▼基本情報(案件概要)
・被相続人:夫
・相続人:計5名(後妻である相談者Aさん、Aさんと被相続人の間の子2名、被相続人と前妻との間の子2名)
・相続財産:預貯金等の金融資産を中心に約4,000万円
・遺言書:なし
被相続人が亡くなり、相続が開始しました。遺言書は残されておらず、法定相続人5名全員による遺産分割協議が必要な状況でした。
▼抱えていた課題
本件の最大の課題は、相続人である「前妻の子2名」の連絡先や居住地が一切不明であったことです。
再婚後の家族と前妻の子らは面識がなく、長年にわたり交流がありませんでした。このような状況下で、Aさん自身が手探りで直接連絡を取れば、相手方の警戒心を招き、過去の経緯から感情的なもつれに発展するリスクが極めて高い状態でした。遺言書がない以上、全員の合意がなければ預貯金の解約など遺産の手続きが一切進められないという大きな壁がありました。
▼問い合わせ経緯
被相続人が亡くなった直後、相続手続きを進めるにあたり、Aさんは前妻の子らとの直接のやり取りに強い不安を覚えました。「当事者同士で解決しようとすれば、必ずトラブルになる」と懸念し、第三者であり法律の専門家である弁護士に介入してもらうことが最善であると判断しました。そこで、相続問題にも注力している、ネクスパート法律事務所へお問い合わせいただき、ご依頼に至りました。
▼ネクスパートだからできたこと・発揮された強み
ご依頼を受けた当事務所の弁護士は、直ちに職権で戸籍謄本や戸籍の附票などを辿り、行方不明となっていた前妻の子らの現住所を特定しました。
そして、突然の連絡で相手方の感情を害さないよう、配慮に満ちた丁寧な文面で受任通知および遺産分割の提案書を送付しました。提案内容として、複数の金融機関にまたがる資産を細かく分ける煩雑さを避け、Aさんが全ての遺産を一旦単独で取得し、他の相続人には法定相続分相当の代償金(各約500万円強)を現金で支払う「代償分割」の手法を提示しました。弁護士が客観的かつ公平な法的見地から交渉を主導したことで、相手方の理解を得ることができました。
▼得られた結果
弁護士の適切なアプローチにより、懸念されていた感情的な対立や紛争は一切生じることなく、前妻の子らから提案に対する合意を取り付けることができました。
結果として、家庭裁判所での調停等の裁判手続きに発展することなく、当事者間の協議のみで「Aさんが全遺産を取得し、他の相続人へ代償金を支払う」という内容の遺産分割協議書を早期に作成・締結することができました。その後、指定口座への代償金の支払いや金融機関での相続手続きも滞りなく完了し、Aさんの精神的負担を大幅に軽減する解決を実現しました。