不二子が,不二夫に対し,不二夫の不貞行為が原因で不二子らは離婚するに至ったと主張して,不法行為に基づき離婚慰謝料等の支払いを求めた事案である。
不二夫は、不二子と同じ職場で勤務しており、家族ぐるみで付き合いをしていた友人の愛子と継続的に不貞行為を行っていた。不二夫は愛子との不貞関係を認め、不二子との別居後、愛子宅で生活し、不貞関係を継続させ、愛子を妊娠させた。その後、不二夫は不二子との同居を再開したものの、週に2回以上の頻度で愛子と不貞行為を継続し、不二子ら夫婦の親族を交えて話合いをした結果、不二子と不二夫は夫婦関係を続行するのは困難とし別居し、不二夫は愛子と同居を再開した。
原告は本件訴訟を定期したが、不二夫は,口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面を提出しないため、請求原因事実を争うことを明らかにしないものとして,これを自白したものとみなされた。不二子らの離婚原因は専ら不二夫の不貞行為にあるということができる、そして,不二子らが離婚に至る経緯に加え,婚姻期間,不二夫の不貞行為の態様・期間,その他一切の事情を考慮し,慰謝料300万円、弁護士費用相当30万円の計330万円が相当と認めた。
当事者の情報
不貞期間 | 約1年2カ月 |
請求額 | 330万円 |
認容額 | 330万円 |
子供人数 | 3人(16歳、13歳、11歳) |
婚姻関係破綻の有無 |