特別送達とは?送られてきた場合の対処法を解説 - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

特別送達とは?送られてきた場合の対処法を解説

借金を返済できず滞納し続けた場合、賃金業者から裁判手続を起こされることがあります。この時、裁判所から滞納した人の元に、特別送達(郵便法第49条、内国郵便約款第131条)という方法で書類が届きます。(参考:法務省

特別送達で受け取った書類を無視すると、今所有している財産が差し押さえされる可能性もあるため必ず対応しましょう。

今回は特別送達とはどんなものか、送られてくる理由や対処法をご紹介します。

寺垣弁護士
寺垣弁護士
特別送達を無視すると、相手の請求がそのまま認められ、強制執行を受ける可能性があります。

特別送達を受け取った場合は、すぐに適切な対応をしましょう。支払督促の場合は2週間以内に対応しなければなりません(詳細本文)。

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特別送達とは

特別送達とは、裁判所から訴訟関係人などに重要な書類を届ける方法のことです。

特別送達
第四十九条 特別送達の取扱いにおいては、会社において、当該郵便物を民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百三条から第百六条まで及び第百九条に掲げる方法により、送達し、その送達の事実を証明する。
引用元:郵便法第49条

特別送達の取扱い
第131条 当社は、郵便物を民事訴訟法(平成8年法律第109号)第103条から第106条まで及び第109条に掲げる方法により、送達し、その送達の事実を証明する特別送達の取扱いをします。
引用元:内国郵便約款 – 郵便局 p.55

特別送達は発送された時と受け取った時にその記録が残るため、「受け取っていない」という嘘や郵便事故を防げます。

発送した裁判所の封筒に特別送達と記載されているため分かりやすいです。借金問題の場合特別送達は裁判所から届きますが、それ以外に公証役場や特許庁などからも送られてきます。

特別送達は無視してはいけない

特別送達は無視してはいけません。

ここでは、特別送達を無視した場合に生じるリスクを説明します。

特別送達が勤務先に届く

特別送達は、原則、受取人の自宅に発送されます。

自宅で書類を受け取らなかった場合、裁判所は受取人の勤務先(職場)に送達することがあります。

特別送達が勤務先に届くと、職場の人にも借金問題を知られてしまう可能性があります。

相手の言い分が認められてしまう

特別送達を無視しても、裁判所の手続きは進められます。自分の言い分を述べる機会がないまま、相手の言い分が100%認められることがあります。

特別送達が送られてくる理由

なぜ裁判所から特別送達が届くのでしょうか?

ここでは、特別送達が送られる理由をご紹介します。

借金を滞納している

裁判所から特別送達が届く場合、訴状か支払督促申立書の可能性が高いです。

訴状の送達

借金を滞納し続けると、債権者は、裁判所に裁判(貸金返還請求訴訟)を起こします。

裁判所は訴状を受理すると、債務者に次の書類を特別送達で送ります。

  • 訴状
  • 期日呼び出し状
  • 答弁書

何もせずに放置すると、債権者の言い分が100%認められた判決が出されてしまいます。

訴状が届いたら、すぐに適切な対応をしましょう。

支払督促の送達

借金を返済せずに滞納したまま放置していると、債権者が簡易裁判所に支払督促を申立てます。

支払督促といっても「借金を支払ってください」と催促するだけのものではなく、債権者が債務者の財産を差し押さえるための法的な手続きです。

何もせずに放置すると、自分が所有している財産や給料などを差し押さえられる可能性があります。

支払督促申立書が特別送達で届いたら、すぐに適切な対応をしましょう。

税金滞納を放置している

税金を滞納し続けた場合、裁判所から特別送達で差し押さえ命令が届くことがあります。

借金と異なり、税金を滞納したときは、税務署や自治体は裁判や支払督促の手続きを取らなくても、差し押さえの申立てが可能です。

裁判で判決を取られて無視している

裁判で判決を取られて無視していると、債権者が差し押さえを申立て、裁判所から特別送達が届きます。

裁判で判決が出た後も無視し続けると、判決は確定します。これにより債権者が差し押さえできるようになります。

自己破産を申し立てた

借金問題で裁判所から特別送達が届けられる以外に、自己破産をしたときにも裁判所から特別送達が送られてきます。具体的なケースは次のとおりです。

  • 自分で自己破産を申し立てたとき
  • 債権者により自己破産を申し立てられたとき

いずれの場合も、債務者に対する裁判所からの連絡書面が特別送達で送られることがあります。

特別送達が届けられた時の対処法は?

特別送達は裁判所から送られてくる重要な書類です。もし特別送達が送られてきた時は、どのように対処すれば良いのでしょうか?

ここでは、その対処法を解説します。

借金を滞納している場合に送られてきた特別送達は、すぐに書類の中身を確認してください。

訴状の場合

訴状を受け取った場合、まずは次の対応をとりましょう。

  • 弁護士に相談・依頼する
  • 提出期限までに答弁書を提出する
  • 指定された期日に出席する

ひとつずつ説明します。

弁護士に相談・依頼する

裁判への自力での対応は難しいので、弁護士に依頼するのがよいでしょう。

特別送達を受け取った後、すぐに弁護士に依頼できない場合は、ご自身のみで期日に出席し、裁判官に「弁護士に依頼するので待ってほしい。」と伝えましょう。

もし弁護士に相談せず自分で対応する場合には、以下のようにしましょう。

提出期限までに答弁書を提出する

裁判所から送付される書面には、答弁書が同封されています。併せて答弁書の提出期限が指定されていますので、提出期限までに答弁書を提出しましょう。

答弁書には「原告の請求を棄却するとの判決を求める。請求原因に対しては追って認否する。」という文言を記載しておくことがポイントです。

指定された期日に出席する

裁判所からの送付書面の中に期日呼び出し状があるはずです。期日呼び出し状に記載された期日には必ず出席しましょう。

支払督促の場合

支払督促申立書の場合、受け取った日から2週間以内に裁判所に対し書面で異議申立てをしましょう。異議申立書は同封されています。提出しないと債権者の請求どおりの内容が裁判所で認められてしまい、強制執行を受けることになります。

督促状の内容を見て間違いない場合は異議申立書に分割払いを希望すると記入し送付しても問題ないです。

財産を差し押さえられる前に、必ず異議申立書は送付しましょう。異議申立書を提出すると通常の裁判に移行します。

通常裁判に移行した後は、送られてきた書類の内容をよく確認し、内容に間違いがなく支払う意思がある場合は相手と支払方法を交渉します。

債権者も一括で返済できるとは思っていないため、分割で和解することが多いです。しかし中には、分割支払いを応じてくれない業者もあるので注意しましょう。

債権者との交渉を自力で進めることは困難です。支払督促を受け取ったらすぐに弁護士に相談することをおすすめします。

差し押さえ命令の場合

特別送達で差し押さえ命令を受け取ったら、すぐに弁護士に相談しましょう。自力で債権者と交渉し、差し押さえを取下げてもらうことは困難です。

債務者に差し押さえ命令が届けられた日の翌日から4週間がたつと、債権者は差し押さえた財産を取り立てられます。

自己破産に関する書類の場合

裁判所からの呼び出しや書類の提出の指示には必ず従いましょう。

債権者が破産を申立てたことが通知された場合は、すぐに弁護士に相談しましょう。

予期せぬタイミングで債権者に申立てられると、生活に様々な支障を及ぼします。本来は自己破産を避けられるケースもありますので、弁護士に債権者との交渉を依頼すると良いでしょう。

裁判所を名乗った詐欺|偽の特別送達に注意!

近年、特別送達をよそおった詐欺が増えています。その特徴は、次のとおりです。

  • 封筒に特別送達と記載されている
  • 差出人名が〇〇裁判所と記載されている

本物の特別送達の見分け方を3つ紹介します。

  • 郵便局の職員は、原則、受取人に直接手渡しする
  • 受取人は郵便送達報告書に署名または押印する
  • 裁判所からの特別送達には中身の書面に事件番号と事件名が記載されている

郵便受けに裁判所からの特別送達が投函されるはありません。本物かどうか判断がつかない場合は、次の方法で確認しましょう。

  • 封書に記載された裁判所の電話番号が正しい番号か裁判所の公式HPで調べる
  • 正しい番号であれば裁判所に電話をかけて事件番号を伝え間違いないか確認する

裁判所公式HPに担当部の電話番号が掲載されていない場合は、掲載されていることが多い次の部門に電話をしてみましょう。

  • 事務室(民事訟廷事務室など)
  • 受付係
  • 代表

事件番号から担当部を確認し、担当部に回してもらうか、担当部の電話番号を教えてもらえます。

いずれの場合も、裁判所によって運用が異なることがありますので、ご注意ください。

特別送達を受け取り拒否した場合

特別送達によって送達された書類は、受け取り拒否ができません。

通常郵便配達員から手渡しをされ、受け取りに印鑑もしくはサインが必要です。受け取り拒否をした場合でも、その場に郵便物を置くことで送達したとみなされます。

これは差置送達という方法で、法律上認められています。

不在の場合

特別送達の配達時に不在にしていた場合や居留守を使った場合、休日に送達される可能性や勤務先に送達されるリスクが高まります。

不在の場合、通常の郵便物と同様に不在連絡票がポストに投函されます。郵便物の保管期限は1週間なので不在連絡票に記載された日までに再配達を依頼しましょう。

再配達を依頼しなかった場合や、再配達時も不在の場合、特別送達による郵便物は裁判所に返送されます。債権者が再送達を申立てると、裁判所は日時や受取場所を変更して再度特別送達を発送します。

再配達も受け取らなかった場合

再配達しても受け取らなかった場合、次の方法で送達が完了したものとみなされます。

付郵便送達

自宅・勤務先のいずれでも受け取らなった場合、裁判所は郵便を発送した時点で相手に送達されたものとみなす方法を利用します。これを付郵便送達といい、郵便物を受け取り拒否しても送達が完了したものとみなされます。

公示送達

債務者の居所も不明な場合、裁判所の掲示板に書類を貼り付ける(公示する)方法を利用します。一定期間を経過すると書類の受け渡しが完了したとみなされます。

特別送達を本人以外が受け取った場合

補充送達

本人以外の家族や同居人が受け取った場合、特別送達は配達されたとみなされます。これを補充送達といいます。

引越したら特別送達は転送される?

引越後、郵便局に転送届(転居届)を提出している場合は、転送期間(1年間)の間は、特別送達も転送されます。ただし、転送の場合は通常の郵便よりタイムラグが発生しますので、特別送達で送付された書類への対応もその分遅れてしまいます。

引越をした際は、すみやかに住民票を移しましょう。引越後、特別送達が転送されてきた場合は、手続きをスムーズに進めるためにも、裁判所に住所を変更したことを伝えることをおすすめします。

まとめ|特別送達を受け取ったら債務整理を検討しましょう

特別送達とはどんなものか、送られてくる理由や対処法を紹介しました。特別送達を無視すると、財産を差し押さえられる可能性があるので、必ず対処しましょう。

もし借金滞納をして裁判を起こされたら、なるべく早く弁護士に相談することをおすすめします。

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