ひとつの命をお腹に宿し、喜びや不安などが入り混じる複雑な感情を抱えて過ごしているときに夫の浮気が発覚したあなたは、大きなショックを受けて苦しんでいることとお察しします。
「妊娠中に浮気をするなんてありえない」と思われるでしょうが、妻の妊娠中に夫が浮気をするケースは少なくありません。
この記事では、妻の妊娠中は夫の浮気率が高くなると言われる理由や、浮気が発覚した場合の対処法などを紹介します。
妻の妊娠中は夫の浮気率が高くなると言われる5つの理由
妻の妊娠中は夫の浮気率が高くなると言われる主な理由として、以下の5つが挙げられます。
以下で、詳しく紹介します。
妊娠中の夫婦の性生活に不満を抱えやすい
夫が浮気をするきっかけとして、妊娠中の夫婦の性生活に不満を抱えやすいことが挙げられます。
一般社団法人日本女性心身医学会<女性心身医学>(2002年7巻2号によると、妊娠期にある夫婦201組を対象に行われた性生活の満足度に関する意識調査では、以下のような結果が出ています。
引用元:妊娠期の性生活 : 妊婦とその夫の性の認識と満足の差異 (jst.go.jp)
妊婦の36.8%が「満足」・「やや満足」と回答したのに対し、「満足」・「やや満足」と回答した夫は15.4%にとどまりました。反対に、「やや不満」・「不満」と回答した妊婦は10.5%であるのに対し、夫の32.3%が「やや不満」・「不満」と回答しています。
不満だと感じる理由として、全夫の17.9%にあたる36人が「セックスの回数減少」と回答、不満を抱えて妊娠期を過ごしていることが伺えます。全夫の3%にあたる6人が「その気にならない(興味の減退)」と回答、少数ではあるものの、セックスレスが危惧される回答もみられました。
妊娠中に性的満足を得られないことに不満を抱えやすいため、浮気率が高くなるといえます。
妻の関心が子どもに向くことで寂しさや孤独感を感じやすい
夫が浮気をする理由の一つとして、妻の関心が子どもに向くことで寂しさや孤独感を感じやすいことが挙げられます。
「妊娠してから僕のことを一番に考えてくれない」「妻の関心がお腹の子どもにばかり向いている」などと感じている男性は多いでしょう。妊娠という特別な状態であっても、これまで寄せられていた関心がなくなってしまうと、夫が寂しさや孤独を感じるのも致し方ないといえます。
寂しさや孤独を紛らわすために、配偶者以外の異性と関係を持ってしまうケースは少なくありません。
父親になることへのプレッシャーに押しつぶされそうになる
父親になることへのプレッシャーに押しつぶされそうになることが、浮気のきっかけになることもあります。
子どもができるのはとても幸せなことですが、これから父親になることに大きな不安を抱えて悩む男性は少なくありません。
「父親になるのだからしっかり稼がなければ」「仕事と育児を両立しなければ」など、良い父親になりたくて自らプレッシャーをかけてしまい、苦しむこともあるでしょう。
父親になることへのプレッシャーに耐えきれなくなり、辛い現実を忘れさせてくれる相手と関係を持ってしまうケースは少なくありません。
妊娠中の妻との接し方がわからない
妊娠中の妻との接し方がわからないことが、浮気のきっかけになることもあります。
妊娠すると女性ホルモンのバランスが大きく変化するため、感情の起伏が激しくなりやすいです。些細なことで怒ったり、泣いたりしやすいため、どう接すればいいのかわからないと悩む男性は多いです。
つわりに苦しむ妻を支えたいと思ってはいても、長期間に及ぶ場合、お互いにイライラしてしまうこともあるでしょう。
妊娠前とは態度が変わってしまった妻との接し方がわからず、現実逃避させてくれる相手と関係を持ってしまうケースは少なくありません。
妻の里帰り中に開放的な気持ちになる
妻の里帰り中に開放的な気持ちになることが、浮気のきっかけになることもあるでしょう。
妻が里帰りのために家をあけると、夫は独身に戻ったような感覚になり、羽目を外してしまいがちです。子どもが生まれたら自由な時間がなくなる、との考えが頭をよぎることもあるでしょう。
妻が家にいない寂しさも相まって、浮気をしてしまうケースも少なくありません。
妊娠中の浮気の兆候と浮気を防ぐ2つの方法
妊娠中の浮気の兆候と浮気を防ぐ方法を紹介します。
浮気の兆候
妊娠中の浮気の兆候として、以下の5つが挙げられます。
生まれてくる子どもに関する話題・行動を避ける
浮気をしている場合、生まれてくる子どもに関する話題・行動を避ける傾向があるかもしれません。
妊娠を喜んでくれていたのに急にそっけなくなったと感じるのであれば、浮気をしている後ろめたさから子どもに関することを考えないようにしている可能性があります。
一概には言えませんが、夫に以下のような様子がみられる場合は、浮気をしている可能性があるかもしれません。
- 子どもの名付けや出産準備などを積極的に行わない
- 検診や両親学級などの出産・育児に関するイベントに関心がない
- 里帰り中、夫からの連絡が極端に減る
残業・出張・休日出勤が増える
浮気をしている場合、残業・出張・休日出勤が増えることもあり得ます。
残業や出張、休日出勤が急に増えたと感じるのであれば、仕事だと嘘をついて、浮気相手と逢瀬を重ねている可能性があります。
一概には言えませんが、夫に以下のような様子がみられる場合は、浮気をしている可能性があるかもしれません。
- ほぼ定時退社だったのに急に残業が増えた
- ほぼテレワークだったのに出社するようになった
- 部署異動をしていないのにこれまでなかった出張や休日出勤をするようになった
身だしなみに気を遣うようになる
浮気をすると、身だしなみに気を遣うようになる傾向がみられます。
これまで無頓着だったのに急に身なりを気にするようになったのであれば、浮気相手を意識した行動である可能性があります。
一概には言えませんが、夫に以下のような様子がみられる場合は、浮気をしている可能性があるもしれません。
- 新しい下着が増えた
- 香水やデオドラントなどを使うようになった
- 急にハイブランドのバッグや時計を欲しがるようになった
スマホを手放さなくなる
浮気をすると、スマホを手放さなくなる傾向がみられます。
浮気相手との連絡は主にスマホで行われているでしょう。あなたに内容をチェックされないようにするために、スマホを手放せない可能性があります。
一概には言えませんが、夫に以下のような様子がみられる場合は、浮気をしている可能性があるかもしれません。
- 急にスマホにロックをかけるようになった
- バスルームやトイレにもスマホを持ち込むようになった
- スマホの画面を下向きに置くようになった
出費が増える
浮気をすると、出費が増える傾向がみられます。
浮気相手とデートをすると、食事代やホテル代など、出費がかさむことでしょう。浮気相手の誕生日や記念日には、見栄を張って高額なプレゼントをしているかもしれません。
一概には言えませんが、夫に以下のような様子がみられる場合は、浮気をしている可能性があるかもしれません。
- 貯金残高が減っている
- クレジットカードの利用額が急に増えた
- 小遣いの値上げを要求してきた
浮気をしている夫の兆候について、詳しくは「浮気をしている夫の兆候10選と複数の兆候がみられる場合の対処法」をご参照ください。
妊娠中の浮気を予防する2つの方法
妊娠中の浮気を予防する方法として、以下の2つが挙げられます。
夫婦間のコミュニケーションを大切にする
妊娠中は大切なスキンシップのひとつである性生活が不足しがちになるため、夫婦間のコミュニケーションを大切にしましょう。
夫婦間のコミュニケーションをとる方法は、セックスだけではありません。
以下のような方法で、夫婦の愛情を確認しあってはいかがでしょうか?
- キスやハグ
- 手を繋ぐ
- くっついて寝る
- 会話をする時間を増やす
夫婦間のコミュニケーション不足は、夫婦仲がうまくいかない原因になりかねません。
お互いに相手を思いやる心を忘れないよう心がけましょう。
ストレスを溜め込まないように心がける
妊娠中は些細なことでイライラしがちなため、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
妊娠中は体調の変化が大きいことに加え、出産への不安も抱えています。思うように行動できないため、心と体のバランスが崩れやすいといえます。情緒不安定になって夫との喧嘩が増えてしまうと、夫婦仲が悪化することにもなりかねません。
ストレスを溜め込まないよう、以下のようなことを取り入れることをお勧めします。
- ウォーキングやマタニティビクスなどの適度な運動をする
- 音楽やゲームなどの趣味を楽しむ
- 信頼できる人に話を聞いてもらう
妊娠中に夫の浮気が発覚した場合の対処法
妊娠中に夫の浮気が発覚した場合の主な対処法として、以下の4つが挙げられます。
以下で、詳しく紹介します。
浮気の証拠を収集する
妊娠中に夫の浮気が発覚したら、浮気の証拠を収集しましょう。
浮気の証拠がなければ、夫婦で浮気について話し合っても言い逃れされるおそれがあるためです。
浮気の証拠として、以下のようなものを集められると良いでしょう。
- 浮気相手と性行為を持ったことがわかるLINEやメッセージのやり取り
- 浮気相手と性行為を持ったことがわかる写真・動画
- ラブホテルの領収証・レシート
浮気の証拠について、詳しくは「浮気・不倫の慰謝料請求で有効な証拠|LINEやメールだけでも請求できる?」をご参照ください。
今後の夫婦関係について考える
妊娠中に夫の浮気が発覚したら、今度の夫婦関係について考えることをお勧めします。
夫の浮気が発覚して悲しみの淵にいることとお察ししますが、あなたのお腹には守るべき新しい命があります。夫婦関係を修復して夫と子どもを育てるのか、離婚してひとりで育てるのか、決めなければなりません。
今後の夫婦関係について決める前に夫と話し合いの機会を持つと、流されてしまうおそれがあります。
あなたとお腹の子どもの未来を考えて、どの選択肢を選ぶか自分の中で結論を出しておきましょう。
当事者2人に関係を解消することを誓約させる
浮気した夫との夫婦関係を修復することを選ぶなら、当事者2人に関係を解消することを誓約させることも検討しましょう。
夫婦関係を修復する場合、夫と浮気相手に謝罪させて二度と過ち繰り返さないことを誓約させるのはとても重要なことです。
今後の夫婦関係に対するあなたの不安が少しでも軽くなるよう、以下のような事項を盛り込んだ誓約書を作成すると良いでしょう。
- 浮気相手が不貞行為があったことを認めた事実
- 不貞関係を解消して、今後一切接触しないこと
- 再度不貞行為を行なった場合の違約金についての取り決め
浮気相手に慰謝料を請求してけじめをつける
妊娠中に夫の浮気が発覚したら、浮気相手に慰謝料を請求してけじめをつけることも検討しましょう。
不倫慰謝料は、あなたが浮気(不貞行為)によって被った精神的苦痛に対して支払われる金銭です。不貞行為という夫の裏切りにきっちりとけじめをつけて、新たなスタートを切るための選択肢の一つとして、慰謝料を請求する方法もあります。
不貞行為は当事者2人の共同不法行為であるため、慰謝料を連帯して支払う義務を負いますが、夫と離婚しない場合は浮気相手にだけ請求もできます。
浮気相手に対する慰謝料請求の仕方・手順について、詳しくは「浮気相手に対する慰謝料請求の仕方・手順と離婚しない場合の注意点」をご参照ください。
まとめ
妊娠中に永遠の愛を誓い合った夫の浮気が発覚したら、取り乱してしまうのも無理もありませんが、まずは落ち着きましょう。
夫の浮気が発覚したら、あなたとお腹の子どもの未来について考えなければなりません。感情的に行動してしまって後悔することのないよう、冷静な対応を心がけましょう。
浮気相手に慰謝料請求したいとお考えなら、ぜひネクスパート法律事務所にご相談ください。
当事務所は、男女問題に関する累計10,000件を超えるご相談をお受けしているため、豊富な実績と解決ノウハウを有しております。経験豊富な弁護士が、あなたが納得できる解決に向けて、全力でサポートいたします。
初回相談は30分無料です。お問い合わせはLINE・メールで24時間受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。