東京都世田谷の不動産仲介業者に対し330万円の立退料が認められたケース

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東京都世田谷区、東急目黒線奥沢駅前にある木造2階建の建物。その1階部分を月10万円で借り、不動産仲介業の店舗として使用してきた借主。しかし、建物を建替えるとして立退きを求められました!裁判所が借主に330万円の立退料を認めたポイントとは?

 裁判所が考慮した事実(東京地判平成21年3月12日) 

貸主は心筋梗塞で倒れた経験があり、息子夫婦と同居し介護を受ける必要があった

貸主は高齢で、心筋梗塞で倒れて入院した経験があるなど、介護を受ける必要がある状態でした。そのために、貸主は息子夫婦と同居する予定でしたが、貸主には本件建物のある土地のほかに、同居に適した不動産を有していませんでした。
そのため、裁判所は、貸主が、本件建物を改修して息子夫婦と同居する必要がある旨の判断をしました。

建物の構造的に、2階住居へ行くには1階の店舗部分を通る必要があった

貸主は、本件建物の1階部分しか使用しておらず、本件建物の2階部分は住居部分としての機能を有していました。しかし、本件建物の構造上、2階部分に上がるためには、1階の店舗部分を通る必要がありました。また、2階部分だけでは、息子夫婦と同居するには手狭に過ぎる状況でした。これらのことから、裁判所は借主の立退きを認めました。

本件建物の場所は好立地で、裁判所は借主側の利益も大きいと判断

本件建物は、奥沢駅前にあり、不動産仲介業を営む上では非常に良い立地にありました。また、借主の顧客の多くが固定の取引先で、本件建物を使用し続ける必要性が高い状況にありました。これらのことから、裁判所は、借主側の利益も大きい旨の判断をしました。

弁護士が解説する立退料算定のポイント

本件で特徴的なのは、貸主借主双方の利益が非常に大きい点にあります。そのため、裁判所は、立退きを積極的に認めつつも、立退料の算定も積極的に行っています。このことからわかることは、貸主側が目的物を使用する必要性が大きい場合にも、借主側の利益も大きければ、ある程度の額の立退料を得られる可能性があるということです。

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