刑事事件で示談なし?示談しないケースとデメリットや対処法について解説

刑事事件では示談の結果が加害者の処分に大きな影響を及ぼします。示談が成立すれば逮捕されない、不起訴になるなどのメリットが考えられますが、示談なしの場合はどのような影響があるのでしょうか。

 

この記事では、示談なしのケースにおいて、その影響とデメリット、対処法について解説します。

 

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示談なしだとどうなる?示談の必要性をケース別に説明

刑事事件で示談が成立すれば、状況に応じたメリットがあります。ですが、事件によっては示談ができなかったり、示談をしなかったりするケースがあります。

 

ここでは、示談の必要性についてケース別に解説します。

 

示談すべきケース

被害者が存在する犯罪の場合

窃盗や傷害罪、暴行罪、詐欺罪などの被害者がいる犯罪の場合は、被害額を弁償し示談することで処分が軽減される可能性が高くなります。

 

示談書に「本件につき宥恕する」「乙の犯行を許し、乙に対する刑事処罰を望まない」などの宥恕条項があれば、逮捕されたとしても不起訴を獲得できる可能性が高くなります。

ただし、被害額が高額だったり、手口が悪質だったりする場合は必ず不起訴になるとは限りません。

 

強制わいせつ罪等

強制わいせつ罪などの一部の性犯罪については、2017年の法改正で非親告罪となり、被害者による告訴がなくても起訴できるようになりました。起訴された場合、法定刑に罰金はなく懲役刑のみです。なお、法改正の前の犯罪についても、施行前に取り下げられている場合を除いて非親告罪になります。

これまでは、被害者のプライバシー等が侵害されるおそれがあるため、被害者の意思を尊重する親告罪でした。しかし、被害者は身体・精神ともに多大な被害を被っているにもかかわらず、告訴するかどうかの選択をしなければならず、告訴することで被告人から報復をうけるのではないかという不安がありました。これらの精神的負担や不安を軽減するために、法改正が行われました。

強制わいせつ罪も被害者がいる犯罪ですので、示談が成立すれば処分が軽減される可能性がありますが、窃盗などの比較的被害額が明確な犯罪とは異なり、被害者の処罰感情が大きく、示談は難しい傾向にあります。弁護士に依頼することで、被害者の心情に配慮しながら真摯に示談を進められ、成立の可能性が高まります。

 

示談の効果が薄いケース

示談はしないよりはした方が良いとされますが、その効果が薄い場合もあります。示談した方が良いかどうかは、弁護士と相談することをお勧めします。

 

青少年健全育成条例違反

青少年健全育成条例とは、各都道府県で青少年を望ましくない環境から保護し、青少年の健全な育成を図るために制定された条例です。自治体によって条例の名前は違う場合があります。

東京都:東京都青少年の健全な育成に関する条例

神奈川県:神奈川県青少年保護育成条例

 

条例には罰則が定められていますが、それが犯罪被害と言えるかどうかはさまざまな意見があります。未成年者に淫らな行為をして逮捕された場合、同意があったと双方が認めていれば犯罪被害とはいえない可能性があります。また、罰則以外に相手に示談金を支払うことは、児童買春の対価になるのではないかとも考えられます。

示談をすべきかどうかはご自身で判断するのではなく、弁護士にご相談することをお勧めします。

 

少年事件

未成年者がおこした事件(少年事件)は、成人が起こした事件(成人事件)とは扱いが異なります。

成人事件は、捜査機関による捜査が行われ、逮捕、勾留、起訴または不起訴の流れになり刑事裁判で刑罰が科せられる可能性がありますが、少年事件のすべては家庭裁判所へ送致され、処分が決定します。

捜査の結果、嫌疑なしや嫌疑不十分で家庭裁判所へ送致されない場合もありますが、家庭裁判所へ送致されると、示談が成立していたとしても処分決定を待たなければならないので、すぐに事件が終了するというわけではありません。

家庭裁判所で検察官送致(逆送)という処分になると、刑事裁判を受け刑罰が確定する可能性もあります。保護処分になれば少年院送致や保護観察などになり、すぐに元の生活に戻れるとは限りません。

ただし、示談をすることで、加害者が事件を起こしたことに向き合い、更生を促す機会になれば、少年審判においては有利になり処分が軽くなる可能性があります。

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示談が必要ない・すべきでないケース

被害者がいない犯罪の場合

被害者がいない薬物犯罪や賭博罪などの場合は、示談する相手がいないので、示談は必要ありません。

示談の必要はありませんが、事件について反省している場合は、贖罪寄付という方法があります。起訴された場合は、贖罪寄付が情状の資料として評価されるので、反省と謝罪の意思を表すには効果があります。

 

冤罪(否認事件)の場合

被疑者として逮捕されても、罪を犯していないのであれば、示談はすべきではありません

示談をすると罪を認めたことになります。

ひとりで捜査機関の取り調べに長期間対応するのは厳しいかもしれません。弁護士に依頼し、無実であることの証拠集めなどをしてもらえば、冤罪と認められる可能性があります。

 

示談に注意が必要なケース

示談の際に、被害者が弁護士を介せず直接交渉に応じる場合があります。その際に注意しなければならないのは、法外な金額を請求されたり、法的に根拠のない無理難題を要求されたりするケースです。

加害者が弁護士を通して示談交渉をする場合は、たとえ被害者が無理な要求をしてきても、法的根拠をもとに交渉できます。しかし、法律に慣れていない本人同士が示談交渉をする場合は、提示された金額が正しいのか、要求はすべて受け入れないといけないのかを判断することは難しいでしょう。

金額や条件について疑問が生じた場合は、一度成立した示談の内容を覆すことは難しいため、すぐに交渉をまとめず、弁護士に示談交渉をまかせることをお勧めします。

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示談なしで予想されるデメリット

示談なしの場合、予想される主なデメリットは以下の3点です。

  • 処分や判決に悪影響が出る
  • 前科が付くと今後の生活に支障が出る
  • 被害者から民事裁判を提起される可能性がある

 

処分や判決に悪影響が出る

被害者がいる事件で示談が成立していなければ、逮捕されたり、起訴されたりする可能性が高くなります。示談が成立していないということは、被害者の処罰感情が大きく、加害者を許すことができないと判断されるため、処分や判決に悪影響がでる可能性があります。

 

前科が付くと今後の生活に支障が出る

逮捕された場合や、起訴され刑事裁判の結果刑罰が科せられた場合は、近しい人達や会社にそのことがわかり、ご自身だけでなくご家族についても今後の生活に支障がでる可能性があります。

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被害者から民事裁判を提起される可能性がある

刑事事件で起訴され、刑事処分が決定したらそれで終わりというわけではありません。示談が成立していないということは、被害弁償が済んでいない場合が多いので、民事で損害賠償請求を起こされる可能性があります。

 

示談なしでも不起訴になるか?|事件種ごとに解説

被害者がいる場合の犯罪で示談なしの場合、不起訴になるかどうかを主な事件種別ごとに解説します。

 

窃盗

窃盗の刑罰は、10年以下の懲役または50万円以下の罰金(刑法第235条)です。

被害額が少ない事件で示談していない場合は、加害者の意向か被害者の意向かで刑罰の度合いが異なります。

加害者が示談したくないという場合はその理由にもよりますが、反省していないとされ、起訴される可能性があります。起訴されると被害額が少ない場合は罰金刑になることが多いでしょう。

被害者が示談したくないという場合は、本人の反省や被害額などが考慮されます。示談書は交わしていなくても、謝罪文の提出とともに被害額や慰謝料などを支払っている場合は、不起訴になる可能性があります。

 

暴行・傷害

暴行を加えたが傷害するに至らなかった場合の刑罰は、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは過料(刑法第208条)です。傷害は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金(刑法第204条)です。ただし、暴行・傷害によって他の罪を犯している場合は他の罪の刑罰との併合などにより結果が異なります。

被害者が示談に応じない場合、その理由や状況によって結果が異なる可能性があり、被害者がいかなる謝罪や弁償も拒否している場合は、不起訴になる可能性は低くなります。

被害者が謝罪は受け入れているが、暴行や傷害をうけて治療中の場合、どのくらいの治療費がかかるのか、どの程度の後遺症が残るのかで弁償金額が変わります。その金額を決定するために示談していない場合は、あらかじめ一定額の被害額を支払い、症状固定になった際に別途支払うという念書などがあれば不起訴になる可能性があります。ただし、法外な金額をあとで請求されないために、念書に記載する内容は、弁護士に相談し双方が納得する内容で作成することをお勧めします。

 

痴漢

痴漢は、強制わいせつ罪と判断されると6月以上10年以下の懲役(刑法第176条)で、各都道府県の迷惑防止条例違反と判断されると、条例に定められている罰則が適用されます。

示談が成立していない場合は、比較的軽微な自白事件ならば略式裁判となり、罰金を科すケースが多いです。罰金刑は前科が付きます。犯行が悪質だった場合は公判で懲役刑が科せられる可能性があります。

示談が成立していれば不起訴になる可能性が高いので、早いうちに弁護士に相談し、早期に示談交渉を始めることをお勧めします。

 

詐欺・恐喝

詐欺と恐喝の刑罰は10年以下の懲役刑(刑法第246条・第249条)で、罰金刑はありません。たとえ被害額が少ない事案でも、裁判になれば懲役刑が科せられます。

示談が成立していない場合、被害額が少なく本人の反省が認められれば、被害額と懲役刑のバランスを考慮して、不起訴になる場合があります。ただし、余罪が多くある、同様の前科がある場合は、起訴される可能性があります。

示談が成立している場合は、被害額も弁償され示談書に宥恕文言があれば不起訴になる可能性があります。

 

示談できない場合の対処法

 

刑事事件で示談できないと、不起訴を目指すには不利になります。示談できない場合の対処法4つについて、以下の記事で解説しておりますので、ご参考になさってください。

  • 時間をおいてみる
  • 被害者の意向をくみ取り、示談条項に反映させる
  • 供託、贖罪寄付する
  • 弁護士に依頼する
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まとめ

刑事事件は、犯罪の内容によって示談しなくても良いケース、示談した方が良いケースがあります。被害者がいる場合は、不起訴を獲得できたり、起訴された場合でも減刑になったりするなど、示談した方が良いケースがほとんどです。

刑事事件を数多く扱っている弁護士に相談することで、ご相談者様にとって、より良い解決方法を見つけられます。ご相談の際には示談するメリットや示談しないデメリットなどにつきましてもご相談者様の意向を踏まえご説明させていただきます。

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