借金300万円はやばい?大したことない?自力で返せるか判断 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

借金300万円はやばい?大したことない?自力で返せるか判断

借金300万円は自力で返すことが可能なのでしょうか。

なんとなく楽観的に考えている人もいれば、「本当に返済できるのだろうか、一体いつ完済できるのだろうか」と不安になっている人もいるはずです。

ここでは、借金300万円を返済するコツや、返済シミュレーション、返済に必要な年収などを紹介します。

自力での返済が困難だとわかった場合には、だらだらと先延ばしにせず、債務整理も検討しましょう。

相談無料。取立てストップ。借金問題は弁護士の力で解決・減額できます! お困りの方は今すぐご連絡ください。

0120-949-229
メール相談フォームはこちら

借金300万円はやばい?

借金が300万円もあると、実際には自分がどれほどピンチな状態なのか、わからなくなってしまうのではないでしょうか。

ここでは、借金300万円はやばさについて、わかりやすく回答します。

借金300万で1年に発生する利息の金額

借金が300万円の状態で、年利15%がかかるとします。年利15%は、クレカのキャッシングや消費者金融からの借入ではよくあるパーセンテージです。

300万円×1.15(年利)=345万円(※)

ざっくりとした計算ですが、300万円の借金は、1年後に345万円(※)になっています。

45万円の利息を1年で払うには毎月37,500円かかります。つまり、毎月37,500円を返済しても元金は全く減らず、37,500円を超えた分だけが元金の返済に当てられます。

現在の自分の支払額と比較してみると、どのくらいやばい状況なのか、わかるはずです。

※…こちらの計算は、1年間全く返済をせず、かつ遅延損害金なども計算に入れない場合の数値になります。実際には毎月返済があって、少しづつ元金が減りますので、それに応じて利息の額も減ります。ですので、実際に1年で発生する利息は45万よりは少なくなります。上記計算は、あくまでイメージとしてお考えください。

借金300万が大したことないのはどんな人?

結論、借金300万円を問題なく返せるのは、年収が900万円以上の人です。総量規制という言葉をご存じでしょうか。

過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。例えば、年収300万円の方が貸金業者から借入れできる合計額は、最大で100万円となります。

【引用:日本貸金業協会

「借入者の生活が破綻してしまう可能性があるから、年収の3分の1以上の貸し付けはしてはいけません」と法律で定められているのです(貸金業法第13条の2(過剰貸し付け等の禁止)。

つまり、金利にもよりますが、年収300万円を問題なく返せるのは、年収が900万円以上の人となります。

借金300万円を自力で返すコツ

借金300万円がどれほどの状況なのかわかったところで、自力で完済するためのコツを紹介します。

長期戦を覚悟する

まず、300万円は短期間で返済できる額ではありません。毎月支払える額にもよりますが、完済するには何年もかかることを覚悟しましょう。

お金の使い方に関する考え方や習慣を改めて、長期間借金と向き合わなくてはなりません。

長年に渡り、ただ我慢を続けるのは辛いですから、散財しなくても充実感や幸福感を感じられるように、マインドを変えていく必要があります。

月々の返済額と残りの返済期間を把握する

自分の借金の状況について、常にしっかりと把握しておくようにしましょう。

  • 月々の支払いはいくらか
  • 1回の支払いで元金がいくら減るのか
  • 毎月どのくらいの利息がかかっているのか
  • 今のペースで返済した場合完済はいつなのか など

借金300万円ともなると、毎月支払う利息の額も高額になるため、何も考えずに支払いをしていると、一向にゴールに辿り着きません。

特に「生活が厳しいから、毎月の支払いは最低限にしておこう」と考えている人は要注意です。結構な期間返済を続けたのに、借金が全然減っていないという事態が起こってもおかしくないからです。

毎月どのくらいのペースで返済していけば完済できるのかは、次項の返済シミュレーションで紹介します。

月々の返済額を少しでも上げられるようにする

実際に借金完済に近づいていく行為は、毎月、より多くの支払いを行うこと 、これしかありません。

生活習慣やお金の使い方を改めるのも、毎月の支払額をあげるために必要な行為に過ぎず、支払いを増やすことができていないのであれば、意味がないのです。

毎月の支払額を増やす上で特に重要なのは、以下の2点です。

  • 収入を増やすこと
  • 出費を減らすこと

収入を増やす上でもっとも手軽なのが副業です。毎月少しづつでもいいので、副業で収入を増やしましょう。

出費を減らす場合は、変動費ではなく固定費を見直すのがおすすめです。固定費とは以下のものを指します。

  • 家賃、駐車場代
  • 光熱費
  • ネット代、スマホ代
  • 各種保険料
  • サブスク代、習い事代 など

固定費は、一度見直しをすれば、節約効果がずっと続きます。浮いたお金は、毎月の支払いに確実に充てるようにしましょう。

変動費(食費、交際費など)を削るには継続的な我慢をする必要があるため、精神的ストレスが大きくなり、長続きしません。

もちろん変動費を自由に使っていいわけではありませんが、固定費を削る方が簡単に出費を減らすことができます。

借り換えやおまとめローンで金利を下げる

先ほど、借金300万円はやばい?の項でも説明した通り、借金300万円ともなると、利息の額がかなり高額になります。

借入額が100万円以上の場合、利息制限法による年利の上限は15%です。高い金利で借り入れている人は、他のローンに借り換えることで返済額を下げることが可能です。

借り換えをすることが利息をどのくらい下げられそうか、いくつかの業者をチェックしてみましょう。

借り換え先 300万円に対する年利
PayPay銀行カードローン 6.5%(5年払いの場合)
みずほ銀行カードローン 7.0%(5年払いの場合)
auじぶん銀行カードローン 7.0%(5年払いの場合)
三井住友銀行カードローン 7.2%(5年払い、無利息期間ありの場合)
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック 7.6%(5年払いの場合)
JCBカードローン FAITH 8.0%(5年払いの場合)
横浜銀行カードローン 8.8%(5年払いの場合)
ORIX MONEY 9.0%(5年払いの場合)

(2024年4月1日現在の内容です。)

細かい計算は省略しますが、借金300万円を5年払いするとして、年利15%から6.5%に借り換えた場合、総返済額が約75万円も安くなります。

借入先を変えるだけで借金が何十万円も減るのです。これを利用しない手はないでしょう。

借金300万円の返済シミュレーション

次に、借金300万円を返済するにはどのくらいのペースで支払いをしていくことになるのか、返済期間ごとに紹介します。

3年(36回)で返済する場合

まず3年で返済する場合(年利10%)。

名目 金額
元金 300万円
月々の支払額 96,802円
利息の総額 484,856円
返済総額 3,484,856円

毎月10万円近い支払いができれば、短期間で完済でき、利息の総額も50万円以下に抑えることができます。

5年(60回)で返済する場合

次に5年で返済する場合(年利10%)。

名目 金額
元金 300万円
月々の支払額 63,741円
利息の総額 824,468円
返済総額 3,824,468円

毎月6万円ちょっと返済できれば、5年で完済できます。利息の総額は80万円を超えてしまいますので、可能であれば、5年以内の完済を目指しましょう。

7年(84回)で返済する場合

次に7年で返済する場合(年利10%)。

名目 金額
元金 300万円
月々の支払額 49,804円
利息の総額 1,183,498円
返済総額 4,183,498円

7年で完済する場合、月々の支払いは5万円以下に抑えることができます。その代わり、返済期間が長くなり、支払うことになる利息の総額は120万円近くなります。

月々の支払額と利息のバランスの良さを考えると、7年以内に返済した方がいいでしょう。

9年(108回)で返済する場合

最後に、9年で返済する場合(年利10%)。

名目 金額
元金 300万円
月々の支払額 42,236円
利息の総額 1,561,494円
返済総額 4,561,494円

9年払いの場合、7年払いと月々の支払額はあまり変わらないのに、利息の金額は40万円近く増えてしまいます。

ですので、9年、またはそれ以上の期間をかけて返済するのはあまりおすすめできません。

借金300万円が返済できない場合のリスク

次に、借金300万円が返済できなかったり、滞納したりした場合のリスクを紹介します。

遅延損害金で借金が膨らむ

毎月予定している支払日に間に合わなかった場合、その日以降は遅延損害金が加算されます。

遅延損害金は利息と似ていますが、利息制限法に定められた上限利率より高い利率が設定されていますので、これまで以上に早いスピードで借金が膨らみます。

100万円以上の借入の場合、利息の上限は年15%までですが、遅延損害金は年20%までになります。

利息は、貸し付けを受けるための対価ですが、遅延損害金は、契約を守れなかったことに対するペナルティとしての側面が強く、契約書に記載がなかった場合でも請求が可能です。

補足として、返済期日までは利息が加算されますが、期日を超えると遅延損害金が加算されます。利息と遅延損害金が同時に加算されることはありません。

ブラックリストに登録される

借金をだいたい3ヶ月滞納すると、ブラックリストに登録され、貸金業者から借入をしたりクレジットカードを作成したりするのが困難になります。その仕組みをシンプルに説明します。

  1. 借金を3ヶ月程度滞納する
  2. 個人信用情報機関にある自分の情報に、借金を滞納したこと(金融事故を起こしたこと)が記録される
  3. 他の会社で借入やカード作成などの審査を受ける際に、貸金業者が個人信用情報機関にある自分の情報をチェックする
  4. 金融事故を起こしていることが発覚する
  5. 借入審査に落ちてしまう

個人信用情報機関には、借金に関する個人情報が記録されていますが、審査の結果を決めているのは各業者です。

審査を通過するには、個人信用情報機関の記録から、金融事故の記載が消えるのを待つ必要がありますが、消えるには、借金完済から5年ほどかかると言われています。

一括での返済を求められる

借金の滞納が続くと、借入先から一括返済を求められる可能性があります。これは、期限の利益を失ったことが関係しています。

期限の利益とは、言い換えれば、分割払いをする権利のこと。分割払いの契約を結んでいるのですから、債権者(貸主)は理由もなく一括返済を求めることはできません。

しかし、借入の契約書を見ると、期限の利益の喪失条項について記載があります。ほとんどのケースでは、一定期間滞納すると、期限の利益を失うことになり、一括返済を求められます。

これを再び分割払いに戻してもらうには、業者と交渉をする必要があります。

裁判所から支払いを求める手紙が届く

さらに滞納が続くと、債権者が裁判所を通じて借金の返済を求めてくるかもしれません。

具体的には、支払督促や、通常の裁判を用いて借金返済を求めてくるのです。

裁判所からの手紙を無視したり、異議申し立てをしなかったりすると、債権者の言い分が全面的に認められ、裁判所が借金の支払い命令を行います。

裁判所の決定には強制力(執行力)があるため、今まで通り無視を続けていれば逃げ切れるというものではありません。

給料差し押さえなどの強制執行が行われる

裁判所の決定(命令)を無視し、返済をしないでいると、最終的に強制執行が行われます。

差し押さえと呼ばれますが、具体的には以下の方法で行われます。

  • 債務者(借主)が所有している財産を没収し、換金したうえで債権者に返済する
  • 毎月の給料から決められた額を強制的に引き落して、借金を返済する

差し押さえを受ける人は、没収されるだけの財産や、返済できるだけの収入がないケースも多いです。

その場合、最終的には債務整理をすることになります。

関連記事
借金の返済が難しくなった場合、気になるのが滞納し続けると裁判を起こされるのかという点です。今回は借金を返済せずに滞納し続けているとどうなるのかを中心に、以下の点について解説します。 借金で裁判を起こされたらどうなるのか 借金滞納の裁判を無視...

借金300万の債務整理シミュレーション

借金300万円を自力で返済するのが難しかった場合、債務整理をして、借金を減らしたり、無くしたりする必要があります。

債務整理とは、借金を減らしたりなくしたりする手続きで、弁護士に依頼して行うのが一般的です。

  • 任意整理…債権者と直接交渉して借金を減額する手続き
  • 個人再生…裁判所を通じて借金を大幅に減額する手続き
  • 自己破産…裁判所を通じて借金の返済を免除する手続き

ここでは、それぞれの債務整理手続きを利用した際の、減額・返済シミュレーションを行います。

任意整理

債務整理手続きの中で、最も利用件数が多いのが任意整理(にんいせいり)です。

具体的には、債権者と直接借金減額の交渉を行う、シンプルな方法です。裁判所を通さない任意の交渉となりますが、借金の将来利息や、すでに発生している遅延損害金の支払い免除が期待できます。

要は、元金の300万円のみを返済すればよくなるのです。返済期間は、交渉をする業者との交渉によって決まりますが、3~5年程度で分割払いするのが一般的です。

仮に年利15%で借入をしていた状態から任意整理をした場合、借金がどれだけ減るのか、シミュレーションしてみます。

まずは3年払いの場合。

任意整理前 任意整理後
元金 300万円 300万円
毎月の支払額
(年利15%・3年払い)
約10.4万円 約8.3万円
利息込みの総支払額 約374万円 300万円

次に5年払いの場合。

任意整理前 任意整理後
元金 300万円 300万円
毎月の支払額
(年利15%・5年払い)
約7.1万円 5万円
利息込みの総支払額 約428万円 300万円

見ての通り、任意整理をすることで、毎月の返済額や総支払額を減らすことができます。

今までの支払額を少なくし過ぎていた場合、任意整理をすることで逆に月々の支払額が上がってしまうこともありますが、総返済額はぐっと減ります。

また、7年払いなど、さらに長期間での分割払いを認めてくれる業者も存在しますので、その場合、さらに減額効果が高まります(任意整理をしない場合、返済期間が長くなるほど、加算される利息の額が高くなるため)。

関連記事
任意整理とは、借り入れがある業者と直接交渉を行い、返済計画の見直しや、借金の減額を行う手続きです。 裁判所を通さない手続きなので、手続きにかかる費用が安く、所要期間も短いのが特徴です。 ここでは、任意整理の仕組みやメリットデメリット、利用し...

個人再生

個人再生も、任意整理と同じく、借金を減額する手続きです。任意整理と違うのは、裁判所を通す代わりに、さらなる借金減額効果が期待できる点です。

個人再生が認められると、5,000万円までの借金が、最大で10分の1まで減額されます。

減額される金額は、借金額によって決まります。以下の表をご覧ください。

借金額 最低弁済額
100万円未満 借金額そのまま
100~500万円以下 100万円
500~1,500万円以下 借金額の5分の1
1,500万円~3,000万円以下 300万円
3,000万円~5,000万円未満 借金額の10分の1

借金が300万円(100~500万円以下)の場合、最低弁済額は100万円となります。

最低弁済額という呼び方には違和感がありますが、申立人が100万円以上の財産を所有しているなどの事情がない限り、借金が100万円まで減額されます。

個人再生の場合、3年での分割払いが求められるため、100万円を3年で支払うことになります。

個人再生前 個人再生後
元金 300万円 300万円
毎月の支払額
(年利15%・3年払い)
約10.4万円 約2.7万円
利息込みの総支払額 約374万円 100万円

任意整理と比べて大幅な減額ができました。

個人再生は、任意整理と違い、弁護士費用が高くつく(40万円~)ため、借金がある程度高額な人が行わないと、思うような効果が得られない可能性があります。

具体的には、減った借金と同じくらい弁護士費用がかかった、などの事態が考えられます。

関連記事
個人再生とは、借金を概ね5分の1に減額し、3~5年の分割払いにすることで、債務者の経済的更生を図る裁判所の手続きです。 この記事では、個人再生について、主に以下の点を解説します。 個人再生の概要とメリット・デメリット 個人再生と自己破産の違...

自己破産

自己破産は、裁判所を通じて借金の返済を免除する手続きです。破産が認められると、借金がゼロになります。金額の上限はありません。

自己破産前 自己破産後
元金 300万円 300万円
毎月の支払額
(年利15%・3年払い)
約10.4万円 0円
利息込みの総支払額 約374万円 0円

自己破産はとても魅力的な手続きに見えますが、条件が細かかったり、自宅や車など、自分が所有している財産も失う可能性が高いため、債務整理の中でも限られた人が行う最終手段です。

関連記事
自己破産をすると借金をなくすことができます。 ここまではわかっているものの、デメリットや落とし穴など「そんな都合のいい手続きがあるのだろうか」と不安に思う人が多いのではないのでしょうか。 実際、自己破産には認められるための条件や免除されない...

借金300万円でよくある質問は?

借金300万円に関するよくある質問を紹介します。

手取り20万で借金300万を返せる?

借金300万円を返済するには、毎月5万円の支払いを7年間続ける必要があります(年利10%の場合)。

これ以上支払期間を延ばすと、月の支払額はあまり減らないのに、加算される利息の金額だけが増えていくため、ゆっくり返済していくにしても7年くらいが限界です。

手取り20万円のうち5万円を返済に充てられるかどうかですが、実家住まいで家賃がかからないなどの事情がないかぎり、難しいでしょう。

借金300万の返済計画は?

借金300万円の返済計画としておすすめなのは、5年での分割払いです。

年利10%とした場合、毎月約6万円を支払っていけば、5年で完済できます。利息を含めた総返済額も約380万円となり、比較的少ない金額に抑えることができるため、おすすめです。

まとめ

借金300万円について説明しました。借金が300万円あると、年利にもよりますが、利息だけでも1年で数十万円発生します。利息を支払いながら、さらに元金を減らしていくには、毎月最低でも5万円程度は返済しなければなりません。

毎月5万円返済するために、副業をしたり、固定費を削減するなどして、返済に回せるお金を増やせるようにしましょう。

返済ができず、滞納が続くと、遅延損害金で借金が膨らんだり、ブラックリストに登録され、借入やクレカの作成ができなくなったりします。

最終的には、債権者から法的手段を取られてしまうので、自力での返済が不可能だと感じた場合には、債務整理をしましょう。

債務整理には、主に任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、自分にあった手続きを取ることができます。

借金に悩んでいるようでしたら、一度弁護士に相談しましょう。300万円の借金をどうやって解消すべきか、あなたにとってベストなアドバイスをくれます。

相談無料。取立てストップ。借金問題は弁護士の力で解決・減額できます! お困りの方は今すぐご連絡ください。

0120-949-229
メール相談フォームはこちら