【刑事事件】示談書の書き方を詳しく解説!雛形・記入例あり

刑事事件では示談書の有無が重要な鍵となります。示談書は、被害者と加害者が話し合いをして示談をした内容を証明する書類です。口頭で合意しただけでは、後でトラブルになりかねません。

 

示談書があると、以下のようなメリットがあります。

  • 被害届を出されず逮捕されない可能性がある
  • 逮捕されても不起訴になる可能性がある
  • 起訴されても執行猶予を獲得できる可能性がある

 

この記事では、刑事事件の示談書の書き方について詳しく解説します。

 

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刑事事件の示談書の書き方

示談書は公的に定められた書式や記載内容はありません。ご自身でも作成できますが、実際に作成するとなると、何を記載したら良いのか悩む方が多いのではないでしょうか。

 

ここでは、刑事事件の一般的な示談書の書き方についてご説明します。

 

示談書の書式

用紙サイズ A4が一般的。

ワープロ用紙や市販の便箋でも可。ただし無地が望ましい。

文字方向 横書きが一般的。
ページ数 複数枚になると契印が必要になるので1ページが望ましく、2ページならば両面記載が良いでしょう。

3ページ以上になった場合は、ホチキスで閉じ、見開きの各ページに契印が必要です。

書き方 ワープロ等で作成しても、手書きでも可。

 

示談書の雛型

示談書の内容

示談書に記載される主な条項には以下のものがあり、事件によって多少の増減があります。

 

タイトル

一目でどのような書面なのかがわかるように、示談書または合意書と記載します。

例)

示談書

 

事件の概要

以下の内容を記載します。当事者が複数の場合は、省略せずにすべての人について記載します。

  • 当事者の氏名(甲:被害者、乙:加害者)
  • 事件発生の日時
  • 簡単な事件の内容(事件名、場所など)
  • 示談成立の旨

例)

被害者〇〇〇(以下、「甲」という。)と、加害者△△△(以下、「乙」という。)とは、●年●月●日、●●●した件(以下、「本件」という。)に関し、下記のとおり示談した。

 

例)

被害者〇〇〇(以下、「甲」という。)と、加害者△△△(以下、「乙」という。)とは、以下に記載する刑事事件(以下、「本件」という。)に関し、下記のとおり示談した。

 

[事件の概要]

発生日時:●年●月●日 ●時頃

場所;

事件の内容:

 

謝罪

謝罪の気持ちを記載します。

例)

第●条

乙は、甲に対し、本件の犯行について事実を認め、真摯に謝罪する。

 

示談金

示談金の支払いがある場合は、金額を記載します。

例)

第●条

乙は、甲に対し、本件に関する示談金(以下、「本件示談金」という。)として、金●●●円を支払う義務を負う。

 

例)

第●条

乙は、甲に対し、本件に関する示談金(以下、「本件示談金」という。)として、金●●●円を支払うことを約束する。

 

示談金の支払い方法

示談金を甲または甲代理人指定の口座に振り込む場合は以下のように記載します。いつまでに支払うか、振込手数料は誰が負担するかを忘れずに記載します。

例)

乙は、甲に対し、前条に定めた金額を●年●月●日限り、甲の指定する下記口座に振り込み送金する方法によって支払う。なお、振込手数料は乙の負担とする。

銀 行 名:

支  店:

口座種目:

口座番号:

口座名義:

以上

 

すでに示談金の支払いを終えたあとの場合は、以下のように記載します。支払った側ではなく、受け取った側の記載とし、領収書を貰い、保管しておきましょう。

例)

甲は、前条に定めた金額を、●年●月●日に、乙より現金にて直接受け取った。

 

宥恕条項

宥恕(ゆうじょ)とは、寛大な心で罪を許すことです。示談の際には以下のような宥恕条項があれば、逮捕された後でも不起訴を獲得できる可能性があります。

被害者の同意がある場合は、必ず入れておきましょう

例)

第●条

甲は、本件示談金を受け取り、本件につき宥恕する。

 

例)

第●条

甲は、本件事件について、乙の犯行を許し、乙に対する刑事処罰を望まない。

 

接触禁止条項

接触禁止条項は、特に痴漢、盗撮などの事件の場合に記載されることが多く、示談成立後に、加害者と被害者が再度接触して問題が発生するのを防止するための条項です。

例)

第●条

乙は、甲に対し、本示談成立後、甲に対して、電話・手紙・電子メール等の通信行為、面会、その他方法の如何を問わず、一切の接触を行わないことを誓約する

 

誓約条項

示談成立のために、お互いに約束する条項を記載します。条項は事案によって異なりますので、必要なものを記載します。

例)

第●条

乙は、本件について、甲に真摯に謝意を示し、二度と同じ過ちを犯さないことを固く誓う。

 

例)

第●条

甲は、本件について捜査機関に乙の刑事処罰を求めず、また、本件に関し、被害の申告や被害届を提出しないことを約束する。

 

例)

第●条

乙は、甲に対し、本示談書で誓約した内容に違反した場合は、慰謝料その他の損害賠償金を支払うことを約束する。

 

清算条項

示談書で定めたもの以外の請求や債務がないことを記載します。この条項があれば、後で「まだ損害賠償が終わっていない」と言われることはありません。

例)

第●条

甲は、乙に対するその余の請求を放棄する。

 

例)

第●条

甲および乙は、甲乙間には本示談書に定める他何らの債権債務がないことを相互に確認する。

 

秘密保持条項

示談成立後に事件に関することを第三者に口外しないことを記載します。

例)

第●条

甲および乙は、本件の経緯および本示談書の内容について、正当な理由なく第三者に口外しないことを相互に約束する。

 

示談書について

何通作成して、誰が何通所持するのかを記載します。

例)

本示談成立を証するため、本書2通を作成し、甲および乙が署名捺印のうえ、甲乙各自が1通を保管する。

 

例)

本示談契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲代理人および乙代理人が記名捺印のうえ、甲乙各自が1通を保管する。

加害者や被害者の情報を秘匿したい場合は、代理人同士で署名(記名)押印をします。

 

示談成立の年月日

示談が成立した年月日を正確に記載します。

例)

●年●月●日

 

甲・乙の情報

甲・乙またはそれぞれの代理人の住所・署名(記名)・押印をします。

署名であれば押印は無くても良いとされていますが、押印がある方が良いでしょう。

押印は実印でなく認印でも構いませんが、朱肉を使って押すタイプの印鑑を使用します。

例)

甲(または、甲代理人)

住所

氏名               ㊞

 

例)

乙(または、乙代理人)

住所

氏名               ㊞

 

刑事事件の示談書の記入例

下記に、被害者と加害者それぞれの代理人が示談交渉をした結果、取り交わす示談書の記入例を表記します。誓約事項は事案によって異なります。

 

示談書

 

被害者〇〇〇(以下、「甲」という。)と、加害者△△△(以下、「乙」という。)は、●年●月●日、●●●●●●した件(以下、「本件」という。)に関し、下記のとおり示談した。

 

第1条(謝罪)

乙は、甲に対し、本件の犯行について事実を認め、真摯に謝罪する。

 

第2条(示談金)

乙は、甲に対し、本件に関する示談金(以下、「本件示談金」という。)として、金●●●円を支払う義務を負う。

 

第3条(支払い方法)

乙は、甲に対し、前条に定めた金額を●年●月●日限り、甲の指定する下記口座に振り込み送金する方法によって支払う。なお、振込手数料は乙の負担とする。

銀  行  名:

支  店:

口座種目:

口座番号:

口座名義:

以上

 

第4条(宥恕条項)

甲は、本件示談金を受け取り、本件につき宥恕する。

 

第5条(接触禁止条項)

乙は、甲に対し、本示談の成立後、甲に対して、電話・手紙・電子メール等の通信行為、面会、その他方法の如何を問わず一切の接触を行わない。

 

第6条(誓約条項)

乙は、本件について、甲に真摯に謝意を示し、二度と同じ過ちを犯さないことを固く誓う。

 

第7条(誓約条項)

甲は乙に対し、捜査機関に乙の刑事処罰を求めず、また、本件に関し、被害の申告や被害届を提出しないことを約束する。

 

第8条(誓約条項)

乙は、本示談の成立後、甲に危害を加えた場合には慰謝料その他の損害賠償金を支払うことを誓約する。

 

第9条(清算条項)

甲は、乙に対するその余の請求を放棄する。

 

第10条(清算条項)

甲及び乙は、甲乙間には本合意書に定める他何らの債権債務がないことを相互に確認する。

 

第11条(秘密保持)

甲及び乙は、本件の経緯及び本合意書の内容について、正当な理由なく第三者に口外しないことを相互に約束する。

 

本示談の成立を証するため、本書2通を作成し、甲代理人及び乙代理人が記名押印のうえ、各自が1通を保管する。

 

令和  年  月  日

 

甲代理人

(住所)

(氏名)                  ㊞

 

乙代理人

(住所)

(氏名)                  ㊞

 

刑事事件の示談書を書く際の注意点

示談書は決まったフォーマットがあるわけではないので、自由に作成できます。ただし、記載内容に漏れがあると、後でトラブルになる可能性もあるので、注意しなければなりません。

 

ここでは、示談書を書く際の注意点をご説明します。

 

内容を簡潔・正確に記載する

示談の内容は、必要な条項を漏らさず、簡潔かつ正確な文章で記載します。いろいろ説明したいからと長文になると、受け取り側の解釈で疑義が生じる可能性があります。

 

無駄な文言を省き、簡潔で正確な文言で記載しましょう。

 

必要な内容がすべて盛り込まれているか

刑事事件の示談書には、刑事と民事の両面からみて必要な内容がすべて盛り込まれていなければなりません。刑事事件に関する内容だけの示談書を作成すると、後日損害賠償などの民事事件の訴訟を起こされる可能性があります。

 

刑事事件の面では処分に影響する宥恕条項、民事の面では清算条項があると良いでしょう。その他お互いに決めておきたいことは誓約条項として取り決めます。

 

双方が納得する内容か

被害者側、加害者側のどちらか一方に関する内容だけでは不十分です。示談は契約の一種であり、一度成立すると双方の合意がなければやり直しはできません。

 

示談金を多く払うことで処分が軽くなるのではないかと思われる方もいらっしゃいますが、示談金の金額によって処分が変わることはありません。示談金の金額だけでなく、宥恕条項や誓約事項についても、どちらか一方にだけ特化した条項を入れるのではなく、双方が納得できる内容を話し合い、記載する必要があります。

 

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刑事事件の示談書の作成を弁護士に依頼すべき理由

刑事事件を数多く扱っている弁護士は示談書の作成にも慣れているため、事件に応じた適切な示談書を作成できます。

 

示談書の作成を弁護士に依頼するメリットは以下のとおりです。

  • 正確な示談書を作成できる
  • 後のトラブルを防止できる
  • 示談書の作成における交渉を全て任せられる

 

正確な示談書を作成できる

示談書の効力を確実にするために、示談をした内容に法律上の問題がないかどうかを確認する必要があります。弁護士は法律の専門家ですから法律上問題のない正確な示談書を作成できます。

 

当事者が作成した示談書に法的に無効な条項があると、示談書の効力がなくなる可能性があります。

 

後のトラブルを防止できる

示談書を作成しても、内容に漏れがあると、後にトラブルに発展する可能性があります。弁護士が作成すれば、必要な内容をすべて網羅できるので、トラブルを未然に防げます

 

例えば、示談金の支払いをしたにも関わらず、清算条項がなかったために、後日「まだ損害賠償は終わっていない」と言われ、追加で損害賠償を請求されるケースなどを回避できます。

 

示談書の作成における交渉を全て任せられる

示談書を作成するには、被害者の方と交渉をし、示談の内容を決めなければなりません。

被害者は加害者とは直接連絡をとりたくないと思う方が多いため、ご自身では示談交渉すらできない場合があります。

 

弁護士ならば捜査機関を通して被害者の意向を確認でき、被害者の了承が得られれば、直接交渉ができます。弁護士が間に入ることで、被害者の意向をくみつつ示談交渉ができ、双方が納得できる示談書を作成できます。

 

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まとめ|示談書の作成はネクスパート法律事務所にご依頼ください

刑事事件を起こした際は、速やかな示談の成立と、示談書の作成が重要です。示談交渉や示談書の作成は当事者同士でも可能ですが、被害者は加害者と直接会ったり、話したりすることには同意しない場合が多いのが現状です。

 

弁護士に示談交渉からご依頼いただくことで、示談の成立をスピーディーに進められ、適正な示談書を作成してもらえます。

 

ネクスパート法律事務所では、ご相談を24時間受け付けておりますので、まずはお電話、メール、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

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