妻の浮気が発覚したときに取るべき3つの行動と離婚の流れ

  • 最終更新日: 2023.05.19

妻の浮気を見つけてしまったら、どんな方でも気が動転し、感情的になってしまう方も少なくありません。そんな時こそ、物事を冷静に判断することが重要です。今回は妻の浮気が発覚したときに取るべき行動と離婚の流れについて解説します。

妻の浮気が発覚したら取るべき3つの行動

妻の浮気が発覚したら取るべき3つの行動について1つずつ紹介します。

なぜ妻が浮気をしたのか原因を探る

なぜ妻が浮気したのか、明確な原因を探りましょう。原因がわからないままだと、再構築や再婚する場合に同じ過ちを犯してしまう可能性があります。妻が浮気する原因の中で多いのが以下のパターンです。

  • 旦那に対して不満がある
  • 旦那が女性として扱ってくれない
  • 旦那よりも好きな人ができた
  • 魅力的な男性から言い寄られた
  • セックスレス など

妻の浮気が発覚し、今後について話し合いを行う前に、浮気に至った原因を特定することで、夫婦にとってベストな解決策を見つけるきっかけになるかもしれません。

妻の浮気を示す証拠を探す

妻の浮気が発覚した際には、不貞行為の証拠を確保しておきましょう。明確な証拠がないと慰謝料請求が認められないこともあります。具体的には、性的関係を示す内容の音声や写真、動画などが不貞行為の証拠として有効です。

不貞行為の証拠をひとりで確保することが難しい場合には、探偵に浮気調査を依頼することも選択肢のひとつです。探偵は調査する期間によって料金が変わり、長期的な調査になるほど料金が高額になります。ですので、探偵を雇う前に相手と密会している日などを事前に把握して、ピンポイントで依頼するのがオススメです。

【関連】浮気・不倫の慰謝料請求で有効な証拠|LINEやメールだけでも請求できる?

自分が妻の浮気に対してどうしたいのかを考える

妻の浮気が発覚した場合、今後の選択肢としては夫婦関係を再構築していくか、離婚・別居するか、という選択肢になります。子どもがいる場合には、再構築した方が子どもにかかる負担は少なくなります。

離婚する場合には、財産分与や養育費、親権の問題などを話し合っていかなければなりません。また、妻の浮気が原因で離婚する場合でも、父親が親権を獲得できるとは限りません。離婚することで子どもと一緒に暮らせなくなる可能性もあるのです。子供のことも考え自分が将来的にどうしたいのか、慎重に考えましょう。

妻の浮気後に離婚するかどうかの判断基準

妻の浮気後に離婚するかどうかの判断基準をどのように決めればいいのでしょうか。3つの判断基準を紹介します。

妻の浮気を知ってもまだ愛しているか

妻の浮気を知ったら冷静ではいられず、感情的になってしまう方もいるでしょう。しかし、浮気しても長年寄り添ってきたパートナーです。これまでの夫婦生活を振り返ることで、「仕事が忙しくて妻と過ごす時間が減っていた」「妻に対する思いやりがなかった」など、もしかしたら自分にも非があった」ことを認めることで、関係を再構築できるかもしれません。

離婚するか再構築するかを考える上で、自分の気持ちは非常に重要です。きちんと向き合い、後悔のない選択を行いましょう。

離婚が子どもに悪影響を及ぼさないか

離婚によって子どもに悪影響を及ぼす可能性もあります。母親が親権を持った場合には、シングルマザーとなり、経済的にも大変な思いをすることになるかもしれません。厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、母子世帯の平均年間収入は243万円という結果になっています。

また、成績が下がる、精神的なトラブルが増加する、将来結婚した時の離婚率が高い、などの研究結果もあります。子供にとっては、親が離婚することは大変なストレスになりますので、子供のことを第一に考え、今後について夫婦でよく話し合いましょう。

今後も妻のことを信じられるか

妻の浮気後も妻のことを信じられるかも重要です。たった一度であっても、妻が浮気したという事実を消すことはできません。一度裏切られた相手を信頼するのは非常に難しいです。

しかし、妻が浮気したことを反省し、もう一度やり直したいという意思を持っているのであれば、相手の気持ちに寄り添うことで、良好な関係をまた取り戻せるかもしれません。

妻の浮気から離婚する場合の流れ

妻の浮気から離婚する場合、「協議離婚」、「離婚調停」、「離婚裁判」の3つがあります。ここからそれぞれ1つずつ離婚の流れを解説していきます。

協議離婚

協議離婚とは、夫婦で話し合って離婚条件を決める方法です。約9割の夫婦が協議離婚をおこなって離婚をしています。協議離婚はお互いが話し合って決めるので、一方が合意できない場合には離婚が成立しません。

協議離婚で成立する場合には、話し合いで決めた条件を書面にまとめておくことが重要です。また、法的に有効な書面とするためには、弁護士などの専門家に相談してみると良いでしょう。

離婚調停

離婚調停とは、夫婦で話し合った結果、離婚が成立せずに裁判所を通じて離婚する方法です。裁判所を間に挟むことで調停委員会が仲介役になるので、お互いが冷静になって話し合うことができます

離婚調停はあくまでも本人同士で話し合って解決することが最大の目的です。裁判とは異なり、判決が下るということはありません。そのため、離婚調停で話し合ってもお互いが納得して合意しなければ、不成立となります。基本的には本人の出席を求められますが、弁護士を代理として出席させることも可能です。

【関連】離婚調停とは

離婚裁判

離婚調停でも話し合いがまとまらない場合には、裁判所に提訴し、最終的に裁判所が判決を下し離婚を成立させます。

離婚訴訟では,離婚そのものだけでなく,未成年の子どもがいる場合に離婚後の親権者を定めるほか,財産分与や年金分割,子どもの養育費などについても離婚と同時に決めてほしいと申立てることができます。又,離婚訴訟とともに,離婚に伴う慰謝料を求める訴訟を起こすこともできます。

引用:離婚 | 裁判所

離婚裁判は第三者が冷静に判断してくれるというメリットもありますが、判決が下るまで半年~2年程度の時間がかかる事も多いです。

妻の浮気で離婚する場合の慰謝料相場

妻の浮気が原因で離婚する場合の慰謝料相場は「100~300万円程度」です。離婚しない場合であっても慰謝料を請求することは可能です。その際の慰謝料相場は「数十万~100万円程度」というケースが多いです。

しかし、慰謝料の金額はケースバイケースであり、婚姻期間や不貞行為の期間・回数、妻の収入などによっても金額は上下します。妻や浮気相手に対して、妥当な慰謝料金額を請求したい方は一度弁護士に相談することをおすすめします。

【関連】不倫(不貞行為)の慰謝料相場

妻の浮気に対して慰謝料を請求するときのポイント

妻の浮気に対して、慰謝料を請求すると考える方もいるかもしれませんが、必ずしも請求が認められるものではありません。ここからは慰謝料を請求するとき注意すべきポイントを3つ紹介します。

不貞行為の証拠となるもの

上述しましたが、慰謝料を請求する際には「不貞行為の証拠」となるものが必要です。有効な証拠とは基本的に肉体関係があったことを推察できるものです。証拠の例としては、以下のようなものがあげられます。

  • 性行為を匂わせるLINEやメール・SNSでのやり取り
  • ラブホテルに出入りする際の写真や動画
  • 浮気を認め自白した音声データや書面

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浮気・不倫の慰謝料請求で有効な証拠
【不貞行為の定義とは】どこからが不倫?簡単にわかりやすく解説

妻の浮気相手にも請求できる

妻の浮気が発覚しても夫婦関係を継続する場合、浮気相手のみに慰謝料請求したいと考える方もいるでしょう。このようなケースでは、浮気相手だけに慰謝料を請求することも可能です。

ただし、浮気相手が妻のことを既婚者だと知らずに付き合っていた、妻が既婚者であることを隠していた、というようなケースでは、故意・過失がないため慰謝料を請求することは難しくなります。また、すでに夫婦関係が破綻していた場合も、慰謝料請求は難しくなります。

【関連】浮気相手だけに慰謝料請求する方法と慰謝料の相場

時効があるので注意する

浮気の慰謝料請求には時効があり、「妻が浮気をした事実を知ってから3年以上経っている」もしくは「20年以上前の浮気」の場合には、慰謝料の請求権が無効となります(民法第724条)。

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百二十四条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

引用:民法 | e-Gov法令検索

離婚後の財産分与や親権について

妻の浮気で離婚することになった場合には、離婚後の財産分与や親権についても話し合う必要があります。たとえ妻の浮気が原因で離婚する場合でも、財産分与は原則折半となり、婚姻期間中に夫婦で築いた財産は2分割することになります。

親権についても妻が有利になるケースが多く、司法統計によると父親が親権を獲得できるのは1割未満となっています。(参考: 「離婚」の調停成立又は調停に代わる審判事件のうち未成年の子の処置をすべき件数 親権者別 全家庭裁判所

しかし、子育てをする上で妻側に致命的な問題がある場合などは、父親が親権を獲得するケースもありますので、一度弁護士などの専門家にアドバイスを貰うことをおすすめします。

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まとめ

今回は、妻の浮気が発覚したときに取るべき行動や離婚の流れについて解説しました。長年一緒に寄り添ってきた妻の浮気が発覚したら、誰でもショックを受けるはずです。しかし、決して感情的にならず、冷静に対応することが大事になってきます。慰謝料の請求や親権の獲得などは1人で解決するのは非常に難しいので、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。

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