リボ払いが払えないとどうなる?具体的なリスクと対処法を解説
リボ払い(リボルビング払い)は、月々のお支払い金額を抑えられる一件便利な制度です。利用している人も多いかもしれません。うまく利用すれば便利ですが、返済期間が長引いてしまい、借金から抜け出せなくなる人います。
リボ払いの債務を払えない状態になると、様々なデメリットがあるので、計画的に支払いを進める必要があります。
今回は、リボ払いの返済にお困りの方に向けて、以下の点を解説します。
- リボ払いが払えないとどうなるのか
- 払えない状態に陥ったらすべきこと
- リボ払いを払えないときの解決策
- 弁護士に相談するメリット
借金の対処法を考える上でご参考ください。
目次
リボ払いの借金を払えないとどうなる?
借金を返済できないと、一体どうなるのでしょうか。
具体的なデメリットを解説します。
カードの利用停止処分
リボ払いの支払いが払えない状態に陥ると、ほとんどの金融機関・カード会社ではカードの利用停止処分を行います。
ほとんどのカード会社は、支払日の翌日に当月分の未払いを確認すると、利用停止処分を行います。
遅延損害金を請求される
リボ払いの支払を滞納すると、支払日の翌日から遅延損害金が発生します。
入金が遅れた月の支払い金額に対して所定の利率で計算され、翌々月以降の支払日にその他利用分とあわせて支払いを行わなければなりません。
多くのカード会社では、遅延損害金の計算は以下のように行なっています。
元金×利率÷365日×支払期日後経過日数 |
遅延損害金の額は、カード会社に確認することも可能です。
催促・取立てが行なわれる
滞納してから約3日~10日経過しても支払いを行わないと、利用しているカード会社から自宅へ催促状が送られてきます。
催促状には、主に次のような内容が記載されていることが多いです。
- 支払期日
- 支払い方法
- 遅延損害金を含めた当月の支払額
- リボ払いの支払いが滞納している旨の通知
自宅に催促状が届くと、家族や配偶者にバレる可能性が高いです。もっとも、この段階で支払えばブラックリストに登録される可能性は低いです。
また10日以上経過すると、カード会社から電話での催促が行われます。
万が一支払えない場合は、事前に利用しているカード会社へ連絡しましょう。
信用情報機関のブラックリストに登録される
リボ払いの残債務を払えない状態が長引くと、信用情報機関のブラックリストに登録されます。ブラックリストに登録されることで生じるデメリットは、以下の通りです。
- 新規クレジットカード・ローン契約が一定期間できなくなる
- 新しく借り入れができなくなる
- 賃貸住宅の契約が通りにくくなる
- 奨学金の保証人になれない
- 社内・金融機関内には半永久的に残る可能性がある
カードの強制解約が行なわれる
支払いをしないまま約2ヶ月~3ヶ月の期間が経過すると、カード会社によってカードの強制解約が行われます。
強制解約処分となった後は、利用していたカードは一切使えません。
残額が一括請求される
カードの強制解約処分後、残額を一括請求されます。
最終通知・差し押さえが行なわれる
残額の一括請求にも応じず、滞納を続けているとカード会社から「法的措置をとらせていただきます」という通知が送られてきます。
この通知には返済期限が再度定められており、これにも応じないでいると債権者から訴えられる可能性が高いです。
裁判が行われても勝ち目はないため、最終的に今有している貯金や財産を差し押さえられます。
返済不可の借金をそのまま放置し続けることはかなりリスクがあります。
【リボ払いを払え無くなってから、差し押さえまでの期間】
カード会社の対応 | 期間(支払いが滞ってから) |
カードの利用停止処分・遅延損害金の請求 | 最短翌日 |
催促・取り立て | 約3日~10日後 |
ブラックリストへの登録 | 約1ヶ月後~ |
カードの強制解約処分 | 約1ヶ月後~3ヶ月後 |
残額の一括請求 | 約1ヶ月後~3ヶ月後 |
最終通知・差し押さえ | 約3ヶ月後~ |
借金を返済する余地がある場合は、以下の対応を検討してください。返済が難しそうであれば、後述の債務整理を検討してみてください。
リボ払いが払えなくなる前にやれるといいこと
カードの利用を見直す
毎月のカードの利用を見直しましょう。
何にどれくらい使っているのかを再確認して、必要のない出費を削ってください。最近では、サブスクリプションの登録が毎月の負担になっている人も多いです。
まずはリボ払いの残債務を支払えない状態から脱することが重要であるため、どうしても必要なものは除いて出費は最小限に抑えましょう。
収入と返済のバランスを再検討する
リボ払いが払えない状態に陥ったら、収入と返済のバランスを再検討しましょう。
どれだけカードの利用を見直したとしても、毎月の収入をほとんど返済に回さなければならない場合、債務整理を検討する必要があります。
返済額を増額できないか考える
リボ払いで月々の支払い額を最低金額まで抑えている場合、ほとんど利息の返済に回されます。
毎月の返済額を増額できないか、検討してみましょう。
またボーナス一括払いを利用して、残額を一気に支払う工夫も必要です。
借金して返済はNG!
リボ払いで困った人に向けてカードローンなどを利用して返済を進めているサイトなどもありますが、これは絶対にやめましょう。
多重債務に陥いる可能性があります。
リボ払いの借金が返済困難な場合は債務整理を検討しましょう
リボ払いの借金が返済困難な場合、債務整理という方法で解決することができます。
ここでは債務整理に関しての基本的な知識と、リボ払いとの相性がいい任意整理について解説します。
債務整理とは
債務整理とは、抱えている債務の減額や免除、支払期間の調整をすることで、借金問題を法的に解決することのできる手段です。
債務整理は主に3つの種類があます。
【債務整理の3つの種類とそれぞれの特徴】
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
借金の減額 | 原則利息 | 1/5程度まで減額可能 | 全額免除 |
手続きの複雑さ | 弁護士に依頼すれば簡単 | 必要書類の作成裁判所への出廷の必要あり | 必要書類の作成や裁判所への出廷が必要 |
周りにバレる可能性 | 債権者にはバレる | バレる可能性が低い | バレる可能性が低い |
手続きに必要な期間 | 1ヶ月~3ヶ月 | 半年~1年 | 3ヶ月~半年 |
デメリット | ・ブラックリストに載る
・元金を返済する必要がある ・個人の手続きは難しい (デメリットが少ないのでリボ払いの解決手段には最適) |
・ブラックリストに載る
・債権者を選べない ・ローン支払い中の財産は手放す必要あり ・官報に掲載される |
・ブラックリストに載る
・債権者を選べない ・家や車などの財産を手放す必要あり ・官報に掲載される ・資格や職業が制限される |
リボ払いで借金をしている場合、任意整理が最もおすすめです。
個人再生や自己破産は、任意整理と比較するとデメリットが多いので、リボ払いの借金に関するケースにおいてはあまりおすすめできません。
任意整理をすると利息をカットできる
任意整理は、主に次のような手続きです。
- 利息の引き直し計算を行う
- 計算の結果、払いすぎたお金があれば負債の残高を減らすことができる
- 利息の引き直し計算を行い、残った負債は将来発生する利息をゼロにして、元本だけの分割払いへと変更可能か交渉を行う
債権者との交渉がうまくいけば、借金額を減らして無理のない返済が可能です。
任意整理のデメリット
任意整理はメリットばかりではなく、次のようなデメリットもあります。
- ブラックリスト登録される
- 元金は返済する必要がある
- 個人の手続きは難しい
任意整理のデメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
返済が難しそうな場合は自己破産を検討する
任意整理での返済が難しい場合、自己破産を検討した方が良いケースもあります。
現在の借金額や収入に応じて適切な手段を選ばなければなりません。
弁護士に相談すれば、どの手続きを選べば良いのかアドバイスをもらえます。
リボ払いが払えない時に弁護士に相談するメリット
リボ払いがどうしても払えない状態に陥ってしまったら、すぐにでも弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談する具体的なメリットを解説します。
催促・通知が止まる
任意整理の手続きを弁護士に依頼する最大のメリットは、カード会社から支払いの催促・通知が止まることです。
任意整理の依頼を受けた弁護士は、債権者に対して受任した通知を送付します。
貸金業法では、任意整理手続きが始まった旨の通知を受けた債権者は債務者への取り立て・催促を禁じています。
参考:貸金業法21条9項
有利な条件で和解できる
弁護士に相談して任意整理の手続きを進める場合、有利な条件で和解できる可能性が高いです。
特に任意整理に強い弁護士であれば、法律の知識や借金解決の知見を活かして有利な条件での和解を勝ち取ってくれます。
交渉と手続き任せられる
任意整理をするには、債権者と交渉して合意を得る必要があります。弁護士に依頼をすると、有利な条件で交渉をまとめやすくなります。任意整理に必要な書類の作成もすべてお任せください。
まとめ
リボ払いの借金を払えなくなると、カードが利用停止処分されてしまうのはもちろんのこと、残額の一括請求や給料の差し押さえに発展することもあります。
できるだけ短い期間で返済を終えることで、手数料を少なくして返済の負担を最小限度まで抑えられます。どうしても支払いができない場合は、弁護士に相談して債務整理を行いましょう。
現在リボ払いの支払いに苦しんでおり、どうにか解決したいと考えている方は、今すぐ弁護士に相談して可能な限り早く生活を立て直しましょう。