「配偶者のスマホに浮気相手とのツーショットを発見!」
写真は、その内容によっては、浮気の決定的な証拠になる可能性が高いです。
しかし、浮気の証拠にならないものも多くあります。
手元の写真が浮気の証拠になるのか不安な方も多いでしょう。
この記事では、浮気の証拠としてよく挙げられる7つのケースについて、それぞれどの程度有力なのかについて解説しています。ご自身で写真を撮る際のコツについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
手元の写真は浮気の証拠になる?典型的な7つのケースを解説!
浮気の証拠として有力かどうかの基準は、肉体関係があることを証明できるかです。
どこからが浮気と捉えるかは、人それぞれでしょう。
しかし、慰謝料請求や離婚請求などの法的措置をとるためには、原則として、肉体関係を伴う交際が必要です。
この章では、浮気の証拠としてよく挙げられる7つのケースについて解説しています。
- 性行為中・裸で抱き合う写真
- ラブホテルに出入りする写真
- 浮気相手の家に出入りする写真
- 2人きりで旅行した際の旅行先の写真
- 単に2人で映っている写真
- 肉体関係を示すメールやLINEのやり取りの写真
- SNSの投稿写真
それぞれ、肉体関係を証明できるかという視点で考えましょう。
性行為中・裸で抱き合う写真|証拠力★★★★★
性行為中・裸で抱き合う写真は、浮気の証拠として有力です。
ほかにも、ベッド上での写真、下着姿の写真などが挙げられます。
これらの写真は、肉体関係があることが明白、または強く推認されることから、浮気の証拠として有力です。
ただし、手に入れづらいのが難点でしょう。
ラブホテルに出入りする写真|証拠力★★★
ラブホテルに出入りする写真は、浮気の証拠として有力です。
一般的に、ラブホテルは、性交渉をするために利用されることから、肉体関係があることが強く推認されます。
次の2点が揃っていることが望ましいです。
- 配偶者と浮気相手の顔がはっきりと写っている
- 入室時・退室時両方の写真がある
ラブホテルに出入りする写真を持っている方やこれから集めたいと考えている方も多いでしょう。
「この場合は大丈夫?」などと多くの皆さんが気になる5つのパターンについて、それぞれ解説します。
マスクやサングラスなどで顔がはっきりわからない場合
マスクやサングラスなどで顔がはっきりわからない場合は、浮気の証拠としては不十分です。
浮気の証拠として使うためには、配偶者と浮気相手の顔がはっきりと写っている必要があります。
「写真に写っているのは自分ではない。」と言われたら、それ以上浮気を証明するのは難しいでしょう。
配偶者しか顔が映っていない場合
配偶者しか顔が映っていない場合は、配偶者に対する慰謝料請求・離婚請求の場面では、証拠の一つとして使える可能性はあります。
しかし、浮気相手に対する慰謝料請求の場面では、使えないでしょう。
駐車場に配偶者と浮気相手の車2台が止まっている写真の場合
駐車場に配偶者と浮気相手の車2台が止まっている写真の場合は、浮気の証拠としては不十分です。
これだけでは、ラブホテルの駐車場に車があったことしか証明できません。
ただし、ラブホテルの明細書やその日のLINEのやり取りなど、他の証拠と組み合わせることで肉体関係を証明できる可能性はあるでしょう。
別々に入室したところの写真のみの場合
別々に入室したところの写真のみの場合でも、配偶者と浮気相手それぞれの出入りの写真があれば、証拠として十分使えます。
2人一緒の方が望ましいですが、警戒して、別々のタイミングで入室することも多いです。
別々に入出した場合は、配偶者と浮気相手それぞれの出入りの写真を確保しましょう。
ビジネスホテル・シティホテルの場合
ビジネスホテル・シティホテルの場合は、浮気の証拠としては不十分です。
ビジネスホテル・シティホテルは、ラブホテルの利用目的とは異なり、性交渉が前提の利用ではありません。出張や仕事の打ち合わせなどでも多く利用されます。
「仕事の打ち合わせのために利用した。」などと言い訳される可能性が高く、そのような主張がされた場合に、この写真のみで肉体関係があったとするのは難しいでしょう。
ただし、複数回にわたって同じ相手と利用している場合は、浮気の証拠として使える可能性があります。
浮気相手の家に出入りする写真|証拠力★★
浮気相手の家に出入りする写真は、浮気の証拠として有力です。
ただし、一度だけの訪問や短時間の滞在では不十分です。
肉体関係があったことが推測されるためには、次の3点が必要です。
- 宿泊を伴う訪問
- 長時間の滞在
- 複数回にわたる訪問
さらに、2人が親密な関係であることを示すLINEのやり取りなどがあるとよいでしょう。
2人きりで旅行した際の旅行先の写真|証拠力★★
2人きりで旅行した際の旅行先の写真は、浮気の証拠として有力です。
ホテルや旅館での写真のほかにも、観光スポットなどでの写真が挙げられます。宿泊を伴う旅行は、肉体関係があったことが推測されやすいことから、浮気の証拠として有力です。
ただし、旅行先のツーショット写真でも、他に友人などが一緒に旅行していた場合には、浮気の証拠にならない可能性が高いでしょう。
旅行の領収書やクレジットカードの明細もあると、よりよいでしょう。
さらに、弁護士に慰謝料請求を依頼した場合には、職務遂行に必要な範囲で、弁護士会照会(23条照会とも呼ばれます)制度を利用した調査をしてもらえる場合があります。
宿泊施設が判明している場合には、宿泊施設に対して、宿泊者の氏名・同宿者の氏名・チェックインの日時・チェックアウトの日時などを照会することで、これらの情報を取得できる場合もあります。
単に2人で映っている写真|証拠力★
単に2人で映っている写真は、浮気の証拠としては不十分です。
例えば、顔を寄せ合っているツーショット写真や腕を組んでいる写真、キスをしている写真などが挙げられます。
これらの写真だけでも、人によっては浮気と捉えるかもしれません。
しかし、慰謝料請求や離婚請求をするためには、原則として、肉体関係を伴う交際が必要です。
したがって、単に2人で映っている写真だけで、浮気の証拠とするのは難しいでしょう。
ただし、他の証拠と組み合わせることで、浮気の証拠として使える場合があります。
肉体関係を示すメールやLINEのやり取りの写真|証拠力★★★
肉体関係を示すメールやLINEのやり取りの写真は、浮気の証拠として有力です。
例えば、「昨日のエッチは楽しかったね。」「またラブホテルに行きたいね。」などと、肉体関係があったことを直接示すやり取りが挙げられます。
「好きだよ。」「チューしたい。」などと、単に恋愛感情を伝えるだけのやり取りでは、「ただ冗談で言い合っていただけ。」などと言い訳される可能性が高く、証拠としては不十分でしょう。
SNSの投稿写真|証拠力★★
旅行中の写真など、この章に該当する写真がSNSに投稿されていた場合は、その投稿写真も浮気の証拠として有力です。
ご自身での証拠集めに苦戦している方は、浮気相手のSNSを探るのもよいでしょう。
浮気の証拠として写真を撮る際のコツは?
これからご自身で証拠写真を撮りたいと考えている方に向けて、次の2つのケースにおける写真撮影のポイントをご紹介します。
- ラブホテルや浮気相手の家の出入りを撮影する場合
- LINEのやり取りなど配偶者のスマホを撮影する場合
以下、詳しく説明します。
ラブホテルや浮気相手の家の出入りを撮影する場合
ラブホテルや浮気相手の家の出入りを撮影する場合は、次の5つのポイントを抑えましょう。
- 2人の顔がはっきりとわかるように撮影する
- ※住居侵入罪に該当する可能性のある敷地内には入らない
- ラブホテルや浮気相手の家の外観・看板も一緒に撮影する
- 滞在時間がわかるようにする
- 複数枚撮影する
素人の場合、タイミングを逃してしまったり、ブレてしまったりする可能性が高いですから、動画撮影も合わせて行うことをおすすめします。
LINEのやり取りなど配偶者のスマホを撮影する場合
LINEのやり取りなど配偶者のスマホを撮影する場合は、次の2つのポイントを抑えましょう。
- 自分のスマホで配偶者のスマホの画面を撮影する
- 日付・日時・(LINEやメールの場合は)送信者がわかるように撮影する
LINEのやり取りを証拠に残す方法について、詳しくは「LINEのスクショに証拠能力はある?証拠に残すポイントと注意点」の記事をご参照ください。
写真1枚のみを浮気の証拠として配偶者を問い詰めるのは高リスク!
浮気を疑うような写真を発見したら、すぐにでも配偶者を問い詰めたいと考える方は多いでしょう。
しかし、写真1枚だけで配偶者を問い詰めると、次のようなデメリットが生じるリスクがあります。
- 言い逃れをされる可能性が高い
- 浮気相手の特定が難航する可能性がある
- 写真1枚だけでは獲得できる慰謝料は低い
- 配偶者の自白があれば浮気相手に慰謝料請求できるとは限らない
以下、詳しく説明します。
言い逃れをされる可能性が高い
言い逃れをされる可能性が高いです。
手元の写真が、性行為中のもので、かつ顔がはっきりわかる写真であれば、その1枚だけでも、配偶者は浮気を認めざるを得ないでしょう。
しかし、そこまで決定的な写真を掴んでいる人は少ないかもしれません。
例えば、浮気相手の家に出入りする写真1枚だけでは、「仕事の話をしていただけ。」「他にも人が居た。」などと言い逃れされる可能性があります。
浮気を問い詰めたことで、証拠隠滅を図る可能性もあります。
言い逃れをされた後にさらなる証拠を確保しようとしても、配偶者も警戒することから、なかなか有力な証拠を掴むのが難しいでしょう。
証拠を突き付ける目的が、浮気がバレていることを知らしめたい・謝罪と関係解消をさせたいだけの場合は、写真1枚のみで問い詰めるのもひとつの方法かもしれません。
人によっては、きちんと反省し、今後についてあなたと向き合ってくれるでしょう。
しかし、慰謝料請求や離婚請求を検討する場合には、言い逃れをされることで、今後の証拠収集が難航し、あなたに有利に進めることが難しくなる可能性があるでしょう。
浮気相手の特定が難航する可能性がある
浮気相手の特定が難航する可能性があります。
配偶者は、浮気がバレたことで、浮気相手の連絡先やLINEの履歴などを削除するかもしれません。
配偶者に浮気相手の情報を聞いても、浮気相手をかばい、情報を教えない人も多いです。
浮気相手の特定ができるまでは、配偶者に証拠を突き付けることはおすすめしません。
写真1枚だけでは獲得できる慰謝料は低い
写真1枚だけでは獲得できる慰謝料は低いです。
不倫慰謝料は、不貞行為の回数が多いほど、交際態様の悪質性が高いほど、高額になる傾向にあります。
写真1枚で、肉体関係が1度あったことは証明できるかもしれません。
しかし、肉体関係が1度のみの場合は、慰謝料額は数十万~100万円程度に収まる可能性が高いでしょう。
複数枚の写真から、肉体関係を持った回数が複数であることを証明できれば、慰謝料の増額に繋がる可能性があるでしょう。
できるだけ多く慰謝料を獲得したいと考えている場合には、写真1枚のみで配偶者を問い詰めるのはおすすめしません。
配偶者の自白があれば浮気相手に慰謝料請求できるとは限らない
配偶者の自白があれば浮気相手に慰謝料請求できるとは限りません。
写真を見せて、配偶者に自白させ、それをもとに浮気相手に慰謝料請求したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、配偶者の自白は、浮気の証拠として活用できます。
配偶者の自白の音声データや書面を浮気相手に提示し、浮気相手が素直に浮気を認めた場合には、慰謝料を獲得できるかもしれません。
しかし、配偶者の自白しか証拠がないと、浮気相手が浮気を認めない可能性もあります。
この場合には、他の証拠がないと、慰謝料を獲得できる可能性は低いでしょう。
手元の写真が浮気の証拠になるか迷ったら弁護士への相談がおすすめ
手元の写真が浮気の証拠になるか迷ったら弁護士への相談がおすすめです。
弁護士への相談がおすすめな理由や相談するメリットについて解説します。
手元の証拠が有力かどうかの判断は弁護士の役割
手元の証拠が有力かどうかの判断は弁護士の役割です。
手元の証拠だけでは不安だから、まずは探偵の調査を依頼しようと考える方は多いかもしれません。
しかし、手元の証拠だけで慰謝料請求できるか迷ったら、まずは弁護士に相談しましょう。
探偵に調査を依頼して、追加の証拠を獲得しなくても、既に手元にある証拠で十分な可能性もあるからです。
示談交渉の場合は、決定的な証拠が必須なわけではなく、些細な証拠でも組み合わせ次第で有力な証拠になる可能性があります。
探偵は有力な証拠を掴むことが仕事であって、どのような証拠があれば慰謝料請求できるのかを判断するのは弁護士の仕事です。
探偵の調査費用は決して安くはありませんから、まずは弁護士に今ある証拠で十分かどうかを判断してもらうことをおすすめします。
あなた自身でできる証拠収集についてアドバイスをもらえる
あなた自身でできる証拠収集についてアドバイスをもらえます。
手元の写真を補強する証拠は、ご自身でも集められる可能性があります。
例えば、写真と同日のクレジットカードの利用履歴やレシート、領収書があれば、より強力な証拠として使える可能性が高くなります。
具体的にどのような証拠があるとよいかについても、アドバイスをもらえます。
弁護士に相談することで、さらに有力な証拠を獲得できる可能性があるでしょう。
慰謝料の獲得見込みや適切な慰謝料額について判断してもらえる
慰謝料の獲得見込みや適切な慰謝料額について判断してもらえます。
弁護士は、手元の証拠や交際態様、あなた方夫婦の状況など、具体的な事情をお聴きし、そのうえで、慰謝料の獲得見込みがあるか、適切な慰謝料額がどの程度かを判断します。
弁護士と事実関係を整理することで、探偵に調査を依頼すべきかも含めて、今後の方針を検討できるでしょう。
示談交渉から解決までの全てのサポートをしてもらえる
示談交渉から解決までの全てのサポートをしてもらえます。
弁護士に依頼すれば、証拠の判断や証拠収集のアドバイスはもちろん、適切な慰謝料の獲得や有利な条件での離婚に向けた交渉から将来のトラブルを防ぐための示談書作成までの全てのサポートをしてもらえます。
交渉では、有力な証拠があることや複数の証拠があることはもちろん重要ですが、証拠を提示するタイミングも重要なポイントです。
弁護士は、豊富な法的知識と数々の解決実績、交渉力がありますから、あなたに有利な解決になるよう全力で示談交渉を進めてくれるでしょう。
まとめ
写真は、その内容によっては、浮気の決定的な証拠になる場合があります。
しかし、証拠として不十分な写真だけで、配偶者を問い詰めたり、慰謝料請求などのアクションを起こしたりすると、あなたの望む結果が得られない可能性があるでしょう。
手元の写真で慰謝料請求や離婚請求ができるのか迷っている方は、ぜひ一度弁護士にご相談ください。
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