任意整理でブラックにならないケースや仕組み・登録されるデメリット - 債務整理は弁護士に相談【ネクスパート法律事務所】

任意整理でブラックにならないケースや仕組み・登録されるデメリット

任意整理は、裁判所を介さず、債権者と直接借金減額の交渉を行う手続きです。

手続きの費用が安く、短期間で完了するなどの点でメリットがあり、年間100万件以上利用されているといわれています。

任意整理をはじめとした債務整理を利用すると、ブラックリストに登録され、ローンを組んだりできなくなる、などの話を聞いたことがありませんでしょうか。

通常、任意整理をするとブラックリストに登録されます。しかし、特殊なケースでは登録されないこともあります。

このページでは、任意整理でブラックにならないケースや、ブラックになってしまう仕組みなどを解説します。

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任意整理でブラックにならないケースとは?

任意整理をすると、基本的にブラックリストに登録されてしまいます。しかし、以下のような特殊なケースでは、登録されないこともあります。

貸金業者が信用情報機関に報告しなかった

例えばですが、一部の小規模な貸金業者などを相手に任意整理をした場合、信用情報機関に報告をしない可能性があります。

貸金業者から信用情報機関に報告がなければ、ブラックリストに登録されることなく、任意整理することができます。

ただし、これは一部の限られた貸金業者にあてはまるケースで、一般的な大手の貸金業者であれば、信用情報機関に報告される可能性が高いです。

過払い金があることで借金を完済できた

返済しすぎたお金があり、その分で借金を相殺・完済することができれば、任意整理をしてもブラックリストには登録されません。

任意整理をする際、弁護士は取引履歴に基づき、引き直し計算を行います。

引き直し計算とは、上限を超える金利で貸し付けが行われていた場合に、法定金利に当てはめて、借金の残額を計算し直すことです。

過払い金とも呼ばれますが、払いすぎた分が借金の残高を超えていた場合、借金を完済することができますので、ブラックリストには登録されません。

任意整理とはどんな手続き?

債権者と直接借金減額の交渉をする手続き

任意整理はシンプルな手続きです。裁判所を通すことなく、お金を借りた側と貸した側で、借金の減額について話し合いを行います。

つまり、任意整理は法律で定められた手続きではなく、私的な手続きです。両者が借金の減額について交渉し、話がまとまれば、任意整理は成功となります。

多くのケースでは借金の利息がカットされる

任意整理では、交渉によって借金の減額を行いますが、どのくらい借金が減るか、というのは大体決まっています。

多くのケースでは、今後かかる借金の利息(将来利息)や、滞納している遅延損害金がカットされます。

将来利息や遅延損害金がカットされた場合、借金の元金のみを返済していくことになるでしょう。

借入期間が短かったり、返済実績に乏しい場合には、利息はすべてカットされず、若干の金利をつけて返済をしていくこともあります。

借入金額が大きいほど、利息や遅延損害金も増えるため、任意整理の効果がより大きくなるのが特徴です。

減額された借金を3~5年ほどで分割払いする

減額された借金は、3~5年ほどで分割払いするのが一般的です。具体的な期間については、交渉を行う相手(借入先)の方針などによって決まる、と考えておきましょう。

借入金額が大きかったり、これまでの返済実績が豊富にあるなどの事情があったりする場合には、7年など、さらに長期での分割払いが認められることもあります。

分割回数と月の支払額が固定されることで、完済に向けて計画的に返済を進めることができます。

任意整理をすると基本的にブラックリストに登録される

任意整理をすると、かなり高い確率でブラックリストに登録されてしまいます。ここでは、ブラックリストとはどういう仕組みなのかについて説明します。

ブラックリストの仕組みとは?

ブラックリストに登録されるとは、個人信用情報機関に事故情報が記録されることを指します。ブラックリストというリストが本当に存在するわけではありません。

個人信用情報機関とは、個人の借金に関する情報が記録されている機関です。貸金業者とは異なる存在であり、貸金業者は、借入審査などの際に、信用情報機関に記録されている申込者の情報をチェックします。

そこで金融事故を起こしていることが発覚すると、返済してもらえる可能性が低いと判断され、審査に落ちてしまうという仕組みです。

任意整理でブラックリストに登録されるタイミング

ブラックリストに登録されるタイミングは、任意整理を弁護士に依頼し、弁護士が債権者に対して通知を行った時点です。

相手が消費者金融でも、カード会社でも、弁護士を通じて任意整理をしようとしていることを伝えた時点でブラックリストに登録されると考えましょう。

任意整理のブラックリストは完済後5年ほどで消える

ブラックリストが解除されるまでにかかる期間は、完済してから5年ほどと言われています。

任意整理の分割払いが3年の場合、手続きから8年(3年の分割払い完了から5年)ほどすると元の状態に戻ることになります。

先ほどもお伝えしましたが、ブラックリストが本当に存在するわけではありません。ブラックリストではなくなるというのは、個人信用情報機関の記録から、事故情報が消えた状態のことを指します。

ブラックリストに登録されると起きること

次に、ブラックリストに登録されると起きることについて、詳しく紹介します。任意整理を検討している人は、デメリットやリスクも十分に理解したうえで判断しましょう。

新規の借り入れやクレカの作成ができなくなる

ブラックリストに登録されると、貸金業者や銀行から新たな借入をしたり、クレジットカードを新しく作ったりすることが難しくなります。

これは、貸金業者が借入審査を行う際、申込者の信用情報をチェックすることで、任意整理をしたこと(金融事故を起こしていること)が発覚してしまうためです。

ブラックリストに登録された人は、ローンやクレカ払いができず、現金払いがメインの状態で生活をしていくことになります。

クレジットカードが強制解約になる

任意整理をすると、クレジットカードが強制解約になります。例えば、リボ払いの借入を任意整理する場合、その会社のカードは即時解約となるでしょう。

任意整理をしなかったカードや借入がなかったカードに関しては、即時解約とはなりません。それは、任意整理をしたことを、カード会社側が把握できていないからです。

残ったカードについては、しばらく利用できる可能性があります(借金を減らすためにも、任意整理後にカードを利用することはおすすめしません)。

ただし、更新などのタイミングで、カード会社側が信用情報をチェックし、やがて解約になってしまう可能性が高いでしょう。

クレジットカードは使えなくなってしまいますが、デビットカードやプリペイドカードを利用して、カード決済をすることは可能です。

誰かの借金の保証人になれなくなる

任意整理をすると、借入審査を通過しにくくなりますが、誰かの借金の保証人になる場合も同様です。ブラックリストに載ると、原則として借金の保証人になることはできません。

例えば、子どもが奨学金を借りる際の保証人になったり、住宅ローンの保証人になったりするのが難しくなります。

自分や家族の人生に大きな影響を与える可能性もあるため、事前に見通しを立ててから任意整理をするのがおすすめです。

賃貸物件の審査に通りにくくなる

賃貸物件を借りる際、保証会社が信販系の場合があります。信販系とは、わかりやすくいえば、クレジットカード会社が家賃保証をしているイメージです。

保証会社が信販系の場合、入居審査の際に任意整理をしていることがばれてしまい、審査落ちしてしまう可能性があります。

対処法としては、保証会社が必要ない物件や、信販系の保証会社がついていない物件などを選ぶ、などが選択肢として考えられます。

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任意整理した方がいい理由は?

任意整理にはいくつかのデメリットがありますが、もちろんメリットもあります。任意整理は、現在の生活状況や返済計画を見直す有効な手段です。ここでは、任意整理をすることで得られる具体的なメリットについて解説します。

利息がカットされ、返済が楽になる

任意整理をすると、利息や遅延損害金がカットされるため、多くのケースでは月々の支払額や返済総額を減らすことができます。

借金に苦しむ多くの人は、利息が高いことで、いくら払っても元金を減らすことができない状態に陥っています。任意整理をすると、利息の負担が減るため、元金を確実に減らしていくことが可能です。

自力での返済が難しいと感じている人も、任意整理をすることで、毎月のやりくりが楽になり、完済に向かって着実に返済を進めることができます。

返済計画や生活設計を見直す機会になるから

任意整理をしたあとは、ブラックリストに登録されるため、借入もできなくなりますし、クレジットカードも使えなくなります。

クレジットカードが使えないと不便に感じるかもしれませんが、お金を余計に使うことが減り、浪費を防ぐきっかけとなるかもしれません。

任意整理では、返済計画を債権者や弁護士と一緒に話し合うため、これまでのお金の使い方を見直す良い機会とも言えます。自分の生活状況を立て直すためにも、無駄遣いや余計な出費がないか、今一度確認することが大切です。

完済までの期間が早くなるから

任意整理をすることで、借金の利息がカットされ、返済の負担は軽減されます。その結果、元本の返済に集中できるようになり、完済までの期間が短縮される可能性があります。

特に、利息の支払いに追われている状態であれば、任意整理をすることで大幅に返済状況の改善が期待できるでしょう。

また、任意整理の際は、債権者と返済回数の交渉をします。通常は3~5年を目途に返済計画を立て直すため、現在の借金額や返済額にもよりますが、早期の完済を実現できる可能性は高いです。

任意整理のブラックリストに関するよくある質問

任意整理のブラックリストに関するよくある質問を紹介します。

債務整理後にローンを通った人はいる?

債務整理後にローン審査を通った人はいます。債務整理をしてブラックリストに登録された人も、解除された後はローンを組むことができます。

ブラックリスト登録中の人でも、ローン審査を通過する可能性はゼロではありません。

ブラックリストに登録されている人にお金を貸してはいけないというルールはなく、あくまでも、貸金業者が自己判断で審査落ちにしているだけだからです。

とはいえ、現在ブラックリストに登録されている人は、むやみやたらにローン審査を受けることはおすすめしません。ローン審査に落ちたという事実も信用情報に記録として残ります。

頻繁にローン審査を受けると、ローン会社は「この人はお金に困っているのでは?」と疑うことになり、余計に審査を通りにくくなります。このような状況を、申し込みブラックと呼んだりします。

任意整理のブラックリストはいつから5年?

任意整理をしてブラックリストに登録されるのは、弁護士に手続きを依頼し、弁護士から貸金業者に通知が届いたタイミングです。

ブラックリストが解除されるタイミングは、任意整理した借金を返済してから5年程度です。

債務整理のブラックリストが解除されるのは?

債務整理のブラックリストが解除される時期は、利用した手続きによります。

  • 任意整理:借金を完済してから5年が目安
  • 個人再生・自己破産:決定日から5~10年が目安

自分の信用情報の調べ方に関しては、下記のページをご覧ください。

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まとめ

通常、任意整理をするとブラックリストに登録されます。例外はありますが、ほぼすべてのケースでブラックリストに登録されると考えた方がいいでしょう。

ブラックリストになると、ローンを組んだり、クレジットカードを所有・作成したりするのが困難になります。それが理由で、任意整理することを躊躇する人がいます。

しかし、借金の返済が現実的に難しい場合は、デメリットも理解したうえで、任意整理を含め債務整理を検討すべきでしょう。

借金の額が大きく、利息を返済するのに精一杯で、元金をなかなか減らせない状況になっている人も多いです。

任意整理をすることで、借金の利息や遅延損害金をカットできるため、返済の負担が軽減され、完済までの期間を早めることができます。

借金で悩んでいる人や、任意整理について知りたい人は、まず弁護士に相談しましょう。ネクスパート法律事務所では、30分無料で相談を受け付けていますので、お気軽にご利用ください。

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