個人再生してもクレジットカードは使えない?クレジットカードの代替方法も紹介 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

個人再生してもクレジットカードは使えない?クレジットカードの代替方法も紹介

個人再生とは、裁判所の認可を受けて概ね5分の1に減額した借金を原則3年(最長5年)で返済する手続きです。

借金を減額できるメリットがありますが、クレジットカードは使えなくなります。

この記事では、主に次の点について解説します。

  • 個人再生をするとクレジットカードは使えない?
  • 個人再生後もクレジットカードを使いたい場合の代替手段
  • 個人再生後にクレジットカードをなるべく早く発行するコツ

手続中の注意点にも触れていますので、個人再生をご検討の方は是非最後までご覧ください。

相談無料。取立てストップ。借金問題は弁護士の力で解決・減額できます! お困りの方は今すぐご連絡ください。

0120-949-229
メール相談フォームはこちら

個人再生をするとクレジットカードは使えない?

個人再生をすると、使用中のクレジットカードの利用や新規申し込みはできなくなるでしょうか。ここでは、個人再生をするとクレジットカードは使えなくなるのか解説します。

既存のクレジットカードは使えなくなる

弁護士に個人再生を依頼した後は、クレジットカードの利用及び返済を停止しなければなりません。

弁護士は個人再生の依頼を受けると、債権者に受任通知を発送します。受任通知は、債務者への直接取り立てや連絡を停止させる効果があります。受任通知の送付後、直ちにカードの利用が停止されるものではありません。しかし、受任通知送付後のカード利用は偏波弁済(へんぱべんさい)とみなされる可能性があります。

クレジットカードの規約に基づき、個人再生を申立てたことが判明した時点で、カードは強制的に解約されます。

関連記事
受任通知とは、弁護士が依頼者の代理人に就任したことを相手方に知らせる通知のことです。 債務整理の場合、貸金業者や債権回収会社からの督促や取立てをストップさせる効果があります。 この記事では、以下を詳しく説明します。 受任通知とは? 受任通知...
関連記事
自己破産や個人再生において偏頗弁済(へんぱべんさい)が問題になることがあります。 偏頗弁済がどのようなものなのか、どのようなリスクがあるのか知らない人も多いのではないでしょうか? この記事では、以下の点を説明します。 偏頗弁済(へんぱべんさ...

新規クレジットカードの発行も難しい

個人再生申立後、信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載ることです。信用情報機関に事故情報が登録されると、カード申込時の審査に通らなくなることがあります。クレジットカードの申込条件を満たしていても、事故情報が登録されている間の新規発行は難しいでしょう。

関連記事
任意整理や自己破産を検討していて、インターネットで調べていると、信用情報機関に事故情報が載るというような記事を見かけることがあると思います。 いわゆるブラックリストに載ると言われるものです。 この記事では、その信用情報機関とは何か、また、3...

クレジットカードを作れるようになるのは5~10年後

個人再生のブラックリスト登録機関(信用情報機関への事故情報の登録期間)は、概ね5~10年程度です。

以下のとおり、機関によって異なります。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC):5年
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC):5年
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC):10年

再生計画案に基づく返済を完了した日から5~10年間は、新たにクレジットカードを作ることが困難です。クレジットカード会社の独自の審査方法や情報管理によっては、事故情報登録抹消後も一定の期間、新規発行が見送られることもあります。

関連記事
個人再生は、借金を大幅に減額でき、住宅ローンの返済を続けられる(自宅を残せる)メリットがあります。個人再生は、細かくスケジュールが刻まれており、手続は複雑です。最終的に認可を受けるまでには、一定の期間がかかります。 この記事では、次のとおり...

クレジットカードを隠して個人再生をすることはできない

クレジットカードが使えないと困ることを理由に、クレジットカードを隠して個人再生することはできません。個人再生では、裁判所が毎月の収支やお金の動きを厳しくチェックします。万一、申告していないクレジットカードが存在した場合や、申立てを決断してから利用があった場合、再生計画が認められなくなる可能性があります。

関連記事
個人再生は、債務整理の中でも最も複雑な手続きです。裁判所に申立てれば、必ず個人再生が成功するわけではありません。法律や手続きを正しく理解していないと、失敗する可能性もあります。 では、どのような場合に個人再生は失敗するのでしょうか? この記...

個人再生後もクレジットカードを使いたい場合の代替手段

個人再生後にクレジットカードを使いたい場合にはどうしたらよいでしょうか。ここでは、クレジットカードに代わる4つの決済方法をご紹介します。

  • プリペイドカードやデビットカードを使う
  • 家族名義のクレジットカード(家族カード)を使う
  • ETCパーソナルカードを使う
  • 電子マネー・スマホ決済を使う

ひとつずつ見ていきましょう。

プリペイドカードやデビットカードを使う

どちらも申込の審査がありません。原則一括払いとなりますが、カード決済が必要な場面で有効な代替手段です。

  • プリペイドカード:チャージ型決済
  • デビットカード:即時口座振替型決済

家族名義のクレジットカード(家族カード)を使う

家族が本会員として契約しているクレジットカードがあれば、家族カードを作成してもらい利用できます。

クレジット利用分の支払いは、本会員の口座から引き落とされるため、原則、本会員以外の家族が個人再生をしても利用できます。

当然、この場合には家族への事情の説明や理解を得て、家族に迷惑をかけない範囲の利用を心がけることが必要です。

ETCパーソナルカードを使う

クレジットカードが強制解約されると、付帯のETCカードも使えなくなります。高速道路の通行料支払いの場面では、不便に感じることもあるでしょう。

ETCパーソナルカードは、高速道路会社で発行しているETC専用のカードです。年会費はかかりますが審査は不要です。仕事や生活で高速道路をよく利用する方には有益な代替手段です。

電子マネー・スマホ決済を使う

次のキャッシュレス決済も利用できます。

電子マネー

電子マネーには、次の2種類があります。

デビット型:登録口座から利用時に即時引き落とされる

プリペイド型:あらかじめチャージした金額を利用できる

スマホ決済

携帯電話会社にもよりますが、携帯電話の利用料金とまとめて精算できる場合があります。

個人再生後にクレジットカードをなるべく早く発行するコツ

ここでは、個人再生後になるべく早くクレジットカードを作るために必要なポイントを紹介します。

信用情報登録の抹消を待つ

信用情報機関に事故情報が登録される期間は5年~10年です。個人再生の事故情報が抹消されないうちに、新規申し込みをすると、申込に関する情報が照会日から6カ月間残ります。その分抹消までの期間が延びてしまう可能性もありますので、焦らずに登録の抹消を待つことも必要です。

信用情報は開示請求により自分で確認できますので、新規申し込みの前に確認するのもよいでしょう。

関連記事
クレジットカードやローンの申込審査に深く関わる信用情報は、信用情報機関で管理されています。信用情報は、金融機関だけでなく、私たち本人(申込者・利用者)も確認できます。 この記事では、信用情報の調べ方ついて、次のとおり解説します。 信用情報と...

複数のクレジットカード会社に同時に申し込まない

信用情報機関には申し込みの情報も記録されます。多重申込と判断されると審査の過程で不利になることがあります。クレジットカードの発行を断られて他のクレジットカード会社へ申込む場合も、一定期間(半年程度)空けましょう。

希望限度額を最小限に設定する・キャッシングを申し込まない

新規申込時は、利用限度額をなるべく低く設定しましょう。キャッシング機能を付帯しないことも審査過程で有利になります。

過去に利用したクレジットカード会社は使わない

事故情報の抹消後もクレジットカード会社内の独自のデータとして、個人再生の情報が残る場合があります。新規申し込みの際は、過去に取引のあるカード会社は避け、一度も利用したことのない会社を選びましょう。

なお、全国銀行個人信用情報センター(KSC)は個人再生の情報を10年間登録しますので、KSC以外の信用情報機関に加盟しているクレジットカードを選ぶのも一つのポイントです。

年収・勤続年数・居住年数・貯金を高める

クレジットカード会社は、個人信用情報のほか、以下の点を審査の基準としています。

  • 年収
  • 勤続年数
  • 居住年数(又は賃貸・所有の別)
  • 預貯金の額

個人再生で生活を立て直す間に、年収・勤続年数・居住年数・貯金をバランスよく高めるのが理想です。

関連記事
クレジットカードが利用できなくなることを理由に債務整理を躊躇する人も少なくありません。 債務整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載ると言われる状態です。 ブラックリストに載ると、一定期間クレジットカー...

まとめ

個人再生をするとクレジットカードは使えなくなります。

クレジットカードが使えないのは不便ですが、生活の再建のため収支を見直すにはいい機会です。クレジットカードの代替手段を利用する際も、使い過ぎに気を付け収入に見合った範囲に留めましょう。

個人再生を検討している方は、なるべく早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

関連記事
個人再生をしたい場合、どのような弁護士に相談するとよいのでしょうか。 弁護士によって得意な分野とそうでない分野があったり、そもそも業務として取り扱っていない分野があったりもします。 個人再生の手続きは他の債務整理の中でも特に複雑で、普段個人...

相談無料。取立てストップ。借金問題は弁護士の力で解決・減額できます! お困りの方は今すぐご連絡ください。

0120-949-229
メール相談フォームはこちら