更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2025年1月16日 (木)

オープンマリッジとは?メリット・デメリットや不倫との違いを紹介

オープンマリッジとは?メリット・デメリットや不倫との違いを紹介 オープンマリッジとは?メリット・デメリットや不倫との違いを紹介

サマリー

近年注目を集めつつある、オープンマリッジ。
ドラマや小説などでも取り上げられていますが、「オープンマリッジって何?」と疑問に思っている方も多いことでしょう。

この記事では、オープンマリッジとは何か、オープンマリッジのメリット・デメリットなどについて解説します。
配偶者にオープンマリッジを提案されて戸惑っているなら、ぜひご一読ください。

オープンマリッジとは?

オープンマリッジという言葉を聞いたことはあるけど、意味は知らない人も多いのではないでしょうか。

オープンマリッジとは何か、以下で詳しく紹介します。

米国の社会学者が提唱した結婚スタイル

オープンマリッジとは、アメリカ合衆国の社会学者が提唱した結婚スタイルで、お互いの合意のもとで配偶者以外の異性との性交渉を認め合う夫婦の形を指します。

1973年に出版された社会学者オニール夫妻の著書「オープンマリッジ」が150万部以上売れ、文化に多大な影響を与えたといわれています。

オープンマリッジは、配偶者以外の異性との性交渉をお互いが理解し合い、受け入れることで成立します。そのため、所有欲・独占欲・嫉妬心などに駆られることなく、婚姻関係を継続しながら自由に恋人を作れます

海外では浸透しつつあるが日本での認知度は低め

オープンマリッジは、海外では浸透しつつありますが、日本での認知度は低いといえます。

男女の出会いメディアe-venz(イベンツ)を運営するノマドマーケティング株式会社が、全国の既婚男女30〜59歳の1000人を対象に実施したアンケートによると、約9割の人がオープンマリッジという言葉を認知していないことがわかりました。

画像引用元:オープンマリッジって知っていますか!?1000名の既婚者に徹底調査!実際や募集方法まで解明

オープンマリッジという言葉を知っていますか?という質問に対し、知らないと回答した人が全体の89%にのぼり、知っていると回答した人は全体の11%にとどまりました。

海外では多様なセクシュアリティを受け入れる基盤が整いつつあるため、オープンマリッジが浸透してきています。しかし、日本での認知度は約1割と低めで、オープンマリッジという言葉を聞いたことがないという人も多いのが現状といえます。

オープンマリッジに理解を示す意見も

オープンマリッジに理解を示す意見もみられます。

男女の出会いメディアe-venz(イベンツ)を運営するノマドマーケティング株式会社が、全国の30〜59歳の既婚者70人を対象に、オープンマリッジに対する考え方について調査したところによると、半数以上がオープンマリッジに理解を示していることがわかりました。

画像引用元:オープンマリッジって知っていますか!?1000名の既婚者に徹底調査!実際や募集方法まで解明

オープンマリッジは気持ち悪いと思いますか?という質問に対し、気持ち悪いと思うと回答した人は22人で全体の約31%にとどまり、気持ち悪いと思わないと回答した人は48人で全体の約69%にのぼりました。

オープンマリッジを否定する人ばかりでなく、理解を示す人もいるといえます。

オープンマリッジを選択する3つのメリット

オープンマリッジを選択する主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 婚姻関係を継続しながら性的な自由を得られる
  • 離婚のリスクに晒されることなく恋愛を楽しめる
  • お互いに男女の意識を維持しやすい

以下で詳述します。

婚姻関係を継続しながら性的な自由を得られる

婚姻関係を継続しながら性的な自由を得られるのは、オープンマリッジを選択するメリットといえます。

性的嗜好の違いやセックスレスなど、セックスに関する問題を抱えている夫婦は少なくありません。どちらか一方の性的欲求が満たされないことが原因となり、最終的に離婚を選択するケースもみられます。

オープンマリッジを選択すれば、満たされない性的欲求を恋人で発散できるため、セックスに関する問題を配偶者にぶつけずに済みます。セックス以外に問題がないのであれば、良好な夫婦関係を保ちやすくなるでしょう。

婚姻関係を継続しながら性的な自由を得られるため、セックスに関するストレスが軽減されやすいといえます。

お互いに男女の意識を維持しやすい

お互いに男女の意識を維持しやすいのは、オープンマリッジを選択するメリットといえます。

結婚すると男女の関係から家族へと変化するため、ときめきを感じられなくなり、お互いに男女を意識しなくなるケースは多くみられます。

配偶者以外の異性と恋愛をすることで、刺激を受けたり、異性として見られたりする機会は増すことが考えられます。そのため、「魅力的になりたい」との思いを抱き続けやすくなるでしょう。

配偶者以外の異性と恋愛をすることで、お互いに男女の意識を維持しやすくなるといえます。

オープンマリッジを選択する3つのデメリット

オープンマリッジを選択する主なデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 周囲からの理解を得難い
  • 嫉妬や不安などネガティブな感情を抱えやすい
  • 恋人に本気になり結婚生活が維持できなくなるおそれがある

以下で詳述します。

周囲からの理解を得難い

周囲からの理解を得難いのは、オープンマリッジを選択するデメリットといえます。

オープンマリッジは日本での認知度が低いため、恋人と会っているところを周囲に見られると不倫と誤解されたり、批判を受けたりすることも少なくないでしょう。オープンマリッジを理解してくれる人をみつけることも簡単ではないため、誰にも悩みを相談できず、不安を抱えてしまうかもしれません。

婚姻関係を継続しながら恋人を作ることに否定的な意見は多く理解を得難いため、周囲にオープンマリッジについて話す場合は、慎重に言葉を選ぶ必要があるでしょう。

嫉妬や不安などネガティブな感情を抱えやすい

嫉妬や不安などネガティブな感情を抱えやすいことは、オープンマリッジを選択するデメリットといえます。

恋人を作ることをお互いに認めたとはいえ、配偶者の恋人に対して嫉妬心を抱いてしまうのは無理からぬことといえます。「恋人に本気になってしまうのではないか」「いつか家庭を捨てるのではないか」などの不安を抱えることも考えられます。
どちらか一方がネガティブな感情を抱えると、良好な夫婦関係を保つどころか、関係が悪化する原因になりかねません。

夫婦双方がオープンマリッジに合意したとしても、定期的にお互いの気持ちを確認し合う必要があるでしょう。

恋人に本気になり結婚生活が維持できなくなるおそれがある

恋人に本気になり結婚生活が維持できなくなるおそれがあることは、オープンマリッジを選択するデメリットといえます。

オープンマリッジはあくまで婚姻関係にあるパートナーが最優先であることを前提としています。しかし、恋人との関係が深まれば、夫婦関係が破綻するリスクもゼロではありません。どちらか一方の気持ちが恋人に傾いてしまうと、夫婦関係に亀裂が入ってしまうことも考えられます。

恋人に本気になって結婚生活が維持できなくなり、最終的に離婚に至る可能性もあることを念頭に置く必要があるでしょう。

オープンマリッジと不倫の違い

オープンマリッジと不倫の主な違いとして、以下の2つが挙げられます。

  • 婚外恋愛に対する夫婦の合意の有無
  • 夫婦関係に与える影響

以下で詳述します。

婚外恋愛に対する夫婦の合意の有無

オープンマリッジと不倫の違いとして、婚外恋愛に対する夫婦の合意の有無が挙げられます。

オープンマリッジは、婚外恋愛に対する夫婦の合意が前提とされています。夫婦がお互いに恋人を作ることを認め合っているため、オープンに話し合えます。

不倫は配偶者にバレないように行うため、婚外恋愛に対する夫婦間の合意はありません。配偶者からの信頼を裏切る行為であるため、バレた場合は慰謝料問題や離婚等のトラブルが発生する可能性が高いでしょう。

婚外恋愛に夫婦が合意しているかどうかが、オープンマリッジと不倫の違いといえます。

夫婦関係に与える影響

オープンマリッジと不倫の違いとして、夫婦関係に与える影響が挙げられます。

オープンマリッジは、お互いにセックスに関するストレスを発散しやすく、性的な不満を解消しやすいため、夫婦関係を良好に保つ効果が期待できます。夫婦がお互いに束縛し合わない関係であるため、家庭を大切にしながら恋愛も楽しめるでしょう。

不倫は、夫婦関係が破綻する原因となり得ます。不倫が発覚した場合、一度崩れた信頼関係を修復できず、離婚に至るケースも少なくありません。不倫(不貞行為)は民法上の不法行為に該当するため、慰謝料の支払い義務が発生する可能性もあります。

夫婦関係に与える良い影響を与えるかどうかが、オープンマリッジと不倫の違いといえます。

オープンマリッジが法的トラブルに発展する可能性は排除できない

オープンマリッジが法的トラブルに発展するリスクは否定できません

日本の婚姻制度はいわゆる一夫一妻制を前提としており、夫婦は相互に貞操義務を負うと考えられています。そのため、夫婦間で婚外交渉を認め合う旨の合意は、公序良俗に違反しているとして無効となる可能性があります。

民法第九十条 公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。

引用:民法/e-Gov法令検索

公序良俗とは、社会の一般的な秩序や倫理・道徳観念を意味し、民法はこれに違反する法律行為は無効であると言っています。配偶者が他人と性的関係を持つことを認める旨の契約は、この公序良俗違反に該当する可能性があります。

契約の有効性が判断されるときには、合意をしたときの状況や、経緯、その他様々な要素が総合的に判断されることになりますが、夫婦間の合意が無効となる場合には、不貞行為を理由とした慰謝料請求や離婚請求が認められる可能性があるでしょう。

オープンマリッジが原因で法的トラブルに発展する可能性はゼロではないことを念頭に置いておきましょう。

まとめ

オープンマリッジは日本での認知度は低めですが、徐々に広まりつつあります。

あくまでも配偶者が最優先でお互いを思いやることが前提とはいえ、オープンマリッジを取り入れた夫婦がからなずしも良好な関係を保てるとは限りません。どちらか一方が恋人に本気になってしまい、夫婦関係が継続できなくなることも考えられます。

不貞行為を認める旨の約束をするときには、いずれか一方の窮状などに乗じて本意ではない約束をしていないか、という点も重要です。弱い立場の一方が、他方の配偶者に押し切られて渋々合意したなら、その契約は無効となる可能性があります。

当事者で真に合意された場合でも、それが社会一般の感覚からして到底受け入れることのできない内容と判断された場合には、無効となる可能性が高いです。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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