配偶者が異性の友達と旅行するとなれば、心中穏やかでいられず、戸惑うのも無理もありません。
「既婚者が異性の友達と旅行するのは普通のこと?」「不倫なのでは?」等と悩む人も多いでしょう。
この記事では、既婚者が異性の友達と旅行したら不倫になるのかについて、詳しく解説します。
配偶者の不貞行為を疑ったら入手すべきものや、不貞行為を疑ってもやってはいけないこと等も紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
既婚者が異性の友達と旅行したら不倫(不貞行為)になる?
既婚者が異性の友達と旅行しただけでは、不倫(不貞行為)にはあたりません。
不貞行為とは、配偶者以外の人と肉体関係を持つこと(性交類似行為を含む)です。
異性の友達と旅行したからといって、肉体関係を持つとは限りません。共通の趣味の話題で盛り上がったり、昔話に花を咲かせたりする等、友達とのかけがえのない時間を純粋に楽しみたいのかもしれません。
したがって、既婚者が異性の友達と旅行すること自体は不貞行為とは言えません。
既婚者×異性の友達の旅行で不貞行為が推認され得るのはどんなとき?
既婚者と異性の友達が旅行をした場合、以下のような事情があれば、裁判などの場でも不貞行為があったと推認される可能性があります。
- 2人きりで同じ部屋に宿泊した
- 肉体関係を持ったことが分かるラインやメッセージ等のやり取りがある
- 旅行時以外も頻繁に密会していた
既婚者と異性の友達の旅行で不貞行為が推認されるためには、単に宿泊を伴うだけでは足りません。第三者からみて、2人の間に肉体関係があったと客観的に認められる事情があるかどうかがポイントです。
既婚者×異性の友達の旅行で不貞行為を疑ったら入手すべきもの
配偶者と異性の友達が旅行先で不貞行為に及んだことが疑われる場合には、以下のような証拠をできるだけ確保しましょう。
- 2人が同室に宿泊したことがわかる宿泊施設の領収書
- 2人きりで同じ部屋にいることがわかる写真や動画
- 2人が旅行したことがわかるSNSの投稿
- 肉体関係の存在を匂わす会話の音声データ
これらの証拠を組み合わせることで、2人の関係性や不貞行為の存在をより客観的に裏付けられる可能性があります。
2人が同室に宿泊したことがわかる宿泊施設の領収書
宿泊施設の領収書があれば、保管することをお勧めします。
宿泊施設の領収書に、〈1室2名利用〉などの記載があれば、2人が同じ部屋で一夜を共にしたことの裏付けになる可能性があります。
2人きりで同じ部屋にいることがわかる写真や動画
2人きりで同じ部屋にいることが分かる写真や動画があれば、保存することをお勧めします。
たとえば、以下のような写真や動画は、2人の関係の親密さを証明できる可能性があります。
- 宿泊施設に備え付けのバスローブや浴衣等を着用して同じ部屋にいる
- 下着姿でベッドや布団で寛いでいる
- 裸で抱き合っている
ただし、画像がぼやけていて顔が認識できない、2人の後ろ姿しか写っていない等、個人を特定できない写真や動画は、証拠として認められない可能性が高いです。
2人が旅行したことがわかるSNSの投稿
2人が旅行したことがわかるSNSの投稿も、証拠の一つとなり得ます。
たとえば、宿泊施設の一室に2人きりで宿泊したことがわかる領収証の日付と、SNSに投稿された不審な旅行の日時が一致すれば、2人で宿泊を伴う旅行に行ったことを裏付けられる可能性があります。
2人が旅行したことがわかるSNSの投稿があれば、スクリーンショット等を利用して投稿された日時が分かるよう記録におさめると良いでしょう。
肉体関係の存在を匂わす会話の音声データ
自家用車で出かけたのであれば、ドライブレコーダーに道中の2人の会話が記録されている可能性があります。
「昨夜は激しかったね」「またしようね」等の間接的な表現でも、他の証拠と組み合わせれば不貞行為の証拠として利用できる可能性があります。
自家用車で出かけた場合はドライブレコーダーに、肉体関係の存在を匂わす会話の音声データがないかチェックしてみましょう。
既婚者×異性の友達の旅行で不貞行為を疑ってもやってはいけないこと
配偶者と異性の友達が旅行先で不貞行為に及んだことを疑っても、以下のような行為はしてはいけません。
- 配偶者のスマホに無断でアプリをインストールする
- 配偶者の持ち物にGPSを仕込む
- 配偶者のID・パスワードを使用して無断でSNSにログインする
以下で、詳しく解説します。
配偶者のスマホに無断でアプリをインストールする
配偶者のスマホに無断でアプリをインストールしてはいけません。
不正指令電波的記録共用罪(刑法第168条の2)が成立する可能性があります。
不正指令電波的記録共用罪が成立すると、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
配偶者に無断で浮気調査アプリ等をインストールする行為は配偶者のプライバシーを侵害するため、刑事的な責任だけでなく、民事的な責任も追及されるおそれがあります。
不倫調査のためでも、配偶者のスマホに無断でアプリをインストールすることはやめましょう。
配偶者の持ち物にGPSを仕込む
配偶者の持ち物にGPSを仕込んではいけません。
プライバシーの侵害にあたる可能性があります。
GPSを仕込んだことがバレれば、配偶者からの信用を失い、夫婦関係に溝ができることも考えられます。
不倫調査のためでも、配偶者の持ち物にGPSを仕込むことはやめましょう。
GPSを仕込むことの法的リスクは、「浮気調査でGPSによる位置情報の取得は夫婦間でも法的リスクを伴う!」で詳しく解説しています。
配偶者のID・パスワードを使用して無断でSNSにログインする
配偶者のID・パスワードを使用して無断でSNSにログインしてはいけません。
不正アクセス禁止法に抵触する可能性があります。
不正アクセス行為をすると、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
不倫調査のためでも、配偶者のID・パスワードを使用して無断でSNSにログインしてはいけません。
不貞行為が発覚して慰謝料請求をするなら弁護士に相談を
配偶者と異性の友達が旅行先で不貞行為に及んだことが強く疑われる場合には、弁護士への相談を検討してみてください。
慰謝料請求はご自身でもできます。しかし、相手方が不貞行為の存在を認めない場合、証拠が不十分だと慰謝料の獲得が難しくなることもあります。
弁護士に依頼すれば、手元にある証拠を組み合わせて不貞行為を立証できるかを検討してもらえるほか、追加でどのような証拠を収集すべきかアドバイスももらえます。これにより、不貞行為を立証できる可能性が高まります。
交渉も弁護士に一任できるため、相手方との直接のやり取りも避けられます。精神的にも時間的にも、あなたの負担を最小限に抑えて解決を図れるでしょう。
配偶者の不貞行為が発覚して慰謝料請求するなら、弁護士に相談することをお勧めします。
まとめ
配偶者が異性の友達と旅行をしたからといって、不貞行為があったと判断されるわけではりません。ただし、親密な関係を窺わせる相手と同室に2人きりで宿泊した場合などには、不貞行為が推認される可能性が出てきます。
配偶者の不貞行為を疑う場合には、肉体関係の存在を窺わせる証拠をなるべく多く収集しましょう。
弁護士への依頼をお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
ネクスパート法律事務所には不貞問題の解決実績を豊富に有する弁護士が数多く在籍しているため、あなたの状況に合わせた適切な解決方法をアドバイスできます。
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