LINEは不貞行為の証拠となる?証拠としての強さも解説!

  • 最終更新日: 2024.11.7

LINEでのメッセージは不貞行為の証拠として使えるのではないか?メッセージが不貞行為の証拠となるのか?と考える方は少なくないかと存じます。

もっとも、どのように証拠を収集したらよいか、どんな内容の証拠を探せばいいのかわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで、不倫相談件数9800件以上の弊所がLINEのメッセージが不貞行為の証拠となり得るのかについて概説いたします。

LINEのメッセージは不貞行為の証拠となり得る

LINEのメッセージは不貞行為の証拠となり得ます。

LINEのメッセージで不貞行為の証拠となり得るものは以下の2つです。

  • LINE上の動画や写真
  • LINE上のメッセージ

メッセージの場合は、動画や写真と比べてそれ自体で不貞行為を基礎づける証拠ではないため、他の証拠と合わせて不貞行為があった事実を裏付ける証拠として扱われることが多いです。

LINE上の動画や写真

肉体関係をもっている時の動画や写真がメッセージ上にあらわれている場合には、その写真、動画自体が不貞行為を裏付ける強い証拠となります。

LINE上の動画や写真が不貞行為の証拠となるためには、前提として写っている人が誰なのかわかることが必要となります。

具体的には以下のような動画や写真が不貞行為を裏付ける証拠に該当します。
なお、写真や動画の内容によって不貞行為があったことを裏付ける証拠として強いか弱いかが決まります。

動画や写真の内容 証拠としての強さ(証拠価値)
①性交中とわかるもの 強い
②性交前後とわかるもの
(例)二人で同じ布団に入っているもの、裸でいるもの、バスローブ姿でいるものなど
強い
③一緒に宿泊付旅行をしたことがわかるもの
(例)ホテルや旅館の同部屋内で撮られたもの
強い(①②よりは弱い)
④同棲していることがわかるもの 強い(①②よりは弱い)

以上の①~④のような写真や動画は不貞行為があったと判断されることや不倫関係があったことの立証に成功する例も多いです。

LINE上のメッセージ

LINE上のメッセージは、内容によって不貞行為があった証拠として強いか弱いかが決まります。
メッセージに二人で過ごしたこと肉体関係があったことをうかがわせるやり取りがある場合には不貞行為があったと推測できる証拠として扱われます。

もっとも、動画や写真と比較してメッセージは肉体関係があったことを直接的に裏付ける強い証拠となることは少ないため、メッセージ以外の他の証拠を準備することが必要となる場合があります。

不貞を疑わせるメッセージはすべて動画・写真で撮り残しておくことをお勧めします。

具体的には、以下のようなメッセージが不貞行為を裏付ける証拠に該当します。

メッセージの内容 証拠としての強さ(証拠価値)
①性交に関する表現 強い
②不倫関係をしていることを認める表現 強い
③ラブホテルで会う約束をしている表現 強い
④離婚や再婚に関する表現 ①②よりは強くない
⑤不倫相手の妊娠に関する表現 ①②よりは強くない
⑥不倫の期間や頻度がわかる表現 ①②よりは強くない
⑦宿泊付き旅行に行ったことがわかる表現 ①②よりは強くない

LINEのメッセージを証拠として残す際の注意点

LINEのメッセージを証拠として残す場合の注意点は以下の通りです。

画像や動画は転送しない

配偶者のLINE上のやり取りの内容をあなたのPCやスマホに勝手に転送してしまうと、不正アクセス禁止法違反となる可能性があります。そのため、転送しないように注意してください。

LINEのメッセージはスマホごと撮影する

LINEのメッセージは、あなたのスマホで配偶者のスマホごと撮ることによって、写真や動画が偽造されたという疑いをかけられることを防止できますし、配偶者のスマホであることを示す証拠になり得ます。

不貞の証拠となるメッセージをすべて撮ると写真の量が膨大になってしまいますし、写真フォルダー内で順番がわからなくなってしまうこともあります。そのため、メッセージをスクロールしながら動画で撮影するとよいです。

日時、時間、送信者がわかるように撮影する

LINEのやり取りがされた日時と他の証拠とによって、不貞行為があったことを裏付けることができる場合がありますし、不貞行為を具体的に特定するためにこれらの情報は必要です。

よって、日時、場所、送信者がわかるように撮影してください。

LINEのメッセージを証拠として残すときの3つの注意点

LINEのメッセージを証拠として残すときには、以下の3つの注意点があります。

  • 違法な行為をしないように注意する
  • 強要罪に該当する行為をしないように注意する
  • 配偶者に気づかれないように注意する

違法な行為をしないように注意する

以下のような場合には、プライバシー侵害とはなりません。

  • 置きっぱなしのスマホの表示を偶然見てしまった場合
  • 配偶者のスマホやLINEにロックがかかっていない場合
  • 不倫した配偶者が任意にLINEを見せてくれた場合

しかし、配偶者であっても意図的にロックのかかっているスマホやLINEの中を勝手に覗くことは、プライバシー侵害不正アクセス禁止法違反に当たるおそれがあります。

もっとも、どこまでの行為が法律に抵触するのかは個々の事情によって異なります。あなたが配偶者のスマホを見た行為、証拠を撮影した行為が違法かについて判断に迷われた場合は、弁護士に相談してください。

勝手に配偶者のLINEを覗いてしまったという方は、有効な証拠として扱ってもらうことができるのかについても、弁護士に相談しましょう。

強要罪に該当する行為をしないように注意する

配偶者のLINEを見たいがために配偶者に暴行、脅迫を加えて強制的にLINEの内容をみせるように強要する場合、強要罪という犯罪に該当してしまいます。

そのため、LINEを見せるように無理強いすることは止めましょう。

強要罪に該当すると、3年以下の懲役に処せられるおそれがあります。

配偶者に気づかれないように注意する

LINEから証拠を得る場合、配偶者に気づかれないように行いましょう。

不倫していることを疑っているという言動が配偶者にばれてしまうと、もし不倫をしていない場合には夫婦の信頼関係が損なわれてしまいかねません。

不倫をしている場合には証拠隠滅を図られるなど、不倫の証拠を得ることがさらに困難となってしまうおそれもあります。

まとめ

LINEのメッセージは不倫の証拠として有益と判断されることも少なくありません。

配偶者の不倫でお困りの方の中には、不倫の証拠をつかむためにLINEを覗こうと試みる方は少なくないかと存じます。しかし、その際にはご自身の行為が違法な行為とならないように心がけましょう。

不倫の証拠集めでお困りの方は、是非一度弊所にご相談ください。

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