更新日:2026年6月9日 (火)

公開日:2024年10月23日 (水)

不倫相手から慰謝料の減額を要求された!減額させない方法はある?

不倫相手から慰謝料の減額を要求された!減額させない方法はある? 不倫相手から慰謝料の減額を要求された!減額させない方法はある?

サマリー

配偶者の不倫が発覚すれば、精神的に大きなショックを受けることでしょう。既婚者だと知りながらあなたの配偶者と関係を持った不倫相手に対して、怒りや憎しみなどの感情を抱いてしまうのも無理もありません。

波のように押し寄せるネガティブな感情と向き合い、不倫にけじめをつけるべく不倫相手に慰謝料を請求したのに減額を要求されて、断固拒否したいとお考えではありませんか?

この記事では、慰謝料を減額させない方法はあるかどうかに加え、慰謝料の減額交渉に応じるべきかどうかの判断基準なども紹介します。まずは落ち着いてこの記事を読んでいただき、今後どのように対応するか冷静に考えましょう。

慰謝料を減額させない方法はある?

すべてのケースにおいて、一律に、これをすれば慰謝料を減額されずに済むという魔法のような方法はありません。

慰謝料の妥当な金額は、個々の事情により異なります。そのため、減額に応じるべきか、断固として減額を拒否するべきか、状況に応じて判断する必要があります

示談とは、裁判によらずに当事者間による合意によって解決する方法のため、減額したくなければ要求を拒否し続けても問題はありません。しかし、あなたが一歩も譲歩せず、相手も支払いに応じなければ、裁判で解決を図ることになるでしょう。

時間をかけて裁判をしても、あなたの請求額が全額認められる保証はありません

『不貞行為に関する裁判例の分析-慰謝料算定上の諸問題―』(大塚正之/著/日本加除出版/2022年4月27日初版発行)によると、2015年10月から2016年9月までの1年間に東京地方裁判所で言い渡された不貞慰謝料に関する裁判例123件のうち、請求額と認容額は以下のとおりです。

 

請求額として、最も多いのが300万円台、次が500万円台、その次に多いのが1000万円台です。認容額として、最も多いのが150~199万円、次が100~149万円、次いで200~249万円、50~99万円です。

このように、裁判で請求額が全額認められるとは限りません。一方で、裁判に発展する前に弁護士に依頼して粘り強く交渉することで、納得できる慰謝料額で示談できるケースもあります。

あなたのケースで不倫相手に減額させない方法があるかどうか、一概には判断できません。

慰謝料の減額交渉に応じるべきかどうかの判断基準

慰謝料の減額交渉に応じるべきかどうかの主な判断基準は、以下のとおりです。

それぞれの判断基準について、以下で詳しく解説します。

慰謝料の減額に応じた方がよいケース

慰謝料の減額に応じた方がよいケースとして、主に以下の3つが挙げられます。

請求額が相場より著しく高い

請求額が相場より著しく高いなら、慰謝料の減額に応じた方がよい場合もあります。

不倫の慰謝料相場は個々の事情により異なりますが、50300万円程度といわれています。
相場より著しく高い慰謝料を請求して交渉がまとまらなかった場合、たとえ裁判をしても請求額の全額が認められる可能性は低いでしょう。

請求額が相場より著しく高いことを理由に減額を要求されているのであれば、早期解決のために適正額まで減額に応じるのも一つの方法です。

不倫の慰謝料相場については、「不倫(不貞行為)の慰謝料相場と過去の判例」をご参照ください。

不倫相手の支払能力が低い

不倫相手の支払能力が低いなら、慰謝料の減額に応じた方がよい場合もあります

不倫相手の支払能力が低い場合、請求額を実際に受け取るのは難しいことが予想されるためです。

不倫相手から分割払いの申し入れがあれば、それに応じて減額を拒否する方法もあります。しかし、長期分割に応じてしまうと、以下のようなリスクを抱えることになりかねません。

  • 不倫相手の経済状況が悪化し途中で支払いが滞る
  • 完済するまで不倫相手との関係が続くことにストレスを感じる

支払能力が低いことを理由に減額を要求されているのであれば、減額して確実に支払ってもらう方法をとるか、それとも分割払いの申し入れに応じるか、十分に検討しましょう

裁判をしたくない

裁判をしたくない場合は、ある程度の金額まで慰謝料の減額に応じて示談するのも一つの手です。

あなたが減額の要求を拒否し続けても相手が支払いに応じなければ、交渉は決裂します。裁判となれば、解決までに長い時間がかかります。精神的にも金銭的にも負担は大きくなるでしょう。

裁判を避けたいのであれば、ある程度の譲歩が必要になることもあります。

慰謝料の減額を拒否した方がよいケース

慰謝料の減額を拒否した方がよいケースとして、主に以下の3つが挙げられます。

不倫相手に資力があるのに相場以下への減額を要求されている

不倫相手に資力があるのに相場以下への減額を要求されている場合は、慰謝料の減額を拒否した方がよいでしょう。

不倫(不貞行為)は不法行為です。被害者であるあなたは、不倫によって被った精神的苦痛に対して慰謝料を請求する権利を有しています。
配偶者の不倫にけじめをつけるためにも、法的に認められた範囲内でしっかり責任を取らせることは大切です。

不倫相手に資力があるのに相場以下への減額を要求されている場合は、安易に減額に応じずに弁護士に相談することをお勧めします。

不倫相手が一般より著しく高額な収入を得ている

不倫相手が一般より著しく高額な収入を得ている場合は、慰謝料の減額を拒否した方がよいでしょう。

請求された側の収入や資産が高いからといって、それが慰謝料増額の理由になるわけではありませんが、実務では比較的高額な慰謝料が認められることもあります。不倫相手が高額な収入を得ている場合、通常の慰謝料額では精神的損害が十分に回復されないだろうという考え方があるからです。

不倫相手が一般より著しく高額な収入を得ている場合は、減額に応じずに弁護士に相談することをお勧めします。

裁判をしてでも適正額を獲得したい

裁判をしてでも適正額を獲得したい場合は、慰謝料の減額を拒否した方がよいでしょう。

裁判をしても請求額全額が認められるとは限りませんが、過去の判例に基づいた適正な慰謝料額が算出されるといえます。
以下のように裁判も辞さない強い覚悟がある場合は、粘り強く交渉を続けることも大切です。

  • 公平な立場で認定された適正な慰謝料額を獲得したい
  • 裁判にかかる費用や手間も惜しまない

もっとも、あなたが請求している慰謝料額や相手の態度次第では、交渉に時間をかけても解決しない場合もあります。交渉から次の手段をとるまでどのくらいの時間をかけるか、当初の段階で想定しておくことが重要です。

弁護士に依頼すれば、交渉段階から裁判を見据えた適切な対応が可能です。慰謝料の適正額や解決の見通しなども的確に説明してくれるので、まずは弁護士に相談してみましょう。

慰謝料の減額を要求されたら弁護士に依頼すべき理由

慰謝料の減額を要求されたら弁護士に依頼すべき理由として、主に以下の3つが挙げられます。

それぞれの理由について、以下で詳しく解説します。

現実的な落としどころをアドバイスしてもらえる

慰謝料の減額を要求されたら弁護士に依頼すべき理由として現実的な落としどころをアドバイスしてもらえることが挙げられます。

前章で紹介したとおり、減額に応じた方がよいか、減額を拒否した方がよいか、それぞれの状況により判断が異なります。早期解決を望んでいたのに、適切な判断ができなかったために交渉が打ち切られ、裁判に移行せざるを得なくなるケースもあります。

弁護士に依頼すれば、あなたのケースにおける慰謝料の適正額や減額要求にどのように対応すべきかアドバイスをもらえるため、現実的な落としどころを見つけやすいでしょう。

配偶者の不倫問題を早期に解決するためにも、弁護士に依頼して現実的な落としどころのアドバイスをもらうことをお勧めします。

毅然とした態度で責任を追及できる

慰謝料の減額を要求されたら弁護士に依頼すべき理由として、毅然とした態度で責任を追及できることが挙げられます。

減額要求に対して弁護士が対応することで、あなたが本気で慰謝料請求していることを不倫相手に伝えやすくなります。不倫相手との交渉はすべて弁護士が行うため、冷静かつ毅然とした態度であなたの言い分を伝え、責任を追及できるでしょう。

あなたが納得できる形で解決するためにも、弁護士に依頼して毅然とした態度で責任を追及することをお勧めします。

裁判を見据えた証拠の準備ができる

慰謝料の減額を要求された弁護士に依頼すべき理由として裁判を見据えた証拠の準備ができることが挙げられます。

減額要求を拒否する場合、裁判を見据えて有力な証拠を準備する必要があります。
交渉段階から弁護士に依頼することで、どのような証拠を収集すればよいかアドバイスをもらえるため、有力な証拠を準備して裁判に臨めるでしょう。

裁判をも辞さない覚悟で減額要求を拒否するなら、弁護士に依頼して裁判を見据えた証拠の準備をすることをお勧めします。

まとめ

不倫相手から慰謝料の減額を要求されたら、それぞれの状況に合わせた適切な判断が求められるため、感情的に対応しないことがとても大切です。

ご自身での判断に不安があるなら、弁護士に相談・依頼して減額に応じるべきかどうかアドバイスをもらうことをお勧めします。

ネクスパート法律事務所は、不倫問題に関する累計15,000件を超えるお問い合わせが寄せられ、豊富な実績と解決ノウハウを有しています。初回相談は30分無料です。ひとりで悩まず、お気軽にご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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