不貞行為の立証は難しい?相手が不倫を認めない場合の対処法

  • 最終更新日: 2024.04.18

この記事では、不貞行為を立証するために必要な証拠や、相手が認めない場合の対処法、証拠集めの中で注意すべきことなどをご紹介します。

不貞行為を立証するためにはどうすればいいの?

不貞行為あったことを立証するのは簡単なことではありません。実際、性行為をしている場面を押さえるのは難しいものです。ですから不貞行為を立証するためには、配偶者と浮気相手に肉体関係があったことを客観的な証拠により証明する必要があります。

逆に証拠がなければ不貞行為があったとは認められません。また、証拠がない段階で不倫を問い詰めてしまうと、これまでのやり取りや写真などを削除し、証拠を集めづらくなるケースもあります。不貞行為を立証するためには、慎重に行動し証拠を集めていく必要があります。

不貞行為の証拠となるもの

不貞行為を立証するための証拠としては以下のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルに出入りする写真や領収書
  • 性行為を匂わせるLINEなどのやり取り
  • 不貞行為を自白した音声
  • 下着姿で寛ぐ二人の写真

繰り返しにはなりますが、大事なのは「肉体関係があった」ことを証明できる証拠です。好意を伝える、デートをしたりするだけでは肉体関係があったとは言えません。逆に、メールやLINEでも、肉体関係があったことを直接表すようなメッセージがあれば肉体関係の存在が推認できるため、強い証拠となります。

また、一つ一つの証拠が弱くても、複数の証拠を集めることによって、不貞行為があったことの信ぴょう性を高めることができます。

不貞行為の証拠を出すタイミング

不貞行為の証拠を出すタイミングとしては、肉体関係があったことを証明できる証拠が揃った後に出すことをおすすめします。証拠として弱いものを相手に突きつけてしまうと、言い逃れもできますし、証拠を隠滅される可能性もあります。

また、一度タイミングを誤って相手を警戒させてしまうと、それ以降有益な証拠を収集することが困難となってしまうため、証拠が不十分な状態で相手に探りを入れることは避けた方がいいでしょう。離婚や慰謝料を請求する場合は、相手が不貞行為を認めざる得ない証拠を確保してから交渉に臨みましょう。

証拠を出すタイミングについては、「不貞行為の証拠を出すタイミングと注意点を不倫に強い事務所が解説 」をご参照ください。

不貞行為の証拠がないと慰謝料請求は難しい

不貞行為を理由に配偶者や浮気相手に対して慰謝料の請求をしたいと思っても、その証拠を提示できなければ、慰謝料を請求できる可能性は低くなります。これは、相手が否定してしまえば打つ手がなくなってしまうからです。証拠がない場合、意見の食い違いが起きてしまったら公正に判断するための材料がなくなってしまうのです。

相手が自分の主張を認めてくれればこちらの情報にもある程度信ぴょう性が出てきますが、そういったケースは多くはないでしょう。そのため、絶対に慰謝料を請求したいのであれば、明確な証拠を提示する必要があります。

不貞行為なしでも精神的苦痛で慰謝料を請求できるケース

必ずしも「不貞行為を立証できなければ慰謝料は請求できない」という訳ではありません。不貞行為をしていなくても、夫婦関係を破壊した程度が大きければ不法行為と認められ慰謝料を請求できる可能性があります。

例えば、肉体関係まではいかなくても、配偶者が同じ異性と頻繁にデートを繰り返す、キスや抱き合ったりしている、浮気相手にお金をすごく使っている、といった状況では円満な夫婦関係を築くことは難しいでしょう。こういったケースでも不法行為に該当し、離婚や慰謝料を求めることができる可能性があります。

不貞行為を相手が認めない場合の対処法

では、不貞行為を立証する際に相手が認めなかった場合はどうしたらよいのでしょうか。

片方が認めない場合

配偶者と浮気相手、片方が不貞行為を認めないというケースもあるでしょう。片方が不貞行為を認めていない場合、配偶者の自白した証言だけでも不貞行為の証拠として認められる可能性があります。また、配偶者が自白した音声を録音したり、書面に文字で書き起こしておくとが望ましいです。

また、浮気相手に「故意、過失」があったのかという部分も重要です。例えば、配偶者が既婚者であることを隠して浮気をしていた場合、浮気相手に対して慰謝料の請求は原則できません。

片方が不貞行為を認めない場合の対応については、「不貞行為を片方が認めない!慰謝料請求の方法や証拠について解説」をご参照ください。

証拠があるのに認めない場合

不貞行為の証拠を提示したのに認めないというケースでは、提示した証拠がいかに客観的で、明らかであるかということが大切です。不貞行為を理由に離婚や慰謝料を求めるのであれば、話し合いで解決しない場合、最終的には裁判で判決が下されます。

したがって裁判でも認められるような不貞行為の証拠があれば、最終的には離婚や慰謝料は認められる可能性は高いでしょう。

証拠はなく不貞行為も認めない場合

一方、証拠もなく、不貞行為も認めない場合は、慰謝料を請求することは非常に困難となります。また、訴訟へと発展した場合、不貞行為の証拠がないと離婚や慰謝料が認められる可能性は低いでしょう。

このようなケースでは、まずは証拠を集めることが第一です。どのように証拠を集めていいのかわからない、という場合は弁護士や探偵などに相談しアドバイスを貰うことをおすすめします。

不貞行為が認められにくいケースとは

一回だけの行為

肉体関係の事実があれば回数に関係なく不貞行為に該当します。しかし、実際に過去の裁判では、一回だけの肉体関係で離婚が認められた、というケースは多くないのが現実です。

また、慰謝料の金額に関しても、不貞行為が一回だけだと低くなる可能性は高いでしょう。

食事やデートをした

2人だけで食事会やデートをしただけなら、肉体関係はあったとは断言できないため、原則不貞行為は認められません。ホテルで同じ部屋に泊まったり、長時間ラブホテルに滞在したりと肉体関係を決定的に示すようなデートでないと証拠にはならないでしょう。

ただのメールやLINEのやり取り

「好き」や「愛している」などといった好意を伝えるメールやSNSのやりとりは、浮気や不倫とは言えるかもしれませんが、これだけでは不貞行為となりません。不貞行為を決定づけるためには、肉体関係があることを確認できるような内容に限られます。

まとめ

配偶者の不倫を理由に離婚や慰謝料を請求するには、不貞行為をいかに立証できるかが非常に重要となります。不貞行為を立証するためには、明確に肉体関係があったと確認できるような、客観的な証拠が必要なため、簡単には立証はできません。そして、当事者が不貞行為を認めない時のためにも、肉体関係の存在を示す決定的な証拠を確保することが大切です。

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