「最近、配偶者がスマホばかり見るようになった。」
「どうも浮気をしているような気がする。」
配偶者が浮気を疑うような行動をしていたら、許せない気持ちでいっぱいになりますよね。
浮気をしているかも!と感じたら、すぐに配偶者を問い詰めるのではなく、まずは落ち着いて、浮気の証拠を集めましょう。
浮気の慰謝料請求をするためには、証拠が重要です。配偶者や浮気相手が浮気を否定した場合には、証拠によって証明する必要があります。
どのような証拠が必要か、どのような方法で証拠を集めればよいかを知っておくのがよいでしょう。
この記事では、主に以下の点を解説しています。
- 浮気の証拠として集めるべきもの
- 浮気の証拠を集める方法
- 浮気の証拠を自力で集める際の注意点
ぜひ参考にしてください。
目次
浮気の証拠として集めるべきもの13選
浮気の慰謝料請求をするためには、不貞行為があったことを証明する必要があります。
しかし、不貞行為があったことを直接証明するような証拠を見つけることは簡単ではありません。1つの証拠だけで不貞行為があったことを証明するのは難しいでしょう。
ですから、できるだけ多くの証拠を集めるようにしましょう。
浮気の証拠として集めるべきものには、次のようなものがあります。
- 写真や動画
- 音声データ
- メールやLINE
- 通話履歴
- SNSやブログ
- 手帳やスマホのスケジュールアプリ
- 探偵事務所の調査報告書
- ラブホテルの領収書
- クレジットカードの利用履歴やレシート、領収書
- GPSの記録
- カーナビの履歴やドライブレコーダーの履歴
- プレゼントやメッセージカード
- 浮気を認めた発言の書面や音声
以下、詳しく見ていきましょう。
写真や動画
性交渉をしている写真や動画は、強力な証拠になります。
以下のようなものも、有力な証拠になります。
- ラブホテルに出入りしている写真や動画
- 2人きりで旅行している写真や動画
- 裸や下着、パジャマ姿で同じ部屋にいる写真や動画
食事をしているだけや、2人で歩いているだけの写真や動画は、証拠としては弱いですが、頻繁に会っていることを証明するためにも確保しておきましょう。
音声データ
性交渉中やその前後の会話を記録した音声データは、強力な証拠になります。
肉体関係を推認できるような会話を記録した音声データも、有力な証拠になります。
メールやLINE
次のようなやり取りは、有力な証拠になります。
- ラブホテルに行ったり、自宅に泊まったりしているようなやり取り
- 肉体関係を推認するようなやり取り
奥さんや子どもの話をしているやり取りも、浮気相手があなたの夫が既婚者だと知っていたことを示す有力な証拠になります。
「大好き。」「愛してるよ。」といった恋愛感情を示す親密なやり取りだけでは、肉体関係があったとまでは推認できないため、証拠としては弱いですが、頻繁にやり取りをしていることが証明できるよう、メールやLINEのやり取りはできるだけ確保しましょう。
通話履歴
通話履歴だけでは証拠としては弱いですが、メールやLINEと同様に、頻繁に連絡を取り合っていることや長時間の電話をしていることは、親密な関係にあることが推認できますから、証拠として使えるでしょう。
SNSやブログ
浮気相手のX(旧Twitter)やインスタグラム、ブログ等に、2人で旅行に行った際の写真や自宅に泊まったといった投稿内容が記録されているような場合には、有力な証拠になります。
手帳やスマホのスケジュールアプリ
浮気相手と会う予定が記録されているような場合は、証拠として使えるでしょう。
具体的な日時やホテル名等が記載されている場合は、有力な証拠になります。
探偵事務所の調査報告書
探偵事務所の調査報告書は、第三者であること、かつ、調査の専門家であることから、客観的な証拠であり、説得力の高い証拠であるとして、かなり強力な証拠になります。
探偵事務所に調査を依頼することで、有力な証拠を確保できる場合があるでしょう。
ラブホテルの領収書
ラブホテルの領収書は、有力な証拠になります。
ラブホテルに一緒に行った相手が浮気相手であることを証明するために、領収書と同日のメールやLINEでのやり取りがあるとよいでしょう。
クレジットカードの利用履歴やレシート、領収書
クレジットカードの利用履歴や宿泊施設等を利用した際のレシートや領収書、食事をした際のレシートや領収書が挙げられます。
ラブホテルや宿泊施設等を利用したものは、有力な証拠になります。
これら以外の、例えば単なる食事をした際のものは、証拠としては弱いですが、これらの証拠から配偶者の行動を把握でき、より有力な証拠の獲得につながる可能性があるでしょう。
GPSの記録
GPSの記録から、ラブホテルに行ったり、浮気相手の自宅に行ったりしていることが判明する可能性があります。
GPSは、その情報収集手段が違法であると判断され、慰謝料請求の場面では証拠として使えない可能性もあります。
しかし、夫婦共有の車両等に備え付けられたGPSであれば利用できる可能性もありますし、配偶者の行動を把握でき、より有力な証拠の獲得につながることもあります。
カーナビの履歴やドライブレコーダーの履歴
カーナビやドライブレコーダーには、過去に走行したであろう場所が履歴として残っています。
ラブホテルに行ったり、浮気相手の家の付近に行ったりしたような履歴が残っている場合には、有力な証拠になります。
プレゼントやメッセージカード
単なるプレゼントやメッセージカードだけでは証拠としては弱いです。
ですが、かなり高額なプレゼントや親密な内容が書かれている手紙は、証拠として使えるでしょう。
浮気を認めた発言の書面や音声
配偶者や浮気相手が浮気を認めた発言は、強力な証拠になります。
配偶者や浮気相手が浮気を認めている場合には、書面や音声で記録を残すようにしましょう。その際に、浮気を認めた発言だけでなく、以下のように具体的な内容も残すとよいでしょう。
- 〇月〇日に、○○のホテルで、○○と肉体関係を持った。
- ○月頃から〇月頃まで○○回ほど肉体関係を持った。
浮気を無理やり認めさせたような場合には、証拠として認められない可能性がありますので、注意しましょう。
浮気の証拠を集める2つの方法
浮気の証拠を集める方法は、次の2つです。
- 自力で集める
- 探偵に依頼する
以下、詳しく見ていきましょう。
自力で集める
自力で証拠を集める方法としては、次のようなものが挙げられます。
- スマホを調べる
- 持ち物を調べる
- 尾行する
- SNSをチェックする
自力で証拠を集める際、行き過ぎた行動が違法行為となる場合があります。
違法行為になる可能性のある行動については、5章で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
探偵に依頼する
自力で証拠を集めるのは限界がありますから、探偵に調査を依頼する方法もあります。
探偵に依頼するメリットとしては、有力な証拠を獲得しやすい点です。裁判においても、探偵の調査報告書は信用性の高い証拠として扱われます。
デメリットとしては、費用がかかる点です。
探偵の調査費用の相場は、10~100万円と幅があります。
たとえ浮気の慰謝料が獲得できたとしても、それを上回る調査費用がかかってしまったなんてことにもなりかねません。
探偵への依頼を検討する場合には、あらかじめ費用の見積もりを取る、調査を依頼する日時を限定する等、費用倒れにならないように事前に調べるようにしましょう。
浮気の証拠として写真や動画を撮る場合のポイント
ラブホテルや浮気相手の自宅に出入りしている写真や動画は、強力な証拠になります。
これらの写真や動画を撮る際のポイントは、次の3つです。
- 顔がはっきりわかるように撮る
- 入室だけでなく退室時も撮る
- 複数の日を撮る
以下、詳しく見ていきましょう。
顔がはっきりわかるように撮る
2人の顔がはっきりわかるように撮りましょう。
顔が判別できないような場合には、証拠としての効力がなくなってしまう可能性があります。言い逃れをされないためにも、顔がはっきりわかるように撮るのがポイントです。
合わせて、撮影日時や撮影場所もはっきりわかるように撮影しましょう。
入室だけでなく退室時も撮る
入室だけでなく退室時も撮りましょう。
ラブホテルや浮気相手の自宅への出入りがあった場合、どれくらいの時間滞在していたかも重要になります。入室時・退室時の両方の写真や動画を撮ることで、滞在した時間を明確にでき、より有力な証拠になるでしょう。
複数の日を撮る
複数の日を撮りましょう。
複数の日の写真や動画があることで、繰り返し関係を持っていたことを証明できます。
不貞行為の回数が多いほど、獲得できる慰謝料も増額する傾向にありますから、できるだけ複数の日の写真や動画を撮るようにしましょう。
浮気の証拠としてメールやLINEのやり取りを残す場合のポイント
メールやLINEのやり取りを残す場合のポイントは、次の4つです。
- 自分のスマートフォンで配偶者のスマートフォンの画面を撮影する
- 日付や日時、送信者がわかるように撮影する
- 不貞行為を窺わせる内容の前後のやり取りも撮影する
- LINEの場合にはプロフィール画面も撮影する
以下、詳しく見ていきましょう。
自分のスマートフォンで配偶者のスマートフォンの画面を撮影する
配偶者のスマートフォンでスクリーンショットをするのではなく、自分のスマートフォンで配偶者のスマートフォンの画面を撮影しましょう。
配偶者のスマートフォンの本体を写し、形状や機種がわかるように撮影しましょう。
スクリーンショットの場合は、偽造や加工を疑われる可能性があります。
配偶者のスマートフォンの本体を含めて撮影することで、偽造や加工の疑いを回避することができます。
日付や日時、送信者がわかるように撮影する
日付や日時、送信者がわかるように撮影しましょう。
いつ、誰が、このメッセージを送ったのかが特定できるようにしましょう。
不貞行為を窺わせる内容の前後のやり取りも撮影する
不貞行為を窺わせる内容の前後のやり取りも撮影しましょう。
必ずしも、不貞行為を窺わせる内容その部分のみで、不貞行為があったと判断されるとは限りません。
前後のやり取りと合わせて、より信用性の高い証拠として扱われる可能性もありますから、不貞行為を窺わせる内容のやり取りがあった場合には、その部分だけでなく、前後のやり取りも撮影しておく方がよいでしょう。
LINEの場合にはプロフィール画面も撮影する
LINEの場合にはプロフィール画面も撮影しましょう。
LINEの場合は、アイコンをタップすると、その人のプロフィール画面が表示されます。
プロフィール名を本名で登録している場合もありますから、プロフィール画面も撮影しましょう。
浮気の証拠を自力で集める際の2つの注意点
浮気の証拠を自力で集める際の注意点は、次の2つです。
- 証拠を集めていることがバレる
- 過度な行動は違法行為になる
以下、詳しく見ていきましょう。
証拠を集めていることがバレる
証拠を集めていることが配偶者にバレてしまう危険があります。
証拠はできるだけ多く集める必要がありますが、あまりに大胆な行動をすると、配偶者があなたの行動を怪しんで、警戒してくることが考えられます。
警戒されることで、証拠集めが難航してしまうことがありますので、注意しましょう。
過度な行動は違法行為になる
次のような行き過ぎた行動は違法行為になる可能性があります。
- 浮気相手の住居に侵入する
- 浮気相手の家や車に盗聴器等を仕掛ける
- 写真や動画を捏造・加工する
あなたの行動によっては、プライバシーの侵害や名誉毀損罪、住居侵入罪等の責任を問われることにもなりかねませんので、注意しましょう。
浮気の証拠が十分に集められない場合には弁護士への相談をおすすめ
浮気の慰謝料請求を検討している場合には、弁護士への相談がおすすめです。
弁護士に依頼することで、今ある証拠で十分な証明ができるかどうかを判断してもらえます。そのほかにも、必要な証拠についてアドバイスがもらえます。
依頼後は、必要に応じて23条照会と呼ばれる弁護士会照会制度を利用した調査をしてもらえる場合もあります。
弁護士会照会制度は、弁護士法第23条の2に基づき、弁護士会が、官公庁や企業などの団体に対して必要事項を調査・照会する制度です。
例えば、浮気相手の電話番号から氏名・住所を特定できる場合があります。そのほかにも、宿泊施設に対して、宿泊者の氏名・同宿者の氏名・チェックインの日時・チェックアウトの日時などを照会したりすることで、これらの情報を取得できる場合があります。
弁護士は、証拠に関するアドバイスだけでなく、その後の慰謝料請求の交渉や裁判の手続きも代理してくれますから、慰謝料請求をスムーズに進めるためにも、弁護士への依頼を検討してみましょう。
まとめ
浮気の慰謝料請求をするためには、証拠集めが重要です。
不貞行為があったことを直接証明する証拠を獲得するのは中々難しいですから、不貞行為があったと推認できるような証拠をできるだけ多く集めることを心掛けましょう。
一人では不安がある場合には、弁護士としてお手伝いできることがあるかもしれません。
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