解決結果のサマリー
※プライバシー保護のため、事例の内容は特定できないよう一部変更し、金額は概数で記載しています。
※解決結果は個別の事案の内容に基づくものであり、同種の結果を保証するものではありません。
事例の概要
ご依頼者のAさんは、男性です。数年前、仕事を通じて知り合った男性Cさんの妻Bさんと半年ほどの関係があり、Aさんの側から関係を終わらせていました。その後、Aさんが仕事を離れる話をした際に、Cさんから関係を知っていると告げられ、電話で高額の慰謝料と、期限までに弁護士から連絡が行く旨を伝えられました。書面は届いていません。当事務所は、内容証明が届く前のこの段階で受任し、相手方本人との窓口となって協議。数年前に短期間で終わった関係であることなどを踏まえ、50万円・一括で合意しました。相手方に代理人は付かず、合意書は当事務所が起案。慰謝料の一括払い、Bさんに対する求償権を行使しない条項、相互の接触禁止、清算条項を置き、相手方本人に署名・返送してもらって締結しました。担当は北條さやか弁護士です。
合意額は50万円・一括。受任から締結まで数か月で、Aさんが相手方本人と直接やり取りする場面は、受任後はありませんでした。
ご相談時の課題
表面上の課題
- 相手方から電話で高額の慰謝料を告げられ、期限までに弁護士から連絡が行くと言われた
- 書面はまだ届いておらず、正式な金額も根拠も分からなかった
- 関係は数年前に半年ほどで終わっており、Aさんの側から終わらせていた
- 相手方は、やり取りの記録を証拠として持っていると言っていた
本当の課題は3つ
- 請求が形になる前に動くかどうか——書面が届く前の段階では、何を求められているのかが定まっていません。一方で、この段階で代理人が付けば、相手方が弁護士に依頼する前に、当方から交渉の枠組みを示すことができます
- 数年前の関係の位置づけ——不法行為に基づく慰謝料の請求は、法律上の期間内であれば可能です。時間の経過そのものを盾にはできない一方、関係の期間やその後の状況を踏まえた水準の整理が必要でした
- 本人相手の合意書——相手方に代理人が付かなければ、合意書は当方で起案し、本人に理解してもらったうえで署名してもらう必要があります
Aさんはご相談時に「金額が大きいため相談しました」「内容証明書がまだ届いていないため、詳細は分かりませんが、正当な金額でしょうか?」「金額が減るのであれば、それに越したことはない」と話されていました。
ご依頼中のやりとり——Aさんはどうサービスを使ったか
- 電話で期限を告げられた段階でWebフォームから相談し、書面が届く前に依頼
弁護士の対応
(1) 内容証明が届く前に受任し、窓口になる
当事務所は、相手方が告げた期限の前に受任し、相手方本人に受任を通知して、以後の連絡を当事務所宛にするよう求めました。相手方が弁護士に依頼する前に代理人が付いたことで、以後の協議は当事務所と相手方本人の間で進むことになりました。
(2) 数年前の短期間の関係として、水準を整理する
当事務所は相手方本人と協議を重ね、関係が数年前に半年ほどで終わっており、Aさんの側から終わらせていたこと、その後の接触がないことなどを踏まえて、50万円・一括で合意しました。関係が終わってから時間が経っている事案でも、法律上の期間内であれば請求は可能ですが、金額の水準は関係の期間や回数、その後の状況で整理できます。
(3) 合意書を当方で起案し、条項を整える
相手方に代理人が付かなかったため、合意書は当事務所が起案しました。慰謝料50万円の一括払いと支払期限、期限を過ぎた場合の遅延損害金に加え、Aさんが支払った後にBさんへ負担を求める求償権を行使しない条項、相互に正当な理由なく接触しない条項、清算条項を置いています。求償権を行使しない条項は、相手方にとって配偶者に請求が及ばない利益があり、金額と一体で整理した内容です。
(4) 本人に署名・返送してもらい締結
最終案が固まった段階で、当事務所は合意書2通と返信用の封筒を相手方本人に送り、署名・押印して返送してもらう形で締結しました。送付から返送まで1週間ほどで完了し、Aさんは期限内に一括で振り込みました。
ご依頼中のやりとり——Aさんはどうサービスを使ったか
- 受任後、相手方からの連絡はすべて事務所へ
- 関係の経緯と終わり方を整理して共有し、水準の整理に活用
- 合意書の条項(求償権・接触禁止・遅延損害金)の意味について説明を受けて判断
解決結果
ご依頼前、Aさんは電話で告げられた高額の慰謝料と「弁護士から連絡が行く」という言葉を前に、正式な請求を待つしかない状態でした。
解決時には、金額は50万円・一括へ。内容証明が届く前に受任し、相手方本人との協議で合意に至りました。合意書には、慰謝料の一括払い、遅延損害金、Bさんに対する求償権を行使しない条項、相互の接触禁止、清算条項が置かれ、Aさんは期限内に相手方の口座へ振り込んで終結しています。受任後、相手方本人がAさんに直接連絡する場面はなくなりました。
担当弁護士からのコメント(北條さやか弁護士)
「期限までに弁護士から連絡が行く」と言われ、書面が届くのを待っているご相談があります。書面が届く前でも、代理人が付くことはできます。相手方が弁護士に依頼する前に窓口を一本化すれば、以後の協議は当方の枠組みで進めやすくなります。本件では、内容証明が届く前に受任し、相手方本人との協議で合意に至りました。数年前に終わった関係でも、法律上の期間内であれば請求は可能ですが、水準は整理できます。書面を待つ前に、まずご相談ください。
この事例に関するよくある質問
Q1. 相手から「弁護士から連絡が行く」と言われました。書面が届くまで待つべきですか?
待つ必要はありません。書面が届く前でも代理人が付くことはでき、相手方が弁護士に依頼する前に窓口を一本化できることがあります。本事例では、内容証明が届く前に受任し、相手方本人との協議で50万円・一括の合意に至りました。
Q2. 数年前に終わった関係です。今さら慰謝料を払うのですか?
不法行為に基づく慰謝料の請求は、法律上の期間内であれば可能で、時間の経過そのものを理由に拒むことは原則としてできません。ただし、金額は関係の期間や回数、その後の状況を踏まえて整理できます。本事例では、数年前に半年ほどで終わった関係として、50万円で合意しました。
Q3. 相手に弁護士が付いていません。合意書はどうなりますか?
当事務所が合意書を起案し、内容を相手方本人に理解してもらったうえで、署名・返送してもらう形で締結します。本事例では、合意書2通と返信用の封筒を送り、1週間ほどで返送がありました。
Q4. 「求償権を行使しない」条項を入れると、何が変わりますか?
あなたが支払った後に不倫相手へ負担を求める権利を行使しないという取り決めで、相手方にとっては配偶者に請求が及ばない利益があります。本事例では、この条項を置いたうえで、50万円・一括で合意しました。