配偶者が出張先で不倫していたことを知ったあなたは、心中穏やかでいられず、苦しい日々をお過ごしのこととお察しします。
「次の出張先でも不倫するのではないか」「出張だと嘘をついて不倫相手と会っているのではないか」等の不安から、配偶者のことが信じられなくなるのも無理もありません。
この記事では、配偶者に出張先で不倫されたら知りたい以下のことを、詳しく紹介します。
- 出張先で不倫に走るきっかけとなり得る状況
- 出張先で不倫した配偶者に対するNG行動
- 出張中の不倫を防ぐためにできること
出張中の不倫特有の問題点も紹介しますので、今後の対応にお役立ていただければ幸いです。
目次
出張先で不倫に走るきっかけとなり得る状況4選
なぜ配偶者は出張先で不倫に走ったのでしょうか。
不倫に走ったきっかけは、出張先特有の以下のような状況にあるかもしれません。
- 配偶者や周囲の目が気になりにくい
- 嘘がバレにくい
- 相手を招きやすい
- 孤独を感じやすい
以下で、詳しく紹介します。
配偶者や周囲の目が気になりにくい
配偶者や周囲の目が気になりにくい状況がきっかけとなり、不倫に走ったのかもしれません。
仕事とはいえ出張は非日常であり、独身時代に戻ったかのような解放感を得やすいです。
出張中は配偶者と物理的に離れるため、配偶者の目が届きにくいです。生活圏からも離れるため、不倫相手と一緒にいるところを職場や近所の人に目撃されるリスクも低くなります。
出張先の配偶者や周囲の目が気になりにくい状況が、「出張先だから大丈夫だろう」と自制心を緩めた可能性があります。
嘘がバレにくい
嘘がバレにくい状況がきっかけとなり、不倫に走ったのかもしれません。
出張中は勤務時間や就業時刻が普段とは異なるでしょうから、配偶者が行動を把握しにくいです。
不倫相手と会っていて配偶者からの電話やLIN等に気付かなかったとしても、「取引先の人と食事に行っていた」等と誤魔化しやすいです。「上司と同じ部屋だから電話はできない」等と偽って不倫相手と宿泊しているケースも少なくないでしょうが、真偽を確かめるのは容易ではありません。
出張先の嘘がバレにくい状況が、「不倫してもバレない」と高を括る原因となった可能性があります。
相手を招きやすい
相手を招きやすい状況がきっかけとなり、不倫に走ったのかもしれません。
出張中はホテル等に宿泊するでしょうから、密会場所に困りにくいです。
自分が宿泊しているホテルに招けば良いため、手配しなくて済みます。出張であれば宿泊代は会社負担でしょうから、費用もかからないでしょう。
出張先の不倫相手を招きやすい状況が、不倫のハードルを下げた可能性があります。
孤独を感じやすい
孤独を感じやすい状況がきっかけとなり、不倫に走ったのかもしれません。
出張中は配偶者や子どもと会えないため、寂しさを抱えやすいです。
長期出張がある、短期出張が頻繁にある場合、家族と離れて生活する時間が長くなりがちです。子どもの園・学校のイベントや週末のお出掛け等、家族との時間を共有できないこともあるでしょうから、疎外感を覚えているのかもしれません。
家族との時間が減ることで孤独を感じやすい状況が、人肌が恋しくなる原因となった可能性があります。
出張先で不倫した配偶者に対するNG行動
配偶者が出張先で不倫していたことが発覚したら怒りや悲しみに支配されがちですが、感情的になって行動するのは賢明ではありません。
想定外の事態を招きかねないため、以下のような行動は慎みましょう。
- 見て見ぬ振りをする
- 感情的になって離婚を切り出す
- 不倫したことを責め続ける
- 配偶者の行動監視のために無断でアプリを仕込む
以下で、詳しく紹介します。
見て見ぬ振りをする
見て見ぬ振りをするのは賢明ではありません。
不倫相手との関係を解消するどころか、出張のたびに関係を持ち続け、配偶者の心が完全に不倫相手に向かうおそれがあります。
不倫相手との関係が深まれば、離婚を切り出されるかもしれません。不倫相手を妊娠させたり、お金を使い込まれたりすることも考えられます。
配偶者の裏切りから目を背けたくなるのも無理もありませんが、見て見ぬ振りをするのはやめましょう。
配偶者の不倫を見て見ぬ振りをするリスクについては、「旦那の浮気をほっとくと起こり得る5つのリスクと対策方法を解説」で詳しく解説しています。
感情的になって離婚を切り出す
感情的になって離婚を切り出すのは賢明ではありません。
今後の見通しを立てずに離婚を切り出すと、「こんなはずではなかった」と後悔するおそれがあります。
離婚すれば、子どもと一緒に生活できなくなるかもしれません。一人で子どもを立派に育てなければと焦るあまり、子どもとの関わりが薄れ、子どもの情緒に影響を与えることも考えられます。
離婚は、あなただけでなく子どもの人生をも一変させます。離婚後の生活の見通しや子どもに与える影響を冷静に検討し、判断しましょう。
不倫したことを責め続ける
不倫したことを責め続けるのは賢明ではありません。
過剰に責め続けると、夫婦関係がさらにこじれ、修復できなくなるおそれがあります。
出張という非日常的な状況下で一時の気の迷いが生じ不倫に走ったものの、あなたを裏切ったことを心から反省しているかもしれません。関係を修復しようと努力しても、不倫したことを責め続けられたり無視されたりすれば、心が折れて離婚を選択することも考えられます。
夫婦関係を修復するには、お互いに思いやりの心を持つことが大切です。
裏切った配偶者を許せないと思うのも無理もありませんが、不倫したことを責め続けることはやめましょう。
配偶者の行動監視のために無断でアプリを仕込む
配偶者の行動監視のために無断でアプリを仕込むのはやめましょう。
配偶者のスマートフォンやタブレット等に、位置情報の特定や内部監視ができるアプリを無断でインストールすると、不正指令電磁的記録供用罪に問われるおそれがあります。
不正指令電磁的記録供用罪が成立すると、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます(刑法第168条の2)。
配偶者が信用できないのも致し方ありませんが、行動監視のために無断でアプリを仕込むことはやめましょう。
出張中の不倫を防ぐためにできる2つのこと
出張中の不倫を防ぎたいなら、以下のことに注意を払ってみてはいかがでしょうか。
- 出張先の予定・宿泊先を事前に確認する
- 出張中もこまめに連絡をとる
以下で、詳しく紹介します。
出張中の予定・宿泊先を事前に確認する
出張中の予定・宿泊先を事前に確認しておきましょう。
実際の行動と一致しているかどうかチェックしやすくなるため、不審な行動を見抜けるかもしれません。
事前に出張先での予定を確認しておけば、出張中も配偶者と連絡を取りやすいです。宿泊先も確認することで、「不審な動きをすれば宿泊先に確認されるかもしれない」との認識を持たせやすく、不倫の抑止力となることも期待できます。
出張中の配偶者のスケジュールを共有することで、不倫を防ぎやすくなるでしょう。
出張中もこまめに連絡をとる
出張中もこまめに連絡をとりましょう。
出張中も家族の存在を意識できる環境を作ることで、不倫の抑止力となるかもしれません。
こまめに連絡を取り合えば、「いつ配偶者から電話があるか分からない」と身構えるでしょう。テレビ電話で会話をすれば、宿泊先に誰か招き入れていないか確かめられるかもしれません。
出張中もこまめに連絡をとることで、不倫を防ぎやすくなるでしょう。
出張中の不倫の落とし穴|慰謝料請求の壁と専門家の活用
出張中の不倫には以下のような特有の問題があるため、ご自身での対応が難しいと感じたら、弁護士や探偵等の活用を検討してみても良いかもしれません。
- 相手の情報が得られにくい
- 不貞行為の証拠を掴みにくい
- 配偶者が独身と偽っている可能性がある
以下で、詳しく紹介します。
不倫相手の情報が得られにくい
出張中の不倫は、不倫相手の情報が得られにくいです。
不倫相手に対して慰謝料請求するためには、不倫相手の氏名・住所等の個人情報を得る必要があります。しかし、出張中の不倫には以下のような特有の事情があるため、不倫相手を特定するのは容易ではありません。
- 生活圏から離れているため、目撃情報を得にくい
- 一緒にホテルに出入りしたとしても、不倫相手なのか取引先の人なのか判断がつきにくい
出張中の不倫相手の情報が得られない場合は、探偵への不倫調査の依頼も検討してみても良いかもしれません。
ただし、探偵の不倫調査費用は決して安くはありません。探偵業法に違反する方法で調査している事務所も見受けられますので、依頼前に確認しましょう。
探偵に不倫調査費用や選ぶ際のポイントについては、「探偵の浮気調査の費用相場と安くするための4つのポイントを徹底解説」をご参照ください。
不貞行為の証拠を掴みにくい
出張中の不倫は、不貞行為の証拠を掴みにくいです。
不倫相手から慰謝料を獲得するためには、不貞行為の証拠が重要な鍵を握ります。
以下のようなものは不貞行為の証拠となり得ますが、出張先での不倫は宿泊先に不倫相手を招いて行われるケースが少なくないため、証拠を掴むのも容易ではないでしょう。
- ラブホテルに出入りする写真・動画
- ラブホテルを利用したことが分かるレシートや領収書
出張中の不貞行為の有力な証拠が掴めない場合は、探偵への不倫調査の依頼も検討してみても良いかもしれません。
どのようなものが不貞行為の証拠になるかについては、「浮気の証拠になるもの13選と自力で証拠を集めるポイント・注意点」で詳しく解説しています。
配偶者が独身と偽っている可能性がある
配偶者が独身と偽っている可能性があります。
不倫相手が独身だと信じて真剣に交際していた場合、配偶者の行為は貞操権侵害に該当するおそれがあります。
貞操権とは、誰と・いつ・どこで・どのような性的行為をするか、自由に決められる権利です。
貞操権侵害に該当する場合、あなたが不倫相手に慰謝料請求しても、慰謝料を受け取れない可能性が高いです。さらに、貞操権侵害は民法上の不法行為に該当するため、配偶者が不倫相手から慰謝料請求される可能性もあります。
配偶者が独身と偽っていたことで法的トラブルに発展したら、弁護士に相談することをお勧めします。
貞操権侵害については、「貞操権侵害が認められるケースや慰謝料の相場をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
まとめ
出張は普段の生活圏から離れるため、非日常的なシチュエーションでしょう。配偶者や周囲の目が気になりにくく、嘘もバレにくいため、不倫のハードルが下がりやすいのかもしれません。
出張先で不倫をした配偶者と向き合うのは簡単なことではありませんが、見て見ぬ振りをしたり、執拗に責め続けたりすると、事態が悪化するおそれがあります。今後の生活や子どもへの影響等を念頭に置いて、夫婦関係を修復するかどうか冷静に検討しましょう。
「不倫相手に対して慰謝料請求したい」とお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
ネクスパート法律事務所は、不倫問題に関する累計15,000件を超えるご相談をお受けしています。経験豊富な弁護士が、悲しみや怒りを抱えて苦しむあなたに親身になって寄り添い、適切な解決方法をアドバイスいたします。
初回相談は30分無料です。ぜひお気軽にご相談ください。