更新日:2024年7月19日 (金)

公開日:2024年7月19日 (金)

遺産分割協議書の作成ができる人は?ケース別依頼すべき専門家も解説

遺産分割協議書の作成ができる人は?ケース別依頼すべき専門家も解説 遺産分割協議書の作成ができる人は?ケース別依頼すべき専門家も解説

サマリー

遺産分割協議が合意したあとにやらなければならないのが、遺産分割協議書の作成です。

この記事では、遺産分割協議書が作成できる人は誰か、どのような場合に専門家に依頼すべきかケース別に解説します。

遺産分割協議書を作成できる人は?

遺産分割協議書は、専門家に依頼しなければならない決まりはないので、誰でも作成ができます。

ただし、遺産分割協議書を作成するにあたり、被相続人の戸籍の収集や財産調査など、準備段階でやらなければならないことが多く時間と手間がかかります。間違って作成すると相続手続に影響が出るため、慎重に行わなければいけません。

報酬を得て遺産分割協議書の作成ができる専門家は、主に以下のとおりです。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士

ご自身の置かれている状況に併せてどの専門家に依頼したらよいか、検討してみると良いでしょう。

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こんなとき、遺産分割協議書の作成はどの専門家に依頼すればいい?

遺産分割協議書の作成を専門家に依頼したいと考えているけれど、どの専門家にすべきか悩んでいる方もいらっしゃることでしょう。

あなたが置かれている状況別に、依頼を検討できる専門家について解説します。

相続人間で協議がまとまっていて合意内容だけ書面化したい|行政書士

相続人間でトラブルなく遺産分割協議がまとまり、合意した内容の書面化のみを依頼したい場合は、行政書士がおすすめです。

行政書士に依頼するメリットは、他の士業に比べて比較的報酬がかからない点です。

日本行政書士連合会が公表している報酬額の統計によると、遺産分割協議書の作成の報酬は平均約6万8千円、相続人・相続財産調査の報酬は平均約6万3千円です。

ただし、行政書士は、相続人同士がもめている場合に、どのように遺産分割協議をすればいいか等のアドバイスや代理人としての関与はできません。相続財産の中に不動産がある場合、行政書士は不動産の相続登記手続きを代理人として行えません。

相続の場面で、行政書士ができる主な業務は、遺産分割協議書の作成とそのために必要な相続人調査と被相続人の財産調査なので、相続人同士のトラブルがない人で、かつ、複雑な遺産がない人、相続財産に不動産が含まれていない人におすすめです。

相続人間に紛争がなく合意内容の書面化と相続登記をセットで依頼したい|司法書士

相続人間で紛争がなく、遺産分割協議で合意した内容を書面化し、あわせて不動産の相続登記をセットで依頼したい場合は、司法書士がおすすめです。

司法書士は登記の専門家なので、相続財産に不動産が含まれている場合、遺産分割協議書の作成とともに不動産の相続登記の依頼ができる点がメリットです。

ただし、行政書士と同様に、遺産分割協議の内容等についてのアドバイスや代理人としての関与はできません。

日本司法書士会連合会が公表している報酬アンケートによると、司法書士に不動産相続登記とセットで遺産分割協議書の作成を依頼した場合、報酬の平均は6万円から7万円ほどとのことです。

法的アドバイス・交渉・協議書の作成をまとめて依頼したい|弁護士

相続人間で紛争があり、遺産分割協議に関するアドバイスを含めた交渉や裁判になった場合に代理人として対応を依頼したい場合は、弁護士がおすすめです。

弁護士に依頼するメリットの一つは、代理人として対応ができる点です。もともと相続人同士の仲が悪くトラブルが予想され、最悪の場合裁判になる可能性があるなら、早い段階で弁護士に依頼するのがよいでしょう。

相続人間のトラブルがなかったとしても、トラブルが生じないように遺産分割協議の内容についてアドバイスができるのは弁護士のみです。

こうした相談から書類作成、万が一裁判になった場合の対応をトータルですべて行えるのは、弁護士の強みといえるでしょう。

弁護士だからこそできる業務があるため、報酬は行政書士や司法書士と比べると高めに感じるかもしれません。

弁護士に遺産分割協議書作成を依頼した場合の相場は10万から20万円といわれており、これに別途相続人調査費用と相続財産調査費用がかかります。裁判になった場合は、さらに着手金、成功報酬など追加で費用がかかります。

弁護士 司法書士 行政書士
遺産分割協議書の作成
遺産分割協議をするにあたってのアドバイス × ×
不動産登記の手続き △ 

(※司法書士に任せることが多い)

×
遺産分割調停へ代理人として出廷 × ×

弁護士に遺産分割協議書の作成の依頼を検討すべき4のケース

遺産分割協議書の作成を弁護士に依頼すべき理由について、ケース別に解説します。

相続財産が多い

相続財産が多い場合は、弁護士に遺産分割協議書の作成を依頼したほうがいいでしょう。

相続財産が多い場合、財産調査評価額の算定に手間や時間がかかる上、遺産分割協議書の作成にミスが生じやすいため、弁護士に任せたほうがスムーズかつ的確です。

相続財産が多いと相続人間でトラブルが生じやすい傾向もあるため、法的アドバイスができる弁護士に依頼するのが得策です。

相続人の関係が複雑な場合

被相続人に再婚歴があり、前配偶者との間に子どもがいるなど、相続人同士の関係が複雑な場合は、弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

関係が複雑であれば、直接会って話し合うのは精神的に苦痛だと思いますし、万が一相手方とトラブルになった場合、弁護士であれば代理人として対応ができます。

迅速かつスムーズに相続手続を進めたい

手間なくスムーズに相続手続を進めたい場合には、弁護士に相続手続きをまとめて依頼するのがおすすめです。

弁護士であれば、相続人の調査や被相続人の財産調査、遺産分割協議書の作成だけでなく、それに付随する法的アドバイスができるため、迅速かつスムーズに相続手続が進められます。

遺産分割協議を行う上で困ったことがあったらその都度弁護士に相談ができるなど、相続手続においてワンストップで行える点は、急いで相続手続を進めたい人にとってはメリットといえます。

法律面だけでなく税務上の留意点も含めた遺産分割方法を検討したい

法律面だけでなく、税務上の留意点も含めた遺産分割方法を検討する場合、弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

遺産分割協議の内容についてアドバイスができるのは、数ある士業の中でも弁護士のみです。相続問題を積極的に取り扱う弁護士に依頼すれば、税理士を含む他仕業の専門家との連携を活かして、税務上の留意点も含めた遺産分割方法を検討できるでしょう。

遺産の内容が複雑な場合など、どのように相続人間で分けるのが良いのか分からない場合に弁護士は的確なアドバイスが可能です。

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まとめ

遺産分割協議書の作成は誰でもできますが、時間と手間がかかる作業です。協議書の書き方を間違えてしまうと、せっかく合意した遺産分割協議をやり直さなければならなくなることもあります。そういう意味で、遺産分割協議書の作成ができる専門家へ依頼するのが安全・確実かもしれません。

複雑な遺産がなく、相続人同士のもめごとがなければ、行政書士や司法書士に依頼するのも良いと思いますが、少しでもトラブルになりそうな懸念点があれば弁護士に依頼するのをおすすめします。

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コラム監修者

Shunsuke Teragaki

Shunsuke Teragaki

所属:東京本店

広島県広島市出身。修道高校、慶應義塾大学商学部、青山学院大学法科大学院を卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、個人・法人問わず幅広い分野の相談・交渉に取り組む。ネクスパート法律事務所の代表弁護士として、依頼者に最適な見通しと戦略的な解決策を示すことを信条とし、丁寧かつ粘り強い対応で信頼を築いている。

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