更新日:2026年2月26日 (木)

公開日:2024年4月10日 (水)

慰謝料を請求された際にやってはいけない5つのこと

慰謝料を請求された際にやってはいけない5つのこと 慰謝料を請求された際にやってはいけない5つのこと

サマリー

不倫相手の配偶者に不貞行為を知られてしまい、慰謝料を請求されたあなたは、今後どのように対応すべきか悩んでいませんか。

不貞行為の事実を知られていただけでなく、慰謝料を請求されてしまった、と動揺していると思いますが、まずは落ち着きましょう。慰謝料請求をされた際は、冷静に対応することがとても大切です。

この記事では、慰謝料を請求された際にやってはいけない5つのことを紹介します。
焦って対応しなければよかった、と後悔しないための今後の対応の道標となれば幸いです。

慰謝料を請求された際にやってはいけない5つのこと

不貞行為の慰謝料を請求された際にやってはいけないことは、主に以下の5つです。

  • 請求を無視する
  • 言われるがまま支払い・要求に応じる
  • 不用意な発言をする
  • 感情的になって対応する
  • 相手方の脅しに屈する

不貞行為の慰謝料を請求された場合、焦りや不安、恐怖から不適切な対応をしてしまいがちです。以下に詳述することを、今後の対応の参考にしてください。

請求を無視する

慰謝料を請求された場合、無視しないで、誠意ある対応を心がけることが重要です。

請求を無視すると交渉ができないと判断され、訴訟に発展するおそれがあります。訴訟になると、最終的に強制執行される可能性があり、預貯金や給料を差し押さえられることも考えられます。

言われるがまま支払い・要求に応じる

相手に言われるがまま、支払いや要求に応じるのは賢明ではありません。

不貞行為の慰謝料の金額は、法律で定められていません。そのため、あなたにいくら請求するかは、相手が自由に決められます。相場からかけ離れた高額な慰謝料を請求された場合は、適正な金額まで減額するよう、相手と交渉しましょう。

退職や引越しなどの無理な要求をしてきた場合、応じなければならない法的根拠はありません。不当な要求は拒否しましょう。

不用意な発言をする

不用意な発言は控えましょう。

慰謝料請求の場合、書面だけでなく口頭でも合意が成立します。書面にサインをしていなくても、支払いに合意する発言を録音されていた場合、合意が成立したと判断される可能性があります。

相場からかけ離れた金額の慰謝料や、支払義務のない慰謝料の支払いをすることにならないよう、不用意な発言は控えましょう。

感情的になって対応する

感情的にならないよう心がけましょう。

慰謝料を請求されたら、自分の非を認めて謝罪の意を示し、冷静に対応することが重要です。感情的になって対応すると、相手の心情を害してしまい、交渉での解決が難しくなるおそれがあります。

反省していないと思われる態度は、交渉がまとまらず訴訟に発展した際、不利な事実と考慮されるリスクもあります。感情的な対応は控えましょう。

相手方の脅しに屈する

不貞行為が原因で脅迫された場合でも、不当な要求に応じてはいけません。

今すぐ退職しないと会社に知らせる、今すぐ引っ越せ、などと相手が脅してきても、要求を呑む必要はありません。相手を脅して自分の意に従わせようとする行為は脅迫にあたり、犯罪行為です。

相手配偶者から脅されてどうすればいいか分からない等、ご自身での対処が難しい場合は弁護士への相談も検討しましょう。

不貞行為が原因で脅迫された場合の対応は、「不倫で脅迫された場合に弁護士に相談すべき3つの理由」をご参照ください。

不貞行為の慰謝料を請求されたら支払義務の有無を確認する

不貞行為の慰謝料を請求されたら、そもそも支払義務があるのか確認しましょう。

支払義務のない慰謝料を請求されている場合も少なくありません。慰謝料の支払いを拒否できるケース、拒否できないケースを紹介しますので、参考にしてください。

慰謝料の支払いを拒否できるケース

以下のような場合は、慰謝料の支払いを拒否できる可能性があります。

  • 肉体関係がない
  • 時効期間を経過している
  • 不貞行為より前から婚姻関係が破綻していた
  • 相手から強制された

ひとつずつ説明します。

肉体関係がない

肉体関係がない場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。

不貞行為の立証が困難なためです。ただし、明らかに社会妥当性の範囲を逸脱する行為があり、夫婦生活の平穏を害し、精神的苦痛を与えた場合は、慰謝料の支払義務が生じる可能性があります。

肉体関係がないのに慰謝料を請求された場合の対応については、「不貞行為なしで慰謝料請求された!あなたの危険度チェックと8つの裁判例」をご参照ください。

時効期間を経過している

時効期間を経過している場合、慰謝料の支払義務は発生しません。

慰謝料請求権の時効は、不倫相手と不貞行為を知ったときから3年、不貞行為のときから20年です。

慰謝料請求権の時効の詳細は、「不貞行為の慰謝料請求はいつまで?起算点や時効が近い時の対処法」をご参照ください。

不貞行為より前から婚姻関係が破綻していた

不貞行為より前から婚姻関係が破綻していた場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。平穏な夫婦の生活という保護の対象となる利益がないためです。

ただし、婚姻関係が破綻していたかどうかの判断は難しく、簡単ではありません。個々のケースにより異なるため、慎重に検討する必要があります。

相手から強制された

脅迫や暴行などによって相手から強制されて無理やり肉体関係を持たされた場合、原則として慰謝料の支払義務は発生しません。

ただし、自分の意思で断れる状況であった場合など、支払義務が発生する場合もあります。

慰謝料の支払いを拒否できないケース

慰謝料の支払いを拒否できる4つのケースに該当しない場合、慰謝料の支払いを拒否するのは難しくなります。

しかし、相手が提示してきた慰謝料の金額が妥当であるとは限りません。相場からかけ離れた慰謝料を請求された場合、減額の交渉をしてみましょう。

不貞行為に基づく慰謝料の支払い義務がある場合のケース別対応法

慰謝料の支払義務がある場合、慰謝料を支払うことになります。ただし、言われるがまま支払うのは避けましょう。請求されている金額が妥当なものか確認することが重要です。

支払義務がある場合、減額交渉も検討を

支払義務がある場合でも、減額事由がある場合には、減額交渉を検討しましょう。

慰謝料の金額は法律で定められていないため、相場からかけ離れた高額な金額を請求される場合も少なくありません。不貞行為に基づく慰謝料の相場は、不貞行為の回数や期間、不貞行為が発覚した後の相手夫婦の関係などにより異なりますが、50300万円程度です。

提示された慰謝料の金額が相場を大幅に上回る場合や、不倫期間が短い、不貞行為の回数が少ないといった減額事由がある場合は、減額交渉も検討しましょう。

減額事由については、「不倫慰謝料の減額を狙えるケースと狙えないケース」をご参照ください。

一括で支払えない場合は分割払いを提案しよう

原則として不貞行為に基づく慰謝料は一括払いですが、支払えない場合は分割払いを提案してみましょう。

借金をして慰謝料を支払うと、生活が苦しくなり、最終的に自己破産に追い込まれることも考えられます。月々の支払額が余裕を持った金額になるよう設定してもらうことで、支払いが大きな負担となって生活できなくなる事態を防ぎやすくなります。

不貞行為の証拠がない場合も慰謝料請求に応じる必要がある?

相手に不貞行為の証拠がない場合、原則として慰謝料請求に応じる必要はありません。

証拠がなければ不貞行為があったことを立証できないため、不貞行為があったと認められないからです。

不貞行為の事実を認めたら、不貞行為の証拠とされてしまいます。不貞行為の証拠を与える言動をしないよう、気をつけましょう。

冷静に対応する自信がなければ弁護士に相談を

不貞行為の慰謝料を請求されたら、落ち着いて今後の対応を検討する必要があります。ご自身で対応することも可能ですが、焦りや不安から言われるがまま支払いに応じてしまう、不利な発言をしてしまう等、後悔する結果を招くおそれがあります。

ご自身で冷静に対応する自信がなければ、弁護士への相談をおすすめします。弁護士に依頼することで、早期解決や慰謝料を減額できる可能性が高くなります。また、交渉がまとまらず訴訟となった場合も、そのまま代理人としてあなたをサポートできます。

まとめ

不貞行為に基づく慰謝料を請求されたら、無視せず、適切な対応を心がけましょう。不用意な発言や感情的な対応が、事態を悪化させる要因となる可能性があるため、注意が必要です。

ネクスパート法律事務所は、これまで数々の不倫問題についてご相談いただき、解決に導いてきました。あなたが今不安に思っていることを、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。

コラム監修者

SHIZU ISHIDA

SHIZU ISHIDA

所属:東京オフィス

広島県広島市出身。青山学院大学心理学科、東海大学法科大学院卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、刑事、民事、法人案件等幅広い分野の専門知識を習得。弁護士登録10年目にしてネクスパート法律事務所に入所し、現在は主に離婚事件に注力している。

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