過払い金請求にかかる期間は?請求の流れと必要期間・請求期限を解説 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

過払い金請求にかかる期間は?請求の流れと必要期間・請求期限を解説

過払い金を請求しても、すぐにお金が返ってくるわけではありません。

過払い金請求は、弁護士に依頼する場合と自分でする場合で、手続きにかかる期間が異なります。裁判を起こすと交渉よりも解決までの期間が長引きます。

この記事では、過払い金請求にかかる期間について、次のとおり解説します。

  • 過払い金請求にかかる期間
  • 過払い金請求交渉の流れと必要期間
  • 過払い金請求訴訟の流れと必要期間
  • 過払い金請求の時効・期限

過払い金請求をご検討中の方は、ご参考になさってください。

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過払い金請求にかかる期間

過払い金を請求すると、どのくらいの期間でお金が返ってくるのでしょうか。

ここでは、次の2つのケースで過払い金請求にかかる期間を解説します。

  • 弁護士に過払い金請求を依頼した場合
  • 自分で対応する場合

ひとつずつ確認しましょう。

弁護士に過払い金請求を依頼した場合

弁護士に過払い金請求を依頼した場合、手続きにかかる期間は3ヶ月~1年程度です。所要期間は請求方法によって異なります。過払い金の請求方法は次の2つがあります。

  • 交渉で和解が成立した場合
  • 裁判になった場合

それぞれにかかる期間を確認しましょう。

交渉で和解が成立した場合【期間目安:3~6ヶ月】

交渉の場合、次のとおり、早くて半年程度で過払い金返還まで完了します。

  • 和解成立まで(交渉期間): 3~6ヶ月程度
  • 和解成立から過払金返還まで: 2~4ヶ月程度

貸金業者の対応が遅い場合は、1年程度かかることもあります。

裁判になった場合【期間目安:6ヶ月~1年】

裁判を起こすと、次のとおり、概ね1年程度の期間がかかります。

  • 判決または和解成立まで:6~12ヶ月程度
  • 判決または和解成立から過払金返還まで: 2~4ヶ月程度

争点がある場合は、裁判が長引く可能性もあります。

裁判中に訴訟外で和解した場合は、解決までの期間を短縮できることもあります。ただし、この場合は、貸金業者から過払い金の減額を求められるでしょう。

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自分で対応する場合【期間目安:6ヶ月~1年】

自分で対応する場合には、弁護士に依頼する場合よりも長引く可能性があります。過払い金請求には、一定の法律知識が不可欠です。法律知識がないと、請求準備や貸金業者との交渉をスムーズに進められません。

貸金業者によっては、早く支払う代わりに過払い金を一部カットしてほしい、と提案されることもあります。自分で対応する場合、どのように主張すべきか分からず、貸金業者に言われるがまま不利な条件で和解に至ることも少なくありません。

過払い金請求の手続きの流れ

ここでは、過払い金請求の大まかな手続きの流れを紹介します。

過払い金請求の手続きは、概ね次のとおり進みます。一般的に交渉が難航した場合に裁判に移行しますが、交渉を経ずに裁判することもあります。

過払い金請求交渉の流れと必要期間

ここでは、過払い金請求交渉の流れと必要期間を解説します。

取引履歴の開示請求【期間目安:2週間~2ヶ月】

貸金業者に取引履歴の開示を請求します。

取引履歴には、取引をした日付・金額・利率などが記載されています。

請求から開示までにかかる期間は、2週間~2ヶ月程度です。貸金業者によって異なり、早ければ1週間程度、遅い場合は3ヶ月程度かかることもあります。

弁護士に依頼せず自分で請求する場合は、開示までの期間が長引くこともあります。

過払金の計算【期間目安:2~3日】

利息制限法に基づいて取引履歴の引き直し計算を行い、過払金がいくら発生するか確認します。

引き直し計算にかかる期間は、取引の期間・回数・内容によって異なります。一般的な目安は2~3日ですが、取引期間が長い場合は1週間以上かかることもあります。

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過払金の請求【期間目安:2~3日】

引き直し計算により過払い金の額が確定したら、貸金業者に過払い金返還請求書と引き直し計算書を郵送します。

過払い金の交渉~和解【期間目安:1~3ヶ月】

請求書等の郵送後、貸金業者との交渉を開始します。交渉では、主に次のような条件を話し合います。

  • 返還金額
  • 返還期日
  • 返還方法(一括・分割)

交渉にかかる期間は貸金業者によって異なりますが、概ね1~3ヶ月程度です。

和解成立~過払い金の返還【期間目安:2~4ヶ月】

交渉により和解が成立しても、過払い金がすぐ返還されるわけではありません。

和解成立から過払い金の返還まで概ね2~4ヶ月の期間かかります。

過払い金の入金(弁護士に依頼した場合)【期間目安:1週間程度】

弁護士に依頼した場合、過払い金はいったん弁護士の預かり金口に振り込まれます。回収した過払い金から委任契約に基づく報酬金(弁護士費用)を差し引き、その残額を依頼者に返金します。

弁護士事務所によって異なりますが、過払い金返還期日から1週間程度で本人の口座に入金されます。

過払い金請求訴訟の流れと必要期間

ここでは、過払い金請求訴訟の流れと必要期間を解説します。

訴訟を提起する【期間目安:1~2ヶ月】

交渉で和解が成立しなければ裁判を起こします。

弁護士に依頼した場合、裁判を起こす準備に1~2ヶ月程度かかります。自分で裁判する場合は、訴状・書証・証拠説明書等を自ら用意しなければならないため、更に時間がかかる可能性があります。

裁判手続き~和解または判決【期間目安:3~6ヶ月】

裁判所への訴状提出後、概ね1ヶ月後くらいに第1回期日が開かれます。その後、1ヶ月ごとに期日が設定され、原告・被告が交互に主張・反論します。

争点がなければ、3回程度の期日で概ね3~4カ月で終了します。争点がある場合は、6ヶ月から1年程度かかることもあります。

裁判中、貸金業者から訴訟外の和解を提案されることや、裁判所から訴訟上の和解が試みられることがあります。和解内容に納得できれば、早期に解決できることもあります。

和解または判決~過払金の返還【期間目安:2~4ヶ月】

裁判中の和解または判決から、過払金の返還までの期間は概ね2~4ヶ月程度です。

過払い金の入金(弁護士に依頼した場合)【期間目安:1週間程度】

弁護士に依頼している場合は、過払い金はいったん弁護士の預り金口座に振り込まれます。

回収した過払い金から委任契約に基づく報酬金(弁護士費用)を差し引き、その残額を依頼者に返金します。

弁護士事務所によって異なりますが、過払い金返還期日から1週間程度で本人の口座に入金されます。

過払い金請求の消滅時効期間

過払い金請求には期限があります。

ここでは、過払い金請求の消滅時効期間を解説します。

過払い金請求の時効は5~10年

過払金返還請求権の消滅時効期間は、次のいずれか早い方です。

  • 権利を行使できることを知った時から5年
  • 権利を行使できる時から10年

上記期間が経過すると、過払い金を請求できなくなるので注意しましょう。

かつては、過払い金の時効は10年だけでしたが、2020年4月1日に改正民法が施行され、5年の時効が追加されました。どの時点から過払金返還請求権の消滅時効期間が進行するのか、その期間はスタートする時点(起算点)で異なります。

2020年3月31日以前に完済した場合

2020年3月31日以前に完済した場合は、完済した時が起算点となります。よって、完済した時から10年で過払い金は時効になります。

2020年4月1日以降に完済した場合

2020年4月1日以降に完済した場合は、次のいずれか早い方で時効が成立します。

  • 過払い金があることを知った時から5年
  • 完済した時から10年

すなわち、過払い金あると知った時から5年経過すれば、完済から10年経過していなくても時効が成立するのです。

まとめ

過払い金請求にかかる期間は、弁護士に依頼した場合と自分でする場合や、手続きの方法により異なります。

過払い金を早く回収したい場合は交渉で和解しましょう。時間がかかっても利息を付けて満額回収したい場合は裁判を検討するとよいでしょう。

弁護士に依頼すれば、自分で対応する場合よりもスムーズに進むことがあります。

過払い金返還請求を検討中の方は、当事務所にお気軽にご相談ください。

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