交通事故で被害者が死亡|損害賠償・慰謝料相場と遺族が取るべき対応

交通事故で被害者死亡 遺族が取るべき行動
交通事故で被害者が死亡し、大切な家族を突然亡くされたご遺族の悲しみは、言葉では言い尽くせないものがあります。
深い悲しみの中でも、ご遺族は、警察対応葬儀手続き各種書類の準備加害者側との損害賠償交渉など、数多くの現実的な手続きに直面します。
その結果、「何を、どの順番で進めればよいのか」といった不安や疑問を抱える方も少なくありません。

  • 警察や保険会社に何を伝えればよいか
  • 大黒柱を失った場合の生活費や住宅ローンはどうなるのか
  • 示談金・賠償額は適正かどうか

この記事では、交通事故で被害者が死亡した場合に、ご遺族が知っておきたい初期対応の考え方や、生活再建のために利用できる支援制度、法的根拠に基づく損害賠償額の考え方について、わかりやすく解説しています。
これからの生活を考えるうえで、本記事の情報が判断の一助となれば幸いです。

交通事故で被害者が死亡した直後に遺族が行うべき初期対応・手続き

交通事故で家族が亡くなると、遺族は深い悲しみの中で、すぐに多くの判断を迫られます。 実際に交通事故の死亡事案を多数扱ってきた実務上の経験からすると、遺族の方が初期対応で戸惑うポイントは共通しています。
事故直後の対応は、その後の手続きの進めやすさや判断の負担にも影響するため、ここでは最低限押さえておきたい初動対応を整理します。

死亡事故発生直後の警察・加害者・保険会社への対応

交通事故で被害者が死亡した場合には、警察の実況見分や加害者側保険会社からの連絡が早期に始まります。
ここでの発言や対応は記録に残るため、一定の慎重さは求められますが、精神的に動揺している中で無理に判断する必要はありません。

警察の実況見分への対応

事故直後、警察の実況見分(事故現場で警察が事故状況を記録する手続き)が行われます。
遺族が同乗していた場合や、事故を目撃した場合には、遺族が立ち会うこともあります。
このとき、事実が不明瞭な部分や加害者の主張が事実と異なっている部分がある場合には、慌てずに、「わかりません」「記憶がはっきりしません」「その点は事実と異なります」といった形で、分からないことは分からないと落ち着いて答えることが重要です。

加害者・保険会社への対応

加害者本人や保険会社から、葬儀前後に連絡が入ることがあります。
事故直後の発言が、結果として交渉に影響することもありますが、遺族が深い悲しみの中にあるのは当然のことです。
無理に言葉を選ぼうとせず、「今は判断できないので、後日あらためて対応したい」と伝えるだけでも問題ありません。
無理に即答せず、弁護士に相談してから対応することで、遺族自身の心身を守ることに繋がると考えられます。

交通事故で被害者死亡の際に必要な書類|死亡診断書・事故証明書など

交通事故で家族が死亡した場合、遺族は、損害賠償請求生命保険の請求年金手続き相続手続きなどで多くの公的書類が必要になります。
特に、死亡診断書交通事故証明書戸籍謄本は、遺族が取得できる重要書類です。
後から何度も役所に行く手間を避けるため、予備も含めて多めに取得しておくことが望ましいです。

必要書類 取得場所 用途・備考
死亡診断書 病院(医師) 死亡届や保険金請求など多くの場面で使用します。
5~10枚程度用意しておくと、後の手続きが比較的スムーズです(コピー可の場合もあります)。
交通事故証明書 自動車安全運転センター 交通事故の事実証明に使用します。
保険金請求や遺族年金申請などに必要です。
戸籍謄本・除籍謄本 市区町村役場 相続人の確定や銀行口座の凍結解除などに必要です。
出生から死亡までの連続したものが必要になるケースが多いです。
印鑑登録証明書 市区町村役場 遺産分割協議書や保険金請求書などへの添付に必要です。

書類を揃えておくことで、各手続きがスムーズになります。
特に、死亡診断書はあらゆる手続きのスタートとなるため、必ず手元に複数枚保管し、コピーも取っておくことが望ましいです。

交通事故で被害者が死亡した場合の葬儀関係費用・法要費の考え方

交通事故で被害者が死亡した場合には、葬儀関係費用や法要費についても、一定の範囲で損害として加害者に請求することができます。
ただし、裁判例ではすべての支出が認められるわけではなく、社会通念上相当といえる範囲に限って賠償の対象とされるのが一般的です。

葬儀関係費用が損害賠償として認められる範囲

裁判実務では、実際に支出した費用のうち、おおむね150万円程度までが損害として認められるケースが多いです(弁護士基準の場合)。
具体的には、以下のような費目が対象となり得ます。

区分 主な対象項目(例)
認められやすい費用 ・通夜、告別式、火葬費用
・読経料、お布施、戒名料
・祭壇、棺、遺影、供花代
・四十九日までの法要費
・仏壇・仏具の購入費
(墓石の購入費は、個別事情による判断となる場合があります)
・葬儀当日の飲食費(通夜振る舞いなど)
認められにくい費用 ・香典返し
・四十九日以降の法要費
・参列者の交通費・宿泊費

150万円を超える葬儀を行った場合でも、原則として加害者に請求できるのは基準額までです。
ただし、社葬や被害者の社会的地位など特別な事情がある場合は、増額が認められることもあります。

仏壇・仏具・墓石の購入費用は損害賠償の対象になるか

仏壇・仏具・墓石などの購入費用は裁判例により判断が異なっており、葬儀関係費用の一部として、社会通念上相当な範囲であれば損害賠償の対象になるケースと、葬儀関係費用には含まれず、別途損害として認められるケースがあります。

【葬儀関係費用などの請求のポイント】
葬儀関係費用がどの範囲まで認められるかどうかの判断は後になりますが、領収書や明細書がない場合、支出の内容や金額を立証できず、損害として認められない可能性があります。
葬儀関係の支出は、どんなに小さなものでもすべて領収書を保管(またはコピー)することが重要です。

交通事故で被害者が死亡した後の遺族の生活と公的支援制度

交通事故で被害者が死亡すると、将来の収入が断たれ、遺族の生活が経済的に不安定になるリスクがあります。
損害賠償金(示談金)が支払われるのは、原則として、すべての交渉が終わった後です。
そのため、当面の生活を守るために利用できる公的支援制度を早期に把握し、手続きを進めることが重要です。

遺族年金・労災補償・自治体支援を受けられる場合

交通事故で家族が亡くなった場合に遺族が受けられる制度として、主に次の3つが挙げられます。

  1. 遺族年金
  2. 労災補償
  3. 自治体の支援制度

これらは、原則として、損害賠償とは別に受け取ることが可能です。 ただし、すでに遺族年金などを受け取っている場合は、示談金や損害賠償額からその分が調整されることがあります(法律では「損益相殺」と呼ばれます)。
どのくらい差し引かれるかなど、具体的な金額や手続きは弁護士に相談することをおすすめします。

①遺族年金|遺族基礎年金・遺族厚生年金

被害者が国民年金や厚生年金に加入していた場合、遺族に対して遺族年金が支給されます。 【遺族基礎年金】

  • 対象:被害者によって生計を維持されていた18歳未満の子がいる配偶者または子
  • 条件:被害者が国民年金に加入していた場合
  • 申請先:年金事務所または市区町村の国民年金窓口

【遺族厚生年金】

  • 対象:被害者によって生計を維持されていた配偶者、子、父母、孫、祖父母
  • 条件:被害者が厚生年金に加入していた場合
  • 申請先:年金事務所または市区町村の国民年金窓口

②労災保険の遺族(補償)等給付

交通事故が業務中や通勤中に発生した場合、労災保険の対象となります。
労災認定されると、遺族(補償)等給付や葬祭料などが支給されます。

③自治体の支援制度|交通遺児育成基金など

自治体によっては、交通事故で親を亡くした児童に対する奨学金や支援金制度、緊急小口資金の貸付などを行っている場合があります。
お住まいの役所の福祉課などへ相談することが推奨されます。

住宅ローンと団体信用生命保険はどうなる?

被害者が住宅ローンを組んでいる場合、団体信用生命保険(団信)に加入しているかどうかを確認してください。 団体信用生命保険(団信)に加入している場合、死亡時に住宅ローンの残債は保険金で完済され、以後のローン返済は不要となります。
借入先の金融機関(銀行など)へ連絡し、死亡の事実を伝えて手続きを行います。
この手続きを忘れて口座引き落としを続けてしまうと、後からの返還手続きが煩雑になる可能性があるため、早急な連絡が必要です。

生命保険金を受け取る場合

被害者が加入していた生命保険の死亡保険金は、原則として、損害賠償とは別に受け取れるケースが多いと考えられます。 なぜなら、損害賠償金と死亡保険金は次のような異なる性質を持つからです。

  • 損害賠償金:加害者が被害者に与えた損害の補填
  • 死亡保険金:被害者が保険料を払い、その対価として受け取る権利

ただし、保険金の受取人が相続人となっているか、特定の個人となっているかによって、後述する相続放棄との関係が変わる場合があるため、約款の確認が必要です。

交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料相場と損害賠償額の計算方法

交通事故で大切な家族を亡くした後、保険会社から示談金の提示を受けたとき、「この金額は適正なのだろうか」と不安に感じる方は少なくありません。
死亡事故で請求できる損害賠償金の主な項目は、次の3つです。

  1. 死亡慰謝料|精神的苦痛を償うもの
  2. 死亡逸失利益|将来の収入を補うもの
  3. その他費用|葬儀費用、近親者の交通費など

さらに、事故による受傷後、死亡に至るまでに傷害を負った状態が一定期間続いた場合には、治療関係費や入通院慰謝料なども請求できます。 この章では、慰謝料を算定する際の3つの基準や死亡慰謝料の相場、死亡逸失利益の計算方法を解説します。

死亡慰謝料の3つの算定基準|自賠責・任意保険・弁護士基準

死亡慰謝料の算定には3つの基準(自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準)が存在します。

保険会社から提示される示談金は、通常、各社の内部基準である任意保険基準に基づいて算定されています。
この基準は、一般的に自賠責基準よりは高いものの、弁護士基準より低くなる傾向があります。
必ずしも裁判で用いられる基準と一致しないことを理解しておく必要があります。

交通事故で被害者死亡の場合の慰謝料は?|自賠責基準と弁護士基準

死亡慰謝料の金額は、計算に用いる基準によって大きく異なります。
任意保険基準は非公開のため、ここでは、自賠責基準と弁護士基準を比較します。

自賠責基準による死亡慰謝料

自賠責基準は、被害者本人の慰謝料遺族固有の慰謝料を積み上げて計算する仕組みになっています(以下は、2020年4月1日以降に発生した事故の場合の金額です)。
被害者本人の慰謝料:一律400万円 遺族の慰謝料:請求者の人数により変動します。

  • 1名の場合:550万円
  • 2名の場合:650万円
  • 3名以上の場合:750万円

さらに、被害者に扶養していた家族がいる場合、上記に200万円が加算されます(被扶養者加算)。
具体的な計算例を見てみましょう。

【計算例|被害者に配偶者と未成年の子2人がいる場合(計3名・扶養あり)】
被害者本人分:400万円
遺族分(3名):750万円
被扶養者加算:200万円
合計:1,350万円
【注意点|自賠責保険の支払限度額について】
自賠責保険には、被害者1名につき3,000万円という支払限度額があります。
この3,000万円には、死亡慰謝料だけでなく、死亡逸失利益や葬儀費用などすべての損害が含まれます。
そのため、計算上の慰謝料が上記のとおりであっても、他の損害と合わせて3,000万円を超えた分は自賠責からは支払われません。

弁護士基準による死亡慰謝料

弁護士基準では、被害者の家庭内での役割(属性)に応じて、包括的な相場が設定されています。
この金額には、被害者本人分と遺族固有分の両方が含まれているのが特徴です。

  • 被害者が一家の支柱(家計を支える人):2,800万円
  • 被害者が母親・配偶者:2,500万円
  • その他(独身者、子供、高齢者など):2,000万円~2,500万円

自賠責基準で用いた、【被害者に配偶者と未成年の子2人がいるケース(計3名・扶養あり)】の弁護士基準に基づく死亡慰謝料は2,800万円です。
弁護士が交渉に入り弁護士基準に基づく金額を主張することで、本来受け取るべき適正な金額への増額が見込まれる場合があります。

交通事故で被害者が死亡した場合の死亡逸失利益の考え方と計算式

死亡逸失利益とは、被害者が事故に遭わず生きていれば、将来得られたはずの収入を補償するものです。
死亡逸失利益の計算方法は、次のとおりです。

基礎収入×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数
  • 基礎収入:死亡逸失利益を計算するにあたりベースとなる収入で、原則として、被害者の事故前年度の収入
  • 生活費控除率:生きていれば消費したであろう生活費の控除率を示した割合
  • ライプニッツ係数:将来受け取るお金を先に一括で受け取るため、利息分を割り引く係数

計算方法の前提(年収をどう評価するか、生活費を何%引くかなど)が異なると、結果として賠償総額に大きな差が生じることがあります。
そのため、死亡逸失利益は、交通事故の損害賠償額の中でも特に専門的な判断が求められる項目です。
死亡逸失利益の具体的な計算方法やケース別のシミュレーションについては、以下の記事をご参照ください。

逸失利益とは?計算方法・後遺障害等級・保険会社が否定するケース

交通事故で被害者死亡の場合に保険会社と争点になりやすいポイント

交通事故で被害者が死亡した場合には、加害者側保険会社との示談交渉において、賠償額や過失割合などが争点となることが少なくありません。
どのような点で認識の違いが生まれやすいのかを理解することが重要です。

被害者死亡の交通事故において示談の時期が問題となる理由

交通事故で被害者が死亡した場合には、四十九日が過ぎた頃など、比較的早い段階で、保険会社から示談の提案がなされることがあります。
しかし、事故状況の確認(刑事記録の精査)や損害額の計算が十分でないまま示談書にサインをしてしまうと、後から「やはり金額が少なかった」と気づいても、原則として内容を変更することは困難になります。
一般的に、保険会社は早期解決を目指す傾向がありますが、遺族にとっては適正な解決が最優先です。 「そろそろ示談しませんか」と打診されても、情報が揃っていない段階では慎重な判断が必要です。
交通事故の示談の流れやかかる期間の目安などについて、詳しくは以下の記事をご参照ください。

交通事故の示談とは?示談交渉の流れ・計算基準・注意点を総合解説

被害者死亡の交通事故における過失割合の考え方と確認方法

交通事故で被害者が死亡した場合には、被害者本人から事故状況を確認できないため、過失割合の判断が書面や加害者の供述に左右されやすいという特徴があります。
過失割合が変わると、最終的に受け取れる損害賠償額が大きく変わります。 例えば、被害総額が1,000万円の場合、過失割合が加害者80:被害者20であれば800万円を受け取れます。しかし、過失割合が加害者60:被害者40となれば600万円しか受け取れなくなります。
被害者の過失割合が大きくなればなるほど受け取れる金額は減少するため、正当な過失割合を主張することが大切です。
過失割合の根拠となり得る客観的な証拠として、以下のものが挙げられます。

  • ドライブレコーダーの映像
  • 警察の実況見分調書
  • 目撃者の証言
  • 信号サイクル表など

客観的な証拠を収集し、事実に基づいた正しい過失割合を主張する必要があります。
感情論ではなく、資料・証拠が重要です。
過失割合の考え方や、具体的な類型別の判断基準については、以下の記事で別途詳しく解説しています。

交通事故の過失割合とは|事故の類型別に事例を挙げて徹底解説

示談を急ぐ必要はありません。 事故状況や損害額を正確に把握したうえで、落ち着いて判断することが大切です。

交通事故で被害者死亡の場合に事前に理解しておきたい法的なポイント

交通事故で被害者が死亡した場合には、相続や時効の扱いなど、一定の法的なルールが関係します。
これらは通常の生活では意識する機会が少ないため、手続きを進める中で戸惑う方も少なくありません。
あらかじめ基本的な考え方を知っておくことで、落ち着いて判断しやすくなります。

被害者死亡の交通事故と相続手続きの関係について

被害者に借金などのマイナスの財産が多かった場合、遺族は相続放棄を検討することになります。
ここで重要なのが、交通事故の損害賠償請求権も相続財産に含まれるという点です。
相続放棄を行うと、原則として加害者に対する損害賠償請求権(賠償金の大部分を占める死亡逸失利益や被害者本人の慰謝料を受け取る権利(相続財産))を行使できなくなります。ただし、受取人が指定されている生命保険金や遺族固有の慰謝料は、一般的に相続財産に含まれないとされています。
相続放棄をすべきか、あるいは限定承認をすべきかなどの判断は複雑です。
安易に手続きをする前に、一度弁護士へ相談し、資産と負債、そして損害賠償の見込み額を整理することをおすすめします。

被害者死亡の交通事故に関する損害賠償請求の期間と手続き

交通事故の損害賠償請求権には、時効(権利が消滅する期間)があります。 人の生命または身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、原則として、被害者(遺族)が損害および加害者を知った時から5年間です。
加害者が判明している通常の事故であれば、5年以内に示談または訴訟提起を行う必要があります。
もっとも、起算点が問題となるケースや、事故から長期間経過している事案では別の制限が問題となることもあるため、早めに弁護士へ相談することが望ましいです。

交通事故で被害者死亡の場合の加害者の刑事責任と被害者参加制度

ここまでは民事のお金の話でしたが、交通事故で被害者が死亡した場合には、加害者の刑事責任も問われます。
遺族感情としては、「加害者を許せない」「厳正な処罰を望む」と考えるのは自然なことです。

過失運転致死罪・危険運転致死罪の違いと刑罰

加害者の行為が悪質な場合、より重い罪に問われる可能性があります。

罪名 内容・要件 刑罰
過失運転致死罪 前方不注意など、注意義務違反による事故 7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
危険運転致死罪 アルコール・薬物の影響や著しい速度超過など、運転自体が極めて危険と評価される場合 1年以上の有期拘禁刑

具体的にどの罪名が適用されるかは、事故態様や証拠に基づいて判断されます。

遺族が刑事裁判に参加できる被害者参加制度

かつては、遺族は法廷の傍聴席で見守ることしかできませんでした。
しかし、現行法では、被害者参加制度があります。
【被害者参加制度でご遺族ができること】

  • 公判への出席
  • 被告人への質問
  • 事実関係や法律適用についての意見陳述
  • 心情の意見陳述など

この制度を利用することで、亡くなった被害者の無念や遺族の悲しみを、裁判官や被告人に伝える機会が設けられます。
ただし、法廷で加害者と対峙することは精神的な負担も大きいため、弁護士(被害者参加弁護士)のサポートを受けながら参加を検討するケースもあります。

交通事故で被害者が死亡した場合によくある質問

最後に、交通事故の死亡事案に関して、当事務所へ多く寄せられる質問に回答します。

交通事故で被害者が死亡した場合、示談金はいつ支払われますか?

示談書にサインをしてから通常、2週間~3週間程度で支払いが行われますが、保険会社の処理状況や契約内容によって異なる場合があります。
複雑な事案であれば、もう少し時間を要することもあります。
交通事故の示談金振込までの期間や流れについては、以下の記事も合わせてご参照ください。

交通事故の慰謝料はいつ入る?振込までの流れと早めに受け取る方法

交通事故で家族が死亡した場合、誰が損害賠償請求できますか?

原則として、被害者の法定相続人全員が損害賠償請求権を有します。 相続人の範囲と法定相続分は以下の表のとおりです。

※同順位(子、父母、兄弟姉妹)がそれぞれ2人以上いるときは、上記の割合を均等に割った割合が1人あたりの法定相続分となります。

刑事事件で加害者が不起訴になった場合、損害賠償はどうなりますか?

刑事処分と民事賠償は別ものです。 加害者が不起訴(刑事裁判にならない)となっても、民事上の損害賠償責任が消えるわけではありません。不起訴であっても、示談交渉や民事訴訟を通じて、適正な賠償金を請求することが可能です。

裁判をしないと弁護士基準は使えませんか?

裁判をしなくても、弁護士基準での交渉は可能です。 理論上は、弁護士基準による金額を主張すること自体は、弁護士がついていなくても可能です。
ただし、実務上は、弁護士が介入していない場合に保険会社が弁護士基準を前提とした示談に応じることは少ないのが実情です。
弁護士が介入することで、保険会社は訴訟のリスクを考慮し、弁護士基準による示談を受け入れる傾向にあるでしょう。

弁護士に依頼したいけれど、費用が心配です。

弁護士費用特約がある場合には、費用負担が大幅に軽減されます。
弁護士費用特約とは、弁護士に支払う費用をあなたが加入する保険会社が代わりに支払うサービスです。
弁護士費用は、一般的に300万円の上限(法律相談料は10万円の上限)があります(契約内容により異なります)。
弁護士費用特約が利用できれば、費用負担を抑えつつ、弁護士に依頼することが可能です。
まずは、ご自身の保険契約を一度確認しましょう。
弁護士費用特約については、以下の記事も合わせてご参照ください。

交通事故における弁護士費用特約について詳しく解説

交通事故で被害者が死亡した場合に弁護士の助言が役立つ場面

交通事故で被害者が死亡した場合には、損害賠償額の算定や手続きの進め方について、弁護士の判断が求められる場面が多くあります。
すべてを遺族だけで抱え込み、判断する必要はありません。
状況に応じて弁護士の意見を参考にすることで、見通しを持って手続きを進めやすくなることがあります。
特に、以下のような状況にある場合、弁護士の意見を聞くことで、冷静に状況を整理できることがあります。

保険会社の提示額が妥当かどうかわからないケース

保険会社の提示額が妥当かどうかわからないケースです。
保険会社の提示額が相場と比べて適正か弁護士に判断してもらえます。

過失割合に納得がいかないケース

過失割合に納得がいかないケースです。
事故状況の解析や証拠の収集について、専門的なアドバイスを受けられます。

精神的に交渉がつらいケース

精神的に交渉がつらいケースです。
窓口を弁護士に一本化することで、加害者側との直接のやり取りを避けることができます。

家族間の意見がまとまらないケース

家族間の意見がまとまらないケースです。
相続人同士で方針が異なる場合、法的な観点から意見調整や整理を行い、適切な解決策を提案することができます。

まとめ|交通事故で家族が死亡した場合にご遺族が後悔しないために

家族を交通事故で亡くしたご遺族は、悲しみの中で示談や賠償の判断を迫られます。
焦らず、弁護士相談や公的支援制度の確認を行うことで、将来の生活を守る準備ができます。
弁護士は、ご遺族の心に寄り添いながら、法的手続きや交渉を引き受けます。
ネクスパート法律事務所では、交通事故事案に強い弁護士が多数在籍しています。
初回相談は30分無料です。ぜひ一度ご相談ください。

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