更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2024年5月27日 (月)

マッチングアプリで出会った人が既婚者だと気づいた時の対処法

マッチングアプリで出会った人が既婚者だと気づいた時の対処法 マッチングアプリで出会った人が既婚者だと気づいた時の対処法

サマリー

マッチングアプリは、恋人や結婚相手を求める会員同士をオンラインでつなぐサービスを提供しています。スマートフォンで簡単に登録することができるため、マッチングアプリでの出会いが増加しています。

職場や学校以外の異性と気軽に交流できるため、恋愛や婚活、友達探しなど幅広い目的で利用されていますが、トラブルに遭うケースも少なくありません。

この記事では、マッチングアプリで出会った人が既婚者だった場合、慰謝料請求の対象となるかどうかや、慰謝料の相場等について解説します。
マッチングアプリで出会った人が既婚者だったと気づいたあなたは、今とても動揺していることと思います。相手配偶者に不倫慰謝料を請求されたら冷静に対応できるよう、落ち着いてこの記事を読んでいただければと存じます。

マッチングアプリで出会った人が既婚者だった!慰謝料請求の対象になる?

マッチングアプリで出会った人が既婚者で、肉体関係があった場合、相手配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。

既婚者と肉体関係を伴う交際をすることは、夫婦間の婚姻生活の破壊を招く可能性のある行為だからです。

以下で、不倫慰謝料請求の対象になるケースとならないケースを詳しく解説します。

不倫慰謝料請求の対象になるケース

不倫慰謝料請求の対象になる主なケースは、以下の2つです。

肉体関係があった

肉体関係があった場合は、原則として慰謝料請求の対象となります

既婚者が自由意思に基づいて配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを、不貞行為といいます。

不貞行為は不法行為に該当するため、原則として慰謝料請求の対象となります。

既婚者だと気づいていた、もしくは気づける余地があった

既婚者だと気づいていた場合や、通常の注意を払えば既婚者だと気づけた場合は、原則として慰謝料請求の対象となります

不倫慰謝料を請求する根拠は、民法709条の不法行為に基づく損害賠償請求権にあります。故意または過失によって他人の権利を侵害した場合、不法行為が成立するため、慰謝料請求の対象となります。

既婚者だと気づいていた場合や注意すれば既婚者だと気づくことができた場合は、故意または過失があると判断され、不倫慰謝料請求の対象となり得ます。

不倫慰謝料請求の対象にならないケース

不倫慰謝料請求の対象にならないケースは、主に以下の2つです。

肉体関係がない

肉体関係がない場合、原則として不倫慰謝料請求の対象になりません

不倫慰謝料を請求するには不貞行為(肉体関係)があったことを立証する必要があるためです。キスやハグ、2人きりで食事したというだけでは、不貞行為とはいえません。

ただし、肉体関係がなくてもそれに類する行為があった場合や、夫婦の平穏に生活を送る権利を侵害した場合、慰謝料請求の対象になる可能性があります

既婚者だと知らなかった、かつ知らなかったことに落ち度がない

既婚者だと知らなかった、かつ知らなかったことに落ち度がない場合、原則として不倫慰謝料請求の対象になりません

故意または過失がなければ、不法行為は成立しないからです。

交際を始めた時点で既婚者であることを知らず、かつ既婚者だと気づかなくても仕方のない状況であった場合は、不倫慰謝料請求の対象にならない可能性が高いです。

マッチングアプリで既婚を隠されていた場合も慰謝料を支払わなければいけないの?

マッチングアプリで既婚を隠されていた場合、原則、慰謝料を支払う必要はありません。

既婚者だと知らなかった、かつ知らなかったことに落ち度がない場合は、不法行為が成立しないからです。

ただし、既婚者だと知らなかったことの立証ができない場合、慰謝料を支払わなければならないおそれがあります。

独身だと嘘をついたことがわかるメッセージの履歴や会話の録音など、証拠となるデータは保存しておきましょう

判例から見るマッチングアプリで出会った既婚者と不倫した場合の慰謝料の相場

マッチングアプリで出会った既婚者と交際した場合の不倫慰謝料の相場は、数十万円~200万円程度です。

慰謝料の額は個々の事情によって異なりますが、ご参考までに以下に2つの判例を紹介します。

  • 既婚者だと知らなかったことに重過失があるとして慰謝料の支払いが認められた事例
  • 既婚者だと知った後も不倫を続けた当事者に慰謝料の支払いが認められた事例

マッチングアプリで出会った既婚者と不倫した場合、どの程度の慰謝料が認められるかの参考にしていただければと存じます。

既婚者だと知らなかったことに重過失があるとして慰謝料の支払いが認められた事例

マッチングアプリを通じて知り合った原告の夫と被告の不貞行為について、不法行為に基づく損害賠償請求として慰謝料の支払いを求めた事例です。

被告は原告から、原告の夫は既婚者である旨のメッセージを受け取り、原告の夫に確認したが「過去に一回」という返事でした。この発言は軽信すべきではなく、不倫相手が既婚者であることを知った後も故意または少なくとも重過失により不倫を継続したとして、慰謝料160万円の支払いが認められました

既婚者だと知った後も不倫を続けた当事者に慰謝料の支払いが認められた事例

マッチングアプリを通じて知り合った当事者2人の不貞行為について、共同不法行為に基づく損害賠償請求として慰謝料の支払いを求めた事例です。

既婚者だと知った上で不貞行為を行い、原告代理人から関係解消等を求める通知を受け取った後も旅行先で不貞行為を行っています。既婚者だと知りながら不貞行為を行った時点で夫婦の婚姻関係が破綻していたとまでは認められないため、原告に相応の精神的苦痛が生じたと判断され、慰謝料100万円の支払いが認められました

マッチングアプリで既婚を隠されていた場合こちらから慰謝料を請求できる?

マッチングアプリで出会った相手に既婚を隠されていた場合、貞操権侵害を理由に慰謝料を請求できる可能性があります

貞操権とは、肉体関係を誰と結ぶかを自由に決めることができる権利です。

既婚者であることを隠されて結婚を前提に交際し肉体関係を持った場合、貞操権侵害に該当する可能性があります。貞操権侵害は不法行為になるため、慰謝料請求の対象となり得ます。

相手が既婚者だと知らず、既婚者だと知り得る余地もなかった場合には、貞操権侵害による慰謝料を請求できる可能性があります。

ただし、キスやハグはしたが、肉体関係がなかった場合、貞操権侵害による慰謝料請求は難しいでしょう。
肉体関係がないプラトニックな交際だった場合は、騙されたことで精神的苦痛を負ったとしても、貞操権侵害による慰謝料請求はできません。

まとめ

マッチングアプリは恋人が欲しい異性と効率的に出会える場です。しかし、独身だと嘘をついて既婚者が利用しているケースも少なくありません。

マッチングアプリで出会った人が既婚者だった場合、相手配偶者に不倫慰謝料を請求される可能性があります。既婚者だと気づいたら、すぐに交際をやめましょう

不倫慰謝料を請求されてしまうかもしれない、独身だと嘘をついていたことが許せないなど、悩みや不安、憤りを感じていませんか?あなたの心のうちを、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
不倫問題に詳しい弁護士が、あなたのお話を丁寧にヒアリングし、解決に導きます。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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