更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2025年7月24日 (木)

不倫慰謝料の支払い方法|双方の立場からメリット・デメリットを解説

不倫慰謝料の支払い方法|双方の立場からメリット・デメリットを解説 不倫慰謝料の支払い方法|双方の立場からメリット・デメリットを解説

サマリー

「慰謝料は一括で支払うしかないの?」
「分割払いを提案されたが全額支払ってもらえるか不安」
慰謝料の支払いについて、このようなお悩みを抱えていませんか?

この記事では、不倫慰謝料の支払い方法について詳しく解説します。

慰謝料を受け取る側・支払う側それぞれのメリット・デメリットも紹介しますので、ぜひご一読ください。

不倫慰謝料の支払い方法は?

不倫慰謝料の支払いは、一括払いが原則です。

もっとも、当事者双方の合意が得られれば、分割払いも可能です。

 

一括払いが原則

不倫慰謝料の支払い方法は、一括払いが原則です。

 

支払方法は法律で定められているわけではありませんが、慰謝料は不法行為に基づく精神的な損害を賠償する金銭ですので、早急に支払うべきでしょう。

裁判所の判決でも、一括での支払いが命じられますし、支払いが遅れた場合の遅延損害金も認められることが一般的です。

 

不倫慰謝料の支払いは、原則として一括払いです。

 

合意が得られれば分割払い可

合意が得られれば、分割払いも可能です。

 

加害者側に資力がない場合、慰謝料を一括で支払うことは事実上困難でしょう。
不倫慰謝料の金額はそれぞれの事情により異なりますが、高額になるケースも少なくありません。

 

双方の合意が得られれば分割払いも可能なため、加害者側の資力が乏しいなど一括払いが困難な場合は、分割払いを検討するのも方法の一つです。

 

慰謝料を一括払いにするメリット

慰謝料を一括払いにする主なメリットは、以下のとおりです。

 

慰謝料を受け取る側のメリット 慰謝料を支払う側のメリット
・未払いのリスクが少ない
・精神的に一区切りつけやすい
・早期解決&関係解消ができる
・誠意を示せる

以下で、詳しく紹介します。

 

慰謝料を受け取る側

慰謝料を受け取る側から見た一括払いの主なメリットは、以下の2つです。

 

未払いのリスクが少ない

未払いのリスクが少なくなります。

 

一括払いにすれば、一度で慰謝料全額の支払いが完了します。

 

分割払いの場合は、途中で支払いが滞るリスクに備え、公正証書を作成することが一般的ですが、一括払いで確実な履行が見込める場合や、合意書締結と金銭の受け渡しを同時に行う場合には、公正証書作成にかかる手間や費用も省けます。

 

精神的に一区切りつけやすい

精神的に一区切りつけやすいです。

 

慰謝料全額を一括で受け取ることで、配偶者の不倫問題にけじめをつけやすく、早期に心の整理ができるかもしれません。一度慰謝料の支払いを受ければ加害者側との繋がりも断ち切れるため、精神的な負担も抑えられるでしょう。

 

配偶者の不倫問題に精神的に一区切りつけやすいことは、一括払いのメリットです。

 

慰謝料を支払う側

慰謝料を支払う側から見た一括払いの主なメリットは、以下の2つです。

 

早期解決&関係解消ができる

早期解決・早期解消ができます。

 

一括払いにすれば、一度の支払いで不倫問題を解決できます。

 

約束事を守っている限り、慰謝料支払いが完了すれば被害者側から接触してくることはないでしょう。被害者側との関係が早期に解消でき、前へ進みやすくなるでしょう。

 

早期解決・早期解消ができることは、一括払いのメリットです。

 

誠意を示せる

誠意を示せます。

 

慰謝料を一括払いすることで、あなたがどれだけ反省しているか、被害者側に伝わりやすいです。双方が納得できる解決を図りやすいため、トラブルの蒸し返し等も防ぎやすくなるでしょう。

 

あなたの誠意を示せることは、一括払いのメリットです。

 

慰謝料を一括払いにするデメリット

慰謝料を一括払いにする主なデメリットは、以下のとおりです。

 

慰謝料を受け取る側のデメリット 慰謝料を支払う側のデメリット
・減額交渉されやすい

・あまりに高額だと贈与と誤解される可能性がある

・まとまった資金が必要になる
・生活への影響が大きい

以下で、詳しく紹介します。

 

慰謝料を受け取る側

慰謝料を受け取る側から見た一括払いの主なデメリットは、以下の2つです。

 

減額交渉されやすい

減額交渉されやすいです。

 

「提示された金額を一括で支払うことは難しいが、この金額であれば支払える」等、経済的な理由から、一括で支払う代わりに減額を求められるケースもあります。

 

未払いのリスクは少なくなるものの、減額交渉されやすいことは、一括払いのデメリットです。

あまりに高額だと贈与と誤解される可能性がある

あまりに高額だと贈与と誤解される可能性があります。

 

不倫慰謝料には、過去の裁判から導き出された相場があります。

相場を大幅に超える高額な慰謝料を一括で受け取った場合、税務署に贈与だと判断されて、贈与税が課されるかもしれません。

 

あまりに高額だと贈与だと誤解される可能性があることは、一括払いのデメリットです。

 

不倫慰謝料の相場については、「15の判例から見る不倫慰謝料の相場と増額のための3つのポイント」で詳しく解説しています。

 

慰謝料を支払う側

慰謝料を支払う側から見た一括払いの主なデメリットは、以下の2つです。

 

まとまった資金が必要になる

まとまった資金が必要になります。

 

不倫慰謝料の相場は50300万円程度と、決して低くはありません。慰謝料を支払うために数年間かけて一生懸命貯めた貯金を失ったり、どうにもお金を工面できず親族に頭を下げることになったりするかもしれません。

 

まとまった資金が必要になることは、一括払いのデメリットです。

 

生活への影響が大きい

生活への影響が大きいです。

 

一括払いをするために生活費等の手元に残しておくべきお金を使い込んだり、借金をしたりすると、今後の生活が回らなくなるかもしれません。

 

生活への影響が大きいことは、一括払いのデメリットです。

 

慰謝料を分割払いにするメリット

慰謝料を分割払いにする主なメリットは、以下のとおりです。

 

慰謝料を受け取る側のメリット 慰謝料を支払う側のメリット
・未回収のリスクを抑えられる
・不倫関係の再発の抑止力となる
・訴訟を回避できる可能性が高まる
・借金をせずに解決を図れる

以下で、詳しく紹介します。

 

慰謝料を受け取る側

慰謝料を受け取る側から見た分割払いの主なメリットは、以下の2つです。

 

未回収のリスクを抑えられる

未回収のリスクを抑えられます。

 

加害者側にまとまった資金がない場合、一括払いにこだわると話し合いが暗礁に乗り上げたり、大幅な減額を求められたりすることがあります。

 

毎月確実に支払える金額での分割払いを受け入れることで、支払いが全く受けられない事態を避けやすくなります。

 

不倫関係の再開の抑止力となる

不倫関係の再開の抑止力となります。

 

分割払いの期間中はあなたと繋がりがあるため、軽はずみに不倫関係を再開しにくいと考えられます。

「不倫関係を再開すれば、一括払いを要求されるかもしれない」「追加請求されるかもしれない」等の懸念を抱かせやすく、不倫関係の再開を思い止まらせる効果が期待できます。

 

不倫関係の再開の抑止力となることは、分割払いのメリットです。

 

慰謝料を支払う側

慰謝料を支払う側から見た分割払いの主なメリットは、以下の2つです。

 

訴訟を回避できる可能性が高まる

訴訟を回避できる可能性が高まります。

 

まとまったお金がないことを理由に支払いを拒否したり、請求を無視したりすると、あなたとは話し合いができないと判断されて訴訟を提起されるかもしれません。

訴訟となれば、最終的に財産を差し押さえられるおそれがあります。

 

分割払いを提案すれば、慰謝料を支払う意思はあることが相手方に伝わりやすいため、訴訟を回避できるかもしれません。

 

訴訟を回避できる可能性が高まることは、分割払いのメリットです。

 

借金をせずに解決を図れる

借金をせずに解決を図れます。

 

慰謝料を請求されたら「早く解決しなければ」と焦るあまり、借金してでも支払おう等と考える方もいるかもしれません。

しかし、金融機関からの借入れには利息が伴うため、返済が苦しくなることもあります。

 

毎月確実に支払える金額での分割払いを提案すれば、借金をせずに不貞問題を解決できる可能性があります。

 

慰謝料を分割払いにするデメリット

慰謝料を分割払いにする主なデメリットは、以下のとおりです。

 

慰謝料を受け取る側のデメリット 慰謝料を支払う側のデメリット
・途中で支払いが滞るリスクがある
・精神的な負担が続く
・利息分の上乗せを要求される可能性がある
・支払いが遅れたら遅延損害金が発生する
・延滞や滞納による法的リスクがある

以下で、詳しく紹介します。

 

慰謝料を受け取る側

慰謝料を受け取る側から見た分割払いの主なデメリットは、以下の2つです。

 

途中で支払いが滞るリスクがある

途中で支払いが滞るリスクがあります。

 

支払い途中で加害者側の経済状況が変わる可能性があるためです。

転職を余儀なくされて給料が下がったり、病気や家庭の事情で働けなくなったりした場合、取り決めた金額の支払いが困難になるかもしれません。

加害者側が行方をくらまし、居所が掴めなくなることも考えられます。

 

途中で支払いが滞るリスクがあることは、分割払いのデメリットです。

 

精神的な負担が続く

精神的な負担が続きます。

 

支払いが終わるまで、加害者側との関わりを断ち切れません

毎月きちんと入金されているかどうか確認する手間もかかります。

 

精神的な負担が続くことは、分割払いのデメリットです。

 

慰謝料を支払う側

慰謝料を支払う側から見た分割払いの主なデメリットは、以下の3つです。

 

利息分の上乗せを要求される可能性がある

利息分の上乗せを要求される可能性があります。

 

分割払いの場合、被害者側が「途中で支払いが滞るのではないか。」との懸念を払拭するために、分割払いに応じる条件として利息分の上乗せを要求されるケースも見られます。

 

利息分の上乗せを要求される可能性があることは、分割払いのデメリットです。

 

支払いが遅れたら遅延損害金が発生する

支払いが遅れたら遅延損害金が発生します。

 

遅延損害金の請求は、民法第419条に明記された権利です。

 

遅延損害金の利率は、当事者間で自由に決められます。当事者間の取り決めがなければ、法定利率が適用されます。

 

支払いが遅れたら遅延損害金が発生することは、分割払いのデメリットです。

 

遅延損害金については、「不倫慰謝料の分割払いに利息の付与は必須?知っておくべき知識と交渉術」で詳しく解説しています。

 

延滞や滞納による法的リスクがある

延滞や滞納による法的リスクがあります。

 

延滞や滞納した場合、遅延損害金が発生するだけでなく、強制執行されるかもしれません。

 

分割払いの合意は、未払いのリスクを抑えるために、強制執行を認諾する文言を付した公正証書によってなされるケースもあります。その場合、訴訟手続きを経ることなく強制執行できます。

 

延滞や滞納による法的リスクがあることは、分割払いのデメリットです。

 

慰謝料はどうやって支払うの?慰謝料の払い方

慰謝料の支払い方法に双方が合意したら、定められた期日までに慰謝料を支払います。

 

慰謝料は、以下の2つのいずれかの方法で支払います。

 

  • 振込送金
  • 現金手渡し

 

以下で、詳しく解説します。

 

振込送金

振込送金で支払う方法があります。

 

振込送金のメリットは、取引履歴によって支払いと受け取りの記録が残るため、支払った・受け取っていない等のトラブルを防ぎやすいことです。

当事者同士が直接会う必要がないため、精神的な負担も抑えられます

 

支払いの経緯を確認しやすいため、分割払いの場合は振込送金を利用するケースが多いです。

 

デメリットとして振込手数料が発生することが挙げられるため、どちらが振込手数料を負担するか事前に決めておくと良いでしょう。事前の合意がない場合は、債務者(支払義務者)の負担となります。

 

現金手渡し

現金手渡しで支払う方法もあります。

 

現金手渡しのメリットは、取引履歴等の記録が残らないことです。そのため、家族に知られずに解決したい等、内密に解決を図る場合などに利用されるケースが見られます。

 

もっとも、後々のトラブルを防ぐためにも、受領書等の交付は必要でしょう。

 

当事者同士が直接会う必要があるため、精神的な負担がかかることもデメリットでしょう。

 

不倫慰謝料の示談交渉を弁護士に依頼するメリット

不倫慰謝料の示談交渉を弁護士に依頼する主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • 個々の事情に適した支払い方法を検討してもらえる
  • 支払い方法以外の条件交渉も一任できる
  • 法的に不備のない示談書を作成してもらえる

 

以下で、詳しく紹介します。

 

個々の事情に適した支払い方法を検討してもらえる

個々の事情に適した支払い方法を検討してもらえます

 

一括払い・分割払いのどちらを選択すべきかについては、当事者双方の状況や要望により異なるため、一概にはいえません。

 

弁護士に依頼すれば、あなたにとって最善の支払い方法を検討し、アドバイスしてもらえます。

 

適切なアドバイスをもとにどうすべきか判断できるため、後悔のない選択をしやすくなります。

 

支払い方法以外の条件交渉も一任できる

支払い方法以外の条件交渉も一任できます

 

不倫慰謝料請求で交渉すべき事項は、支払い方法だけではありません。慰謝料の金額や慰謝料以外の要求等、当事者間で取り決めるべきことはいくつもあります。

 

弁護士に依頼すれば、慰謝料の金額や慰謝料以外の要求が妥当かどうか等についても、法的根拠に基づいて見極めてもらえます。

増額・減額事由があればそれを根拠に交渉してもらえますし、要求内容が適法かどうかも判断してもらえます。

 

法的な観点から適切に判断し交渉してもらえるため、納得のいく解決が図りやすくなります。

 

法的に不備のない示談書を作成してもらえる

法的に不備のない示談書を作成してもらえます

 

支払いの条件や約束事を明確にしておくことでトラブルを防ぎやすくなりますが、不備のある示談書では約束が守られないおそれがあります。新たなトラブルを招くことも考えられます。

 

弁護士に依頼すれば、分割払いの条件や清算条項等、明記すべき事項を盛り込んだ、法的に不備のない示談書の作成してもらえるため、安心して相手方と示談できます。

 

まとめ

不倫慰謝料の支払いは一括払いが原則ですが、当事者双方の合意が得られれば分割払いも可能です。

 

もっとも、一括払い・分割払いのどちらを選択すべきかについては、それぞれの事情により異なるため、適切な判断が求められます。

 

不倫問題について納得のいく解決を図りたいとお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。

 

ネクスパート法律事務所は、慰謝料を受け取る側・支払う側のどちらのご相談も豊富にお受けしています。双方の立場を理解しているからこそできる、適切な解決策をアドバイスいたします。

 

初回相談は30分無料です。一人で悩まず、ぜひお気軽にご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京本店

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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