不二子が内縁関係にあった不二夫において不貞行為に及んだ場合は不二夫が不二子に対して慰謝料として700万円支払う旨の合意をし、その後不二夫が不貞行為に及んだと主張して不二夫に対し、合意に基づき慰謝料の支払いを求めた事案である。
合意の成否及び効力について、誓約書の成立の真正について当事者間に争いはなく、不二夫は誓約書記載の内容の意思表示を行ったものと認められ、不二夫が不貞行為を行うことを停止条件として不二子に500万円を支払う旨の合意が成立したと認められ、合意が成立した後の不二夫らの内縁関係継続中に不二夫は不貞行為に及んでいるため、不二子は不二夫に対し、合意に基づき500万円の損害賠償金請求権を有する。700万円のうち200万円については、不二子の長女に支払う記載であり、不二子への支払いを約したものではないと解されるため、200万円の部分は理由がないとされた。
当事者の情報
不貞期間 | 約5ヶ月 |
請求額 | 700万円 |
認容額 | 500万円 |
子供人数 | 1人(不二子の連れ子) |
婚姻関係破綻の有無 |