更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2025年4月1日 (火)

地方裁判所からの郵便物が届いたらどうすればいい?対処法を徹底解説

地方裁判所からの郵便物が届いたらどうすればいい?対処法を徹底解説 地方裁判所からの郵便物が届いたらどうすればいい?対処法を徹底解説

サマリー

地方裁判所からの郵便物があることを知らせる不在票が郵便受けに投函されていたあなたは、不安でいっぱいになっていることでしょう。
不倫慰謝料を請求される心当たりがあれば、「郵便物を受け取りたくない」「内容を確認するのが怖い」などと思うかもしれません。
しかし、地方裁判所からの郵便物を放置すれば、事態が悪化する可能性が高いです。

この記事では、以下の事項について、詳しく解説します。

・地方裁判所からの郵便物[特別送達]とは何か
・地方裁判所からの郵便物の受領を拒否するとどうなるか
・地方裁判所からの郵便物を受け取ったらやるべきこと

落ち着いてご一読いただき、今後の対応を検討しましょう。

地方裁判所からの郵便物|特別送達って何?

地方裁判所から特別送達で送付される郵便物には、訴状や期日呼出状などの民事訴訟手続きに関する書類が含まれます。

特別送達とは、裁判所から訴訟関係人などに重要な書類を送付する方法で、以下のような特徴があります。

  • [特別送達]と記載された、裁判所の名前入りの封書で送付される
  • 名宛人に直接手渡すことが原則で、郵便受けに投函されることはない
  • 受け取り時に、[郵便送達報告書]に受取人の署名や押印を求められる
  • 裁判所で付した事件番号・事件名が記載されている

地方裁判所から特別送達で送付される郵便物は、民事訴訟に関する重要な書類である可能性が高いです。
早急に受け取り、内容を確認しましょう。

地方裁判所からの郵便物の受領を拒否するとどうなる?

地方裁判所から特別送達で送付された郵便物は、受領を拒否しても、ほかの送達手段で必ず送達されます。
受領を拒否するとどうなるか、以下で詳しく解説します。

受領を拒否してもほかの送達手段で必ず送達される

地方裁判所から特別送達で送付された郵便物の受領を拒否しても、以下のような送達手段で必ず送達されます。

なお、民事訴訟における送達とは、裁判所が、当事者などの関係者に対し、訴訟上の書類の内容を知らせるため、法定の方式に従い書類を交付し、または機会を与える行為のことです。
以下で紹介する送達方法には、あなたが直接受け取らなくても、訴状の送達があったものとみなされるものが含まれます。

就業場所への送達

居留守を使われる・不在票を無視する等で住所・居所に送達ができない場合は、就業場所への送達が認められることがあります。

補充送達

住所・居所や就業場所で名宛人に会えない場合は、同居人・使用人・ほかの従業者などに郵便物を交付できます。

差置送達

名宛人が受領を拒否した場合は、玄関や郵便受けなど、送達すべき場所に郵便物を差し置けます。

書留郵便に付する送達

自宅や就業場所への送付を試みたが送達できない場合は、裁判所の書記官が書留郵便で発送することで、送達したものとみなされます。実際に名宛人が郵便物を受け取ったかどうかは問いません。

特別送達を就業場所に送付されれば、裁判沙汰になっていることがバレて、働きづらくなるかもしれません。
地方裁判所から特別送達で送付された郵便物は必ず送達されるため、事態の悪化を招く前に、速やかに受け取るのが賢明です。

あなたが内容を確認していなくても訴訟は進行する

訴状等が有効に送達されると、あなたが郵便物の内容を確認していなくても、訴訟は進行します。

前述のとおり、書留郵便に付する送達をされれば、あなたが郵便物を受け取ったかどうかに関わらず、送達したものとみなされます。

民事訴訟では、あなたが何も反論せず、指定された日時に裁判所への出廷もしない場合、相手方(原告)の言い分をすべて認めたものとして、原告の言い分どおりの判決が出る可能性があります。

裁判所から特別送達で送付された郵便物の受領を拒否しても、あなたの利益になることはありません。裁判所からの郵便物は、必ず受け取りましょう。

地方裁判所からの郵便物を受け取ったらやるべきこと

地方裁判所からの郵便物を受け取ったらやるべきこととして、主に以下の3つが挙げられます。

  • すぐに内容を確認する
  • 訴状が届いたら期限内に答弁書を提出する
  • 呼出状で指定された日時に裁判所に出廷する

以下で、詳しく解説します。

すぐに内容を確認する

地方裁判所からの郵便物を受け取ったら、すぐに内容を確認しましょう

不倫をしていたのであれば、不倫相手の配偶者から慰謝料請求の訴訟を提起された可能性があります。

地方裁判所からの郵便物を受け取ったらすぐに開封し、相手の主張や請求内容などの内容を確認しましょう。

訴状が届いたら期限内に答弁書を提出する

訴状が届いたら、期限内に答弁書を提出する必要があります。

答弁書を提出しなければ、訴状に書いてある内容を、あなたが全て認めたものとみなされる可能性があります。
答弁書とは、訴えられた人(被告)が、訴状に書いてある原告の主張に対する自分の言い分を書くための書面です。

訴状が届いたなら、あなたの言い分を伝える答弁書を作成し、期限内に裁判所に提出しましょう。

答弁書には、記載すべき事項や書き方があります。答弁書の書き方については、「答弁書の書き方|初めてでも簡単に作れる記入例&テンプレート付き」で詳しく解説していますので、ご確認ください。

呼出状で指定された日時に裁判所に出廷する

呼出状で指定された日時(期日)に裁判所に出廷しましょう。

答弁書を提出せず、指定された期日にも出廷しないと、原告の言い分どおりの判決が出る可能性があります。

指定された期日に裁判所に出廷できない場合は、裁判所に連絡しましょう。
第1回口頭弁論期日に限り、事前に答弁書を裁判所に提出しておけば、当日に出廷しなくても、答弁書を陳述したものとみなしてもらえます。

訴状受領後にすべきことについては、「訴状が届いたら不貞の事実があってもなくてもすべき2つのこと」をご参照ください。

訴訟を提起されたら弁護士への依頼を勧める理由

訴訟を提起されたら、弁護士へ依頼することをお勧めします。

弁護士への依頼を進める主な理由は、以下の4つです。

  • 主張すべきポイントを押さえた答弁書を作成してもらえる
  • あなたの代理人として弁護士に出廷してもらえる
  • 戦略的に訴訟を進めてもらえる
  • 慰謝料を減額できる可能性が高まる

以下で、詳しく解説します。

主張すべきポイントを押さえた答弁書を作成してもらえる

弁護士に依頼すれば、主張すべきポイントを押さえた答弁書を作成してもらえます。

原告の主張を整理して争点とすべきポイントを見極めてもらえるため、適切に認否・反論できます。
不要な主張を省き、必要なことだけをわかりやすく主張した答弁書を作成することで、多忙な裁判官にあなたの言い分が正確に伝わる可能性が高まります。

弁護士に依頼すれば、裁判官が理解しやすい答弁書を作成してもらえるでしょう。

あなたの代理人として裁判所に出廷してもらえる

弁護士に依頼すれば、あなたの代理人として裁判所に出廷してもらえます。

弁護士があなたの代理人として出廷するため、尋問期日等を除き、基本的にあなたが裁判所に出向く必要はありません。
第1回期日が終了した後も、通常1〜2か月ごとに期日が指定されます。裁判は平日に行われるため、ご自身で対応する場合、仕事に影響が出るかもしれません。

弁護士に依頼すれば、あなたの代理人として裁判所に出廷してもらえるため、日常生活への支障を最小限に抑えて解決できるでしょう。

戦略的に訴訟を進めてもらえる

弁護士に依頼すれば、戦略的に訴訟を進めてもらえます。

準備書面の作成や証拠の選定なども一任できるため、裁判官を意識した戦い方がしやすいです。

裁判では、漠然とあなたの言い分を伝えればいいのではなく、その言い分を証明する証拠を提出し、裁判官にあなたの主張の正当性を理解してもらう必要があります。そのため、どのような証拠であなたの言い分を立証するか、準備書面の内容が提出する証拠に基づいているか等、裁判官を説得できるよう意識することはとても重要です。

弁護士に依頼すれば、裁判官を説得できるよう意識して、戦略的に訴訟を進めてもらえるでしょう。

慰謝料を減額できる可能性が高まる

弁護士に依頼すれば、慰謝料を減額できる可能性が高まります。

過去の判例を参考に減額事由がないか検討し、適正な慰謝料額を主張してもらえます。

慰謝料額には、法律で定められた基準はありません。そのため、裁判では、個別の事情などを総合的に考慮して、最終的に裁判官が金額を決定します。

不倫相手の婚姻期間が短い・不倫回数が少ないなどの事情があれば、裁判で主張することで慰謝料を減額できるかもしれません。
弁護士に依頼すれば、減額事由がないか検討してもらえるため、慰謝料を減額できる可能性が高まるでしょう。

まとめ

地方裁判所からの郵便物が届いたら不安になるでしょう。しかし、受領を拒否したり、開封せずに放置したりしてはいけません。

訴状が届いたら、答弁書を裁判所に提出し、呼出状に記載の期日に裁判所に出廷しなければ、原告の言い分どおりの判決が出る可能性があります。地方裁判所からの郵便物が届いたら必ず内容を確認し、今後の対応を考える必要があります。

訴状が届いたら、弁護士への相談・依頼を積極的にご検討ください
法律用語が飛び交う法廷で、ご自身で言い分を主張し立証するのは困難です。「これでいいだろう」と安易にご自身で対応すると、取り返しのつかない事態になりかねません。

訴状が届いて対応にお困りなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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