、当初、保険会社から提示されていた金額よりも高い賠償金を獲得できる可能性があるでしょう。

【交通事故】弁護士基準で慰謝料はいくら増額する?増額する理由とは

まとめ

交通事故の過失割合を決める際に、ゴネ得を狙う人は少なくありません。

相手の主張に安易に応じることで、適正な賠償金を受け取れなくなります。

相手がゴネ続けるような場合には、一度弁護士にご相談ください。

弁護士であれば、相手のゴネ得をさせず、適正な賠償金での示談を成立させてくれるでしょう。

ネクスパート法律事務所では、交通事故事案の解決実績を豊富にもつ弁護士が在籍しています。

ぜひ一度ご相談ください。

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