サマリー
ダブル不倫で慰謝料請求されたあなたは、今不安と焦りでいっぱいのことでしょう。
「自分の配偶者にも知られるかも...。」
「いくら慰謝料を支払う必要があるのか?」
ダブル不倫は、通常の不倫より複雑でデリケートな問題です。
したがって、解決方針をよく考えてから対処する必要があります。
この記事では、主に、ダブル不倫で慰謝料請求された際の初期対応と、弁護士への依頼が重要な理由を解説します。
適切な行動をとることで、精神的な負担を減らし、納得のいく解決を目指しましょう。
ダブル不倫で慰謝料請求されたら無視せず適切な初期対応を!
ダブル不倫が事実である場合、慰謝料請求を無視することはおすすめしません。
請求を無視すると、相手方は交渉の意思がないと判断し、裁判に移行する可能性があります。
慰謝料請求をされた際には、パニックにならず、適切に対応することが、事態の悪化を防ぐ鍵となるでしょう。
以下は、慰謝料請求された場合に確認すべき4つのポイントです。
- 差出人名義は誰か
- 請求額はいくらか
- 相手方がどのような主張をしているか
- 回答期限(振込期限)はいつまでか
メールや内容証明郵便などに記載された内容を落ち着いて正確に把握することが、その後の対応方針を決める際に重要です。
①差出人名義は誰か
差出人名義が、相手方本人か弁護士かを確認しましょう。
弁護士名義で請求されている場合は、相手方がすでに弁護士に依頼していることを示します。
この場合、慰謝料請求が認められる見込みがあり、それに伴う証拠も揃っている可能性が高いと考えられます。
相手方の本気度が高く、放置すると裁判に移行するリスクもあるでしょう。
あなたひとりで対応すると、不利な発言を引き出される可能性もあります。
弁護士名義で慰謝料請求された場合は、できるだけ早く弁護士に相談することが大切です。
②請求額はいくらか
請求された金額がいくらか、相場とかけ離れて高額ではないかを確認しましょう。
請求額は、今後の減額交渉や弁護士に依頼すべきかどうかを判断する際の重要な目安になります。
ダブル不倫の慰謝料額も、基本的には通常の不倫慰謝料の考え方が採用されます。
不倫慰謝料の相場については、「15の判例から見る不倫慰謝料の相場と増額のための3つのポイント」の記事をご参照ください。
③相手方がどのような主張をしているか
相手方がどのような主張をしているか確認しましょう。
請求書に記載されている事柄は、あくまで相手方の認識と主張です。
その主張があなたの認識と合致しているかを確認する必要があります。
④回答期限(振込期限)はいつまでか
回答期限(振込期限)はいつまでか確認しましょう。
回答期限内に何らかのアクションをするのが望ましいです。
この期限はあくまで相手方が決めたものですが、期限を過ぎても返信をしないままでいると、法的措置、つまり裁判を提起される可能性が高くなります。
不倫慰謝料請求された際のよくある疑問については、「不倫慰謝料請求されたら|慰謝料の請求額によって対応を変えるべき理由 」の記事をご参照ください。
ダブル不倫で慰謝料請求された!【方針検討に重要な2つのポイント】
ダブル不倫は、通常の不倫と異なり、関係者が4人(あなた・あなたの配偶者・不倫相手・不倫相手の配偶者)になるため、複雑になりやすいです。
トラブル解決に向けた方針を検討するには、次の2つの点が重要です。
- 一方の配偶者に不倫が発覚したのか・双方に発覚したのか
- それぞれの夫婦は離婚するのか・婚姻を継続するのか
以下、詳しく解説します。
一方の配偶者に不倫が発覚したのか・双方に発覚したのか
ダブル不倫の慰謝料問題において、現状を把握する際の重要なポイントのひとつが、不倫が当事者双方の配偶者に発覚しているか、一方にのみ発覚しているかです。
双方の配偶者に不倫が発覚している場合、解決は、あなた、あなたの配偶者、不倫相手、不倫相手の配偶者の四者間での話し合いに発展する可能性があります。
これは四者和解や四者ゼロ和解というダブル不倫特有の解決方法に繋がることがあります。
【四者和解】
四者和解とは、双方の夫婦全員(四者)の話し合いにより、慰謝料の支払いの有無及びその額について和解することです。

【四者ゼロ和解】
四者ゼロ和解とは、双方の夫婦全員(四者)の話し合いにより、お互いに慰謝料請求しないとの内容で和解することです。

四者和解や四者ゼロ和解は、当然四者の話し合いが必須のため、あなたの配偶者にも不倫の事実が知られます。
あなたの配偶者には不倫がバレていない場合、配偶者にバレずに解決を進めたいのか、配偶者に正直に話、四者間での話し合いを希望するのかを考える必要があります。
それぞれの夫婦は離婚するのか・婚姻を継続するのか
ダブル不倫の慰謝料問題において、現状を把握する際のもうひとつの重要なポイントは、それぞれの夫婦が離婚するのか・婚姻を継続するのかです。
双方の夫婦の選択が、慰謝料の金額に直接的な影響を及ぼします。
例えば、離婚をする場合は、夫婦に与えた影響が大きいと評価されやすく、慰謝料も高額になる傾向があります。
したがって、それぞれの家庭への影響度合いによって、慰謝料が同額にならない可能性があります。
穏便な解決のために、お互いに慰謝料請求なしの四者ゼロ和解を希望する方も多いかもしれません。
しかし、四者ゼロ和解には、四者全員の合意が必要です。

例えば、上の図のケースで、離婚を選択した妻Aは、夫Aが夫Bに慰謝料を支払うことになっても、離婚後は夫婦のお財布(家計)が別になるため、自分がその支払いを気にする必要はありません。
そのため、妻Aにはお互いに慰謝料を請求せずに解決することにメリットを感じられないでしょう。
自身に痛手はないので、夫Aと妻Bから慰謝料を受け取りたいと考えるのが自然です。
この場合には、たとえ請求し合う慰謝料が同額でも、慰謝料なしでの解決は難しいでしょう。
したがって、それぞれの夫婦が離婚するのか・婚姻を継続するのかによって、取り得る解決方法を考える必要があります。
ダブル不倫で慰謝料請求された場合の4つの解決方法
ダブル不倫の解決方法は、不倫発覚の有無と離婚の有無を軸に、次の4つのパターンに分けられます。
- 【四者ゼロ和解】双方に不倫発覚&どちらも離婚しない場合
- 【四者和解】双方に不倫発覚&どちらも離婚しないが責任の偏りあり
- 【個別解決①】双方に不倫発覚&一方または双方が離婚する場合
- 【個別解決②】片方にしか不倫がバレていない場合
もちろん、解決には相手方の意向も重要ですが、あなた自身が、どのような解決を目指したいのか検討することが大切です。
それぞれの内容やメリット・デメリットについて、詳しくは「ダブル不倫の解決方法|四者ゼロ和解・四者和解含む4パターンを解説」の記事をご参照ください。
ダブル不倫で慰謝料請求されたら弁護士に依頼すべき4つの理由
ダブル不倫で慰謝料請求されたら弁護士に依頼すべき理由は、次の4つです。
- 減額できる可能性が高まる
- 相手方との連絡・交渉の窓口を代行し精神的負担を軽減する
- 複雑な四者和解・四者ゼロ和解を円滑に進める
- あなたの配偶者にバレるリスクを最小限に抑える
以下、詳しく解説します。
減額できる可能性が高まる
減額できる可能性が高まります。
相手方から請求される慰謝料の金額は、一般的に、相場よりも高い傾向にあります。
例えば、500万円以上の請求がなされることもありますが、裁判で認められる慰謝料は、不倫慰謝料相場の50~300万円程度に収まる傾向にあります。
弁護士は、過去の判例や個別の状況を分析し、請求された金額が法的に妥当かどうかを判断できます。
過剰な金額に対しては、法的な根拠に基づいた交渉を行い、適正な金額に減額できる可能性が高いです。
弁護士費用を支払ったとしても、結果的に自己対応するよりも少ない金銭的負担で問題を解決できる可能性が高いでしょう。
相手方との連絡・交渉の窓口を代行し精神的負担を軽減する
相手方との連絡・交渉の窓口を代行し精神的負担を軽減します。
慰謝料請求に際して、相手方からの執拗な連絡や高圧的な言動に、心身ともに疲弊するケースもあるかもしれません。
弁護士に依頼することで、相手方とのやり取りを任せられます。
基本的に、あなたは相手方と直接顔を合わせたり、連絡を取り合ったりする必要がなくなります。
あなたが感じる精神的な負担の軽減に繋がるでしょう。
複雑な四者和解・四者ゼロ和解を円滑に進める
あなたが、四者和解や四者ゼロ和解による解決を希望する場合には、その実現可能性を探り、可能な限り、希望に沿うよう交渉します。
四者和解や四者ゼロ和解は、当事者が四者になるため、その解決は簡単ではありません。
四者の利害や思惑がそれぞれ異なるだけでなく、当事者間が直接対面すれば、感情的な対立や混乱が生じやすいです。
弁護士は、この複雑な状況を客観的に整理し、それぞれの当事者の希望や法的な権利を考慮しながら、解決策を提示します。
弁護士が中立的な立場で交渉を主導することで、話し合いが円滑に進み、早期の解決が期待できるでしょう。
あなたの配偶者にバレるリスクを最小限に抑える
あなたが、配偶者にバレずに解決を希望する場合には、弁護士に依頼することで、配偶者にバレるリスクを最小限に抑えられます。
弁護士が代理人となれば、相手方からの連絡はすべて弁護士宛になります。
自宅に電話がかかってきたり、内容証明郵便や訴状が届いたりするリスクを低くできます。
弁護士に依頼することは、自分のプライバシーと家庭の平穏を守るための、現実的な手段と言えるでしょう。
相手方が本人同士の交渉を要求しても弁護士に依頼できる?
相手方が本人同士の交渉を要求しても、弁護士への依頼は可能です。
ダブル不倫の場合、相手方から「4人できちんと話し合いましょう。」「弁護士を入れたら大事になるから、本人同士で話し合いたい。」などと言われるケースも多々あります。
不倫をした立場なことから、弁護士を立てることを躊躇する人もいるかもしれません。
しかし、あなたには、いつでも弁護士に依頼する自由があります。
ダブル不倫の場合は、四者での話し合いになる可能性もあるため、全員と顔を合わせることに負担を感じる方も多いでしょう。
直接の話し合いに負担を感じる方は、弁護士に依頼することをおすすめします。
自分の配偶者が慰謝料請求する場合は夫婦で同じ弁護士に依頼できる?
ダブル不倫で夫婦同じ弁護士に依頼できるかはケースバイケースです。
事案によっては、夫婦間の利害が対立する可能性があるとして、弁護士が双方からの依頼を受けることに消極的な姿勢を示すかもしれません。
もっとも、夫婦同じ弁護士に依頼できる場合もありますので、一度弁護士に相談することをおすすめします。
利益相反については、「不貞慰謝料請求と弁護士の利益相反に関するよくある質問を解説!」をご参照ください。
まとめ
ダブル不倫で慰謝料請求された場合、落ち着いて、請求内容を確認しましょう。
ダブル不倫の解決は、複雑になりやすく、初動対応を誤ると泥沼化するおそれもあります。
ダブル不倫で慰謝料請求された場合には、一度弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士が、あなたの状況や希望に沿った解決策をご提案し、あなたにとってよりよい解決ができるよう、全力でサポートいたします。
ネクスパート法律事務所では、不倫問題に強い弁護士が多数在籍しています。
初回の相談は30分無料ですので、お気軽にご相談ください。
コラム監修者
SHIZU ISHIDA
所属:東京オフィス
広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。