ネットの口コミで誹謗中傷を受けて放置すると、利用客が減るかもしれません。
例えば、株式会社Giv-ningの調査によると、[飲食店を選ぶ際インターネット上の口コミをチェックすることはありますか?]との質問に対し、[必ずチェックする]または[チェックすることが多い]と回答した方が83.2%にもなりました。

引用元:【店舗検索事情】口コミ検索で最も信頼できる媒体第1位はGoogleマップ!利用者が店舗選びで重視していることとは?|PRTIMES
この記事では、ネットの口コミで誹謗中傷を受けたときの削除方法をご案内します。悪質な口コミにお困りの方はぜひ最後までご参考ください。
口コミを削除したいサイトの例
以下で紹介するようなサイトの口コミを削除したいと考えている方がいます。
Googleマップ
Googleマップに掲載されている店舗の口コミを簡単に書き込め、利用者も多いです。
利用するお店を選ぶ際の参考にしている方も多く、ネガティブな口コミがあることで利用客が減るおそれがあり、口コミを削除したいと考える店舗経営者の方がいらっしゃいます。
食べログ
店舗利用者が飲食店を★の数で評価して、口コミを書き込みます。
日本最大級のグルメサイトで、良い口コミか悪い口コミかで来客数が変わることもあるくらい影響力が高いので、ネガティブな口コミによって来客数が減る前に削除したいと考える店舗経営者の方がいらっしゃいます。
楽天トラベル
宿泊施設や交通機関の予約ができ、利用者が口コミを書き込みます。
日本最大級の旅行サイトで、掲載施設も多く、利用者から信頼されていますので、ネガティブな口コミを削除したいと考える施設経営者の方がいらっしゃいます。
ホットペッパー
飲食店に関する口コミサイトのホットペッパーグルメと、美容サロンに関する口コミサイトのホットペッパービューティーがあり、店舗利用者が口コミを書き込みます。
実際に店舗を利用した方の口コミで、飲食店や美容サロンを探している方が参考にしていますので、ネガティブな口コミによる利用者の減少を心配して削除したいと考える店舗経営者の方がいらっしゃいます。
OpenWork
社員が自社についての口コミを書き込みます。
求人への応募を検討している方が参考にしますので、ネガティブな口コミによる優秀な人材からの応募減少を心配して削除したいと考える企業担当者の方がいらっしゃいます。
転職会議
社員や元社員が、企業の評価や労働条件を口コミとして書き込みます。
社員や元社員の口コミで信憑性の高い情報として、転職希望者が参考にしていますので、採用活動に悪影響が出る前にネガティブな口コミを削除したいと考える企業担当者の方がいらっしゃいます。
en Lighthouse(旧カイシャの評判)
社員や元社員が、口コミを書き込みます。
求人への応募を検討している方にとって信憑性の高い情報元であり、参考にされています。ネガティブな口コミによる求人に対する応募への悪影響を心配して、削除したいと考える企業担当者の方がいらっしゃいます。
マンションノート
マンション設備や周辺環境に関して実際に住んでみた感想が口コミとして書き込まれます。
日本最大級のマンション口コミサイトで、賃貸契約や購入を検討する際の参考にされていますので、悪質な口コミによって被害を受け、削除したいと考えるマンション経営者の方がいらっしゃいます。
どんな口コミが削除依頼できる?
書き込まれた側にとってネガティブな内容の口コミでも、全てが削除依頼の対象になるわけではありません。
どのような口コミが削除依頼の対象になるか解説します。
サイトの規約・ガイドライン違反
各サイトに利用規約やガイドラインが定められており、それらに違反する内容の口コミは、サイトの判断で削除できるとされていることが多いです。
サイトに対して、違反していることを理由に削除依頼をすることで、削除される場合もあります。
権利侵害
口コミで誹謗中傷を受け、権利侵害にあたる内容なら削除依頼ができます。
誹謗中傷による権利侵害は、主に以下のものがあります。
- 名誉権侵害(名誉毀損)
- 名誉感情侵害(侮辱)
- プライバシー侵害
口コミの内容が権利侵害にあたるかの判断は難しいので、弁護士に相談することをお勧めします。

口コミの削除方法
口コミの削除依頼をする方法について解説します。
サイトへ削除依頼をする
各サイトへ削除依頼する方法を解説します。
詳細は各サイトの記事をご参考ください。
Googleマップ
Googleのポリシーに反する口コミを報告するフォームから削除依頼をします。
Googleビジネスプロフィールを利用していれば管理画面から削除依頼ができますし、Googleビジネスプロフィールを利用していなくてもGoogleマップから削除依頼ができます。

食べログ
お問い合わせフォームから削除依頼をします。
お問い合わせの内容として、削除依頼の理由を明確に記載しましょう。

楽天トラベル
口コミの報告機能による削除依頼もできますし、お問い合わせフォームからの削除依頼もできます。
削除依頼とは異なりますが、掲載期間を[3か月のみ]にすることで、3か月経過すると掲載されなくなります。

ホットペッパー
ホットペッパーグルメでは、報告機能による削除依頼ができます。
ホットペッパービューティーでは、お問い合わせフォームから削除依頼ができます。

OpenWork
報告機能による削除依頼ができます。
報告フォームには、不適切と思われる具体的内容と対象企業との関係を入力します。
転職会議
問い合わせフォームから削除依頼ができます。
削除依頼の際には、当該企業または代理人弁護士から連絡することとされています。

en Lighthouse(旧カイシャの評判)
お問い合わせフォームから削除依頼ができます。
必要事項を入力し送信することで、削除してもらえる可能性があります。
マンションノート
お問い合わせフォームから削除依頼ができます。
削除依頼の理由として、利用規約・ガイドラインに違反していることや権利侵害の説明を入力します。

裁判所へ削除仮処分命令を申立てる
サイトに削除依頼をしても削除されなかった場合は、裁判所に削除仮処分命令を申立てます。
通常の民事訴訟では削除されるまでに時間がかかりますので、より迅速な手続きである仮処分の手続きの方が、早期の削除が期待できます。

口コミを削除する以外の対応
悪質な口コミの場合は、削除しただけでは繰り返し書き込まれる可能性もあります。
削除以外にはどのような対応が考えられるのか解説します。
投稿者を特定する
投稿者に慰謝料請求や再発防止を求めたい場合は、以下の方法で投稿者を特定します。
発信者情報開示請求訴訟
投稿者特定の流れは、以下のとおりです。
サイトに発信者情報開示請求 |
↓ 開示されなければ |
裁判所に発信者情報開示仮処分命令申立 |
↓ 開示されたIPアドレスから接続プロバイダを特定 |
接続プロバイダに発信者情報開示請求 |
↓ 開示されなければ |
裁判所に発信者情報開示請求訴訟提起 |
発信者情報開示命令申立
令和4年10月1日に施行された改正法によって、新たな手続き(非訟手続)が創設されました。流れは以下のとおりです。
サイトに対する発信者情報開示命令申立 |
接続プロバイダの名称の提供を求める提供命令申立 |
↓ 接続プロバイダが判明したら |
接続プロバイダに対する発信者情報開示命令申立+消去禁止命令申立を追加 |
サイトに通知 |
↓ サイトから接続プロバイダに発信者情報が提供される |
サイト・接続プロバイダから発信者情報が開示される |

損害賠償請求をする
投稿者が特定できたら、以下の方法で損害賠償請求をします。
投稿者へ損害賠償請求
裁判手続きによらずに、直接投稿者へ請求します。
示談によって、訴訟判決より高額な慰謝料額で合意が成立することも、再発防止・削除・謝罪を求める内容で合意が成立することもあります。
裁判所へ損害賠償請求訴訟提起
示談で合意が成立しなければ、裁判所へ損害賠償請求訴訟を提起します。
口コミの削除を弁護士に依頼するメリット
口コミの削除を弁護士依頼することで、以下のメリットがあります。
権利侵害にあたるか判断できる
口コミの内容がネガティブでも、感想に留まっており、権利侵害にはあたらない場合には、削除依頼の理由にはなりません。当事者では感情も入ってしまい、対象口コミが権利侵害にあたるかの判断が難しいこともあります。
弁護士が法的根拠によって判断し、的確な削除依頼の理由を報告することで、削除される可能性が高くなります。
削除依頼の代理ができるのは弁護士だけ
ネット上の口コミの削除依頼を代理できるのは弁護士だけです。
弁護士でない者が報酬を得る目的で、ネット上の口コミの削除請求を代理できないと弁護士法で定められているからです。
裁判手続きに対応できる
裁判所に削除仮処分命令を申立てる際には、裁判所に提出する書類の準備が必要です。提出後も裁判所の対応が必要ですので、手続きの知識が必要です。
弁護士に依頼することで、裁判手続きを任せられます。
損害賠償請求まで対応できる
削除だけでなく、投稿者を特定し損害賠償請求もしたいと考えた場合には、裁判手続きが必要ですし、弁護士が相手方の代理人になっている場合もあります。
弁護士に依頼することで、裁判手続きや相手方代理人弁護士の対応を任せられます。
まとめ
ネット上の口コミは、多くの場面で参考にされていますので、悪質な口コミを放置すると悪影響を及ぼすおそれがあります。
権利侵害にあたり、削除依頼の対象となる口コミは、早期の削除が重要です。
自力での対応は難しいと感じた方、自力で削除依頼したけど削除されなかった方は、ぜひ弁護士に相談・依頼することを検討してみてください。