更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2024年4月3日 (水)

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された場合の対処法

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された場合の対処法 内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された場合の対処法

サマリー

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求されたあなたは、今とても動揺し、不安の渦中にあることと思います。内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された場合、今後の対応を冷静に考える必要があります。

この記事では、内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求されたらどう対応すべきかについて解説します。焦って対応すると、より状況を悪化させることにもなりかねません。

この記事を読んで、今後の対応を落ち着いて考えましょう。あなたの不安が少しでも軽くなれば幸いです。

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された!どうすればいい?

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求された場合、無視することはやめましょう

内容証明郵便を無視すると、訴訟に発展するおそれや、その結果、最終的に強制執行される可能性があります。

相手の代理人として弁護士がついている場合、おおよそ訴訟を見据えて内容証明郵便を送付しています。内容証明郵便を無視すると、次の一手として訴訟を提起される可能性があると考えましょう。

内容証明郵便はいつ・誰が誰に対して・どのような内容で送ったか、日本郵便株式会社が証明してくれる制度です。請求を無視していた事実は、訴訟に発展した際、不利な事実と考慮されるリスクがあります。

内容証明郵便が届いたら、無視をせず、今後の対応を弁護士に相談することをおすすめします。

内容証明郵便の内容を確認する際に気をつけたい4つのポイント

内容証明郵便が届いたら、記載されている内容をしっかり確認することが大切です。内容を確認する際に気をつけたいポイントは、以下の4つです。

  • 内容証明郵便の差出人は誰か
  • そもそも慰謝料の支払義務があるか
  • 支払義務がある場合、請求されている慰謝料が妥当な金額であるか
  • 支払義務がある場合、事実と異なる記載がないか

以下で詳しく解説します。

内容証明郵便の差出人は誰か

誰から内容証明郵便が届いたかにより、今後の状況が変わります。差出人は、以下の4つのケースが考えられます。

本人から直接内容証明郵便が届いた場合

本人から直接内容証明郵便が届いた場合、回答書を送付するなどして本人と直接交渉することになります。お互い感情的になり、円滑に交渉を進めることが難しいことも考えられます。なるべく書面でのやり取りをおすすめします。

行政書士から内容証明郵便が届いた場合

行政書士ができるのは書類作成のみと行政書士法で定められているため、行政書士には本人の代理人として交渉する権限がありません。そのため、行政書士から内容証明郵便が届いた場合も、本人と直接交渉することになります。

司法書士から内容証明郵便が届いた場合

認定司法書士であれば代理人として交渉することができるため、認定司法書士と交渉します。
ただし、認定司法書士が対応できるのは、簡易裁判所の管轄である請求額140万円以下の民事事件に限られます。
そのため、請求された慰謝料の金額が140万円を超える場合は本人と直接交渉することになります。

弁護士から内容証明郵便が届いた場合

弁護士から内容証明郵便が届いた場合、弁護士と交渉することになるため、ご自身での対応はおすすめできません。

弁護士は交渉のプロです。不用意な発言や態度により、状況がより悪化する可能性も考えられます。弁護士から内容証明郵便が届いた場合は相手の本気度も高いと言えるため、より適切な対応が求められます。

あなたも弁護士に相談・依頼して、今後の対応を検討することをお勧めします。

そもそも慰謝料の支払義務があるか

以下のいずれかに該当する場合、そもそも慰謝料の支払義務がない可能性があります。

焦って支払う前に、支払う必要がある慰謝料かどうか、しっかり見極めましょう。

肉体関係がない場合

肉体関係がない場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。

不貞行為は、既婚者が配偶者以外の者と自由な意思に基づいて肉体関係を持つことを指します。肉体関係には、性交渉だけでなく性交類似行為も含まれますが、キスやハグ、手を繋ぐなどのスキンシップでは、不貞行為と認められにくいでしょう。

ただし、肉体関係がなくても、既婚者との交際として社会的妥当性の範囲を逸脱する行為がある場合は、慰謝料の支払義務が生じることもあります。

詳しくは、「不貞行為なしで慰謝料請求された!あなたの危険度チェックと8つの裁判例」をご参照ください。

相手が既婚者であることを過失なく知らなかった場合

不貞行為の相手が既婚者であることを知らず、かつ知らなかったことについて落ち度がない場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。

ただし、知らなかったと主張しても、過失なく知らなかったと当然に認められるわけではありません。交際中の言動・出来事に目を向けて注意を払っていれば、相手が既婚者だと気づけた可能性が高い場合には、あなたにも過失があったと判断されることがあるからです。

既婚者と知らずに交際していた場合の慰謝料の支払義務の有無については、「既婚者と知らずに交際|慰謝料を払わなくていい可能性を探る18のチェックリスト」をご参照ください。

婚姻関係が破綻していた場合

不倫をする前から相手の婚姻関係が破綻していた場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。

不貞行為で慰謝料の支払義務が生じるのは、婚姻生活を存続させ、かつ安定した婚姻生活を送るという利益を侵害した場合です。不貞行為時に既に婚姻関係が破綻していたのであれば、平穏な夫婦の生活という保護の対象となる利益がないためです。

婚姻関係が破綻していたかどうかの判断は、それぞれの状況により異なるため、慎重に検討する必要があります。

脅迫など、無理やり肉体関係を持たされた場合

暴行・脅迫などによって無理やり肉体関係を持たされた場合、原則として慰謝料の支払義務はありません。あなたに責任はないからです。

ただし、自分の意思で断れた場合など、状況により支払義務が発生する場合があります。

支払義務がある場合、請求されている慰謝料が妥当な金額であるか

慰謝料の支払義務がある場合、請求されている慰謝料が妥当な金額かどうか確認しましょう。

不倫の慰謝料の金額は法律で定められていないため、あなたにいくら請求するかは、相手が自由に決められます。そのため、相場からかけ離れた高額な慰謝料を請求される場合が多く見られます。

不倫の慰謝料の相場は、不倫が発覚した後の相手夫婦の関係により異なります。3つのケースの相場を紹介しますので、参考にしてください。

  • 離婚しない場合は50〜100万円程度
  • 不倫が原因で別居した場合は150〜200万円程度
  • 不倫が原因で離婚した場合は200〜300万円程度

支払義務がある場合、事実と異なる記載がないか

相手が主張する内容に、事実と異なる記載がないか確認しましょう。

不倫の期間やきっかけ、肉体関係の頻度や回数は、慰謝料の金額に大きく影響します。相手の勘違いや思い込みが記載されている場合もあるため、事実と異なる記載がないかしっかり確認しましょう。

内容証明による慰謝料請求が届いたら、自分で対応できる?

内容証明による慰謝料請求は、ご自身でも対応できます。

しかし、相場からかけ離れた高額な慰謝料の支払いに応じたり、不利な条件を受け入れたりしてしまう可能性があるため、冷静に判断が求められます。

交渉がまとまらない場合、訴えられる可能性も

相場からかけ離れた慰謝料を請求された場合、減額交渉をすることになります。

しかし、相手が減額に応じず交渉がまとまらない場合、訴えられる可能性があります。訴訟となった際、これまでの発言や態度が不利な事実と判断されることもあるため、対応は慎重に行わなければなりません。

ご自身での対応に不安があるなら、弁護士への相談がおすすめ

内容証明郵便の差出人が本人か、弁護士かで多少異なりますが、内容証明郵便で慰謝料を請求してきたということは、相手は話し合いがまとまらなければ裁判も辞さない姿勢であると考えられます。

ご自身で対応することも可能ですが、相手の感情を逆撫でし、状況がより悪化してしまうかもしれません。減額交渉をご自身でしてはみたものの話し合いがまとまらず訴訟となった場合、結局弁護士をつけざるを得ない状況になることも予想されます。

内容証明郵便が届いた時点で弁護士に相談することで、交渉をより有利に進められるだけでなく、早期解決も期待できます。ご自身での対応に不安があるなら、弁護士への相談をおすすめします。

まとめ

内容証明郵便で不倫の慰謝料を請求されたら、今後どのように対応していくのか、冷静に判断する必要があります。支払義務の有無や記載内容の真偽に関わらず、内容証明郵便が届いたら、無視したと判断されないよう、弁護士に相談するなどして適切な対応を心がけましょう

支払義務がある慰謝料なのか判断できない、慰謝料の金額が妥当なのか等、不安や疑問に思っていることはありませんか?
今あなたが気になっていることを、ネクスパート法律事務所にぜひご相談ください。あなたの不安が軽くなるよう、全力でサポートいたします。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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