夫婦関係は破綻していなかったが不貞期間は継続的だったこと、不貞関係の開始当時は未婚であったことを考慮して慰謝料110万円を認めた事例

不二子が、不二夫の生前、愛子と不二夫とが継続的に肉体関係を含む不貞行為に及んでいたとし愛子に対し慰謝料等の支払いを求めた事案である。


愛子は、銀座のホステスとして勤務する高級クラブで客として来店した不二夫と知り合い、同伴出勤やアフターとして飲食をともにしたり、ゴルフをしたりしていたが、個人的な交際関係をもつようになった。


不二夫と愛子が不貞関係にあったことは明らかであり、いわゆる「枕営業」と称されるものであったとしても愛子が不二夫と不貞関係に及んだことを否定することができるものではないし、不二子に対する婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益に対する侵害行為に該当する以上不法行為が成立するというべきであり、不二夫が提訴前に亡くなっていたからと言って消滅するものではない。

不二子と不二夫とは、別居期間が13年以上と長期間におよんでいたものの、その間、お互いに行き来はあり、互いにそれぞれをもう一つの生活拠点としていたこと、不二夫が直腸がんの診断を受けた際に不二子が来日して医師の説明を聞いたり、看病や見舞をしたりていることが認められ、夫婦関係が破綻していたということはできない。


婚姻期間は約32年半に及んでいたこと、不貞関係の期間は頻度の繁閑こそあれ継続的であったこと、不二子らは別居こそしていたもののその理由は子らの米国留学を理由とするものであり夫婦仲が悪かったからではないこと、不貞に及ぶ際は、ホテルだけでなく不二子も日本の生活拠点としている自宅をも利用していたこと、不貞発覚が不二夫の死の直前であること、提訴前の愛子にあてた内容証明郵便につき宛先違いとして返送するという不誠実な対応をしたことなど増額方向に働く要素と見るべき事情を認めることができるが、一方で、不貞関係の開始に至る経緯については不二夫からの積極的な働きかけがあり、愛子は少なくとも不貞関係の開始当初から不二夫に妻がいたことを知っていたわけではないようであること、不貞関係にあった当時は未婚であったこと、不二子と不二夫の別れが不貞関係の発覚を原因とするのではなく標津であったことは減額要素とみるべき事情でもある。

それらの諸事情を考慮し、慰謝料は100万円、弁護士費用10万円の計110万円が相当とされた。

当事者の情報

不貞期間約4年半
請求額1100万円
認容額110万円
子供人数2人
婚姻関係破綻の有無破綻していない

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