任意整理するとクレジットカードはどうなる?注意点・ポイントを解説 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

任意整理するとクレジットカードはどうなる?注意点・ポイントを解説

毎月の借金の返済に苦労している人の中には、任意整理を検討中の人もいるのではないでしょうか?しかし任意整理をするとクレジットカードが利用できなくなると聞いて踏みとどまる人も多いです。

今回は任意整理をするとクレジットカードはどうなるのかを中心に、以下の点について解説します。

  • クレジットカードの借金を任意整理するメリット
  • 任意整理するとクレジットカードはどうなるのか
  • クレジットカードの代替方法
  • 任意整理後にクレジットカードを作るためのポイント

この記事を通して、任意整理後のクレジットカードに関する取り扱いの正しい知識を得ることで、借金で困っている人が誤解なく任意整理できれば幸いです。

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クレジットカードの借金を任意整理するメリット

ここではクレジットカードの借金を任意整理するメリットを解説します。

リボも対象になる

任意整理とは、金融機関との交渉により将来利息のカットや返済方法の変更を行う債務整理手続きです。

自分にとって無理のない返済方法に変更することで、月々の返済額を今より減らすことも可能です。

ショッピングリボだけではなく、通常のショッピングやキャッシング利用分も任意整理できます。

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将来利息をカットできる

クレジットカードの借金を返済できない人に共通しているのが、長期間の返済で利息が膨れ上がっていることです。任意整理ではクレジットカードの将来利息をカットできるので、返済の負担を減らせます。

また返済が遅れてしまい遅延損害金が発生している場合、金融機関によっては損害賠償金のカットに応じることもあります。

【100万円のリボ払いを月30,000円で返済する場合のシミュレーション(手数料実質年15%)】

そのまま返済をする場合 任意整理をした場合
返済期間 3年8ヶ月 3年〜5年
月々の返済額 30,000円 16,667 円〜27,778円
合計返済額 1,301,660円

(手数料301,660円)

100万円

リボ払いで発生する利息を全てカットした場合、合計返済額は約30万円以上減額できます。

月々の返済額は最大で1万3333円安くなり、返済方法にもよりますが返済期間も半年以上短いです。

支払い期間を調整できる

支払期間を交渉によって調整できます。

任意整理を行う場合、利息をカットした残債務を約3〜5年で返済します。最高5年間は支払期間を延長できるので、月々の返済金額を無理のない金額に調整可能です。

任意整理するとクレジットカードはどうなるのか

任意整理すると、クレジットカードやカード特有のポイントなどがどうなるのか解説します。

クレジットカードは強制退会になる

利用しているクレジットカードを任意整理すると、そのクレジットカードは強制退会になります。強制退会後、そのクレジットカードは利用できません。

もし各種公共料金や保険などの支払いがカード払いの場合、事前に支払い方法を変更する必要があります。

なお任意整理後は、新規カードの作成・ローンの契約は一定期間できません。これは信用情報機関に、金融事故情報いわゆるブラックリスト登録されるためです。

ブラックリストに登録された情報は、一定期間経過すれば抹消されます。任意整理後にカードを利用したい場合は、ブラックリスト登録が抹消されるまでの約5年が経過するまで待たなければなりません。

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溜まっていたポイントはどうなる?

強制退会になることに伴い、カードに溜まっていたポイントもすべて失効します。もっとも任意整理前にポイントをすべて利用する行為は、手続きを行う上で問題ありません。

なお任意整理前にカードの利用枠を使い切り購入したものを売るクレジットカードの現金化を行うと、任意整理が失敗する可能性があります。

ETCカードはどうなる?

クレジットカードに付帯しているETCカードは、任意整理後も継続して利用できます。これは突然ETCカードが利用できなくなり、交通事故が起きることを防ぐためです。

ただしクレジットカード会社によっては、ETCカードの継続利用を禁止している場合もあります。任意整理の際に、あらかじめ利用している金融機関のETCカードの取り扱いはどうなっているかチェックしておきましょう。

家族カードはどうなる?

任意整理後は、発行していた家族カードも強制退会扱いとなるため利用できません。

家族に家族カードを渡していた場合、カードが利用できなくなったことで、任意整理したことを知られる可能性があります。

任意整理していないクレジットカードはどうなる?

任意整理を検討している人の中には、複数枚クレジットカードをお持ちの人もいるのではないでしょうか?

複数枚クレジットカードをお持ちの場合、任意整理をしていないカードは任意整理後も利用できる可能性があります。

利用期間中金融機関が信用情報機関に対して、利用者の信用情報を照会しなければ更新まではカードを利用可能です。

なお金融機関が信用情報機関に対して利用者の信用情報を照会するのは、限度額の更新や返済の遅滞が生じたタイミングです。

ただし金融機関は独自で信用情報の照会を一定期間経過すると行っているので、任意整理後使えていたカードも、ある日突然利用できなくなる可能性があります。

任意整理後でもカードを利用したい場合

任意整理をすると、利用していたクレジットカードは強制退会扱いとなるため使えません。

もっともインターネットショッピングやキャッシュレス決済が一般化している現在、カードが利用できないのは日常生活で不便を強いられます。

ここでは、任意整理後でも利用できるクレジットカードの代替方法を4つ紹介します。

デビットカード

デビットカードは、登録してある銀行口座から即時決済できるカードです。

利用できる店舗はクレジットカードよりも少ないですが、任意整理後でもカード決済を利用できます。なおデビットカードは原則一括払いです。

プリペイドカード

プリペイドカードは、あらかじめチャージした金額分を利用できるカードです。

デビットカードと同様、利用できる店舗はクレジットカードよりも少ないですが、任意整理後でも問題なくカードを利用できます。なおデビットカードと同様、プリペイドカードも原則一括払いです。

家族カード

家族カードは、契約者の家族に発行できるクレジットカードです。

任意整理後でも、家族カードであればクレジットカードを利用できます。ただし、引き落としは契約者の登録した銀行口座からです。

任意整理後に家族カードを利用するためには、あらかじめ家族に説明をして理解してもらう必要があります。

電子決済・スマホ決済

電子決済やスマホ決済は、任意整理後でも利用可能です。近年では、引き落とし口座を設定することで利用できる電子決済・スマホ決済も急増しています。

特に電子決済は、銀行口座から即時引き落としされるデビットカード型のものや、利用分をチャージしておくプリペイドカード型のものなど種類は様々です。

クレジットカードを任意整理する前の注意点

ここではクレジットカードを任意整理する前の注意点を2つ紹介します。

連絡は弁護士もしくは本人に行うように債権者へ伝える

債権者からの連絡は、自宅ではなく弁護士もしくは本人に行うように伝えておきましょう。

金融機関に登録している情報によっては、自宅に直接電話がかかってくるケースもあります。

家族に内緒で任意整理をしたい場合、自宅に直接電話がかかってくると家族にばれる可能性が高いです。

本人の携帯電話もしくは弁護士を通じて連絡を行えば、家族と同居していてもばれることなく任意整理を進められます。

書類の送付は弁護士宛にしてもらう

基本的に任意整理が始まると、債権者から直接書類が送付されることはありません。しかし手続き直後は、入れ違いで債権者から請求書や督促状が届く可能性があります。

通常1〜2週間程度経過すれば書類の送付は止まりますが、それでも請求書や督促状が届く場合は、弁護士に確認してもらいましょう。

ただし任意整理期間中でも、債権者が裁判をおこした場合、自宅に直接裁判所から郵便物が届きます。

任意整理開始まで約半年近く返済を滞納している場合、裁判をおこされるケースがあるので、早めに弁護士に相談して手続きを進めましょう。

任意整理後にクレジットカードを作るためのポイント

ここでは任意整理後にクレジットカードを作るためのポイントを6つ紹介します。

任意整理していない会社を利用する

任意整理後、一定期間経過すればブラックリストの登録は抹消されるため、新規クレジットカードの作成やローンの契約も行えます。

しかし、以前任意整理を行った金融機関の場合のみ、社内ブラックとして任意整理をした情報が残されている可能性が高いです。

社内ブラックとは、利用者が任意整理や返済を遅滞した情報を、金融機関が独自で保管していることを指します。

社内ブラックの情報は、半永久的に各金融機関で保管されているため、任意整理後に一定期間経過してもその金融機関でカードやローンの審査に通ることはありません。

任意整理後に新しくカードの作成やローンの契約を行う場合、任意整理していない会社を利用しましょう。

信用情報機関で信用情報を確認する

新規クレジットカードの作成を行う前に、必ず信用情報機関で信用情報を確認してください。

各金融機関が加盟している信用情報機関と、情報開示請求の方法は以下のとおりです。

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信用情報機関 加盟している企業の例 情報開示請求の方法 開示請求手数料
CIC ・消費者金融

・クレジットカード会社

・信販系会社

・リース会社

・大手百貨店

・保険会社

インターネット、郵送、窓口で受付 インターネット、郵送:1,000円

窓口:500円

JICC ・消費者金融

・クレジットカード会社

・信販系会社

・リース会社

・保証会社

インターネット、郵送、窓口で受付 インターネット、郵送:1,000円

窓口:500円

KSC ・ネット銀行

・地方銀行

・都市銀行

・信託銀行

郵送のみ受付 1,000円

短い期間で複数回申し込みを行わない

短い期間で複数回クレジットカードの申し込みを行うと、申し込みブラックになります。これは信用情報機関が、申し込みに関する情報も記録しているためです。

短期間に複数回申し込むのではなく、1つ1つの金融機関の審査が終わってから申込を行いましょう。

申し込み情報は、ブラックリストと異なり半年間しか記録されてないため、審査に落ちても半年経過したら再度申し込みを行うことが可能です。

キャッシング枠を付けない

クレジットカードにキャッシング枠を付帯させると、ショッピング枠のみの場合よりも審査が厳しくなります。

これはキャッシング枠を付帯させたカードを発行する場合、貸金業法に基づいた返済能力の審査が行われるためです。

クレジットカードのキャッシングを利用する予定がない場合、任意整理後はショッピング枠のみの発行を選んだ方が、審査に通りやすいです。

クレジットヒストリーを作る

クレジットヒストリーとは、クレジットカード利用者の信用履歴のことであり、過去の取引や返済実績が記録された情報です。

債務整理後は、長期間カードを利用していないので、クレジットヒストリーがありません。

高額の上限枠やキャッシング枠を付帯する場合、クレジットヒストリーがないと審査に落ちる可能性があります。

任意整理後の新規カード作成は、クレジットヒストリーを作るまで、高額の上限枠やキャッシング枠を付帯せずに申し込みを行いましょう。

まとめ

任意整理後は、一定期間クレジットカードは利用できません。

しかしデビットカードやプリペイドカードで代用できるので、任意整理後もカードがある時と同じように生活できます。

カードが利用できなくなることを恐れて借金を放置していると、任意整理しても返済できないほど利息が膨れ上がり、個人再生や自己破産をせざるを得なくなります。

毎月の返済が困難に感じ始めたら、任意整理をすべきかどうか弁護士に相談しましょう。

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