更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2025年2月17日 (月)

浮気と不倫の違いとは?慰謝料請求が頭をよぎったら知って欲しいこと

浮気と不倫の違いとは?慰謝料請求が頭をよぎったら知って欲しいこと 浮気と不倫の違いとは?慰謝料請求が頭をよぎったら知って欲しいこと

サマリー

あなたは今、「浮気と不倫は何が違うの?」と疑問に思っていませんか?
パートナーの浮気や不倫を疑ったら、慰謝料請求が頭をよぎることもあるでしょう。
この記事では、浮気と不倫の違いを詳しく紹介します。
どのような場合に慰謝料請求の対象になるのか、慰謝料請求するための条件など、慰謝料請求が頭をよぎったら知って欲しいことも紹介しますので、ぜひご一読ください。

浮気と不倫の違いとは?

浮気と不倫はいずれもパートナー以外との恋愛関係を指しますが、明確な定義はありません。
結婚しているかどうかで使い分けられることが多いですが、その境界線は人によって異なります。
以下で、詳しく紹介します。

浮気と不倫に明確な定義はない

浮気と不倫に明確な定義はありません
一般的に、既婚・未婚にかかわらずパートナー以外の人と交際することを浮気、既婚者が配偶者以外の人と交際することを不倫と呼ぶ傾向があります。ただし、この区別はあくまで社会的・文化的なイメージに基づくもので、明確に線引きされているわけではありません。
個人や社会による解釈の幅が大きく、感情的な要素も含めて用いられています。

結婚しているかどうかで使い分けられることが多い

結婚しているかどうかで使い分けられることが多いです。
浮気と不倫はどちらもパートナー以外の人と交際することを表す言葉ですが、未婚であれば浮気、既婚であれば不倫と呼ばれることが多いです。
もっとも、未婚でも、婚約している場合や内縁関係にある場合は不倫と呼ばれることもあります。

浮気と不倫の境界線は人によって異なる

浮気と不倫の境界線は人によって異なります
異性と2人で食事に行っただけで浮気や不倫だと考える人もいれば、肉体関係がなければ問題ないと考える人もいます。キスやハグなど一定以上の身体的接触があれば浮気や不倫だと感じる人もいるでしょう。
どこからが浮気・不倫かの境界線は個々の価値観に左右されます。パートナー間で認識にズレがあると、誤解から衝突に発展するかもしれません。

浮気・不倫相手に慰謝料請求できるのはどんなとき?

浮気・不倫相手に慰謝料請求できるのは、原則として不貞行為の事実があるときです。
不貞行為とは、既婚者が配偶者以外の人と自由な意思に基づいて肉体関係を持つことです。
そもそも慰謝料を請求できるのは、民法第709・710条に不法行為による損害賠償請求権が規定されているためです。
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
第七百十条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
引用:民法/e-Gov法令検索
慰謝料を請求できるのは、加害行為が民法上の不法行為に該当する場合です。不貞行為は民法上の不法行為に該当しますから、不貞行為の事実がある場合は慰謝料を請求できます。しかし、異性と2人で食事に行った、キスやハグなど一定以上の身体的接触があっただけでは原則として不法行為には該当しないと判断されることが多く、慰謝料を請求するのは困難な傾向にあります。
もっとも、社会的に許容し得る限度を超えた交際により夫婦の平穏な婚姻生活を侵害したと判断できる場合は、不貞行為の事実がなくても慰謝料請求が認められることがあります。

浮気・不倫相手に慰謝料請求するための条件

浮気・不倫相手に対する慰謝料請求が認められるかどうかは個別事情を踏まえて総合的に判断されますが、一般的には次のような点が重要になります。

  • 浮気・不倫の時点であなたと配偶者が婚姻関係にあるかどうか
  • 浮気・不倫相手と配偶者が肉体関係を持ったかどうか
  • 浮気・不倫によって夫婦関係にどの程度の悪影響や破綻が生じたかどうか
  • 浮気・不倫相手に故意・過失があるかどうか

以下で、詳しく解説します。

浮気・不倫の時点であなたと配偶者が婚姻関係にあるどうか

浮気・不倫の時点であなたと配偶者が婚姻関係にあるかどうかが重要です。
浮気・不倫に限らず、民法上の不法行為は、権利または法律によって守られるべき利益が侵害されたといえる場合に成立します。
不貞行為に基づく慰謝料請求事件における権利・保護法益については、最高裁判所が平成8年3月26日の判決の中で、婚姻共同生活の平和の維持という権利または法的保護に値する利益と判示しています。
したがって、慰謝料請求が認められるためには、浮気・不倫の時点であなたと配偶者が婚姻関係にあることが必要です。
もっとも、婚約や内縁関係にあることがはっきりと認められる場合には、婚姻に準ずる関係にあると判断され、慰謝料請求が認められることもあります。

浮気・不倫相手と配偶者が肉体関係を持ったかどうか

浮気・不倫相手と配偶者が肉体関係を持ったかどうかも重要です。
肉体関係には、セックスだけでなく、オーラルセックスなどの性交類似行為も含まれます。
ただし、肉体関係がなくても、常識的に考えて既婚者との交際として度が過ぎた行為があれば、権利を侵害する行為として慰謝料請求の対象となり得ます。
肉体関係なしで慰謝料の支払義務を認めたケースについては、「不貞行為なしで慰謝料請求された!あなたの危険度チェックと8つの裁判例」をご参照ください。

浮気・不倫によって夫婦関係にどの程度の悪影響や破綻が生じたかどうか

浮気・不倫によって夫婦関係にどの程度の悪影響や破綻が生じたかどうかも重要です。
浮気・不倫によって夫婦関係がどの程度悪化したか、破綻に至ったかどうかは、慰謝料請求の認否や慰謝料額を判断するうえで重要な事情です。
浮気・不倫によって夫婦間の信頼関係が損なわれ離婚に至った場合は、慰謝料請求が認められる可能性が高いです。離婚しない場合でも、浮気・不倫によって夫婦関係が悪化したことが証明できれば、慰謝料請求が認められる可能性があります。
浮気・不倫が原因で夫婦関係が破綻したことを立証できるかどうかは重要なポイントです。
離婚しない場合の慰謝料請求については、「離婚しないで浮気相手に慰謝料請求する際の相場と注意点を徹底解説」をご参照ください。

浮気・不倫相手に故意・過失があるかどうか

浮気・不倫相手に故意・過失があるかどうかも重要です。
故意とは結果を認識していながら意図的に行うことで、過失とは不注意により認識しないまま行うことです。
相手が既婚者だと知りながら肉体関係を持ったのであれば、相手夫婦の婚姻生活を害することは容易に想像できるでしょうから、故意が成立します。相手が既婚者と知らなかった場合でも、交際中の言動や態度から既婚者だと気付けたと判断されれば、過失があったとして慰謝料請求が認められる可能性が高いです。
相手が既婚者だと知らず、かつ知る余地もなかったのであれば、故意・過失がないとして慰謝料請求は認められないでしょう。
浮気・不倫相手に故意・過失があることを立証できるかどうかも重要なポイントです。

配偶者の浮気・不倫を疑ったら考えて欲しいこと

配偶者の浮気・不倫を疑ったら、配偶者を問い詰めたくなるのも無理もありませんが、感情に流されて行動するのは賢明ではありません
本当に浮気・不倫をしているのであれば、配偶者を問いただす際には証拠を提示しなければ、言い逃れされるおそれがあります。あなたの思い過ごしで浮気・不倫の事実がなかった場合、むやみに配偶者を疑ったことで夫婦関係に深い溝を作りかねません
浮気・不倫を疑うような行動がみられたらショックや怒りで冷静さを失いがちですが、落ち着いて状況を把握し、どのような行動を取るべきか順序立てて考えることが大切です。
配偶者が本当に浮気・不倫をしていた場合、修復するのか、離婚するのか、発覚後の夫婦関係についても考えることで、今後の方針を検討しやすくなります。

配偶者の浮気・不倫を疑ってもしてはいけないNG行為

配偶者の浮気・不倫を疑ってもしてはいけないNG行為として、以下の3つを紹介します。

  • 感情的に問い詰める
  • 配偶者に無断でGPSによる位置情報を取得する
  • 仕返しに自分も浮気・不倫をする

怒りや悲しみに任せて感情的に行動をすると、後々自分自身が不利になるおそれがあります。焦りを抑えて慎重に行動することが大切です。

感情的に問い詰める

感情的に問い詰めてはいけません
感情にまかせて一方的に配偶者を責め立てると、事実確認が難しくなるだけでなく、配偶者とコミュニケーションがとれなくなるおそれがあります。
コミュニケーションがとれないと話し合いができませんし、修復できないほど夫婦関係が悪化する可能性が高まります。
感情的に問い詰めず、お互いの言い分を冷静に聞き合い、問題点を整理する姿勢が大切です。

配偶者に無断でGPSによる位置情報を取得する

配偶者に無断でGPSによる位置情報を取得してはいけません
夫婦間でも、無断でGPSなどを仕掛けて位置情報を収集する行為は、プライバシーの侵害不正アクセス禁止法違反に該当するおそれがあります。
違法な手段で得た証拠は、裁判所での評価が低くなったり不利に扱われたりする可能性もゼロではありません。
配偶者に無断でGPSによる位置情報を取得することはやめましょう。

仕返しに自分も浮気・不倫をする

仕返しに自分も浮気・不倫をするのも賢明ではありません
配偶者の浮気・不倫が許せず、同じ行為で仕返しをしようとする人も少なからずいます。しかし、夫婦関係をさらに悪化させる可能性が高く、問題が解決するどころかトラブルが複雑化しかねません。
仕返しに自分も浮気・不倫をすることはやめましょう。
慰謝料請求でやってはいけないことは「不倫・浮気の慰謝料請求でやってはいけない7つのこと!」でも詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。

浮気・不倫相手に慰謝料請求したいなら知っておいて欲しいこと

浮気・不倫相手に対する慰謝料請求を検討しているなら、以下のことを知っておいてください。

  • 不貞行為に基づく慰謝料の相場は50〜300万円
  • 慰謝料の二重取りはできない
  • 慰謝料請求には時効がある

以下で、詳しく解説します。

不貞行為に基づく慰謝料の相場は50〜300万円


不貞行為に基づく慰謝料の相場は50〜300万円です。
不貞行為に基づく慰謝料は、夫婦関係に与えた影響が大きければ大きいほど高額になる傾向にあるため、離婚しない場合よりも離婚する場合の方が相場も高額になります。
具体的な慰謝料の金額は、夫婦の婚姻期間や不貞の期間・回数、交際態様の悪質性など、さまざまな事情を総合的に考慮して算定します。
適切な慰謝料額を算定するには法的知識が不可欠です。過去の判例も確認する必要があるため、ご自身で判断できない場合は弁護士に相談することをお勧めします。
慰謝料の相場については「15の判例から見る不倫慰謝料の相場と増額のための3つのポイント」で詳しく解説しています。

慰謝料の二重取りはできない

慰謝料の二重取りはできません
慰謝料は浮気・不倫の当事者双方に請求できますが、いずれか一方から全額を受け取った場合、他方には請求できません
例えば、浮気・不倫相手と配偶者に対して200万円の慰謝料を請求した場合、配偶者が200万円全額を支払えば、浮気・不倫相手に対して請求できなくなります
慰謝料は原則として二重取りできないことを覚えておいてください。
慰謝料の二重取りについては「不貞行為慰謝料の二重取りは原則不可|二重取りが可能なケースとは?」で詳しく解説しています。

慰謝料請求には時効がある

慰謝料請求には時効があります
不貞行為にもとづく慰謝料請求権は、以下のいずれか早い時点を経過すると、時効により消滅します。

  • 損害及び加害者を知ったときから3年
  • 不貞行為があった時から20年


いずれかの時効期間を経過すると、浮気・不倫相手に対する慰謝料請求はできなくなります。
「落ち着いてから請求しよう」などと考えているうちに、権利が失われることもあります。
時効期間を経過しているかどうかの判断に迷ったら、なるべく早く弁護士に相談することをお勧めします。
消滅時効については「不倫慰謝料の消滅時効とは|民法改正による変更点」で詳しく解説しています。

浮気・不倫相手に対する慰謝料請求したい人向けToDoリスト


浮気・不倫相手に対する慰謝料請求をしたいなら、どのような手順を踏めばよいのかをあらかじめ把握すると行動しやすくなります。
ToDoリストを参考に、今度の対応を検討してみてください。

浮気・不倫相手を特定する

浮気・不倫相手を特定しましょう
個人を特定できないと、慰謝料請求はできません。
浮気・不倫相手と連絡を取るには、少なくとも氏名と電話番号等の情報が必要でしょう。書面で請求する場合や訴訟を提起する場合は、氏名・住所を明らかにする必要があります。
浮気相手を特定する方法については、「浮気相手の名前や住所が分からない!浮気相手を特定する方法とは?」で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。

不貞行為の事実を示す証拠を集める

不貞行為の事実を示す証拠を集めましょう
交渉段階では不貞行為の事実を示す証拠の提示は必須ではありませんが、浮気・不倫相手が不貞行為の事実を認めるとは限りません。
浮気・不倫相手が不貞行為の事実を認めない場合は、あなたが不貞行為の事実を立証しなければなりません。
不貞行為の事実を示す証拠として、以下のようなものを収集すると良いでしょう。

  • 肉体関係を持ったことがわかるLINEやメッセージのやり取り
  • ラブホテルに出入りしたことがわかる写真や動画
  • 裸や下着姿で同じ部屋にいることがわかる写真や動画

浮気・不倫の証拠について、詳しくは「浮気の証拠になるもの13選と自力で証拠を集めるポイント・注意点」をご参照ください。

弁護士への相談・依頼を検討する

弁護士への相談・依頼を検討しましょう
慰謝料請求はご自身でもできますが、法的な知識がなければ適切な慰謝料の獲得は難しいでしょう。法律や交渉事に不慣れな人にとって、慰謝料請求は精神的にも手続き的にも負担がかかります。
弁護士に依頼すれば、証拠の整理や請求手続き、浮気・不倫相手との交渉を任せられます。
適切なサポートを受けられるため、納得のいく解決を図りやすくなるでしょう。
初回無料相談を実施している事務所もありますので、費用面の不安がある場合も一度相談してみてはいかがでしょうか。
弁護士に依頼するメリットや慰謝料請求に強い弁護士の選び方は「弁護士選びに失敗したくない!慰謝料請求に強い弁護士の特徴と選び方」で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。

まとめ

浮気・不倫に明確な定義はありません。どこからどこまでが浮気・不倫なのかは人によって考えが異なりますが、結婚しているかどうかで使い分けされることが多いです。
配偶者の浮気・不倫で慰謝料請求が認められるかどうかは、この記事で説明した4つの条件を満たしているかどうかがポイントです。浮気・不倫相手に対する慰謝料請求を検討しているなら、4つの条件を満たしているか確認してみてください。
浮気・不倫相手に対する慰謝料請求を弁護士に任せたいとお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
当事務所は、浮気・不倫問題に関する累計15,000件以上のお問い合わせをいただいているため、豊富な実績と解決ノウハウを有しております。経験豊富な弁護士が、納得のいく解決を図れるよう全力でサポートいたします。
初回相談は30分無料です。対面のほか、リモートでのご相談にも対応しておりますので、事務所に足を運ぶのが難しい方もお気軽にお問い合わせください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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