更新日:2026年8月3日 (月)

公開日:2026年8月3日 (月)

酒気帯び運転の後日呼び出しは逮捕される?今後の流れと対処法

酒気帯び運転の後日呼び出しは逮捕される?今後の流れと対処法 酒気帯び運転の後日呼び出しは逮捕される?今後の流れと対処法

サマリー

酒気帯び運転で検挙されたものの、その日は帰宅を許可され、「この先どうなるのだろう」「いつ警察から連絡が来るのだろう」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

酒気帯び運転では、事故の有無や事案の内容によっては逮捕されず、在宅事件として捜査が進められるケースがあります。

その場合でも、後日、警察から事情聴取や取り調べのための呼び出しを受けるのが一般的です。

しかし、警察からの呼び出しがあるからといって、直ちに逮捕されるとは限りません。

また、呼び出しを受ける時期や回数、最終的な処分の内容は事案によって異なります。

「呼び出しはいつ頃来るのか」
「呼び出しに応じなかったらどうなるのか」
「その後は罰金や免許停止・取消しになるのか」
など、気になることは多いでしょう。

この記事では、酒気帯び運転で検挙された後に警察から呼び出しを受けるタイミングや捜査の流れ、逮捕の可能性、処分が決まるまでの一般的な手続き、そして呼び出しを受けた際の対応について分かりやすく解説します。

酒気帯び運転の後日呼び出し=直ちに逮捕ではない|今後の流れを把握

酒気帯び運転で検挙された後の呼び出しは、在宅事件として捜査を進めるために行われることが一般的です。

検挙当日に帰宅を許可された場合は、事案の内容や本人の状況などを踏まえ、直ちに身柄を拘束する必要性が高くないと判断された可能性があります。

そのため、後日警察から事情聴取や取り調べのための呼び出しを受けたとしても、そのことだけを理由に逮捕されるわけではありません。

もっとも、呼び出しは捜査手続きの一環として行われるものであり、その後も警察や検察による捜査は続きます。

まずは過度に不安を抱えすぎず、酒気帯び運転事件では今後どのような手続きが進むのかを理解しておくことが重要です。

在宅事件の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
在宅事件になるとどうなる?捜査の流れや身柄事件との違いを解説

【時系列】警察の呼び出しから処分確定までの全ステップ

酒気帯び運転で検挙された後、処分が確定するまでには複数の手続きが行われます。

警察からの呼び出しがいつ行われるのか、その後どのような流れで捜査や処分が進むのかを把握しておくことで、今後の見通しを立てやすくなります。

ここでは、警察による事情聴取から刑事処分・行政処分に至るまでの一般的な流れを解説します。

ステップ1:警察署からの呼び出しと再度の事情聴取

酒気帯び運転で検挙された後、在宅事件として捜査が進む場合には、後日、警察署への出頭を求められることがあります。

呼び出しの時期は事案の内容や警察署の捜査状況によって異なりますが、検挙から数日後に連絡が入る場合もあれば、数週間から数か月後に連絡が入る場合もあります。

事情聴取では、飲酒した日時や場所、飲酒量、運転に至った経緯、同乗者の有無などについて確認されます。

ここでの供述内容は供述調書として記録され、その後の捜査資料として扱われることがあります。

ステップ2:実況見分調書の作成と供述調書への署名

物損事故や人身事故を伴う場合には、実況見分が行われることがあります。

実況見分では、事故現場の状況や当時の運転状況などを確認し、実況見分調書が作成されます。
また、事情聴取の内容をもとに供述調書が作成されることがあります。

調書への署名を求められた場合には、内容に誤りがないか十分に確認することが重要です。
事実と異なる記載がある場合には、その場で訂正を求めるようにしましょう。

供述調書については、以下の記事で詳しく解説しています。
供述調書とは?調書作成の流れと注意点を解説

ステップ3:検察庁への送致と呼び出し

警察による捜査が終了すると、事件は検察庁へ送致されます。

その後、必要に応じて検察官から出頭を求められ、再度事情聴取が行われることがあります。

検察官は、警察が収集した証拠や本人の供述内容などを踏まえ、起訴するかどうかを判断します。

検察官による事情聴取では、飲酒運転に至った経緯や反省状況などについて確認されることがあります。

ステップ4:起訴・不起訴の決定と裁判手続き

検察官は捜査結果を踏まえ、起訴するか不起訴にするかを決定します。

酒気帯び運転では、事案の内容によっては略式手続による罰金刑が選択されることがあります。

略式手続とは、本人の同意を前提として、公開の法廷を開かずに書面審理によって罰金刑を科す手続きです。

一方で、事案の内容や情状によっては不起訴処分となる場合もあります。

また、事故の結果が重大である場合や悪質性が高いと判断された場合には、正式裁判による審理が行われる可能性があります。

処分内容は、呼気中アルコール濃度、事故の有無、前科前歴の有無など、さまざまな事情を考慮して判断されます。

略式手続については、以下の記事で詳しく解説しています。
略式命令とは?|略式起訴・略式裁判・即決裁判との違いも含めて解説

ステップ5:行政処分の通知(免許停止・取消し)

酒気帯び運転では、刑事手続きとは別に、公安委員会による行政処分も進められます。

刑事手続きと行政処分はそれぞれ別の制度であり、実際には並行して進められるのが一般的です。

行政処分では、呼気中アルコール濃度や前歴の有無などに応じて違反点数が付され、その結果として免許停止または免許取消しの処分が行われます。

行政処分の対象となった場合には、後日、運転免許センター等への出頭を求められることがあります。
また、処分に先立ち、意見の聴取の機会が設けられる場合もあります。

最終的な行政処分は、意見の聴取や関係資料の確認などを経て決定されます。

このように、酒気帯び運転で検挙された後は、警察による捜査、検察官による処分判断、そして行政処分という流れで手続きが進みます。

処分の内容や手続きの進行時期は事案によって異なりますが、呼び出しを受けたからといって直ちに逮捕されるわけではありません

まずは今後の流れを正しく理解し、呼び出しや各種手続きに適切に対応することが重要です。

酒気帯び運転の後日呼び出しで逮捕される可能性はどれくらい?

酒気帯び運転で後日呼び出しを受けた場合、「そのまま逮捕されるのではないか」と不安を感じる方も少なくありません。

現行犯逮捕されなかった場合でも、後日に逮捕される可能性が完全になくなるわけではありません。

しかし、実際に逮捕が必要と判断されるかどうかは、事件の内容やその後の対応などによって異なります。

ここでは、在宅事件として捜査が進むケースと、後日逮捕の可能性が高まるケースについて解説します。

原則として在宅事件として扱われ、後日逮捕のリスクは低い

酒気帯び運転では、身元が明らかで一定の社会的基盤があり、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断された場合、在宅事件として捜査が進められることがあります。

在宅事件では、警察や検察からの呼び出しに応じながら捜査が進められるのが一般的です。

そのため、呼び出しに誠実に応じ、捜査へ協力している場合には、後日逮捕に至る可能性は比較的低いと考えられます。

ただし、逮捕の必要性は個別の事情によって判断されるため、一律に断定することはできません。

警察からの呼び出しを受けた際には、指定された日時に出頭し、事実関係について誠実に説明することが重要です。

悪質なケースでは後日逮捕される可能性が高まる

一方で、事案の内容によっては後日逮捕の可能性が高まる場合があります。

例えば、人身事故を伴うケースや、事故後に現場から立ち去ったケース、証拠隠滅や口裏合わせを図ったと疑われるケースなどでは、逮捕の必要性が検討される可能性があります。

また、正当な理由なく警察や検察からの呼び出しに応じない状態が続いた場合には、逃亡のおそれがあると判断される可能性があります。

このような事情がある場合には、通常の在宅事件よりも厳しい対応が取られる可能性があるため注意が必要です。

もっとも、実際に逮捕されるかどうかは個別の事情を踏まえて判断されるため、事案ごとに結論は異なります。

酒気帯び運転で科される2つの処分とその内容

酒気帯び運転で検挙されると、「刑事処分」と「行政処分」という2種類の処分を受ける可能性があります。

刑事処分は、罰金や拘禁刑などの刑罰に関するものであり、行政処分は運転免許の停止や取消しに関する処分です。

これらは別々の制度として運用されており、それぞれ独立して判断されます。

なお、自転車の飲酒運転についても道路交通法上の規制対象ですが、自動車の酒気帯び運転とは適用される制度や処分内容が異なります。

ここでは、自動車の酒気帯び運転における刑事処分と行政処分の概要を解説します。

刑事処分:罰金刑や拘禁刑が科される可能性

酒気帯び運転の法定刑は、道路交通法により「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」と定められています。

検察官が起訴した場合には、正式裁判または略式手続を経て刑罰が決定されます。

酒気帯び運転では、略式手続による罰金刑となるケースもありますが、実際の処分内容は、呼気中アルコール濃度、事故の有無、前科前歴の有無などの事情によって異なります。

また、人身事故を伴う場合や、その他の悪質な事情が認められる場合には、より重い処分が科される可能性があります。

行政処分:違反点数に基づく免許停止・免許取消し

行政処分は、刑事処分とは別に都道府県公安委員会によって行われます。

酒気帯び運転では、呼気中アルコール濃度などに応じて違反点数が付され、その結果として免許停止または免許取消しの処分が行われます。

例えば、前歴がない場合には、呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上0.25mg未満の場合は13点、0.25mg以上の場合は25点の違反点数が付されます。

もっとも、実際の行政処分の内容は、前歴の有無や累積点数などによって異なるため、一律ではありません。

そのため、同じ酒気帯び運転であっても、個別の事情によって処分内容が変わる可能性があります。

過去に行政処分歴がある場合には、より重い処分が科されることがあります。

酒気帯び運転の後日呼び出しを受けた場合の適切な対処法

警察から後日の呼び出し連絡を受けた場合は、冷静かつ誠実に対応することが重要です。

その後の捜査や手続きに影響する可能性があるため、対応を誤らないよう注意する必要があります。

ここでは、呼び出しを受けた後に取るべき対応について解説します。

警察からの呼び出しを無視した場合に起こりうること

警察からの出頭要請を正当な理由なく無視し続けることは避けるべきです。

呼び出しに応じない状態が続くと、警察から逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断される可能性があります。

その結果、事案によっては逮捕状が請求される可能性もあります。

また、捜査への協力姿勢に疑問を持たれる要因となることもあります。

仕事や家庭の事情などで指定日時に出頭できない場合には、事前に連絡し、日程変更について相談することが大切です。

取り調べで不利な供述をしないための注意点

取り調べでは、事実に基づいて正確に説明することが重要です。

記憶が曖昧な事項について無理に断定したり、事実と異なる内容を認めたりしないよう注意しましょう。

事情聴取の内容は供述調書として記録されることがあり、その後の手続きにおいて重要な資料となる場合があります。

調書の内容を確認する際には、自身の認識と異なる記載がないか十分に確認し、誤りがあれば修正を求めることが大切です。

今後の手続きに不安がある場合は弁護士への相談も選択肢

今後の手続きや処分の見通しについて不安がある場合には、早い段階で弁護士へ相談することも選択肢の一つです。

弁護士は、取り調べへの対応方法や今後の手続きの流れについて助言を行い、状況に応じた対応をサポートします。

また、事案の内容に応じて、検察官への意見書の提出や反省状況・再発防止策などの事情を整理し、適切な処分を求めるための弁護活動を行うことがあります。

さらに、反省文の作成や家族による嘆願書の準備などについて助言を受けられる場合もあります。

処分内容は個別の事情によって異なりますが、早期に相談することで、今後の対応方針を整理しやすくなるでしょう。

会社にバレる?酒気帯び運転が仕事に与える影響

酒気帯び運転が発覚した場合、刑事処分や行政処分だけでなく、仕事への影響を心配する方も少なくありません。

特に、「会社に知られてしまうのか」「解雇される可能性はあるのか」といった点は、生活や今後のキャリアに大きく関わる問題です。

ここでは、勤務先に酒気帯び運転の事実が伝わるケースや、就業規則に基づく懲戒処分の可能性について解説します。

警察から勤務先に連絡が入るケースはある?

一般的に、警察が本人の同意なく勤務先へ酒気帯び運転の事実を連絡することは多くありません。

もっとも、事案の内容によっては、結果として勤務先に知られることがあります。

例えば、社用車を運転中に検挙された場合や、業務中に事故を起こした場合には、捜査や事故対応の過程で勤務先が事実を把握することがあります。

また、逮捕によって長期間出勤できなくなった場合や、勤務先への説明が必要となる事情が生じた場合には、結果として会社に知られることもあります。

さらに、報道や本人からの報告などをきっかけに発覚するケースもあります。

会社の就業規則による懲戒処分の可能性

酒気帯び運転が勤務先に知られた場合には、就業規則に基づいて懲戒処分が検討される可能性があります。

処分内容は、企業ごとの就業規則や事案の内容、職種などによって異なります。

特に、バス運転手やトラック運転手など、運転免許が業務遂行に不可欠な職種では、免許停止や免許取消しによって業務の継続が困難となる場合があり、重い処分が検討される可能性があります。

一方で、運転を主な業務としない職種では、事案の内容や会社への影響などを踏まえ、減給や出勤停止などの処分にとどまるケースもあります。

また、公務員の場合には、信用失墜行為として懲戒処分の対象となる可能性があります。

ただし、実際の処分内容は、事案の内容や職務内容、就業規則などを踏まえて個別に判断されます。

「酒気帯び運転 後日 呼び出し」に関するよくある質問(FAQ)

酒気帯び運転で後日の呼び出しを待つ間は、今後の処分や手続きについて不安を感じる方も少なくありません。

ここでは、初犯の場合の処分や呼び出しへの対応など、よくある質問について回答します。

初犯の場合、罰金や免許取消しは軽くなりますか?

初犯であっても、酒気帯び運転に対しては法律や基準に基づいて処分が行われます。

刑事処分では、事故の有無や反省状況、前科前歴の有無などの事情が考慮されることがありますが、実際の処分内容は個別の事情によって異なります。

また、行政処分は違反点数や前歴の有無などを基準として判断されます。

そのため、初犯であることのみを理由に処分が大幅に軽減されるとは限りません。

呼び出しの電話に出られなかったら、どうすればいいですか?

警察からの電話に出られなかった場合は、気付いた時点で速やかに折り返し連絡することが大切です。

留守番電話に担当部署や担当者名が残されている場合は、その担当者宛てに連絡すると手続きがスムーズです。

仕事や家庭の事情などで指定日時に出頭できない場合には、事情を説明したうえで日程変更について相談できることがあります。

正当な理由がある場合には、日程調整に応じてもらえることもあります。

後日の呼び出しは何回ありますか?

呼び出し回数は事案によって異なります。

1回の事情聴取で捜査が終了するケースもあれば、追加の確認や検察官による事情聴取のために複数回呼び出されるケースもあります。

呼び出し回数だけで処分内容を判断することはできません。

まとめ

酒気帯び運転後の後日呼び出しは、在宅事件として捜査を進める過程で行われることがあり、呼び出しを受けたからといって直ちに逮捕されるとは限りません。

一方で、正当な理由なく呼び出しに応じない場合には、捜査に支障が生じる可能性があるため注意が必要です。

警察や検察による事情聴取には誠実に対応し、供述調書の内容を十分に確認することが重要です。

また、酒気帯び運転では刑事処分と行政処分の双方が問題となり、仕事や日常生活に影響が及ぶ可能性があります。

今後の手続きや対応に不安がある場合には、弁護士へ相談することで状況を整理し、適切な対応方針を検討しやすくなるでしょう。

ネクスパート法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が多数在籍しています。
初回相談は、30分無料です。
ぜひ一度ご相談ください。

コラム監修者

RUI SATO

RUI SATO

所属:代表(東京オフィス)

明治大学付属中野高校卒業、明治大学法学部・法科大学院修了。2012年弁護士登録(東京弁護士会)、2016年ネクスパート法律事務所を創設。一般民事・企業法務に加え、ブロックチェーン分野にも注力し、海外法人設立支援業務などにも取り組む。AIを活用した弁護士業務の改善・事業開発に取り組み、一般社団法人 イノベーション法務支援機構代表理事就任。公正取引委員会・中小企業庁講師、日弁連代議員、東京弁護士会常議員等を歴任。

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