
交通事故から数日経過しても、加害者本人や保険会社から連絡がなく、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「なぜ連絡が来ないのか。」「このまま無視されるのではないか。」
今後の示談交渉や手続きについて不安を感じるのも当然です。
この記事では、交通事故後の当事者間の連絡の必要性について解説します。
ぜひ参考にしてください。
目次
交通事故に遭った後は相手(加害者)に電話する必要はある?
当事者の一方に代理人がいる場合は、原則として、被害者本人が加害者本人に直接電話をする必要はありません。
安易な電話連絡は、かえって示談交渉を複雑化させ、被害者自身が不利益を被る可能性があります。
当事者の一方に代理人がいる場合は原則として電話の必要なし
加害者か被害者のどちらか一方が、弁護士や保険会社の担当者を代理人として立てている場合は、原則として当事者本人同士の電話の必要はありません。 通常、加害者側は任意保険会社の担当者が窓口となります。
被害者にも何らかの過失がある場合には、被害者側も任意保険会社の示談代行サービスを利用できるため、被害者側の交渉窓口も任意保険会社の担当者となります。
ただし、もらい事故(被害者の過失ゼロ)の場合には、被害者の加入する任意保険会社は使えないため、被害者本人と加害者側の任意保険会社とのやり取りが必要になります。
いずれの場合も、加害者が任意保険に加入している以上、加害者本人に電話をする必要はありません。
例外|相手(加害者)に電話する必要のあるケース
相手(加害者)に電話する必要のあるケースは、次の2つです。
- 相手(加害者)に自分の連絡先を伝えなかった
- 相手(加害者)が任意保険に加入していない
ただし、直接の連絡はリスクを伴う可能性があるため、事前に弁護士に相談することをおすすめします。
①相手(加害者)に自分の連絡先を伝えなかった
相手(加害者)に自分の連絡先を伝えなかったケースです。 事故直後に、自分だけ相手の連絡先を貰い、相手に自分の連絡先を伝え忘れたケースもあるかもしれません。お互いに連絡先を交換しなかった場合も同様です。
この場合には、相手から連絡が来ないのは当然のことです。
したがって、相手に電話する必要があります。
ただし、相手の加入する保険会社の連絡先を知っている場合には、保険会社に連絡することをおすすめします。
保険会社が分からない場合でも、警察が発行する交通事故証明書を取得することで、相手の加入する保険会社の情報を入手できます。
②相手(加害者)が任意保険に加入していない
相手(加害者)が任意保険に加入していないケースです。相手が任意保険に加入していない場合には、保険会社が示談交渉を代行してくれないため、被害者本人と加害者本人とが直接交渉を行わなければなりません。 したがって、相手に電話する必要があります。
ただし、示談交渉が難航する可能性が高く、慎重な対応が求められるため、事前に弁護士に相談することをおすすめします。
交通事故の相手(加害者)の保険会社から電話が来ない理由
交通事故の相手(加害者)の保険会社から電話が来ない理由は、加害者や加害者側の保険会社に何らかの事情があるケースが多いです。
電話が来ない理由としては、以下のことが考えられます。
- 加害者が保険会社に事故報告をしていない
- 保険会社の担当者が多忙で事務手続きが進んでいない
- 損害賠償義務がないと判断している など
加害者側の保険会社から連絡がこないまま放置すると、損害賠償金が支払われないリスクがあります。
したがって、加害者側の保険会社に連絡したり、弁護士に相談したりするなど、ご自身で積極的に行動しましょう。
交通事故の相手(加害者)に電話する際の3つのリスクと対処法
交通事故の相手(加害者)に電話する際のリスクは、次の3つです。
- 不用意な発言が示談交渉に不利な影響を与える可能性
- 感情的なやり取りで精神的負担が生じる
- 示談金の話し合いを急かされる可能性
以下、詳しく解説します。
不用意な発言が示談交渉に不利な影響を与える可能性
不用意な発言が示談交渉に不利な影響を与える可能性があります。
電話でのやり取りは、感情的になりやすく、不用意な発言をする可能性があるでしょう。
例えば、「少しぶつけただけなので大したことはありません。」「自分も悪い部分がありました。」などと相手の気持ちをいたわる発言は、後々の示談交渉で不利に働く可能性があります。
これらの発言が原因で、後に、加害者側の保険会社から、「治療の必要性なし。」「通院期間が長すぎる。」などと主張され、早期の治療打ち切りの打診や損害賠償の減額を招くおそれもあるでしょう。
したがって、電話をする際には、自身の怪我の状況に関する具体的な話は避けましょう。 安易な発言は、後から取り返しのつかない不利益につながる可能性があります。
感情的なやり取りで精神的負担が生じる
感情的なやり取りで精神的負担が生じます。 被害者にとって、加害者の不誠実な態度はストレスとなるでしょう。
しかし、直接電話で感情をぶつけると、相手との関係性が悪化し、さらに交渉が難航する原因になりかねません。
謝罪を強く要求することは、相手から脅迫や強要と受け取られ、法的なトラブルに発展する可能性も否定できません。
したがって、電話をする際には、冷静に対応することを心掛けましょう。 メールや文書での連絡に代えたり、弁護士に窓口対応を任せたりすることが有効な対処方法です。
示談金の話し合いを急かされる可能性
示談金の話し合いを急かされる可能性があります。
示談金は、事故によるケガの治療が終了したあとでなければ、最終的な損害が確定しません。 しかし、事故直後に加害者本人と電話をすると、その時点で示談金の合意を迫られる可能性は十分にあります。
一度示談に合意すると、原則として合意内容の修正や取り消しができないため、安易に合意することは避けるべきです。
したがって、電話をする際には、示談金に関する内容については、些細なことでも明確な回答は避けましょう。 それでも相手が話を続ける場合には、「一度、保険会社や弁護士に相談してから改めてご連絡します。」と伝えることが重要です。
交通事故の相手とのやり取りは弁護士に依頼すべき理由
前述したリスクを回避し、被害者が安心して治療に専念するためには、示談交渉の窓口を弁護士に任せることをおすすめします。
特に、ご自身に一切過失のないもらい事故(過失割合10:0)の場合や加害者が任意保険に未加入の場合には、ご自身で加害者本人と交渉するか、弁護士に依頼する必要があります。
弁護士に依頼することで、示談交渉を一任でき、精神的なストレスから解放されるでしょう。
弁護士は法律に基づいた専門的な知見から、被害者が本来受け取るべき適正な損害賠償額を算出し、交渉を進められます。
弁護士費用を心配される方も多いですが、あなたが加入する自動車保険に、弁護士特約が付帯している場合には、費用負担を気にすることなく弁護士に依頼できます。
ご自身の加入する保険を確認し、弁護士特約が付いている場合には、積極的に弁護士への依頼を検討しましょう。
交通事故の相手(加害者)との電話に関するQ&A
交通事故の相手(加害者)との電話に関するよくある疑問にお答えします。
相手(加害者)に電話しても連絡が取れない場合はどうすればよい?
相手(加害者)に電話しても連絡が取れない場合、相手が加入する保険会社に連絡を取りましょう。 保険会社が分からない場合は、警察が発行する交通事故証明書を取得することで、相手の加入する保険会社の情報を入手できます。
それでも連絡が取れない場合や相手が任意保険に未加入の場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に依頼し、内容証明郵便の送付などにより、法的な手続きに入る意思を示すことが効果的な対応策となります。
謝罪が欲しい!保険会社と連絡しているが相手にも直接電話してよい?
謝罪を求める気持ちは被害者として当然の感情です。
しかし、相手に直接電話することはおすすめしません。
感情的になりすぎると、交渉が難航するリスクがあるため、冷静な対応が求められます。
不誠実な対応の相手に対しては、適正な慰謝料の獲得で決着をつけましょう。
まとめ
加害者か被害者のどちらか一方が、弁護士や保険会社の担当者を代理人として立てている場合は、原則として当事者本人同士の電話の必要はありません。 加害者本人に電話をする前に、保険会社や弁護士に相談することをおすすめします。
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