既婚者だと知らなかったことを示すための証拠の具体例5つ

  • 最終更新日: 2024.02.19

交際相手が既婚者だったことが判明したとき、以下のような疑問・不安を抱える方がいらっしゃるのではないでしょうか。

  • 相手の配偶者にバレたら、慰謝料を請求されるのだろうか…
  • 既婚者だと知らなかったのだから、慰謝料請求を拒否できるのではないか
  • 請求を拒否するには、どのような証拠を集めればよいのだろうか

しかし、相手が既婚者だと知らなかったという言い分が通用することは多くありません。
交際開始時や交際中の言動・出来事に目を向けて注意を払っていれば、相手が既婚者だと気づけた可能性が高いと判断されることがあるからです。

注意していれば既婚者だと気付ける機会があったのに、あなたの不注意で気づけなかったのだとすれば、あなたにも落ち度があったと判断される可能性が高いです。
この落ち度を、法律上、過失と言い、故意(既婚者と知りながら交際した場合等)と同様に、不法行為に基づく損害賠償が認められる要件の一つとされています。つまり、過失が認められると、民法上の不法行為が成立し、交際相手の配偶者に対して慰謝料の支払義務が生じます。

したがって、交際相手の配偶者からの慰謝料請求を拒否するためには、交際相手に配偶者がいたことを知らなかったのみならず、知らなかったことに過失もなかったといえる証拠が必要です。

この記事では、既婚者だと知らなかったことを示すための証拠の具体例証拠の集め方について解説します。

既婚者だと知らなかったことを示すための証拠の具体例5つ

交際相手が既婚者だと知らなかったことを示す証拠の典型例は、以下のとおりです。

  • 相手が独身と嘘をついていた証拠
  • 相手がバツイチと嘘をついていた証拠
  • 交際期間が短かったことを示す証拠
  • 婚活アプリ・パーティーで出会った証拠
  • 結婚を見据えて交際していた証拠

それぞれの証拠力とともに説明します。

相手が独身と嘘をついていた証拠|証拠力★

相手が独身と嘘をついていたなら、そのやり取りを証拠として確保しましょう。

嘘をついていたことを証明するためには、独身であることをアピールする内容のメールやLINE・SNS上のDMなどの履歴が有効です。

「独身だ」という明確な言葉を含むやりとりはもちろん、独身と勘違いするような内容も証拠となり得ます。

具体的には、以下のような内容・会話の履歴です。

  • 相手が自ら「独身」と述べた内容
  • あなたが「まさか既婚者じゃないよね?」と問うた時にそれを否定した内容
  • 将来結婚したら」「子どもができたら」など独身を前提とした会話

ただし、相手が独身と嘘をついていた証拠を示すだけでは、あなたに過失がなかったと評価してもらいにくいです。

以下のように、「実は既婚者なのでは?と疑う状況があったのであれば、相手の嘘に気づけた可能性があったと判断され、あなたの過失が認められることも大いにあり得ます。

  • 休日や深夜は連絡がつかない
  • 宿泊を伴う旅行を一度もしていない
  • 相手の自宅に招待されない
  • デートはいつも自分の家かラブホテルだった
  • 長期休暇を一緒に過ごしたことがない

独身と嘘をついていたことを示す証拠は、それ単体だけでは慰謝料請求を拒否するだけの証拠としては不十分ですが、次項以下の証拠と組み合わせることで、過失の不存在を証明できることもあります。

どのような場合に、既婚者と知る余地があったと判断されるかについては、「既婚者と知らずに交際|慰謝料を払わなくていい可能性を探る18のチェックリスト」をご参照ください。

相手がバツイチと嘘をついていた証拠|証拠力★

相手がバツイチと嘘をついていたなら、その証拠を残しておきましょう。

1.1と同様に、メールやLINE・SNS上のDMなどの履歴が収集しやすいでしょう。

「バツイチ」、「離婚した」という明確な言葉を含むやりとりはもちろん、離婚歴があると勘違いするような内容も証拠となり得ます。

具体的には、以下のような内容・会話の履歴です。

  • 相手が自ら「独身」と述べた内容
  • あなたが「実はまだ離婚してないんでしょ?」と問うた時にそれを否定した内容
  • 「養育費を支払っている」など離婚給付を履行している旨の内容
  • 配偶者を「元妻」「元夫」などと呼称した内容

交際相手が何らかの理由で別居をしており、相手の自宅に行ったことがある場合は、上記の証拠に加えて室内で撮影したツーショット写真あなたの私物を置いていることがわかる写真などを添えると、既婚者と知る余地がなかったことの証明を補強できるかもしれません。

相手に嘘をつかれていたことを証明するだけでは、過失を否定する証拠として不十分だと判断される可能性が高いです。しかし、証拠を組み合わせることで、相手の巧妙な嘘と交際中の状況からして、相手がバツイチと信じてもやむを得ないと判断される余地はあります。

もっとも、次のような場合は、既婚者だと知らなかったことについて、あなたにも過失があったと判断される可能性が高いです。

  • 結婚指輪をつけていた
  • 離婚したと言いながら配偶者と同居していた
  • 別居はしているが配偶者の生活費を負担していた
  • 配偶者を含む家族で旅行に行っていた
  • 配偶者からの連絡が頻繁にあった

交際期間が短かったことを示す証拠|証拠力★★

交際期間が短かったことを示すのも有効です。

交際期間が短かったことを示す証拠は、相手が既婚者だと知る機会が少なかったという考慮要素となりうるからです。

交際期間が短く、相手が既婚者かどうかを知る機会が少なかった場合は、次のような証拠を集めましょう。

  • 交際期間や会った回数がわかるメールやLINE・SNSでの会話の履歴
  • 日記、スケジュール帳など

交際期間の長さは、相手が既婚者かどうかを知る機会の多寡に影響を与えるものと考えられます。

例えば、相手と肉体関係を持ったのが1~3回程度で、その後連絡を取ることもなかった場合には、相手が既婚者かどうかを知るのに十分な時間がなかったと主張できます。逆に、交際期間が半年以上になれば、相手が既婚者かどうかを知る機会に恵まれていると言えるでしょう。

婚活アプリ・パーティーで出会った証拠|証拠力★★★

独身者限定の婚活アプリ・パーティーで相手と出会った場合は、その証拠を確保しましょう。

証拠の具体例は、以下のとおりです。

  • 婚活アプリで独身と書かれた相手のプロフィール欄
  • 独身者しか登録できないことがわかる婚活アプリの利用規約等(プロフィール欄に独身の記載がない場合)
  • 相手が独身と嘘をついたアプリ内のメッセージやLINE・メールのやり取り
  • 婚活パーティや結婚相談所で知り合ったことがわかる資料

婚活アプリ・パーティーや結婚相談所は、登録・入会に際して独身であることを条件としていることが多いため、入会・登録要件あなたを騙した手段の悪質性によって、あなたの過失が否定される可能性は十分あります。

結婚を見据えて交際していた証拠|証拠力★★★

結婚を見据えて相手と真剣に交際していたのであれば、その証拠を揃えましょう。

あなたが結婚したいと考えていただけでなく、相手があなたと結婚する意思を表明していたことを示す証拠が有効です。

具体的な例は、以下のとおりです。

  • 結婚式場の予約票・メールや式場の下見をしていたことが分かる資料
  • 相手が婚約・結婚のあいさつに来たというあなたのご両親の証言
  • 結婚を前提に紹介されていた友人の証言
  • 婚約指輪や婚約指輪を購入したレシート
  • 結婚指輪の購入申込書
  • 新婚旅行の予定を立てていたことが分かる資料
  • 新居の購入・賃貸契約の予定を立てていたことが分かる資料
  • 住民票(相手と同棲していた場合)

あなたとの結婚を視野に入れていることが証明できれば、相手が独身を装っていたことだけでなく、積極的かつ巧妙にあなたを騙す意思があったと評価できるため、あなたの過失の不存在を示す有力な証拠となるでしょう。

既婚者だと知らなかった証拠を集めるときのポイント

交際相手が既婚者だと知らなかった証拠は、できる限りたくさん集めましょう。 

単体では証拠力が弱いと思われるアイテムでも、複数組み合わせることで、あなたに過失がなかったことを証明できることもあります。

例えば、相手が婚活アプリの規約に違反して独身を装って登録した証拠に加え、相手から直接「独身」と告げられているLINEやメールのやり取り、結婚をほのめかしていた証拠を組み合わせれば、あなたに落ち度はないと判断してもらえるかもしれません。

SNSや婚活アプリなど、相手が退会することでデータが消えてしまうものがあれば、早めにスクリーンショットをとるなどして保管しましょう。

既婚者だと知らなかった証拠を有効に使う方法

既婚者だと知らなかった証拠を有効に使うためには、弁護士への相談がおすすめです。あなたに過失がないことが明らかであれば、交際相手への慰謝料請求を検討できる可能性もあります。

弁護士に相談する

弁護士に相談すれば、以下の点について的確なアドバイスが得られるでしょう。

  • 手元にある証拠であなたの過失の不存在を証明できるのか
  • 証拠が不十分な場合は、どのような証拠を追加で集めるべきか
  • 証拠集めではどんな点に注意しなければならないか   など

相手の配偶者から慰謝料を請求されたとしても、弁護士に依頼すればあなたに有利な証拠を示して、説得的に交渉を進めてもらえるでしょう。相手の配偶者との交渉次第では、低額な和解金で解決を図れる可能性もあり、訴訟を回避できるかもしれません。

万一、訴訟に発展しても、弁護士に依頼すればあなたの代わりに主張・立証してくれます。

証拠収集にお悩みの方も、相手の配偶者からの慰謝料請求にお悩みの方も、解決策を見出すために弁護士に相談することをおすすめします。

交際相手への慰謝料請求を検討する

相手が既婚者だと知らなかったことについて、あなたに過失がないことが明らかな場合は、相手の配偶者からの慰謝料請求を拒否できるだけでなく、あなたから交際相手に対して慰謝料請求を検討できます。

この場合、1章で例示した証拠が役立ちます。

交際相手が既婚者だと知らなかった場合の、相手への慰謝料請求の可否や追加で必要な証拠について、「自分が浮気相手だったことが判明した場合にすぐ別れるべき2つの理由」をご参照ください。

まとめ

既婚者だと知らなかったことを理由に、相手の配偶者からの慰謝料請求を退けるには、あなたに過失がなかったことを示す証拠が必要です。

この証拠があれば、確実に慰謝料請求を拒否できるといった明確なものは示せませんが、弁護士のサポートを得れば、本来有効な証拠となり得るものを見落としてしまうリスクを軽減できます。相手が既婚者だと見抜けなかった点について、あなたに過失があったかどうかを、第三者目線で、かつ、法的な視点で適切なアドバイスを提供してもらえるでしょう。

過失の不存在以外にも、慰謝料を減額できる事由があるかもしれません。

あなたに過失がないことが明白だと考えられる場合には、独身と嘘をついてあなたと肉体関係に及んだ交際相手に対して、弁護士から慰謝料請求をしてもらうことも検討できます。

ネクスパート法律事務所では、相手が既婚者だと知らずに交際したことで、トラブルに巻き込まれている方からの初回相談を30分無料で受け付けております。

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