時効の援用の費用は?誰に依頼する?安い方法や手続きを紹介 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

時効の援用の費用は?誰に依頼する?安い方法や手続きを紹介

時効の援用とは、簡単に言うと借金の時効が成立していることを主張し、返済義務をなくすことです。時効の援用をすると、借金がゼロになる可能性があります。

時効援用の手続きは専門家に依頼するのが一般的です。かかる費用の目安は、自分で手続きした場合は千円程度、専門家に依頼した場合でも数万円程度です。

この記事では、時効の援用にかかる費用の内訳や依頼する専門家ごとの相場を解説します。

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時効の援用にかかる費用

自分で手続きする場合は千円程度

時効の援用を自分で手続きする場合、かかる費用は千円程度です。

時効援用の手続きは、債権者に対して内容証明郵便で時効援用証明書を送付するのが一般的です。内容証明郵便とは、差出人がいつ誰にどんな書類を送ったのかを郵便局が証明する制度です。

一般書留郵便物の内容文書について証明するサービスです。

いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。

引用:内容証明|郵便局

自分で手続きをする場合には、この内容証明郵便を送るための費用のみで済みます。内容証明郵便の費用は、基本料金にプラスして、一般書留と内容証明の加算料金がかかります。

項目 費用
基本料金(定形郵便物25gまで) 84円
一般書留の加算料金 480円
内容証明の加算料金 480円
配達証明 350円
合計 1,394円

参考:内容証明 ご利用の条件等|郵便局

内容証明の送り方は、集配郵便局か支社が指定した郵便局から差し出すことが可能です。すべての郵便局から内容証明を送れるわけではないので、事前に確認しておきましょう。

専門家に依頼する場合は数万円程度

時効の援用は、自分で手続きをすることも可能ですが、専門家に依頼するのが一般的です。専門家に依頼した場合は、書類を自分で用意する手間が省けるため、依頼者の負担を減らすことができます。

専門家によって費用相場は異なりますが、おおむね数万円程度で依頼することが可能です。

専門家の種類 費用相場
行政書士 1~3万円程度
司法書士 3~5万円程度
弁護士 5~8万円程度

専門家によって対応できる業務範囲は異なり、行政書士であれば書類作成サポートのみ、司法書士(認定司法書士)や弁護士には時効援用に関わるすべての手続きを一任することができます。

手続きが面倒な方や時効が成立しているかどうか不安な方は、専門家に相談したうえで手続きを進めた方がよいでしょう。

専門家に依頼した場合の費用相場

行政書士|1~3万円

行政書士に時効援用の手続きを依頼した場合の費用相場は1万円〜3万円程度です。依頼できる専門家の中では、最も費用相場が安いです。

ただし、行政書士が対応できる範囲は、他の専門家と比べて限定的です。行政書士は、時効援用通知書の作成や送付などの書類サポートのみしか対応できません。

債権者との交渉事や時効の調査などは担うことができないため、そもそも時効が成立しているか分からない方は、司法書士か弁護士に依頼することになります。

行政書士は対応できる範囲が限られていますが、少しでも依頼費用を抑えたい方や書類の作成だけでよい、という方は行政書士も候補に入るでしょう。

司法書士|3~5万円

司法書士に時効援用の手続きを依頼した場合の費用相場は3万円〜5万円程度です。

行政書士と比べると費用相場は高いですが、対応範囲も広がります。司法書士は、書類の作成だけではなく、借金の時効が成立しているかの調査や債権者との交渉などにも対応できます。

ただし、借金の元金が140万円を超える場合、司法書士は依頼者の代理人となることはできません(司法書士法3条)。借金の元金が1社あたり140万円未満に限り、司法書士は代理人として時効援用の手続きをすることができます。

仮に、1社から200万円を借りている場合、司法書士は対応できません。3社から100万円ずつ借りている場合は、司法書士にも依頼することが可能です。

1社あたり140万を超える場合は、弁護士に時効援用の手続きを依頼しましょう。

※元本140万円以下の借金で代理人となれるのは、認定司法書士のみです。認定司法書士以外の司法書士は、書類作成のみ対応可となります。

弁護士|5~8万円

弁護士に時効援用の手続きを依頼した場合の費用相場は5万円〜8万円程度です。時効の援用を依頼できる専門家の中では、最も費用相場が高いです。

しかし、弁護士は対応できる範囲が一番広く、時効援用や借金問題に関わる業務は基本的にすべて依頼することができます。

仮に時効の援用が失敗し、借金が残ってしまったようなケースでも、弁護士であればその後に債務整理の相談をすることも可能です。

依頼する弁護士事務所によっても費用が異なりますが、中には成功報酬がかかる事務所もあるので、事前にしっかりと確認しておきましょう

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目次1 相談料2 任意整理3 自己破産4 個人再生5 過払い金請求6 消滅時効援用7 ネクスパート法律事務所の債務整理の費用に関するQ&A7.1 なぜ法律相談料は無料なのですか?7.2 ホームページに記載された費用以外にかかる費用はあります...

時効の援用はどこに頼むべき?

行政書士|費用をとにかく抑えたい方

費用を可能な限り抑えたい方や書類の作成だけでよいという方は、行政書士への依頼を検討しましょう。ただし、債権者との交渉や時効成立の調査などは依頼できません。

司法書士|140万円以下の借金で手続きを一任したい方

借金の元金が1社あたり140万円以下で、時効援用の手続きを専門家に一任したい方は、司法書士(認定司法書士)への依頼を検討しましょう。司法書士であれば、時効の調査から書類の作成まで、トータルで依頼できます。

弁護士|140万円以上の借金で手続きを一任したい方

借金の元金が1社あたり140万円以上で、時効援用の手続きを専門家に一任したい方は、弁護士への依頼を検討しましょう。弁護士であれば、司法書士と同じく、時効援用の手続きをトータルで依頼できます。

時効援用の手続き費用を安く抑えるには

自分で手続きをする

時効援用の手続きは自分で行うことも可能です。その場合、費用はほとんどかかりません。時効援用通知書に記載する内容や書き方については、次のテンプレートなどを参考にしてください。

時効援用通知書(内容証明テンプレート)
時効援用通知書(説明文入りテンプレート)
消滅時効援用通知書の書き方や注意点を解説|テンプレートあり!

ただし、時効の援用は必ず成功するものではありません。

書類の内容に不備があったり、時効の完成日を間違えたりすると、時効の援用が認められない可能性があります。時効が成立していないのに時効援用通知書を送ってしまうと、債権者とトラブルになる恐れもあるため注意が必要です。

借金の時効は延長することもでき、一般の方が時効成立の有無を判断するのは難しいケースもあります。時効が成立しているかどうか不明な場合は、司法書士か弁護士に手続きを依頼することをおすすめします。

成功報酬なしの事務所を選ぶ

時効援用の手続きに、成功報酬を設定している専門家もいます。成功報酬は、経済的利益の〇%という形で、減額できた分の借金額に対して一定の割合を報酬として支払います。成功報酬の相場は、おおむね10%程度です。

仮に、成功報酬ありの事務所に1社200万円の時効援用を依頼した場合、成功報酬は20万円程度になります。これにプラスして、基本報酬として数万円程度かかることが多いです。

基本的に、成功報酬ありの専門家に依頼すると、費用は高額になりやすいです。多くの事務所では、時効援用の成功報酬をゼロにしていますが、念のため事前に確認しておきましょう。

なお、ネクスパート法律事務所も、時効援用の成功報酬はいただいていません。以下の費用で承っておりますので、時効援用をご検討の方はお気軽にご相談ください(お問い合わせはこちらから)。

着手金 5.5万円~
成功報酬 0円

※別途実費がかかります。

手続き費用を分割払いで支払う

依頼する専門家の事務所によっては、分割払いに対応しているところもあります。

時効の援用は数万円程度で依頼できるため、そこまで大きな金額を支払うわけではありませんが、費用を捻出できない状況の方は、分割払いに対応している専門家への依頼を検討しましょう。

時効の援用で法テラスを利用した場合の費用

法テラスとは

法テラスとは、法的トラブルを解決するための情報発信や専門家の紹介などを行う、国が設立した法律の綜合案内所です。

法テラスの大きな特徴としては、一定の条件を満たすと、弁護士や司法書士の費用を立替えてもらうことができる点です。

法テラスの立替制度は、経済的にお困りの方を対象としているため、収入や資産が一定基準以下であることなど、以下の3 つの条件を満たす方が利用できます。

  1. 収入や資産が一定基準以下であること
  2. 勝訴の見込みがないとはいえないこと
  3. 民事法律扶助の趣旨に適すること

引用:弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ|法テラス

立替制度の条件を満たす方やどの専門家に頼めばいいかわからない、という方は法テラスの利用を検討してもよいでしょう。

時効援用の費用目安

法テラスに時効の援用を依頼した場合の費用は、次のとおりです。なお、成功報酬は原則発生しません。

債権者数 費用
1社~2社 43,000円(実費10,000円+着手金33,000円)
3社~4社 64,500円(実費15,000円+着手金49,500円)
5社~6社 88,000円(実費20,000円+着手金66,000円)
7社~8社 108,000円(実費20,000円+着手金88,000円)
9社~10社 135,000円(実費25,000円+着手金110,000円)
11社~20社 179,000円(実費25,000円+着手金154,000円)
21社以上 206,000円(実費30,000円+着手金176,000円)

参考:弁護士費用・司法書士費用の目安|法テラス

弁護士費用が免除になる条件

法テラスでは、一定の条件を満たすと、弁護士費用(立替金の償還)が免除になる場合があります。立替金の償還が免除されるのは、生活保護を受給している方や収入・資産要件を満たしている方などです。

条件を満たしている場合に、償還免除申請書を法テラスに提出することで、弁護士費用の支払いが免除になる可能性があります。詳しい免除要件などは、法テラスの公式サイトでご確認ください。

民事法律扶助業務

生活保護を受給していない方の償還免除申請について(PDF)

ひとり親世帯の償還免除制度について

時効援用の費用でよくある質問

専門家に依頼するお金がないときは?

専門家に依頼するお金がない場合は、法テラスへの依頼や自分で手続きを行うなどの対応が考えられます。

分割払いや後払いに対応している専門家もいるため、手元にお金がなくても依頼できる可能性があります。

自分で手続きして失敗したらどうなる?

時効援用の手続きが失敗すると、借金の返済義務は残ることになります。そのため、自分でできるからといって、よく調べないまま安易に手続きしてはいけません。不安な方は専門家に依頼することをおすすめします。

時効の援用に失敗した場合、任意整理など、他の債務整理を行うことがあります。

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費用が安い専門家を探すには?

時効援用の費用が安い専門家は、インターネット検索で探すのが一般的でしょう。専門家と直接面談する可能性もあるため、ご自身が住んでいる地域の専門家のホームページに記載されている費用を比較してみてください。

まとめ

時効援用の費用は、専門家に依頼した場合でも数万円程度で収まることが多いです。

自分で手続きをすることも可能ですが、本当に時効が成立しているのか、書類に不備はないか、などの不安を感じることも多いと思いますので、基本的には専門家に依頼することをおすすめします。

ネクスパート法律事務所でも時効援用の手続きを承っております。まずはお気軽にご相談ください。

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