逮捕後の流れや釈放のタイミング・逮捕後の生活をわかりやすく解説

家族が逮捕された時、あるいは罪を犯し逮捕される可能性があるときなど、これからどうなるのか不安になると思います。

この記事では、家族が逮捕された人や、警察から連絡があり逮捕が不安な人に向けて、以下の点をわかりやすく解説します。

  • 事件発生から逮捕の流れ
  • 逮捕後の流れと釈放されるタイミング
  • 逮捕後の生活

ぜひ参考にしてみてください。

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逮捕の流れは逮捕の種類によって異なる

逮捕とは、刑事事件の手続きにおいて、警察などの捜査機関が罪を犯したと疑われる者(被疑者)の身柄を拘束することです。

逮捕は、刑事裁判で処分が決定するまで、被疑者の逃亡や証拠隠滅の防止を目的として行われます(刑事訴訟法第199条刑事訴訟規則第143条の3)。

逃亡や証拠隠滅のおそれがない場合には、逮捕は行われません。被疑者の身柄拘束が行われないまま、捜査が継続する在宅事件となります。

逮捕にはいくつか種類があり、それによって逮捕までの流れも若干異なります。以下では、逮捕の種類と流れについて簡単に解説します。

通常逮捕

通常逮捕とは、捜査機関が疑わしい人物に対して、罪を犯したことを疑うに足る理由があるとき、裁判官が発布した逮捕状に基づいて行われる逮捕です(憲法33条刑事訴訟法199条1項)。

ドラマなどで警察が被疑者に逮捕状を読み上げ、手錠をかける場面がイメージしやすいでしょう。

逮捕は国による強制処分であるため、裁判所の許可を得て発付された逮捕状が必要です。この逮捕状を被疑者に提示し、逮捕理由を告げた上で執行されます。

逮捕の時間に決まりはありませんが、早朝に行われることが多いです。その理由として以下が挙げられます

  • 早朝に身柄を確保した方がその後の警察内部の処理がスムーズである
  • 24時間のうち、在宅の可能性が高いのは早朝であるため
  • 逮捕を人目に晒さない配慮

なお、捜査機関が捜索・差押えをするためには捜索令状が必要です。

しかし、逮捕状の執行と同時に逮捕の理由となった被疑事実に限定した捜索・差押えをする場合には捜索令状は不要です。

そのため、犯罪に関する証拠が存在する蓋然性が高い自宅などで逮捕をし、同時に捜索・差押えなどが行われるケースがほとんどです。

通常逮捕では、家族の目の前で逮捕されることが多いため、家族にも逮捕の事実が知られることになります。

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、犯行中または犯行直後の犯人を、事件を目撃した一般人や通報を受けて駆け付けた警察官などがその場で逮捕する方法です(刑事訴訟法第212条1項)。

例えば、痴漢が目撃されその場で取り押さえられるようなケースが挙げられます。

現行犯逮捕の場合、逮捕令状は不要です。犯行中あるいは犯行直後であるため、嫌疑が明白で犯人を取り違えるおそれがないからです。

現行犯逮捕された場合、被疑者は警察に拘束され、外部と一切連絡が取れなくなります。

被疑者本人が希望した場合に、警察、弁護士、裁判所いずれかから家族に逮捕の事実が伝えられます。

なお、その場から逃走して追跡されている者や、犯行現場で血の付いたナイフを持っている者を逮捕する場合は準現行犯逮捕といいます。

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緊急逮捕

緊急逮捕とは、急速を要するため裁判官に逮捕状を請求する時間がないときに、その理由を告げたうえで逮捕することです(刑事訴訟法第210条)。

緊急逮捕は、次のとおり、一定の条件下で逮捕状を事後的に請求することで逮捕が認められています。

  • 被疑者が一定の重罪(殺人罪や強盗罪等)を犯したと疑うに足る充分な証拠がある
  • 令状の発布を待っている間に犯人が逃亡・証拠隠滅を図るおそれが高い緊急時である

例えば、指名手配犯を見つけた場合に緊急逮捕が行われます。

緊急逮捕も、事後的に必ず裁判所に逮捕状を請求しなければなりません。

緊急逮捕された場合も、現行犯逮捕同様に、警察などからの連絡がなければ家族が逮捕の事実を知ることはありません。

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事件発生から逮捕までの流れ

ここでは、事件発覚から逮捕までの流れを以下の順に解説します。

  1. 事件発覚
  2. 被害届の提出
  3. 警察の捜査活動
  4. 逮捕令状の請求

事件発覚

被害者・目撃者からの通報や、警察官が犯行現場に居合わせたことにより事件が発覚すると、警察が捜査を開始します。

被害届の提出

被害届とは、被害者が警察に対して犯罪の被害に遭った旨を申告することです。

犯罪被害の届出は、口頭でも可能で、警察官は、以下のいずれかの方法で被害届を受理します。

  • 届出者(被害者等)に被害届の書式に記入させる
  • 警察官が被害者から聴き取った内容を代書する
  • 被害者の供述調書を作成する

被害者が被害届を提出しない場合や取り下げた場合、被害者が存在しない場合でも、目撃者からの通報や、事件の悪質性や緊急性を鑑み、捜査機関が強制捜査に踏み切り逮捕されることもあります。

被害届以外の捜査のきかっけとしては、主に以下のものが挙げられます。

  • 目撃者からの通報・情報提供
  • 利害関係者からの密告
  • 医師や地方自治体等からの通報
  • 防犯カメラの映像

警察の捜査活動

犯罪事件の捜査対象となると、警察は捜査を開始します。

警察は必要な捜査を行い、犯人と犯罪事実の証拠を収集します。捜査活動の具体例は以下のとおりです。

  • 目撃者や利害関係者からの事情聴取
  • 現場検証
  • 防犯カメラ映像の確認
  • DNA鑑定
  • 繊維鑑定
  • 交通系ICカードの利用履歴の確認

逮捕令状の請求

捜査の結果、逮捕の理由及び必要性がある場合は、捜査機関が裁判所に対して逮捕令状を請求します。 具体的には、以下のような場合に逮捕状が請求できます。

  • 被疑者による犯行が行われたことについて疑うに足る相当な理由があるとき
  • 逃亡や証拠隠滅のおそれがあるため被疑者の身柄拘束が必要であるとき

捜査機関の請求が相当と認める場合、裁判官は、逮捕令状を発布します。捜査機関はこれをもって被疑者を逮捕します。

逮捕の理由と必要性が十分でないと判断される場合には、裁判所は申請を却下するか、捜査機関に対して理由や必要性の補充を求めます。実務上、逮捕令状の請求が却下される事案はほぼありません。

逮捕状が発布されると、弁護士でも逮捕を阻止できません。逮捕状が発布される前に弁護士に依頼すれば、逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを主張することにより、逮捕を回避できる可能性があります。

なお、逮捕状が出されたとしても、必ず逮捕されるわけではありません。その後の事情により逮捕の必要がなくなったときは、逮捕せず在宅のまま捜査します。

この場合、捜査機関は、裁判官に逮捕状を返還します。

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逮捕後の流れ

刑事事件では、最終的に逮捕された被疑者が無罪か有罪か、有罪ならどの程度の刑罰にすべきかが裁判で審理されます。

被疑者を裁判にかける権限を持つのが検察官です。刑事事件は以下のような流れで進行します。

  1. 警察が捜査を行う
  2. 被疑者を逮捕する
  3. 検察に事件を引き継ぐ(送致)
  4. 検察が裁判で訴える(起訴)か事件の終了(不起訴)を判断する
  5. 刑事裁判で裁かれる

逮捕が行われた刑事事件では、長期の身柄拘束が被疑者に大きな不利益をもたらすため、各手続きには細かく制限時間が設けられています。

起訴されるまでの身柄拘束期間は、逮捕から最長23日以内です。23日以内に起訴が決定する可能性があるため、手続きの流れを把握して迅速に対応することが重要です。

逮捕後の流れを図でまとめると下表のとおりです。

ここでは、逮捕後の流れについてわかりやすく解説します。

【逮捕後48時間以内】検察への送致

逮捕後、被疑者は警察署に連行され、写真撮影や指紋採取、取調べが行われます。

そして、逮捕から48時間以内に検察に事件送致されます(刑事訴訟法第203条)。

留置場に拘束される身柄事件でも、在宅のまま捜査が進む在宅事件でも、送致される手続きは同じです。

送致の際は、朝被疑者をまとめて警察車両に乗せ、検察庁に移送します。

検察庁では検察官から取調べを受け、その日の夕方には警察署へ戻され、再び留置場で拘束されます。

ただし、以下の場合には、検察への送致が行われず釈放されることもあります。

  • 非常に軽い罪だった
  • 被害者と示談が成立している
  • 冤罪だった

【逮捕後72時間以内】勾留請求

事件の送致を受けた検察官は、送致から24時間以内に被疑者を勾留するかどうかを判断します。

勾留とは、被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐため、警察署の留置施設などに身柄を拘束する手続きです。

勾留の期間は基本的に10日間、延長が認められるとさらに10日間、最長で20日間に及びます。

勾留も被疑者に大きな不利益をもたらすため、以下の要件を満たし、裁判官の許可が必要です。

勾留の理由があること 罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある
勾留の必要性がある
勾留の必要性があること 定まった住居を有しないとき
罪証を隠滅すると疑うに足る相当な理由があるとき
逃亡した、または逃亡すると疑うに足る相当な理由があるとき

参考:刑事訴訟法第60条 – e-Gov

法務省によると2022年に勾留が認められた割合は96.2%で、勾留が認められないケースはほとんどありません。

以下のような場合には、勾留の必要性が認められません。

  • 事案が軽微である場合
  • 被疑者の健康状況が身柄拘束に適さない場合
  • 被疑者の人生や家族に著しい不利益が生じる場合
  • 被疑者を勾留することにより得られる利益よりも被る不利益のほうが著しく大きい場合

検察官から勾留請求が行われると、裁判官が被疑者と面談し、罪に関する質問や国選弁護人の選任希望の有無を確認します。

なお、逮捕から72時間以内に勾留が決定するまで、被疑者は弁護士以外と面会(接見)できません

国選弁護人の選任を待つよりも、家族が弁護士を探して依頼する方が早く状況が把握できます。

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【最大20日間】勾留・勾留延長

検察官の勾留請求に基づき、裁判官が勾留を許可すると、被疑者は原則10日間留置場に留め置かれ、検察官による取調べを受けます。

一方で、在宅事件では通常の生活を送りながら、警察や検察の呼び出しに応じて取調べを受けることになります。

勾留される身柄事件と異なり期限がないため、捜査が長期化する傾向にあります。

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起訴・不起訴の決定

検察官は、勾留期間の満了までに、捜査の結果や以下の点を考慮して、起訴するかどうか判断します。

  • 被疑者の性格、年齢、境遇
  • 犯罪の程度や情状
  • 社会に戻した場合の更生可能性
  • 被害者の処罰感情

起訴されると、公判請求が行われ、刑事裁判が開始されます。不起訴処分となった場合、事件はその時点で終了し、勾留中であれば即時に釈放されます。

起訴と不起訴の種類は以下のとおりです。

起訴 通常起訴(公判請求) 公開の裁判を裁判所に請求する通常の起訴
略式起訴 書面のみで裁判官が量刑を判断する起訴
罰金刑が科される
不起訴 嫌疑なし 捜査の結果、被疑者に対する犯罪の疑いがないと判断された場合
嫌疑不十分 捜査の結果、裁判において有罪であることの証明が困難である場合
起訴猶予 捜査の結果、有罪を証明できるが、検察官の判断で不起訴とする場合

被疑者が罪を犯したとの疑いがない場合や嫌疑が不十分な場合は不起訴処分となります。

嫌疑が十分でも、諸般の事情に照らして、起訴する必要がないと考えるときには起訴しない(起訴猶予)こともあります。

起訴後勾留

起訴前の勾留と同様、起訴後の勾留も認められています。起訴後の勾留も検察官が裁判所に対して勾留を請求し、裁判所が勾留すべきと判断すれば勾留されます。

起訴後の勾留は公訴の提起があった時から原則2か月とされています。その後、1か月毎に更新され、保釈が認められない限り、判決が下るまで続きます。

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【起訴から1か月~1か月半】刑事裁判

検察官が裁判所に起訴状を提出して公訴を提起すると、刑事事件の裁判手続が開始されます。被疑者は、起訴されることにより被告人となります。

刑事裁判とは、被告人の有罪・無罪を判断し、刑罰を宣告する手続きのことです。日本における刑事事件で、起訴された場合の有罪率は99.9%と言われています。

刑事裁判の判決と刑罰には以下のものがあります。

判決 刑罰
有罪 実刑判決 死刑 命をもって償う刑罰
懲役刑・禁錮刑・拘留 身柄拘束を行い自由を奪う刑罰
罰金刑・科料刑 罰金を科して財産を奪う刑罰
執行猶予判決 1~5年の範囲で刑の執行を猶予する
言い渡された期間再び罪を犯して有罪とならなければ、刑は執行されずに済む
無罪 罪とならない場合や、犯罪が立証できなかった場合は無罪

執行猶予が付かない有罪判決を実刑判決といいます。

実刑判決が下されると、社会生活に戻ることなく、判決後すぐに刑務所に収監されます。

判決が確定した時点で勾留されていない場合は、刑の執行のために検察庁から呼び出されるので出頭します。

なお、2025年6月からは、懲役刑と禁錮刑が一本化され、拘禁刑となります。拘禁刑も懲役刑同様、刑務所に収容される刑罰です。

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逮捕後に釈放されるタイミング

逮捕されたあと、弁護活動における釈放のタイミングは、以下のとおりです。

釈放のタイミング 釈放されるケース
逮捕~検察送致前 微罪処分、在宅事件で釈放
送致~勾留決定前 勾留請求の却下で釈放
勾留~起訴される前 勾留に対する準抗告や不起訴処分で釈放
起訴~判決まで 略式起訴や保釈請求で釈放
判決確定後 執行猶予で釈放

 

【逮捕後48時間以内】検察送致前に釈放

逮捕後もっとも早く釈放されるタイミングは検察官に送致する前、つまり逮捕後48時間以内です。

警察は、被疑者を逮捕した場合、48時間以内に検察官への送致手続きを行う必要があります。それを行わない場合は被疑者を釈放しなければなりません。

以下の場合は、検察に送致されずに釈放されることもあります。

  • 検察官が軽微処分として指定した犯罪である場合
  • 逃亡や証拠隠滅のおそれがない場合
  • 被害が軽微であり被害回復がなされている・被害者との示談が成立している場合
  • 被害者が加害者を許し処罰を求めていない場合
  • 被疑者の反省も深く犯行が悪質でない場合
  • 身元引受人・監督者を確保している場合

ただし、釈放されるのは、被害額が少ない軽微な窃盗事件など、微罪処分として扱われるケースに限られます。

検察が送致を指示している事件は、微罪処分の対象外です。

早期釈放を目指す場合は、逮捕直後に弁護士へ相談することをおすすめします。弁護士に依頼すれば、接見を通じて取調べに関するアドバイスを受けられます。

黙秘権や意に反する供述調書への対処方法などについて確認しましょう。

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【逮捕後72時間以内】勾留決定前に釈放

検察官へ送致されたときから勾留請求までの間にも、以下の理由による釈放のタイミングがあります。

  • 勾留を請求しないとき
  • 勾留を請求したが、裁判官に却下されたとき

検察官が送致から24時間以内に勾留請求を行わない、または、裁判官が勾留請求を却下した場合、検察官は被疑者を釈放しなければなりません。

勾留請求後、裁判官は被疑者と面談をして勾留質問を行い、以下の点を確認します。

  • 被疑者の言い分
  • 弁護人の意見書・添付資料等
  • 検察官からの提出書類

弁護士の働きかけにより、以下のような被疑者に有利な事情を検察官や裁判官に示すことで、勾留の必要性がないことを訴えてもらえます

  • 家族・勤務先上司等から被疑者本人を監督する旨の誓約書を取り付ける
  • 被疑者本人が被害者に接触することのないよう行動制限を伴う誓約書を取り付ける
  • 逃亡や証拠隠滅のおそれがない旨の意見書を作成する

【勾留後】勾留に対する準抗告で釈放

勾留が決定されても、準抗告を申立てることで釈放される可能性があります。

準抗告とは、裁判官に対して不服を申し立て、取り消しを求めることです。

準抗告では、勾留決定を行った裁判官とは別の3人の裁判官が改めて審理を行います。

準抗告が認められれば、一旦決定された勾留が取り消され、釈放されます。

【勾留10~20日以内】不起訴で釈放

勾留されても、不起訴処分を獲得できれば釈放され、前科がつかずに事件は終了します。

不起訴処分を獲得するための弁護活動として、被害者との示談や贖罪寄付を行います。

被害者のいる犯罪においては、示談の成立が特に重要です。

検察官の起訴・不起訴の判断や、裁判官の判決には、被害者の処罰感情や加害者の反省、被害者が受けた被害の回復状況が重視されるからです。

示談が成立した場合、示談書を検察官に提出して不起訴処分を獲得できるよう交渉します。

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【略式起訴】罰金刑で釈放

以下の要件を満たす場合、略式起訴となる可能性があります。

  • 簡易裁判所の管轄に該当する軽微な事件
  • 刑罰が100万円以下の罰金または科料に相当する事件
  • 被疑者が同意している

具体例として、道交法違反、軽微な傷害罪、迷惑防止条例違反、公然わいせつなどが挙げられます。

略式起訴されると、その日のうちに罰金を支払い、釈放されます。

罰金は、検察官が家族に連絡し、持参してもらうことが多いです。もし罰金が払えない場合は、期日までに銀行で納付することになります。

略式起訴されれば、起訴後に勾留されることなく釈放されますが、前科がつく点には注意が必要です。

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【起訴後】保釈で釈放

起訴後も勾留が継続している場合、弁護士が裁判所に保釈を請求します。保釈制度を利用すれば、起訴後も一時的な身柄の釈放が可能です。

保釈請求が認められると、保釈金の納付後、早ければ数時間で留置場や拘置所から出られます

起訴されても被告人が犯人であると確定したわけではないため、長期の勾留で不利益とならないように、保釈制度があります。

保釈金は、被告人が刑事裁判に出席し、判決(有罪・無罪に関係なく)を受けた時点で全額返還されます。

ただし、 被告人が逃亡や証拠隠滅を図った場合は、裁判所に全額没収されます。

保釈制度を利用するには、保釈の要件を満たし、保釈金を預け、裁判に出席することなどの厳しい条件を満たす必要があります。

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【判決後】執行猶予で釈放

前述の通り、起訴された場合の有罪率は99%と非常に高いですが、執行猶予付きの判決が下されれば、刑の執行が猶予されます。

例えば、懲役3年、執行猶予5年の判決が下された場合、刑の執行が5年間猶予され、その間に再犯しなければ刑務所に収監されることはありません。

ただし、執行猶予中に再び事件を起こした場合は、猶予が取り消され、刑務所に収監されます。

起訴されても、弁護士のサポートを受けることで、被害者との示談成立、具体的な再犯防止策の提示、家族の監督など、更生を示すことで執行猶予が得られる可能性があります。

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逮捕されるとどうなる?逮捕後の生活は?

逮捕後は留置場に勾留される

逮捕されると10~20日間警察の留置場に勾留されます。

勾留は刑罰ではないため、強制労働を強いられたり、私語が制限されたりすることはありません。

ただし、基本的に雑居房で過ごし、決められた時間に食事・運動・入浴・就寝を行います。差し入れられた現金で、お弁当を購入することも可能です。

勾留中は取調べを受ける

勾留期間中は、取調べや実況見分が行われます。事件は検察に送致されていますが、取調べは主に警察によって行われることが多いです。

事件にもよりますが、勾留期間中は2回ほど検察の取調べが行われます。

取調べの時間は決められており、基本的には午後10時から午前5時以外の時間帯で、1日8時間以内となっています。

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会社や学校へは通えない

逮捕後に勾留されると、身柄拘束が続き、当然会社や学校へ通うことはできません。

家族が会社や学校へ連絡するか、実名報道されない限り、周囲の人々に逮捕の事実が知られないまま、連絡も取れずに失踪したような状態になります。

弁護士に依頼すれば、家族や会社への連絡や説明を行ってもらうことも可能です。

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接見が制限されることもある

勾留中は基本的に、家族や友人、知人、恋人などとも接見が可能です。しかし、接見禁止の処分が下されると、弁護士以外との接見が禁止されます。

接見禁止は、事件関係者が被疑者と接触して口裏合わせや証拠隠滅することを防止する目的で行われます。

組織犯罪や共犯者がいる場合、または被疑者が罪を否認をしている場合に適用されることがあります。

勾留期間中は、常に警察に監視され、厳しい取調べを受けることになります。家族や友人と会えないことで、精神的な負担も大きなものとなります。

弁護士に依頼をすれば、家族だけでも接見禁止の一部解除を認めてもらったり、差し入れを行ってもらったりできます。

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逮捕後の弁護活動の内容

ここでは、逮捕後の弁護活動の内容を解説します。

逮捕後早期の接見(面会)

逮捕された方は、取り調べに対してどのような対応をとるべきか、これからどのような手続きがあるのか分からない状態にあるのが通常です。逮捕後72時間は家族とも面会できません。

弁護士は面会の制限を受けませんので、逮捕後すぐに本人と面会して、取り調べへの対応方法を助言できます。

不安定な精神状態にある被疑者を励まし、違法な取り調べ・自白の強要を防止するための手立てを講じます。

勾留阻止のための弁護活動

長期にわたる身柄の拘束を受けると、社会復帰が難しくなる可能性が高まります。そのため、勾留を阻止するための弁護活動が重要です。

勾留前の段階では勾留請求しないように検察官に働きかけたり、勾留請求後は、勾留決定しないように裁判官に働きかけたりします。

具体的には、身元引受人や監督人を確保し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを示して、勾留の必要性がないことを検察官や裁判官に主張します。

勾留決定がなされた場合には、準抗告を申立てて、勾留決定の取消を求めます。

裁判官の決定を覆すことは難しいとされていますが、ネクスパート法律事務所では準抗告が認められた実績が多数あります。

勾留請求の阻止や勾留決定に対する準抗告は速やかに行う必要があります。可能な限り、早めに弁護士に相談してください。

不起訴処分・起訴猶予・減刑を目指した弁護活動

被害者のいる事件では、被害者との示談交渉を行います。

弁護士は、過去の事例から適正な示談金の金額を被害者に示して、示談交渉を行います。

示談が成立すれば、示談書を検察官または裁判官に提出し、不起訴、執行猶予の獲得や減刑に向けて働きかけます。

示談交渉に際して、警察や検察官から被害者の連絡先を入手できるのは、原則として弁護士だけです。被害者との示談交渉は弁護士に依頼しましょう。

再犯防止のための対策をサポート

薬物事件や性犯罪事件では、再犯防止のための取り組みが不可欠です。

弁護士は、事案や必要性に応じて、専門の医療機関や更生施設を紹介し、再犯防止のための対応策構築のサポートを行います。

本人が依存症を克服するために専門の医療機関での治療や、それをサポートする家族や友人の監督状況を検察官や裁判所に示すことで、不起訴処分や執行付き判決を獲得できる可能性があります。

まとめ

逮捕されたご本人は、今後どうなるのか、自分はどうすればよいのかなど、今後の見通しが分からずパニックに陥ることもあります。

刑事事件は、原則として次の手続きまでのタイムリミットが決められています。限られた時間の中で、いかに早い段階から手を打てるかが重要です。

日本では、起訴されると99.9%が有罪になります。弁護士に依頼すると起訴を回避できる可能性が高くなります。

逮捕されたら、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。

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