
交通事故の被害に遭った場合に気がかりとなるのが、交通事故による怪我の治療のために仕事を休まざるを得なくなったことなどにより生じる収入の損失でしょう。収入の損失は生活を脅かす深刻な問題であるため、実際に働けない期間の収入や後遺障害による将来の収入の減少などの損失の補填は、損害賠償請求の中でも重要な項目です。
収入の損失を補填する項目としては、休業損害と逸失利益があります。この2つは混同されやすいですが、対象となる期間や計算方法は全く異なります。適正な損害賠償金を獲得したいなら、2つの項目の違いを正確に理解することが大切です。
この記事では、休業損害と逸失利益の概要や請求の条件、具体的な計算方法などを整理しながら、その違いについて詳しく解説します。
家事従事者や自営業者・フリーランスの方が自身の損害をどのように評価すべきか、実際の収入証明をどのように行えば良いかについても解説しますので、ぜひご一読ください。
目次
休業損害の概要
この章では、休業損害の概要を、以下の4つの観点から詳しく解説します。
- 休業損害とは
- 休業損害を請求できる条件
- 休業損害の計算方法と注意点
- 休業損害の請求が認められにくいケース
休業損害とは何か、理解を深めましょう。
休業損害とは
休業損害とは、交通事故で負った怪我の治療のために働けなくなったり、不十分な就労を余儀なくされたりした場合に減った収入のことです。
交通事故による怪我の治療を受けている間、休業せざるを得ない場合、その期間の収入が減ります。給与所得者であれば給与、自営業者やフリーランスなら事業収入などを一時的に得られなくなる損害が生じるため、こうした損害を補填します。
給与所得者の場合は、交通事故の怪我の治療のために休業したことで勤務先から支払われなかった給与が補償の対象となります。なお、現実に得られなかった収入が補償の対象となるため、以下のような理由による減収も補償の対象です。
- 通院のための遅刻や欠席
- 休業が理由の賞与の減額や不支給
- 休業が理由の降格や昇進の遅れ
自営業やフリーランスの場合は、交通事故で負った怪我が原因で減った売上から必要経費を差し引いた所得の減少分のほか、以下のような費用も補償の対象となります。
- 休業中も支払いが避けられない経費
- 休業中も事業を維持するために人を雇った場合はその費用
休業損害を請求できる条件
休業損害を請求するためには、交通事故と休業による収入の減少の因果関係を証明する必要があります。
医師が作成する治療や安静を要する診断書などで休業の必要性を示し、どの程度収入が減ったかを、以下のような客観的資料で証明するのが一般的です。
- 給与所得者の場合:事故前と休業した期間の給与を比較できる給与明細や源泉徴収票
- 自営業者やフリーランスの場合:直近の確定申告書など
休業損害の計算方法と注意点
休業損害の計算方法は、所得形態によって異なります。
給与所得者の場合は、基礎収入と呼ばれる事故前の収入を基礎として、以下の計算式で算出するのが一般的です。
| 1日あたりの基礎収入×休業日数 |
1日あたりの基礎収入は事故前の3か月間の総支給金額を実稼働日数で割った金額を使用することが多いですが、厚生労働省が毎年発表する賃金センサスを基準とすることもあります。
自営業者やフリーランスの場合は、事故前の確定申告に基づく年間所得を基礎として、以下の計算式で算出するのが一般的です。
| 日額×休業日数 |
日額は事故前の確定申告に基づく年間所得を365日で割った金額を使用することが多いです。
特に、自営業者やフリーランスの場合は、売上や受ける案件数の変動もあるでしょうから、交通事故により減少した収入がどの程度かを具体的に証明する必要があります。
正確な収入日額の算出が難しいケースは少なくないため、複数年分の証明資料や事業計画書を提出するなど、できるだけ詳細に根拠を示すと良いでしょう。
なお、休業損害は基本的に、交通事故発生から症状固定までの期間の収入減少による損害が補償の対象です。
症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の改善が見込まれないと判断することです。
症状固定後の休業による減収は補償の対象外であることを心に留めておいてください。
休業損害の計算方法については、以下関連記事で詳しく解説しています。
休業損害の請求が認められにくいケース
交通事故で負った怪我の治療のために収入が減った場合でも、以下のようなケースでは休業損害の請求は認められにくいです。
- 交通事故と休業による収入の減少の因果関係が不明瞭
- 勤務実態が明確に立証できない
アルバイトやパート勤務で出勤が不定期な場合や事業収益に安定性がない場合も、実際にどの程度の損害が生じたかを示すのは難しいため、休業損害だと認められない可能性があります。長期にわたって無収入状態が続いている場合も、保険会社から、事故の影響よりも本人の事情によるものと疑われるかもしれません。
通院記録や医師の診断書、給与体系や勤務時間の実態など、あらゆる角度から説得力のある証拠を提示することが重要です。
逸失利益の概要
この章では、逸失利益の概要を、以下の4つの観点から詳しく解説します。
- 逸失利益とは
- 逸失利益を請求できる条件
- 逸失利益の計算方法
- 適正な逸失利益を請求するためのポイント
逸失利益とは何か、理解を深めましょう。
逸失利益とは
逸失利益とは、交通事故に遭わなければ得られたはずの将来の利益です。
交通事故で負った怪我が完治せず後遺障害が残った場合、労働能力が低下し、これまでの労働ができなくなる可能性があります。その結果、仕事を辞めざるを得なくなったり、収入が大幅に減ったりするかもしれません。
交通事故により亡くなった場合には、将来の収入が得られなくなりますから、遺族の生活に多大な影響を与えるでしょう。
交通事故により死亡または後遺障害が残った場合、将来得られたはずの収入が得られなくなる損害が生じますから、こうした損害を補填します。
逸失利益を請求できる条件
逸失利益を請求するためには、被害者が交通事故により死亡、または後遺障害等級の認定を受ける必要があります。
後遺障害等級とは、交通事故による後遺症をその種類と症状の程度に応じて1〜14等級に分類したものです。数字が小さくなるほど重度の障害であることを意味し、その内容や症状が残った部位によってさらに号で細かく分類されます。
後遺障害等級の認定を受けることで、労働能力がどの程度失われたのかが客観的に評価しやすくなります。
被害者が死亡または後遺障害等級の認定を受けていない場合は、原則として、逸失利益を請求できません。後遺障害が残っていることを理由に闇雲に交渉するのではなく、検査や書類準備を十分にこなして、適切な後遺障害等級認定を受けることが大切です。
なお、学生や無職でも、将来において得られた可能性のある収入があると判断できる場合には、逸失利益を請求できる可能性があります。
後遺障害等級認定の申請手続きについては、以下関連記事で詳しく解説しています。
逸失利益の計算方法
逸失利益には以下の2種類があり、種類によって計算方法が異なります。
- 後遺障害逸失利益
- 死亡逸失利益
後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出します。
| 基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数 |
逸失利益は被害者の収入を基準に算出するため、基礎収入は被害者の事故前年度の収入とするのが一般的です。
労働能力喪失率とは、後遺障害によって労働能力がどの程度低下したかを表すもので、後遺障害等級ごとに以下のとおり定められています。
| 後遺障害等級 | 労働能力喪失率 |
|---|---|
| 1級 | 100% |
| 2級 | 100% |
| 3級 | 100% |
| 4級 | 92% |
| 5級 | 79% |
| 6級 | 67% |
| 7級 | 56% |
| 8級 | 45% |
| 9級 | 35% |
| 10級 | 27% |
| 11級 | 20% |
| 12級 | 14% |
| 13級 | 9% |
| 14級 | 5% |
労働能力喪失期間とは、後遺障害によって労働能力を喪失した期間で、症状固定日から67歳までの期間とするのが一般的です。
ライプニッツ係数とは、中間利息を控除するための係数です。
逸失利益は、将来得られたはずの収入を先に受け取るため、通常どおりに受け取るよりも多くの利息が発生します。通常どおりに受け取るよりも多く発生する利息分は控除すべきとの考えから、その利息分を差し引くためにライプニッツ係数を用います。
死亡逸失利益は、以下の計算式で算出します。
| 基礎収入×(1―生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数 |
生活費控除率とは、生きていればかかったはずの生活費の控除率です。
被害者が死亡した場合、将来得られたはずの収入は得られませんが、生活費もかかりません。そのため、生きていればかかったはずの生活費分を差し引く必要があります。
生活費控除率は、被害者の性別や扶養の有無などによって異なるため一概にはいえませんが、裁判実務では以下のように算出することが多いです。
| 被害者の性別や扶養の有無 | 生活費控除率 |
|---|---|
| 一家の支柱の場合 | 30〜40% |
| 男性(既婚・独身・学生を含む) | 50% |
| 女性(既婚・未婚・学生を含む) | 30〜40% |
就労可能年数とは、生きていれば就労できたはずの期間で、労働能力喪失期間と同様に症状固定日から67歳までの期間とするのが一般的です。
逸失利益の計算方法については、以下関連記事で詳しく解説しています。
適正な逸失利益を請求するためのポイント
適正な逸失利益を請求するためには、適正な後遺障害等級の認定を受けることが大切です。
前項で紹介したとおり、どの等級に認定されるかによって労働能力喪失率に差が生じるため、算出額に影響を与えます。
適正な後遺障害等級の認定を受けることで、納得のいく解決を図りやすくなるでしょう。
休業損害と逸失利益の共通点
休業損害と逸失利益の主な共通点として、以下の2つが挙げられます。
- 消極損害に属する
- 弁護士基準の適用が適正額獲得の鍵となる
以下で、詳しく解説します。
消極損害に属する
休業損害と逸失利益は、事故によって生じる収入減を補償する点で共通しており、いずれも消極損害に分類されます。
消極損害とは、本来なら得られるはずだった収入や利益を失った損害を意味し、実際に支払った費用である治療費などとは区別されます。
いずれを請求する際も、請求の根拠を示す明確な証拠の提示が必要です。いい加減な計算や証明不足は請求が認められない原因となり得ますので、自身での対応が困難だと感じたら、弁護士への相談を積極的に検討しましょう。
弁護士基準の適用が適正額獲得の鍵となる
休業損害と逸失利益は、いずれも弁護士基準で算定することで高額になる傾向がみられます。
休業損害や逸失利益を含む損害賠償金の算定基準には以下の3つがあり、どの基準を用いるかによって算定額に差が生じます。
- 自賠責基準:自動車損害賠償保障法に規定された最低限の補償を目的とする基準
- 任意保険基準:それぞれの保険会社が独自に定める内部基準(非公開)
- 弁護士基準(裁判基準):過去の裁判例をもとに定められた基準
例えば、休業損害の場合、自賠責基準では日額6,100円で計算されるのが原則ですが、弁護士基準はより被害者の実情に沿った金額で計算されるため、受け取れる金額が高額になる傾向にあります。特に、高収入の場合や長期間休業した場合は、算定結果に多大な差が生じるでしょう。
弁護士基準で算出した金額と保険会社が提示する金額には差があるケースがほとんどです。
適正な休業損害や逸失利益を獲得したいのであれば、弁護士に相談し、弁護士基準で算定した金額をもとに交渉を進めることをお勧めします。
休業損害と逸失利益の相違点
休業損害と逸失利益の主な相違点として、以下の3つが挙げられます。
- 対象となる期間が異なる
- 計算方法の根拠が異なる
- 請求のタイミングと必要となる証明資料が異なる
以下で、詳しく解説します。
対象となる期間が異なる
休業損害と逸失利益は、対象となる期間が異なります。
休業損害は治療期間中の休業日数が対象であるのに対し、逸失利益は後遺障害が残った場合に将来の収入が減少すると見込まれる期間を対象とします。
そのため、請求の対象となる期間は、休業損害は交通事故発生から症状固定まで、逸失利益は症状固定後から67歳までです。
実務上、症状固定までは休業損害の算定に集中し、症状固定後は後遺障害等級の認定を受けて逸失利益を計算する流れが一般的です。
時間軸に沿って請求項目が切り替わるイメージを押さえておくと混乱を避けられるでしょう。
計算方法の根拠が異なる
休業損害と逸失利益は、計算方法の根拠も異なります。
休業損害は、実際に休んだ日数や当該期間の収入日額をもとに計算するのが一般的です。
例えば、1日1万円の給与を得ていた人が10日間休んだ場合、休業損害の目安は10万円です。
逸失利益は、後遺障害等級や労働能力喪失率、ライプニッツ係数などを活用して将来の収入減を算定します。逸失利益の算定には勤務形態や年収、年齢なども考慮されるため、計算が複雑化しがちです。
いい加減に計算すると請求が認められないおそれがあるため、ご自身での対応に不安がある場合は弁護士への相談を積極的に検討しましょう。
請求のタイミングと必要となる証明資料が異なる
休業損害と逸失利益は、請求のタイミングと必要となる証明資料も異なります。
休業損害は治療のために休業した事実が証明されれば保険会社に請求できます。給与所得者なら源泉徴収票や給与明細、自営業者やフリーランスなら確定申告書などを用いて、収入減少を具体的に示して請求しましょう。
逸失利益は後遺障害等級が確定してから計算・請求しますが、そもそも後遺障害等級が認定されなければ請求できません。後遺障害等級が認定されるためには、医師が作成する後遺障害診断書や必要な検査を受けているなどが重要な鍵を握ります。
適切な後遺障害等級を受けたいとお考えなら、弁護士のサポートを受けることも積極的に検討してみてください。
家事従事者や自営業者の収入はどうやって評価する?
家事従事者は外部からの収入はありませんし、自営業者・フリーランスの収入形態は多様であるため、休業損害や逸失利益の算定では一般的な給与所得者とは違う観点から評価されることがあります。
この章では家事従事者や自営業者の収入の評価の仕方について、詳しく解説します。
ぜひ参考にしてください。
家事従事者の場合
家事従事者の場合は、賃金センサスなどの基準を利用して休業損害や逸失利益を算定するのが一般的です。
家事従事者とは、主に家庭内で家事や育児を担う人のことで、専業主婦(主夫)や家事手伝いなどが該当します。
家事従事者は外部からの収入はないものの、家事労働にも一定の経済的価値があると認められています。そのため、賃金センサスなどの基準を利用して休業損害や逸失利益を算定するケースが多いです。
賃金センサスとは、政府が毎年発表する賃金構造基本統計調査の結果をまとめた資料です。性別・年齢・学歴・企業規模などの属性別の平均賃金や労働時間が掲載されています。
賃金センサスによって得られる女性の平均賃金などに基づいて、被害者の年齢や性別に合わせた推定賃金を割り出して計算することが多いです。
自営業者・フリーランスの場合
自営業者・フリーランスの場合は、事業の実態や収益構造が多様であるため、一括りにして計算することが難しい傾向にあります。
休業損害や逸失利益を算出する際は、過去の確定申告書や会計資料、契約書などに基づいて、どの程度の損害が生じたのかを具体的に立証する必要があります。
特に、急成長中の事業や一時的に売上が落ち込んでいた時期などに交通事故が起きたケースについては、客観的データを添えて将来的な利益予測を示すなど、より綿密な立証を行う必要があります。
自営業者やフリーランスは、事業収益を正確に示す書類の提出が不可欠です。売上・経費・利益などをどのように証明するかによって補償額が大きく変動することがあるため、ご自身の状況に合わせて入念な準備が必要です。
自営業者・フリーランスが押さえておくべきポイント
自営業者やフリーランスが休業損害や逸失利益を請求する場合、以下のような特有の注意点があります。
- 基礎収入額の算定には確定申告書が必要
- 事故前の所得が実態を反映していない場合の立証方法
以下で詳しく紹介しますので、ぜひチェックしてください。
基礎収入額の算定には確定申告書が必要
基礎収入額の算定には確定申告書が必要です。
自営業者やフリーランスの基礎収入額を算定する際は、過去の確定申告書が重要な証拠資料となります。確定申告書には年間の売上や経費、利益が明確に記載されているため、あなたの事業規模や収入の平均値を捉えやすいためです。
もっとも、自営業者の収益は売上と経費のバランスや市場動向に左右されますし、フリーランスの収入は案件やプロジェクトごとに変動します。そのため、給与所得者と同じ基準では他の所得補償と乖離が生じやすく、年度によって収入額が大きく異なる場合、単年度のデータだけでは正確な補償額を算定できないこともあります。
確定申告書だけでなく、請求書や契約書、取引先からの支払い証明など、さまざまな書類を提出できるよう準備すると良いでしょう。必要な資料を的確にそろえることで、適正な金額の休業損害や逸失利益を請求しやすくなります。
確定申告をしていない、もしくは計上していない収入がある場合には、正当な損害額を算定するのが困難ですので、請求が認められないおそれがあります。
収入を正しく申告し、必要な証明資料を準備することが大切です。
事故前の所得が実態を反映していない場合の立証方法
事故前の所得が実態を反映していない場合は、今後の契約書や取引先からの意向書、直近の業務実績を示す納品書などを提出して将来的な収入予測を立証すると良いでしょう。
事業の立ち上げ時期や一時的な売上変動により、直近の確定申告書に示されている所得が本来の収入を反映していないこともあるでしょう。
急速に売上が伸びている事業であれば、継続的な取引契約や取引需要を示すことで、より高い収入見込みを認めてもらう余地が生まれます。これから成長が見込まれる段階で交通事故に遭った場合は、丁寧に将来的な収入予測を立てなければ、補償額が大幅に低くなるおそれがあるため注意しましょう。
損害賠償請求を弁護士に依頼するメリット
休業損害や逸失利益を含む損害賠償金の請求は、弁護士に依頼することをお勧めします。
休業損害や逸失利益を含む損害賠償金請求を弁護士に相談する主なメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 弁護士基準の適用と後遺障害等級申請サポートによる増額が期待できる
- ライプニッツ係数などの複雑な計算も任せられる
- 加害者側保険会社との交渉を有利に進めやすくなる
- 弁護士費用特約を活用すれば実質無料で依頼できる
以下で、詳しく紹介します。
弁護士基準の適用と後遺障害等級認定の申請サポートによる増額が期待できる
弁護士基準の適用と後遺障害等級申請サポートによる増額が期待できます。
弁護士基準は過去の裁判例に基づいて定められた法的正当性の高い算定基準であり、保険会社が独自に定める基準で算定した金額よりも高額になるケースがほとんどです。
後遺障害等級認定も、申請すれば必ず認定されるわけではありません。
弁護士に依頼すれば、弁護士基準で算定・請求してもらえますし、後遺障害等級認定の申請手続きもサポートしてもらえます。
医師が作成する後遺障害診断書に不備や記載漏れがないか、必要な検査を受けているかなどを的確に判断してもらえるため、適正な等級で認定される可能性が高まるでしょう。
弁護士は、保険会社との示談交渉や後遺障害の認定手続きなども含め、総合的なサポートを行えます。被害者自身が資料を準備する手間を減らせるだけでなく、より有利な条件を引き出すための交渉力も期待できます。不利な条件で示談するリスクも軽減できるでしょう。
ライプニッツ係数などの複雑な計算も任せられる
ライプニッツ係数などの複雑な計算も任せられます。
逸失利益を計算する際は、ライプニッツ係数による中間利息の控除など、複雑な計算が必要となります。誤った数値を用いると結果的に算出額に多大な差が生じるおそれがあるものの、適切な指標で計算し、保険会社にその根拠を提示して交渉するのは想像以上に困難です。
弁護士に依頼すれば、計算や立証に必要なプロセスを熟知しているため、正確な金額を主張できます。納得度の高い賠償請求を目指せるでしょう。
加害者側保険会社との交渉を有利に進めやすくなる
加害者側保険会社との交渉を有利に進めやすくなります。
加害者側保険会社との交渉では、法的根拠を示しながら話を組み立てられるかどうかで、受け取る損害賠償金額に多大な差が生じます。
弁護士に依頼すれば、弁護士に交渉を一任できるため、交通事故対応のプロである保険会社と対等な立場で交渉できます。
交渉過程において不当な提示があれば法的根拠に基づいて反論できますし、不足する資料があれば適宜指摘してもらえるため、納得して示談できる可能性が高まります。
あなたにかかる精神的・時間的な負担を最小限に抑えられるため、治療や生活の再建にも専念しやすくなるでしょう。
弁護士費用特約を活用すれば実質無料で依頼できる
弁護士費用特約を活用すれば実質無料で依頼できます。
弁護士費用特約とは、交通事故の損害賠償請求にかかる弁護士費用を保険会社が負担する、自動車保険の特約です。
弁護士費用特約を活用すれば、保険会社に弁護士費用を負担してもらえるため、自己負担なく弁護士に依頼できる可能性があります。
なお、弁護士費用特約には上限額が設定されているのが一般的です。上限額は保険会社によって異なりますが、法律相談料10万円、弁護士費用300万円で設定されていることが多いです。
弁護士特約付きの自動車保険に加入している場合は、迷わず弁護士に相談しましょう。
ただし、あなたに故意または重大な過失がある場合など、弁護士費用特約が利用できないケースも存在します。
弁護士費用特約の使い方については、以下関連記事で詳しく解説しています。
まとめ
休業損害と逸失利益はいずれも収入の減少を補償する性質がありますが、対象となる期間や計算方法、請求のタイミングに違いがあります。
交通事故により負った怪我の治療により休業し、現実に減収が生じた分を請求するのが休業損害であり、後遺障害等級が認定された場合に将来の収入減を請求するのが逸失利益です。
どちらも適正な補償を受けるためには、診断書や源泉徴収票、確定申告書などの証明資料を揃え、計算根拠を明確に示す必要があります。自営業者やフリーランスは収入の変動が大きいため、より綿密な立証を要するケースが多いです。
後遺障害等級の認定やライプニッツ係数の計算など専門知識を要する場面も多くあるため、ご自身での対応に不安を感じたら弁護士のサポートを受けることも積極的に検討してみてください。適正な賠償額を獲得できる可能性が高まるでしょう。
交通事故の損害賠償請求を弁護士に依頼したいとお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
ネクスパート法律事務所には、交通事故対応に精通した弁護士が数多く在籍しています。不安なあなたに親身に寄り添い、納得して示談できるよう全力でサポートいたします。
初回相談は30分無料です。対面のほか、リモートでのご相談にも対応しておりますので、事務所に足を運ぶのが難しい方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。
