旦那の浮気をほっとくと起こり得る5つのリスクと対策方法を解説

  • 最終更新日: 2024.09.5

夫の浮気に気づいても、夫を問い詰めて離婚を切り出されるのが怖い、夫婦関係が険悪になったら気まずい等の理由から、夫の浮気を放置しているケースは少なくありません。

夫の浮気を放置すると、深刻な事態を招くおそれがあります。

この記事では、夫の浮気を放置すると起こり得る5つのリスクや、夫の浮気に気づいた場合の対策方法について解説します。
夫が浮気している事実に向き合うきっかけとなれば幸いです。

旦那の浮気をほっとくと起こり得る5つのリスク

夫の浮気を放置すると起こり得る主なリスクとして、以下の5つが挙げられます。

  • 浮気が本気になり離婚を切り出される
  • 生活費や貯金を浮気に使い込まれる
  • 浮気相手を妊娠させてしまう
  • 浮気相手の旦那から慰謝料を請求される
  • 精神的に追い詰められる

それぞれのリスクについて、以下で詳述します。

浮気が本気になり離婚を切り出される

夫の浮気を放置すると起こり得るリスクとして、浮気が本気になり離婚を切り出されることが挙げられます。

遊びのつもりで始めた浮気であっても、関係を続けるうちに親密さが増していき、あなたと離婚して浮気相手と再婚したいと考えるようになるかもしれません。
浮気相手が本気になってしまい、あなたと離婚するよう夫に迫ることも考えらえます。

夫の浮気を放置していると、あなたといるよりも浮気相手との時間が心地よく感じられ、いつの間にか浮気が本気となり、離婚を切り出されるおそれがあります。

生活費や貯金を浮気に使い込まれる

夫の浮気を放置すると起こり得るリスクとして、生活費や貯金を浮気に使い込まれることが挙げられます。

浮気をすると、食事代やホテル代等、お金がかかることでしょう。
浮気相手の気を惹くために、高額なプレゼントや金銭援助をしているケースもみられます。

夫の浮気を放置していると、浮気資金を自分の給与やお小遣いで賄えなくなり、生活費や子ども・老後のための貯金等、家族のお金に手を出し、浮気に使い込まれるおそれがあります。

浮気相手を妊娠させてしまう

夫の浮気を放置すると起こり得るリスクとして、浮気相手を妊娠させてしまうことが挙げられます。

浮気相手と肉体関係を持つ回数が増えれば増えるほど、浮気相手が妊娠する確率は高くなるといえます。回数を重ねるごとに、避妊に対する意識が薄れてくるかもしれません。

浮気相手が妊娠して出産する場合、生まれた子どもの認知や養育費の支払いをどうするか考えなければなりません。中絶する場合も、中絶にかかる費用の支払いを求められる可能性は高いでしょう。

妊娠をきっかけに、あなたと離婚して浮気相手と新しい家族をつくることを決意するかもしれません。
夫の浮気を放置していると、浮気相手を妊娠させてしまい、あなたにも大きな負担がかかるおそれがあります。

浮気相手の旦那から慰謝料を請求される

夫の浮気を放置すると起こり得るリスクとして、浮気相手の夫から慰謝料を請求されることが挙げられます。

浮気相手も既婚者である場合、ダブル不倫となるため、あなただけでなく浮気相手の夫も浮気の被害者です。そのため、あなたの夫は浮気相手の夫から慰謝料を請求される可能性があります。

夫が浮気を主導していた、浮気相手が妊娠した等の事情があれば、慰謝料は高額になる傾向にあります。慰謝料を請求されるのは夫ですが、夫の貯金がなければ、家計から支払うことになるでしょう。

夫の浮気を放置していると、浮気相手の夫から慰謝料を請求され、大きな経済的ダメージを受けるおそれがあります。

慰謝料の相場については、「不倫(不貞行為)の慰謝料相場と過去の判例」をご参照ください。

精神的に追い詰められる

夫の浮気を放置すると起こり得るリスクとして、精神的に追い詰められることが挙げられます。

夫の浮気に気づいたら、心中穏やかでないでしょう。生活のため、子どものためにと割り切っているつもりでも、精神的に疲れてしまい、追い詰められる女性は少なくありません。

心のバランスが崩れ、日常生活に支障をきたす症状が出るケースも多くみられます。
夫の浮気を放置していると、浮気のストレスに耐えられなくなり、精神的に追い詰められるおそれがあります。

旦那の浮気はほっとくふりをして対処するのが最善|3つの対策

夫の浮気に気づいたら、ほっとくふりをして対処するのが最善といえます。

夫の浮気に気づいた場合の主な対策として、以下の3つが挙げられます。

  • 平静を装いつつ浮気の証拠を集める
  • 再構築に向けて旦那と冷静に話し合う
  • 浮気相手との関係を断ち切ってもらう

それぞれの対策について、以下で詳しく詳述します。

平静を装いつつ浮気の証拠を集める

夫の浮気に気づいたら、平静を装いつつ浮気の証拠を集めることをお勧めします。

浮気に気づいていないふりを続けながら浮気の証拠を集めておけば、証拠の隠滅や言い逃れを防ぎやすいでしょう。
浮気相手に対して慰謝料請求をしたいと思った際も、浮気の証拠があれば交渉を有利に進めやすくなります。今後どのような対応をとるにしても、浮気の証拠があるに越したことはありません。

複数の証拠を組み合わせることで証拠として利用できる場合もあるため、浮気の証拠となりそうなものは保存しておきましょう

浮気の証拠については、「浮気・不倫の慰謝料請求で有効な証拠|LINEやメールだけでも請求できる?」をご参照ください。

再構築に向けて旦那と冷静に話し合う

夫の浮気に気づいたら、再構築に向けて夫と冷静に話し合うことをお勧めします。

あなたが浮気を放置していることに夫が気づいている場合、夫は「興味がないから放置されている」と感じているかもしれません。

妻が無関心であることに寂しさを感じて、浮気相手に本気になってしまうケースもみられます。

感情的になって夫を問い詰めるのではなく、冷静に今後の夫婦関係について話し合うことがとても大切です。

相手の意見や感情を尊重しつつ、自分の意見や心のうちを正直に伝え、再構築に向けて話し合いましょう

浮気相手との関係を断ち切ってもらう

夫婦関係を再構築するなら、浮気相手との関係を断ち切ってもらうことをお勧めします。

浮気が発覚したら、夫婦の信頼関係は大きなダメージを受けるでしょう。信頼関係を修復するためにも、浮気相手との関係をきっぱりと断ち切ってもらい、失った信頼を取り戻せるようお互いに努力することが大切です。

「浮気相手との関係が続いているかもしれない」と疑い続けるのは、大きなストレスとなりえます。

再構築すると決めたら夫婦の信頼関係を修復するため、浮気相手の関係を断ち切ってもらいましょう

旦那の浮気を放置し続けると慰謝料請求で損をする可能性も

夫の浮気を放置し続けると、慰謝料請求で損をする可能性があります。

浮気(不貞行為)に気づいてから慰謝料請求までの期間が長すぎると、慰謝料額の算定に何らかの影響を及ぼしたり、時効により慰謝料請求ができなくなったりするおそれがあるためです。

不法行為に基づく慰謝料請求は、損害及び加害者を知ったときから3年、不法行為の時から20年で、時効により消滅します(民法第724条)。

最高裁判所は、不貞行為を知った後も不貞行為が継続している場合、不貞行為を知った時点までの行為に基づく損害賠償請求(慰謝料請求)は、知った時点から消滅時効が進行すると判断しています(最高裁判所平成6年1月20日判決)。

他方、不貞行為を知った時点から3年以上経過した部分については、一部時効により消滅するとした判例もあります。

どちらにしても、継続的に不貞行為をしていることを立証する必要があるため、夫の浮気を放置しすぎると浮気の証拠を集めるのは難しくなるでしょう。

夫の浮気を放置しているうちに夫が浮気関係を解消した場合、浮気相手の特定かつ最後の不貞行為の時点から3年が経過すれば時効にかかるため、慰謝料を請求できなくなります。

夫の浮気を放置し続けた場合、浮気相手に慰謝料を請求することで夫の浮気にけじめをつけようと決意しても、慰謝料請求権が時効により消滅しているおそれがあります

夫の浮気に気づいたら、現実から目を背けて放置することなく、早めの対処をお勧めします。

慰謝料請求権の時効については、「不倫慰謝料の消滅時効とは|民法改正による変更点」をご参照ください。

まとめ

夫の浮気に気づいてしまったら、離婚を切り出されたらどうしよう、子どものために表面上だけでも仲良くしていたい等と考えから、見て見ぬふりをしてしまうのも無理もありません。

夫の浮気を放置すると、さまざまなリスクを招くおそれがあります。夫の浮気に気づいたら、早めの対処を心がけることをお勧めします。

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