サラ金の取り立ての方法|無視するリスクやデメリット・止める方法を紹介
サラ金から借りたお金を返済できず、期日を過ぎてしまうと、次第に電話がかかってきたり、手紙が届いたりなどの取り立てを受けることになります。
その時点ですぐに返済ができれば問題はありませんが、返済せずに無視をしていると、最終的には一括での返済を求められたり、法的措置を取られたりします。
ここでは、サラ金の主な取り立て方法や無視するデメリット、取り立てを止める方法などを解説します。
目次
サラ金の定義とは?
サラ金とは、主に個人を対象に小口の貸し付けを行う金融業者のことを指します。法人に多く貸し付けを行っている、銀行のことはサラ金とは呼びません。
サラリーマンが多く利用することから、サラ金とよく呼ばれますが、サラ金は正式名称ではありません。一般的には、消費者金融などと呼ばれます。
サラ金は、担保なしで気軽にお金を借りることができるため、多くの人に利用されていますが、金利が高いため、返済が滞るとすぐに利息が膨らみ、返済が苦しくなってしまうのが特徴です。
サラ金の主な取り立て方法は?
次に、サラ金の主な取り立て方法について説明します。言うまでもありませんが、返済が遅くなればなるほど、サラ金の取り立ては厳しくなります。
電話による取り立て
サラ金の取り立てで最も一般的なのは電話による取り立てです。早ければ、返済期日の翌日に電話がかかってきます。
最初は、取り立てというより、返済期日のお知らせのようなニュアンスでかかってくることが多いです。
最初は自動音声のパターンが多いですが、電話に出ないでいると、スタッフから直接かかってくるようになります。
電話での取り立ては、こちらが電話に出るまで続くことが多いです。そのため、無視をせず早めに対応した方がいいでしょう。
自宅にハガキが届く
返済できずに1週間以上経過すると、自宅に返済を求める手紙が送られてくることがあります。
この手紙には、未払い金額や遅延損害金などを含めた総返済額、支払い方法が記されていることが多いです。
まだこの時点ではそこまで大ごとではありませんが、このようなハガキは家族に見られてしまう可能性が高いため、借金をしていることや、返済が遅れていることがばれてしまうかもしれません。
勤務先に電話がかかってくる
スマホ宛てにかかってきた電話をずっと取らないままでいると、職場に電話がかかってくることがあります。
これは、借金の返済を求める目的と、本当に職場に在籍しているかを確認する二つの目的があります。
該当の電話を他の従業員が取ったとしても、借金のことをサラ金がバラすことはありませんが、あまり頻繁にかかってくるようだと、同僚や上司が不信感を抱くかもしれません。
自宅に取り立てがくる
あまり多くはありませんが、自宅にサラ金の取り立て担当者が直接訪問してくることがあります。自宅を訪問されると、精神的にも大きな負担がかかります。
居留守を使い、無視をすると、さらに大きな問題に発展するため、可能な限り対応した方が良いでしょう。
債権者が保証会社などに変わる
返済をしなくなってから数ヶ月経つと、債務者(借主)に代わって、保証会社が借金の返済をすることがあります。
保証会社は、借主が返済できなくなったときに、本人に代わってサラ金に返済する役目を持っています。
保証会社が借金を肩代わりした後は、債権者(貸主)が保証会社に代わり、保証会社から取り立てを受けることになります。
サラ金とは分割払いの契約を結んでいたとしても、債権(借金)が移った後の保証会社とは分割払いの契約を結んでいないため、一括での返済を求められる可能性が高いです。
また、保証会社は、最初に借りたサラ金とは違い、あまり猶予を与えることなく法的措置を取ってくる可能性があるため、要注意です。
サラ金とは違う名前の会社から取り立ての連絡が来たら、一日でも早く対応する必要があるでしょう。
法的措置を取られる
最終手段として、支払督促や裁判といった法的措置が取られます。ここで裁判所が決定した内容には法的強制力があるため、絶対に守らなければなりません。
裁判所の決定を無視していると、強制執行となり、給料や自分が所有する財産を差し押えられてしまう可能性があります。
こうなってしまう前に、早い段階でサラ金と連絡を取ることをおすすめします。返済は避けて通れませんし、遅延損害金が膨らむことで、返済額もだいぶ増えてしまいます。
サラ金側も、法的措置を取らずに借金を回収できるのであればそれが一番です。
いつまでも連絡が取れなかったり、返済の意志が見られなかったりすると、サラ金も法的措置を取らざるを得なくなってしまいます。
サラ金の取り立てを無視するデメリット
サラ金がどのような方法で取り立てをしてくるのかを説明しました。次は、サラ金の取り立てを無視するリスクやデメリットを紹介します。
現在、サラ金からの借入を返済できていない人は、可能な限り早めに対応を考えることが大切です。
遅延損害金が膨らむことで返済が苦しくなる
返済期日を超えてからは、利息ではなく、遅延損害金が加算されていきます。
遅延損害金は、利息と同じく、年利〇%のような形で金額が決定しますが、内容が似ていても、それぞれ目的が異なります。
- 利息:お金を借りるための料金
- 遅延損害金:返済期日を過ぎたことに対するペナルティ
当然、利息と遅延損害金では、遅延損害金の方が利率が高く設定されています。つまり、返済期日を過ぎると、今まで以上のスピードで借金が膨らんでいきます。
遅延損害金が発生する前に、期日をきちんと守りながら、返済していくことをおすすめします。
ブラックリストに載る
借金滞納から3か月程度経過すると、ブラックリストに登録されます。
ブラックリストに登録されると、クレジットカードの新規作成や他の業者からの借入が困難になります。
具体的には、個人信用情報機関に事故情報が記録されることで、貸金業者の審査に通りにくい状態になります。
- 借入審査を受ける
- 貸金業者が申込者の情報をチェックする
- 金融事故を起こしていることが発覚する
- 借入審査やクレカ審査に落ちてしまう
貸金業者は、審査の際、個人信用情報機関を通じて、申込者の情報をチェックします。
個人信用情報機関から、申込者の事故情報が消えるまでには、借金を完済してから5年ほどかかると言われています。
一度ブラックリストに登録されると、長期間、この状態から抜け出すことができないことを覚えておきましょう。
一括での返済を求められる
借りた側が返済をしなかったときにどうなるかについても、契約書に記載されていることが多いです。
多くのケースでは、分割払いをする権利を失い、一括で返済することになっています。
一括での返済を求められた際、分割払いに再び戻してもらうのは、個人の力では難しいケースが多いです。弁護士や司法書士といった専門家に相談する必要が出てきます。
法的措置を取られる(差押えられる)
サラ金からの取り立てを無視していると、最終的には一括での返済を求められることになります。
サラ金としても、弁護士費用や手間、時間がかかるため、法的措置はできれば取りたくありません。
しかし、一向に連絡がつかないようであれば、法的措置を取らざるを得なくなってしまいます。
借りた側、貸した側、どちらにとってもメリットがありませんので、サラ金から法的措置を取る旨の連絡があったら、無視せず、必ず対応するようにしましょう。
サラ金の取り立てを止める方法
次に、取り立てを止める方法を紹介します。
サラ金からの連絡を無視しないこと
まず、サラ金からの連絡を無視するのはやめましょう。無視をすると、返済の意志があるかの確認をするために、何度も連絡がくることになります。
まずは、連絡を無視せず、返済の意思があることを伝えます。借金を返さなければいけないのはもちろんですが、無視することをやめて連絡を取るだけで、取り立ては一時的に止まるはずです。
サラ金に返済日の相談をすること
返済期日を過ぎているのに連絡をしないでいると、連絡がつくまで毎日電話がかかってきたりします。
返済期日を過ぎているとしても、正直に、いつなら返済できるのかをサラ金に伝えましょう。自分で約束した日程になるまでは、取り立てがストップするはずです。
債務整理をすること
借金を滞納していることで取り立ての連絡が止まらず、かつ、自力での返済が不可能だと感じられる場合には、弁護士に相談して債務整理をしましょう。
債務整理は、借金を減額する手続きのことです。弁護士に債務整理を依頼すると、借入のあるサラ金に対して弁護士が通知を行います(受任通知)。
受任通知を受け取ったサラ金は、借主に対して取り立ての連絡や訪問などをすることができなくなります(貸金業法第21条)。
債務整理をすることで、取り立てが止まるだけでなく、借金問題を解決することができます。
債務整理について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
サラ金がしてはいけない違法な取り立て方法
次に、サラ金がしてはいけない違法な取り立て方法について紹介します。
本人以外から取り立てる
サラ金は、保証人でもない限り、本人以外に返済を求めたり、取り立て行為をしたりしてはいけません。
貸金業法施行規則第19条2項には、以下のような記載がされています。
- 手紙を送るときはきちんと封をすること
- 本人のみが使用していることが明らかになっているメールアドレスに送信すること
- その他、借金をしていることが他人に知られないような方法で連絡を取ること
つまり、本人以外に取り立ての連絡をする行為は違法です。
暴力や暴力的な言葉を使う
サラ金は、返済できない人に暴力を振るったり、「今すぐ返済しないと痛い目に合わせるぞ」などと暴力的な言葉を使ってはいけません。
これらの行為は傷害罪や脅迫罪などに該当するため、身の危険を感じたらすぐに警察に相談するなどの対応が必要です。
早朝や夜間の取り立て
貸金業法施行規則第19条により、取り立てができるのは9時から20時までと定められています。よって、早朝や夜間に取り立てを行うのは違法です。
1日に何度も電話をかけてくる
サラ金は、債務者に対して一日に何度も電話をかけてはいけません。頻繁な電話は、債務者に対する嫌がらせとみなされるため、違法行為です。
会社に訪問して取り立てる
勤務先に直接訪問して取り立てを行うことも違法です。職場の人間関係に悪影響を及ぼすような行為(業務妨害)は、法律で禁じられています。
他のサラ金からお金を借りさせる
返済のために他のサラ金から借入をさせるような行為は違法です。借金返済のためにお金を借りると、その人は多重債務者となります。
これは借金が膨らむだけであり、何の問題解決にもなりません。他から借入をして借金を返済するように求められても、決して応じてはいけません。
サラ金の取り立てに関するよくある質問
サラ金の取り立てが家族にくることはある?
借主の家族に対して取り立てを行う行為は法律で禁止されています。もし家族が取り立てを受けていることがわかったら、違法ですので、警察や弁護士に相談しましょう。
消費者金融からお金を借りる怖さは?
消費者金融の怖さは、やはり金利の高さです。利息制限法で定められた年利の上限に設定されていることもあります。滞納をすれば遅延損害金が膨らんでいきます。
消費者金融からお金を借りるときは、毎月の収入と支出を考慮したうえで、十分に返済できる範囲で借りるようにしましょう。
アコムの取り立てはきつい?
アコムの取り立てがきついと感じるかは人によりますが、原則として消費者金融の取り立ては法律の範囲内で適切に行われます。
何度も電話が掛かってきたり、催促の手紙が届いたりすることで、精神的なプレッシャーを感じる人も多いです。
借金の問題は、完済をするか、もしくは債務整理をするかしないと最終的には解決されません。現実的に完済が難しい方は、一度弁護士に債務整理の相談をしても良いでしょう。
まとめ
サラ金から借りたお金を返済できず、期日を過ぎてしまうと、取り立てを受けることになります。
最初は電話などで軽く催促を受けるだけですが、最終的には一括払いでの返済を求められたり、法的措置を取る旨の手紙が届いたりします。
それでも無視をしていると、法的措置が取られ、財産を差し押さえられる可能性もあるため、まずは、サラ金に返済の意思があることを伝えましょう。
現実的に返済が困難だと感じるのであれば、債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、借金を減額したり、返済を免除したりする手続きのことです。
債務整理は弁護士に依頼するのが一般的です。借金に関しては不安がある人は、一度弁護士に相談しましょう。
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