サマリー
複数人で暴行事件に関わってしまい、「集団暴行で逮捕されるのではないか」「どのような刑事責任を負うことになるのだろうか」と不安を抱えていませんか。
一般に「集団暴行」と呼ばれる行為は、刑法上の正式な犯罪名ではありません。
しかし、複数人で共同して暴行や脅迫を行った場合には、刑法だけでなく、暴力行為等処罰法(暴力行為等処罰に関する法律)が適用される可能性があります。
この法律は、複数人による暴力行為を単独犯よりも重く処罰するための特別法であり、一般の学生や会社員による事案であっても適用対象となり得ます。
さらに、自ら暴行を加えていない場合であっても、犯行を指示したり、被害者を取り囲んで逃げられない状況を作ったりするなど、犯行への加担が認められると、共同正犯や教唆犯、幇助犯として刑事責任を問われる可能性があります。
この記事では、集団暴行事件に関わってしまった方やそのご家族に向けて、暴力行為等処罰法の適用を含む成立し得る犯罪、共犯の考え方、逮捕後の刑事手続の流れ、示談の重要性についてわかりやすく解説します。
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集団暴行罪とは?|単独の暴行罪との違い

「集団暴行罪」という名称の罪は、法律上の正式な罪名ではありません。
一般的には、複数人が関与する暴行事件を指す言葉として用いられています。
複数人による暴行事件では、単独犯による暴行罪とは異なり、事件の状況によっては、より重い刑罰を定めた特別法である「暴力行為等処罰ニ関スル法律(暴力行為等処罰法)」が適用されることがあります。
ここでは、集団暴行とはどのような行為を指すのか、単独の暴行罪との違いや適用される法律について解説します。
集団による暴行では「暴力行為等処罰ニ関スル法律」が適用される場合がある
単独で暴行を加えた場合は、刑法第208条の暴行罪が成立する可能性があります。
これに対し、複数人が共同して暴行や脅迫を行った場合には、暴力行為等処罰法が適用される可能性があります。
同法は、複数人による暴行や脅迫、団体の威力を利用した犯罪行為などを特に重く処罰するために制定された刑法の特別法です。
日本の法律では、集団による暴力行為は個人による犯行よりも被害が重大化しやすく、社会に与える影響も大きいと考えられているため、一定の要件を満たす場合には刑法よりも重い処罰が科されることがあります。
もっとも、複数人が現場にいたという事実だけで、直ちに暴力行為等処罰法が適用されるわけではありません。
しかし、実務上は事前に犯行を計画していなかった場合であっても、その場で互いに意思を通じ合いながら暴行に加わったり、被害者を取り囲んで逃げにくい状況を作ったり、仲間の暴行を容易にする行動を取ったりした場合には、「共同して暴行を行った」と評価される可能性があります。
そのため、自ら直接手を出していない場合であっても、事件への関与の態様によっては暴力行為等処罰法の適用対象となることがあるため注意が必要です。
通常の暴行罪よりも重い刑罰が定められている

一定の要件を満たす集団による暴行については、単独の暴行罪よりも重い法定刑が定められています。
刑法の暴行罪の法定刑は、「2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」です。
これに対し、数人が共同して暴行や脅迫を行った場合には、暴力行為等処罰法により、「3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」が科される可能性があります。
また、被害者に怪我を負わせた場合には、暴行罪ではなく刑法の傷害罪(15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)が成立する可能性があります。
傷害罪については、複数人で行った場合であっても、暴行罪のように暴力行為等処罰法による特別な加重処罰は設けられていません。
もっとも、傷害罪自体の法定刑が「15年以下の拘禁刑」と重いため、複数人による事案であっても原則として刑法の傷害罪が適用されます。
さらに、複数人が共謀して暴行を加え、その結果として被害者が負傷した場合には、実際に怪我を負わせた者だけでなく、共謀に加わった者も共同正犯として傷害罪の責任を問われる可能性があります。
このように、集団での暴行事件は単独犯による事件よりも重い刑事責任を負う可能性があり、関与の態様によっては自ら直接暴行を加えていなくても処罰の対象となることがあります。
そのため、事件に関与してしまった場合には、早い段階で自身の法的立場を把握し、適切な対応を検討することが重要です。
集団暴行罪が成立する具体的なケースとは

前述のとおり、「集団暴行罪」という名称の犯罪が存在するわけではありません。
しかし、複数人が共同して暴行に及んだ場合には、暴力行為等処罰ニ関スル法律や刑法上の傷害罪などによって刑事責任を問われる可能性があります。
もっとも、複数人が同じ場所にいたという事実だけで、直ちに重い刑事責任が認められるわけではありません。
実際には、共謀の有無や関与の程度、事件における役割などを踏まえて判断されます。
ここでは、どのような場合に集団による暴行として評価され、刑事責任を問われる可能性があるのかについて解説します。
複数人で暴行に加わった場合は重い責任を問われる可能性がある
暴力行為等処罰ニ関スル法律(暴処法)では、「数人共同して」暴行や脅迫を行った場合などについて、刑法よりも重い処罰を定めています。
複数人が現場にいたという事実だけで、直ちに暴処法が適用されるわけでなく、実際には、複数人が暴行を行う意思を共有し、共同して犯行に関与していたと認められるかどうかが重要な判断ポイントとなります。
また、事前に犯行を計画していなかった場合であっても、その場の状況の中で互いに意思を通じ合わせながら暴行に加わった場合には、「数人共同して」暴行を行ったと評価される可能性があります。
例えば、口論や喧嘩が発展し、一人が暴行を始めた後に他の者も加勢したり、被害者を取り囲んで逃げられない状況を作ったりした場合には、共同して犯行に及んだとして暴処法の適用が問題となることがあります。
このように、集団による暴行事件では、事前の計画の有無だけでなく、現場でどのような行動を取ったのか、他の関与者とどのような関係で犯行に加わったのかといった事情も重要な判断材料となります。
直接手を出していなくても共犯と判断される可能性がある
集団による暴行事件では、直接相手を殴ったり蹴ったりしていなくても、関与の内容によっては共同正犯や幇助犯として刑事責任を問われる可能性があります。
例えば、暴行を加えることを事前に計画していた場合や、現場で他の者と意思を通じ合わせながら犯行を支援した場合には、自ら暴行を加えていなくても共犯として責任を問われる可能性があります。
また、明確な事前計画がなくても、現場で暴行を助長したり、犯行を容易にしたりする行動を取った場合には、共同正犯や幇助犯に該当すると判断されることがあります。
【具体例】直接手を出していなくても共犯と判断される可能性のあるケース
「自分は相手を殴っていないから処罰されない」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、実務上は、直接暴行を加えていなくても、犯行を支援したり助長したりしたと評価されれば、共犯として捜査や処罰の対象となる可能性があります。
共犯と判断される可能性が高いケース
- 「やれ」「もっとやれ」などと声を掛けて暴行をあおり、仲間の犯行を後押しした場合
- 被害者を取り囲み、逃げられない状況を作った場合
- 周囲を警戒する見張り役を担当していた場合
- 暴行に使用する物を準備したり、仲間を現場まで送迎したりした場合
- 仲間と協力して被害者の行動を制限し、暴行を容易にした場合
これらの行為は、直接暴行を加えていなくても、犯行を支援したり実現しやすくしたりする行為として評価される可能性があります。
状況によっては共犯性が問題となるケース
- 暴行には参加していないものの、仲間の背後に立って相手に威圧感を与えていた場合
- 暴行を止めることなく、仲間と一体となって被害者を取り囲んでいた場合
- 現場で仲間の行動を積極的に支持していたと評価される場合
実際の捜査では、「単なる目撃者だったのか」「見張り役や加勢役だったのか」といった点が問題になることがあります。
警察や検察は、防犯カメラ映像、SNSやメッセージアプリでのやり取り、関係者の供述、現場での行動状況などを踏まえ、事件への関与の有無を総合的に判断します。
そのため、自分では暴行に関与していないつもりであっても、被害者を取り囲んでいた、仲間をあおっていた、逃走を妨げていたといった事情が認められれば、共犯として捜査対象となる可能性があります。
共犯の成否は、現場での行動だけでなく、事前のやり取りや事件後の行動なども含めた個別具体的な事情を踏まえて判断されます。
集団暴行事件では、直接手を出した者だけでなく、周囲で犯行を支援したと評価される者も刑事責任を問われる場合があるため、自身の法的立場について慎重に検討することが重要です。
集団暴行事件で逮捕された後の手続きの流れ
集団による暴行事件を起こし、被害者や目撃者からの110番通報などによって警察が介入した場合、逮捕される可能性があります。
逮捕されると、一定期間にわたり身体拘束を受けながら捜査機関の取り調べを受けることになります。
特に、逮捕後に警察から検察官へ送致されるまでの期間を含む最初の最大72時間については、原則として家族であっても面会することはできません。この期間に本人と自由に面会し、法的な助言を行うことができるのは弁護士のみです。
ここでは、逮捕後にどのような刑事手続が進められるのか、その基本的な流れについて解説します。
逮捕から勾留、起訴・不起訴までの基本的な流れ

逮捕されると、まず警察による取り調べが行われます。
警察は被疑者を逮捕した後、原則として48時間以内に事件を検察官へ送致しなければなりません。
送致を受けた検察官は、原則24時間以内に勾留請求を行うかどうかを判断します。
裁判官が勾留を認めた場合には、原則10日間の勾留が行われます。さらに、やむを得ない事情がある場合には最大10日間延長されることがあります。
そのため、逮捕後は最長で23日程度にわたり身体拘束が続く可能性があります。
特に集団暴行事件では、共犯者との口裏合わせや証拠隠滅のおそれが問題となりやすく、勾留が認められるケースも少なくありません。
また、勾留とあわせて「接見禁止命令」が出される場合があります。
接見禁止とは、弁護士以外の者との面会や手紙のやり取りなどを制限する制度です。
接見禁止が付された場合、家族であっても自由に面会できなくなるため、本人が長期間にわたって孤立した状態に置かれることがあります。
集団事件では共犯者との連絡を防ぐ必要性が問題となることが多く、接見禁止が争点となるケースもあります。
その後、検察官は収集された証拠や関係者の供述などを踏まえ、起訴するか、不起訴とするかを判断します。
早期釈放や前科回避のためには不起訴処分が重要
前科とは、一般的に有罪判決が確定した経歴を指します。
そのため、逮捕されたとしても、不起訴処分となった場合には前科は付きません。
一方で、起訴されて有罪判決が確定すると前科として記録され、職業や資格によっては影響が生じる場合があります。
また、勾留中であっても、勾留の必要性がなくなったと判断されれば、起訴前に釈放される可能性もあります。
そのため、身体拘束の長期化を防ぎ、前科を回避するためには、不起訴処分の獲得を見据えた早期の対応が重要になります。
もっとも、不起訴となるかどうかは、事件の内容、被害の程度、被害者との示談の成立状況、反省の有無、前科前歴の有無など、さまざまな事情を踏まえて判断されます。
特に集団暴行事件では、被害者との示談の成立や再発防止に向けた対応が、処分判断において重要な事情として考慮されることがあります。
そのため、逮捕された場合には、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、適切な弁護活動を行うことが重要です。
集団暴行事件で不起訴処分を得るための示談の重要性
集団による暴行事件で不起訴処分の獲得や前科の回避を目指す場合、被害者との示談は重要な事情の一つとなります。
示談とは、加害者側と被害者側が話し合いによって損害賠償や今後の対応について合意し、民事上の紛争を解決する手続きです。
暴行事件や傷害事件のように被害者が存在する犯罪では、被害回復の状況や被害者の処罰感情が、検察官による処分判断や裁判所の量刑判断において考慮されることがあります。
もっとも、示談が成立したからといって必ず不起訴になるわけではありません。
特に集団暴行事件では、犯行態様や被害の程度、加害者の人数などによっては、示談が成立していても起訴される場合があります。
そのため、示談はあくまでも処分判断における重要な事情の一つであり、事件全体の状況を踏まえて総合的に評価されることになります。
被害者との示談成立は有利な事情として考慮される可能性がある
被害者との示談が早い段階で成立した場合には、その後の刑事手続において有利な事情として考慮される可能性があります。
例えば、事件化される前の段階で示談が成立した場合には、被害者が被害届の提出を見送ったり、提出済みの被害届を取り下げたりすることがあります。
ただし、暴行罪や傷害罪は親告罪ではないため、被害届の有無だけで必ず事件化や起訴を回避できるわけではありません。
また、逮捕後に示談が成立した場合であっても、検察官が勾留の必要性や起訴の要否を判断する際の事情として考慮されることがあります。
さらに、起訴された場合であっても、示談の成立や被害弁償の実施は量刑上有利な事情として評価される可能性があります。
このように、示談は不起訴処分の獲得や刑事処分の軽減、早期の身柄解放を目指すうえで重要な弁護活動の一つといえます。
刑事事件の示談交渉については、以下の記事で詳しく解説しています。
示談交渉とは?刑事事件の示談の流れや注意点・示談金相場を徹底解説
示談交渉を弁護士に依頼すべき理由
加害者本人やその家族が、直接被害者と示談交渉を行うことは容易ではありません。
捜査機関は被害者保護の観点から、加害者側に被害者の連絡先を開示しないのが一般的です。
また、被害者は加害者側に対して恐怖心や怒りを抱いていることも多く、本人や家族が直接連絡を取ろうとすると、かえって被害感情を悪化させてしまうおそれがあります。
特に集団暴行事件では、被害者が複数の加害者に対して強い恐怖や不信感を抱いていることも少なくありません。そのため、当事者同士での交渉は難航しやすい傾向があります。
弁護士が代理人として交渉を行うことで、被害者側との連絡や交渉を適切に進めやすくなります。
また、示談金額や示談条項について法的な助言を受けながら交渉を進めることができるため、円滑な示談成立につながる可能性があります。
集団暴行事件における示談金の考え方
集団暴行事件の示談金額は法律で定められているものではなく、事案ごとに大きく異なります。
示談金を検討する際には、治療費や通院交通費などの実費に加え、被害者の精神的苦痛に対する慰謝料などが考慮されるのが一般的です。
また、怪我の程度、治療期間、暴行の態様、加害者の人数、被害者の処罰感情、示談交渉の経緯なども金額に影響を与える要素となります。
集団暴行事件では、被害者が受ける精神的苦痛が大きいと評価される場合もあり、単独犯による事件と比較して示談交渉が難しくなることもあります。
もっとも、示談金に一律の相場が存在するわけではなく、最終的な金額は個別の事情を踏まえた当事者間の交渉によって決定されます。
そのため、適切な示談条件を検討するためにも、早い段階で弁護士へ相談することが重要です。
集団暴行事件について弁護士へ相談するメリット
集団による暴行事件の当事者になってしまった場合は、できるだけ早い段階で弁護士へ相談することが重要です。
集団暴行事件では、誰がどのような役割を果たしたのか、共犯関係が成立するのかといった点が争点になることが少なくありません。
また、共犯者がいる事件では、口裏合わせや証拠隠滅のおそれがあると判断され、勾留や接見禁止が認められる場合もあります。
そのため、早い段階から弁護士のサポートを受け、自身の法的立場や今後の見通しを把握しておくことが重要です。
ここでは、集団暴行事件について弁護士に相談・依頼する主なメリットを解説します。
逮捕直後から接見し、適切なアドバイスを受けられる
逮捕後、警察から検察官へ送致されるまでの最大72時間は、原則として家族であっても面会することができません。
また、集団暴行事件では勾留後に接見禁止命令が出される場合もあり、その場合には家族との面会や手紙のやり取りも制限されることがあります。
一方で、弁護士は逮捕直後から本人と接見することができます。
弁護士は、逮捕後の手続の流れや今後想定される見通しを説明するとともに、黙秘権や供述調書への署名に関する注意点など、重要な権利について助言を行います。
特に集団暴行事件では、共犯者の供述との関係が問題になることも多いため、取調べにおいてどのような点に注意すべきかについて具体的なアドバイスを受けることが重要です。
被害者との示談交渉を円滑に進めてもらえる
集団暴行事件では、被害者との示談が不起訴処分や処分の軽減を判断する際の重要な事情となることがあります。
もっとも、加害者本人や家族が直接被害者へ連絡を取ろうとすると、被害者の不安や反感を招き、かえって交渉が難航する可能性があります。
また、被害者の連絡先が加害者側に開示されないケースも少なくありません。
弁護士であれば、被害者の意向を確認しながら適切な方法で連絡を取り、謝罪や損害賠償に関する交渉を進めることができます。
また、示談金額や示談条項について法的な助言を受けながら交渉を進めることができるため、円滑な示談成立につながる可能性があります。
早期の身柄解放や不起訴処分に向けた弁護活動を期待できる
集団暴行事件では、共犯者との口裏合わせや証拠隠滅のおそれがあるとして、勾留や接見禁止が認められる場合があります。
弁護士は、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いこと、家族による監督体制が整っていることなどを主張しながら、勾留請求の回避や勾留決定に対する不服申立てなどを行います。
さらに、示談の成立状況や被害回復の内容、反省状況、更生環境などをまとめた意見書を提出し、不起訴処分や処分の軽減を求める活動を行うこともあります。
もっとも、最終的な処分は事件の内容や証拠関係などを踏まえて検察官が判断するため、弁護士に依頼したからといって必ず早期釈放や不起訴処分になるわけではありません。
しかし、早い段階から適切な弁護活動を行うことで、有利な事情を十分に主張し、より良い結果を目指せる可能性が高まります。
集団暴行罪に関するよくある質問(FAQ)
集団による暴行事件は、関与した人数や役割、事件当時の状況によって法的評価が異なるため、多くの疑問や不安が生じやすい事件です。
ここでは、当事者やそのご家族からよく寄せられる質問について、Q&A形式で解説します。
複数人いたのですが、自分は手を出していません。それでも罪になりますか?
関与の内容によっては、刑事責任を問われる可能性があります。
直接暴力を振るっていなくても、暴行について共謀していた場合や、見張り役を務めていた場合、被害者を取り囲んで逃げられない状況を作った場合などには、共犯として責任を問われる可能性があります。
また、仲間の暴行を積極的にあおったり、現場で加勢したりした場合にも、共同して犯行に関与したと評価されることがあります。
一方で、たまたま現場に居合わせただけで、暴行を手伝ったり支援したりしていない場合には、直ちに共犯になるわけではありません。
もっとも、実際にはどのような行動を取っていたのかが捜査の対象となるため、「手を出していないから絶対に大丈夫」とは言い切れません。
家族が集団暴行の疑いで逮捕されました。すぐに面会できますか?
逮捕直後は、家族など一般の方による面会は認められません。
警察が逮捕した後、事件を検察官へ送致し、勾留するかどうかが決まるまでの最大72時間については、原則として家族であっても本人と面会することはできません。
この期間に本人と自由に面会し、法的な助言を行うことができるのは弁護士のみです。
また、集団暴行事件では、共犯者との口裏合わせなどを防ぐ目的で接見禁止決定が出される場合があります。
接見禁止が付された場合には、勾留後も家族との面会や手紙のやり取りが制限されることがあります。
そのため、本人の状況を早期に把握したい場合には、できるだけ早く弁護士へ相談することが重要です。
被害者と示談をしたいのですが、連絡先が分かりません。どうすればよいですか?
捜査機関が加害者本人や家族に被害者の連絡先を直接開示することは、通常ありません。
そのため、示談を希望する場合には、弁護士を通じて被害者側へ連絡を取る方法が一般的です。
弁護士は、被害者の意向を確認したうえで示談交渉の申し入れを行い、謝罪や損害賠償について話し合いを進めることができます。
もっとも、被害者が加害者側との接触を望まない場合には、示談交渉自体が進められないこともあります。
また、示談が成立したとしても必ず不起訴になるとは限りませんが、処分判断において有利な事情として考慮される可能性があります。
まずは弁護士に相談し、事件の状況に応じた適切な対応方法を検討することが大切です。
まとめ
一般に「集団暴行」と呼ばれる事件では、複数人が共同して暴行や脅迫を行った場合に、暴力行為等処罰ニ関スル法律(暴処法)が適用される可能性があります。
その場合、単独での暴行事件よりも重い刑事責任を問われることがあります。
集団暴行事件では、逮捕後に勾留や接見禁止が認められ、長期間にわたって家族と連絡が取れなくなるケースもあります。
また、身体拘束が続くことで、仕事や学業など社会生活に大きな影響が及ぶ可能性があります。
さらに、被害者との示談は、不起訴処分や処分の軽減を判断する際の重要な事情となることがあります。
もっとも、示談が成立したからといって必ず不起訴になるわけではなく、事件の内容や被害の程度などを踏まえて総合的に判断されます。
そのため、集団暴行事件に関与してしまった場合や、ご家族が逮捕された場合には、できるだけ早い段階で弁護士へ相談し、事案に応じた適切な対応を検討することが重要です。
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コラム監修者
RUI SATO
所属:代表(東京オフィス)
明治大学付属中野高校卒業、明治大学法学部・法科大学院修了。2012年弁護士登録(東京弁護士会)、2016年ネクスパート法律事務所を創設。一般民事・企業法務に加え、ブロックチェーン分野にも注力し、海外法人設立支援業務などにも取り組む。AIを活用した弁護士業務の改善・事業開発に取り組み、一般社団法人 イノベーション法務支援機構代表理事就任。公正取引委員会・中小企業庁講師、日弁連代議員、東京弁護士会常議員等を歴任。