接見とは?逮捕された方との面会について弁護士が解説

接見(せっけん)とは、逮捕された人(被疑者)・起訴された人(被告人)と面会することです。弁護士だけではなく一般の方も接見は可能ですが、一般の方が接見をする際はいくつかの制限を受けます。

この記事では、接見の全体像について解説します。「逮捕された人と面会したい」という方には特にご参考いただける内容です。

接見とは?意味と関連する用語を解説

最初に、接見に関する用語と、接見をする際の制限についてお伝えします。

  1. 接見とは
  2. 接見をする際の制限
  3. 接見交通権とは
  4. 接見指定とは

接見とは

接見とは、身柄を拘束されている被告人又は被疑者と収容施設外の人が面会することをいいます。一般的には、弁護人(弁護人になろうとする者も含む。)が被告人や被疑者と面会をすること指します。

接見をする際の制限

ご家族などが接見をしようとする場合、具体的に次のような制限を受けます。

【ご家族などが接見する際の制限】

  • 逮捕後3日間は面会できない
  • 接見禁止になると面会できない
  • 平日の9:00~12:00、13:00~17:00の間しか面会できない
  • 1日1組3人までしか面会できない
  • 1日1回しか面会できない
  • 15~20分しか面会できない
  • 職員の立ち会いがある
  • 警察署・拘置所でしか面会できない

逮捕後から裁判所が勾留決定をするまでは、弁護士以外の接見は認められていません。ご家族等が一番事情を知りたいときであるにもかかわらず、ご家族等は面会ができません。

このような理由から、逮捕されたご家族の方から接見の依頼をいただくことも少なくありません。弁護士に相談するメリットについては「接見を弁護士に依頼するメリット」にて後述しています。

接見交通権とは

接見と接見交通は同じ意味です。接見交通権とは、逮捕された方(以下、被疑者)のご家族や弁護人が、被疑者と面会する権利のことをいいます。

接見交通権については、刑事訴訟法39条第1項で次のように定められています。

身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあつては、第三十一条第二項の許可があつた後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。

引用:刑事訴訟法39条第1項

接見指定とは

接見指定とは、被疑者の弁護人などが接見を求めた際に、検察官・検察事務官・司法警察職員が接見の日時や場所を指定することをいいます。捜査のために必要と判断された場合に、接見指定がなされます。

接見指定については、刑事訴訟法39条第3項に記載があります。

検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第一項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。但し、その指定は、被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限するようなものであつてはならない。

引用:刑事訴訟法39条第3項

接見禁止の概要

接見禁止になってしまうと、逮捕された方との面会ができません。ここでは、接見禁止の全体像について簡単にご説明します。

  1. 接見禁止とは
  2. 接見禁止の条文
  3. 接見禁止時の差し入れ
  4. 接見禁止の一部解除とは

接見禁止とは

逃亡または罪証隠滅の疑いがある場合、裁判所は勾留決定をしたうえで、接見禁止を決定できます。

接見禁止決定がされてしまうと、勾留されている被告人または被疑者は、弁護士としか接見できません。接見禁止決定がなされた場合には、弁護士に依頼することをおすすめします。

詳細:接見禁止とは?接見禁止の効果は?どのような場合につくの?

接見禁止の条文

刑事訴訟法第81条では、接見禁止について次のように定めています。

裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告人と第三十九条第一項に規定する者以外の者との接見を禁じ、又はこれと授受すべき書類その他の物を検閲し、その授受を禁じ、若しくはこれを差し押えることができる。但し、糧食の授受を禁じ、又はこれを差し押えることはできない。

引用:刑事訴訟法第81条

接見禁止時の差し入れ

接見禁止になった場合、差し入れ可能なものとそうでないものがあります。

【接見禁止時に差し入れできるもの】

  • 現金
  • 衣類(紐がついていないもの)
  • 市販の書籍
  • 食料(地域による)

【接見禁止時に差し入れできないもの】

  • 手紙
  • 写真
  • 酒やタバコなどの嗜好品

証拠隠滅や自殺につながると判断されるものの差し入れは難しいでしょう。

具体的に差し入れ可能な物品については、収容施設の規則次第です。差し入れをする際は、面会したい方が収容されている拘置所等に確認しておくのが無難です。

接見禁止の一部解除とは

接見禁止の一部解除とは、以下のいずれかを解除するよう求めることをいいます。

  • 接見禁止
  • 手紙の禁止
  • ①②の両方

通常は弁護士が接見禁止の一部解除を申し立てますが、ご家族の方などの申し立ても可能です。

接見禁止の一部解除を求める際は、接見等禁止一部解除申請書に、解除の対象になる方の身分証明書のコピーを添付し、管轄裁判所に提出します。

接見を弁護士に依頼するメリット

大切な方が逮捕されたらすぐに面会をしたいかもしれません。

ただ、面会をするだけではなく、少しでも早く釈放を得ることや、前科がつくのを防ぐことも大切です。

弁護士に接見を依頼するメリットは、次の3点です。

  1. 制限を受けることなく接見可能!迅速に今後の対策ができる
  2. 取り調べへの対応方法を助言してもらえる
  3. 早期釈放・前科回避に向けた活動ができる

具体的に見ていきましょう。

制限を受けることなく接見可能!迅速に今後の対策ができる

一般の方が接見をする際は制限を受けるとお伝えしました。弁護士が接見をする際は、これらの制限を受けません。

一覧で確認していきましょう。

一般の方が接見した場合 弁護士が接見した場合
逮捕後3日間は面会 不可
接見禁止時の面会 不可
面会・差し入れできる曜日・時間 平日の9:00~12:00,13:00~17:00 365日24時間
1日に面会できる人数 1日1組3人まで 制限なし
1日に面会できる回数 1日1回 制限なし
面会できる時間 15~20分しか面会できない 時間の制限はない
職員の立ち会い あり なし
検察庁・裁判所での面会 不可

弁護士は上記のような制限を受けないので、十分な時間をかけて逮捕された方の様子を伺ったり、今後の対応についての助言をしたりできます。

一般の方も面会はできるものの、1回あたりの面会時間は15~20分程度に制限されています。逮捕された方と言葉を交わせるものの、事件の状況を聞いたり、取り調べへの対応方法を伝えたりするにはあまりにも時間がたりません。

取り調べへの対応方法を助言してもらえる

取り調べでの供述の内容によっては、必要以上に重い罪を被ることもありえます。

例えば、厳しい取り調べにたえきれずに嘘の自白をしてしまい、冤罪であるにもかかわらず最終的に有罪判決が下されることもありえます。

このような不利益を避けるためにも、取り調べでの供述や、供述調書への署名は慎重に行うべきです。弁護士が接見をする際は、逮捕された方に対して、取り調べへの対応方法について助言をします。

逮捕後48時間以内は、警察による厳しい取り調べがなされます。今後逮捕された方にとって不利な結果にならないためにも、少しでも早く接見をする必要があります。

まとめ

この記事では、接見に関する用語の意味や、弁護士に相談するメリットなどについてお伝えしました。

一般の方も逮捕された方との面会は可能ですが、面会日時など多くの制限を受けます。取り調べへの対応方法を伝える、早期釈放を目指したい、といった目的がある場合は、面会に行く前に一度弁護士にご相談いただければと思います。

現状をお伺いしたうえで、今後の見通しをお伝えいたします。

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