更新日:2026年3月5日 (木)

公開日:2024年12月17日 (火)

離婚したら相手の連れ子の養育費を支払わなければならないか?

離婚したら相手の連れ子の養育費を支払わなければならないか? 離婚したら相手の連れ子の養育費を支払わなければならないか?

サマリー

連れ子のいる相手と結婚した後、離婚に至ってしまうケースがあります。その場合、相手の連れ子の養育費を引き続き支払わなければいけないのでしょうか?
この記事では、連れ子への養育費の支払い義務についてケース別に解説します。

離婚したら相手の連れ子の養育費を支払う義務はあるか?

連れ子のいる相手と離婚した場合、連れ子と養子縁組しているかどうかで、養育費の支払い義務の有無が変わります。

養子縁組をしていなければ養育費の支払い義務はない

あなたと連れ子が養子縁組をしていなければ、養育費の支払い義務はありません

連れ子のいる相手と婚姻届を提出して法律上の夫婦になっても、連れ子と親子関係が当然に成立するわけではありません。連れ子との親子関係を成立させるには養子縁組が必要です。
養子縁組をしていなければ、あなたと連れ子との間に親子関係はないため、扶養義務はありません。

養子縁組をしていれば縁組解消まで養育費の支払い義務はある

あなたと連れ子が養子縁組をしていれば、縁組解消まで養育費の支払い義務があります

たとえ離婚が成立して夫婦関係が解消されても、あなたと連れ子との親子関係は残るため、養育費の支払い義務が生じます。

連れ子との養子縁組を解消させる4つの手続き

連れ子との養子縁組を解消するには、次のいずれかの手続きを取らなければいけません。

協議離縁

協議離縁とは、養子と話し合いをして離縁を成立させる方法です。

双方が離縁に合意し、市区町村の役所へ離縁届を提出すれば、届出の日をもって離縁が成立します。

養子が15歳未満の場合は、離縁後に法定代理人となる者(代諾権者)が、養子に代わって養親と協議をします。養子が15歳に達していれば、意思能力を有している限り、自ら離縁の協議ができます。
協議離縁は、家庭裁判所の関与が不要で、離縁の手続きの中では最も簡便な方法です。

調停・審判や裁判になってしまうと時間がかかるため、できるだけ話し合いで解決を目指したほうがよいでしょう。

調停離縁

当事者同士の話し合いで合意に至らない場合は、家庭裁判所に離縁調停を申立てます。

離縁調停では、調停委員が当事者の間に入り、離縁の合意に向けて話し合いを行います。

双方で離縁に合意ができれば調停が成立します。養子離縁届出書を提出する際には、調停証書謄本の添付が必要なので、家庭裁判所に謄本の交付申請をします。調停成立後、10日以内に市区町村役場へ離縁届を提出しなければいけないため、早めに対応しましょう。

審判離縁

調停が成立しない場合でも、離縁を認めるのが相当と判断される場合には、家庭裁判所が職権で行う調停に代わる審判によって離縁が成立するケースがあります。

例えば、調停でほぼ離縁に合意ができているのに、当事者の一方が遠隔地におり、裁判所に出頭できない場合などです。その場合は双方の自宅に審判書が届き、審判書を受領してから2週間で審判確定となります。確定後、裁判所から確定証明書と審判書の謄本を取得し、それらとともに市区町村の役場へ養子離縁届出書を提出します。

裁判離縁

離縁調停が不成立となった場合、裁判所に離縁訴訟を提起します。離縁に関しては調停前置主義がとられているため、いきなり裁判を提起できないので注意しましょう。

裁判で養子との離縁を認めてもらうには、以下の理由が必要です。

  • 相手から悪意で遺棄された
  • 相手が3年以上生死不明となっている
  • その他、縁組を継続しがたい重大な事由がある

養親が離婚をしたいという理由だけで、縁組を継続しがたい重大な事由があると認められる可能性はありません。離縁事由に該当すると立証しなければならないため、かなり難しい面があります。

裁判で離縁が認められ、不服申し立てがなく判決受領後2週間が経過すれば、判決が確定します。裁判所から判決書の謄本と確定証明書の交付を受け、市区町村の役場へ養子離縁届出書を提出しましょう。

連れ子の養育費でトラブルが生じたら弁護士に相談を!

連れ子の養育費についてトラブルが生じたら、弁護士に相談しましょう。

連れ子の養育費を支払いたくないと考えたとしても、勝手に離縁届を提出してはいけません。離縁が無効になるだけでなく、有印私文書偽造罪などの刑事責任を問われる可能性があります。裁判で離縁を認めてもらうのはハードルが高いため、協議・調停による解決を目指しましょう。

離婚が成立するまでに離縁についても話し合いを進めて、離婚届と離縁届を同時に提出できるのが理想です。そうすれば離婚後に相手と絡が取れなかったり、話し合いに応じてもらえなかったりするリスクが回避できます。

離婚の話し合いの段階から弁護士のサポートを受ければ、こうした進め方が可能となるでしょう。

まとめ

連れ子のいる相手と結婚をした際に、連れ子と養子縁組する人は少なくありません。

離婚に至った場合、連れ子の養育費を支払い続けるのは納得がいかないと考えることもあるでしょう。法的な権利義務関係を解消するには、養子縁組を解消しなければなりません。しかし、離縁の手続きをしたくても養子(15歳未満の場合は実親)から拒否されるケースもままあります。

スピーディーかつ適切な方法で離婚・離縁の手続きを進めるためにも、早い段階で弁護士に相談してください。

ネクスパート法律事務所には、離婚全般に強い弁護士が在籍しています。初回相談は30分無料です。離婚や養育費に関するお悩みがありましたら、お気軽にお問合せください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京本店

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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