連帯保証人の抜け道は?払わないとどうなる?外れる方法などを解説 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

連帯保証人の抜け道は?払わないとどうなる?外れる方法などを解説

連帯保証人は、債務者(借主)が返済できなくなったときに、代わりに返済をする役割を持ちます。

その役割は非常に重いため、自分がお金を借りているのと変わらない状態になります。

特に深く考えずに連帯保証人になった結果、支払いを迫られ、困っている人もいることでしょう。

連帯保証人は基本的に支払いを拒否できませんが、それでも抜け道がないわけではありません。

ここでは、連帯保証人が支払いをしないとどうなるのかや、救済方法、契約を解除できるケースなどについて説明します。

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連帯保証人とは

まずは、連帯保証人とは何なのか、正しく理解しましょう。

借主が返済できない時に代わりに返済する人

連帯保証人の主な役割は、借主が返済を行えなくなった際に、その返済を代わりに行うことです。

これにより、貸主は借主の支払い能力に不安があっても、連帯保証人から返済を確保できるため、安心してお金を貸すことができます。

連帯保証人は、通常の保証人とは異なり、貸主から直接請求を受けた際には、即座に支払いを行わなければならない厳しい義務を負います。

連帯保証人は債務者と同等の責任を負う

連帯保証人の大きな特徴の一つが、債務者と同等の責任を負う点です。

具体的には、借主が返済を怠った際、貸主は連帯保証人に対して直接返済を求めることが可能です。

例えばですが、連帯保証人は「まずは私ではなく、借主本人に支払いを求めてください」「借主は返済できるだけのお金や財産を持っているのですから、そこから回収してください」などと主張しても認められません。

連帯保証人は、借主が返済するまで待つ必要がなく、債務者が返済できないと判断された瞬間から、貸主は連帯保証人に請求を行えるのです。

連帯保証人は原則支払いの拒否ができない

連帯保証人は、原則として支払いの拒否ができません。

例えば、借主が破産した場合や行方不明になった場合でも、連帯保証人がその債務を全額返済しなければならないのです。

連帯保証人に課せられるこの厳しい義務は、貸主の権利を保護するためのものであり、連帯保証人の責任が債務者とほぼ同じであることを示しています。

連帯保証人が代わりに払わないとどうなる?

債務者(借主)が借金を滞納すると、連帯保証人が支払うことになります。ここで、連帯保証人が代わりに支払いを行わないでいるとどうなるかを説明します。

債務者が滞納すると連帯保証人が請求を受ける

借主が返済を滞納した場合、貸主はまず借主に対して支払いを求めます。

しかし、借主が返済できない(しない)場合、貸主は連帯保証人に対して支払いを求めます。

連帯保証人は、借主の代わりにその負債を履行しなければならない責任を負っているため、滞納が続くと、貸主から直接支払い請求が行われます。

この請求は、借主に対して行うものと同様に法的効力を持ち、連帯保証人がその支払い義務を免れることは基本的にできません。

連帯保証人が法的措置を取られる

連帯保証人が支払いを行わない場合、貸主は法的手段を取ることができます。

貸主は、まず連帯保証人に任意での支払いを求めますが、その後も支払いが行われない場合、裁判所に訴えることがあります。

裁判所によって認められた場合、連帯保証人に対して支払いを強制するための措置が取られます。

例えば、裁判所から支払い命令(判決)が出ると、連帯保証人はその判決に従って支払わなければなりません。

仮に連帯保証人がその命令に従わない場合、追加の法的手段が取られることになります。

差し押さえなどの強制手段を取られる

連帯保証人が支払いを拒否し続けると、最終的には差し押さえなどの強制手段が取られることがあります。

具体的には、連帯保証人の預金や給料、不動産や車を差し押さえて、換金の後に債権者に支払うなどが考えられます。

差し押さえなどの強制的な手段がある以上、連帯保証人は支払いを拒否することはできないのです。

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連帯保証人に残された抜け道や救済方法は?

連帯保証人としての責任は非常に重く、借主が返済を滞納した場合、連帯保証人はその債務を代わりに支払わなければならなくなります。

しかし、万が一の際に連帯保証人が全額を支払わなければならないという状況に陥った場合でも、完全に諦める必要はありません。

以下に、連帯保証人に残された抜け道や救済方法をいくつか紹介します。

まずは債務者本人や他の保証人と話し合う

連帯保証人として支払いを免れたい場合、まず最初に試みるべき方法は、債務者本人と話し合うことです。

借主が滞納している場合、連帯保証人が支払い義務を負うことになりますが、借主との間で返済計画の見直しや新たな支払い方法について協議することが一つの方法です。

例えば、借主が返済できるように一時的に支払い猶予を求めたり、分割払いのプランを立てたりすることが考えられます。

また、他の保証人がいる場合には、その保証人とも協力し合うことが重要です。

保証人全員で協力し、支払いの分担や返済計画の見直しを行うことで、一人の負担を軽減できる可能性があります。

このような話し合いがうまくいけば、法的手続きを取らずに問題を解決することができる場合もあります。

債権者と返済方法について話し合う

債務者が滞納していると、債権者は連帯保証人に対して支払いを求めてきますが、直接の支払いが難しい場合には、債権者と交渉して返済方法を変更することが有効です。

例えば、債権者に対して返済条件の変更を依頼し、返済期間を延長してもらったり、月々の返済額を減額してもらったりすることが考えられます。

債権者が柔軟に対応してくれる場合もありますので、具体的な事情を説明し、協力をお願いしてみましょう。

交渉がうまくいけば、返済計画の見直しや負担軽減が可能となることもあります。

債務整理を行う

債務整理は、借金を整理し、負担を軽減するための法的手続きです。

連帯保証人も債務整理を利用することができ、返済額の減額や支払い猶予、場合によっては借金の一部免除が認められることもあります。

債務整理にはいくつかの方法がありますが、主に以下のものがあります。

  • 任意整理: 債権者と直接交渉し、借金を減額する
  • 個人再生: 裁判所を通じて、借金を大幅に減額する
  • 自己破産: 裁判所を通じて、借金の返済を免除する

債務整理は借金問題を解決するには有効ですが、信用情報に影響が出る(ブラックリストに登録される)などのデメリットがあるため、慎重に検討すべきです。

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保証人の変更を試みる

場合によっては、保証人を変更することができることもあります。

借主が新たな保証人を立てることができれば、現在の保証人としての責任を外れることが可能です。

この方法を取るには、まずは債権者の同意を得る必要があります。

新しい保証人が信用に足るものであることを証明することが求められますが、借主が別の保証人を立てることができれば、連帯保証人から外れることができます。

時効を援用する

時効を援用することで、連帯保証人としての責任を免れることができる場合もあります。

連帯保証人としての責任が発生してから5年が経過した場合、時効援用と呼ばれる手続きを行えば、借金返済の義務が消滅します。

時効は、途中で債権者から請求を受けたりすると、起算日がリセットされてしまうため、慎重に対応する必要があります。

時効の援用を検討している人は、弁護士に相談するのがおすすめです。

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連帯保証契約を解除できるケースとは?

連帯保証契約は、特定のケースでは契約を解除することができます。以下に、連帯保証契約を解除できる主なケースについて詳しく説明します。

連帯保証人としての契約期間が終了した

連帯保証契約には、契約期間が設定されている場合があります。この場合、契約期間が終了すれば、連帯保証人としての責任も終了します。

契約期間が明確に設定されていない場合は、契約が自動的に継続する可能性があるため、契約内容を事前に確認することが重要です。

借主が新しい保証人を用意した

借主が新しい保証人を用意することにより、現在の連帯保証人が契約から外れるケースもあります。

この場合、貸主が新しい保証人を承認し、契約を更新することによって、以前の保証人の責任が終了します。

これは、連帯保証人が支払い義務を負う前に新しい保証人が立てられれば、契約解除の条件として成立する場合があります。

連帯保証契約が無効であると認められた

契約が法的に無効であると認められた場合、連帯保証契約も解除されることがあります。

無効となる理由には、契約の不備や強制、詐欺などが含まれます。

無効を主張するためには、法的な手続きが必要であるため、弁護士に相談してください。

貸主が契約解除に合意した

連帯保証人が契約解除を申し出て、貸主がそれを承認すれば、契約は解除されます。

これは、貸主が新たな保証人を見つけた場合や、借主の返済能力が改善した場合に起こり得ることです。

借主の滞納がはじまり、請求の対象が連帯保証人に変わってからでは手遅れな場合もあるので、早めに行動を起こすようにしましょう。

連帯保証人で失敗しないための注意点

何度も説明していますが、連帯保証人には重い責任があります。連帯保証人になってしまってから焦っても手遅れになる場合が多いです。

ここでは、連帯保証人として失敗しないためのポイントを紹介します。

契約内容を十分に確認する

連帯保証契約を結ぶ際には、契約内容を詳細に確認することが必須です。

契約書には、返済条件、債務の金額、期間、連帯保証人の義務などが明記されています。

これらの条項を理解しないまま契約を締結すると、思わぬリスクを負うことになります。

借主の返済能力を確認する

連帯保証人としてのリスクを軽減するためには、借主の返済能力を事前に確認することが重要です。

借主が安定した収入を持っているか、借金の返済に必要な資産を保有しているかをチェックすることで、借主が債務を返済できる可能性を評価できます。

借主の財務状況や信用履歴を確認し、過去に債務不履行の履歴がないかどうかを調べることもできます。

そもそも信用がない人にお金を貸すことはありませんが、これにより、連帯保証人としてのリスクも低減することができます。

自分の連帯保証人としての能力を判断する

連帯保証契約を結ぶ前に、自分に返済能力があるかを判断してください。

冷静に考えて「自分には返済能力がないので、連帯保証人としての役目を果たすことができない」と考えるのであれば、保証契約を結ぶべきではないでしょう。

保証人か連帯保証人か確認する

連帯保証人と保証人は似ているようで、その責任の範囲が異なります。

連帯保証人は、借主と同等の責任を負うため、借主が返済を滞納した場合には、債権者から直ちに請求を受ける可能性があります。

一方、保証人は、まず借主が返済不能になったことが証明された後に支払い義務が発生します。

契約の種類によって責任の範囲が異なるため、保証人なのか、連帯保証人なのか、どちらで契約を結ぶのかをきちんと確認してください。

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定期的に情報共有をする

借主が返済できなくなることを防ぐためにも、借主と定期的に情報共有を行いましょう。

借主の返済状況や財務状況について定期的に確認し、早期に問題を察知できるようにすることが大切です。

借主が返済計画を変更したり、新たな債務を負った場合には、その情報を早めに把握することで、連帯保証人として適切な対応を取ることができるでしょう。

連帯保証人に関するよくある質問

連帯保証人が返済をしないと家族が差し押さえに遭う?

仮に連帯保証人が返済を怠ったとしても、その家族が差し押さえに遭うことはありません。

差し押さえられるのは、連帯保証人の預金や給料、本人名義の財産だけです。

とはいえ、連帯保証人名義の財産(家や車など)が差し押さえられると、家族の生活に影響が出るため注意してください。

賃貸の連帯保証人から外れる方法は?

賃貸の連帯保証人から外れるには、まず貸主の同意を得る必要があります。

借主が新しい保証人を用意し、貸主がこれを承認すれば、現在の保証人は契約から外れることができます。

連帯保証人の解除費用は?

連帯保証人を解除する場合、特定の費用が発生することがありますが、これは契約内容や状況によって異なります。

新しい保証人の手続きや、弁護士を通じた手続きで費用がかかることが一般的です。

まとめ

連帯保証人は、借主が返済できない場合に代わりに返済する義務を負う重要な役割です。

その責任は債務者と同等で、原則として支払いを拒否できません。

しかし、債権者と話し合う、債務整理を行う、あるいは契約を解除するなどの救済方法があります。

様々な方法を検討してみた結果、連帯保証人としての責任から逃れられず、どうすることもできないことも当然あります。その場合は、弁護士に相談して、債務整理を検討してください。

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